北海道美術ネット別館

美術、書道、写真などの展覧会情報や紹介。毎日更新しています。2013年7月末、北見から札幌に帰還。コメントはお気軽に。

ようこそ「北海道美術ネット別館」へ

2045年08月06日 08時15分17秒 | 展覧会などの予告
 ほぼ毎日更新しています。

 こちらもごらんください。
2013年7月29日到着分以降の情報の送り先について (2016年3月一部修正)



 東日本大震災をはじめ災害の犠牲者の皆さまにつつしんで哀悼の意をささげるとともに、避難者が一刻も早く落ち着いた生活に戻れますよう、祈念しております。




 このエントリは、掲示板のかわりとして、冒頭に置いています。展覧会の告知などでコメント欄を自由にお使いください。
 使い勝手をよくするため、会期が終わったコメントについては削除し、主宰者のレスは原則としてつけません。

 告知される方は、展覧会やイベントのタイトル、会場の名称と住所、会期と時間をかならず書いてください。よろしくお願いします。(かんたんな内容も書いてくださるとありがたいです)

 なお、初めていらした方は、こちらに、このブログの概要が書いてありますので、お読みください。

 筆者への連絡先は、右カラムにあります(あっとを@にしてください)。申し訳ありませんが、以前のメルアドは開けません。

 このブログの作品画像は原則として作家、あるいはギャラリー関係者、主催者に許諾を得ています。無断転載はお断りします。
(許可したおぼえはないので削除せよ-という方はご連絡ください)
 作者ご本人が使用されるのは、もちろんいっこうにさしつかえありません(「北海道美術ネット」から-と付記していただけるとうれしいですが、その旨なくてもさしつかえありません)

 このエントリは、随時改稿します。



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 右のカラムをご覧ください。
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9月20日(木)のつぶやき その3

2018年09月21日 01時48分08秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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9月20日(木)のつぶやき その2

2018年09月21日 01時48分07秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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9月20日(木)のつぶやき その1

2018年09月21日 01時48分06秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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北海道胆振東部地震から2週間

2018年09月20日 22時52分00秒 | つれづれ日録
 胆振 い ぶり管内厚真町を中心に大きな被害をもたらした北海道胆振東部地震が9月6日未明に発生してから2週間がたった。
 震度5ないし6弱を記録し長時間の停電に見舞われた札幌でも、停電要請が解除されて大型店などを中心に明るい照明が戻り、地下鉄・市電の間引き運転も終わり、スーパーマーケットの棚にはさまざまな食品が戻りはじめて、ほとんど以前の日常が戻りつつある。陥没していた東15丁目通の応急工事も終わって、全線が通れるようになった。
 ただし、海外客などからキャンセルが相次ぎ観光地はどこも苦戦しているようだ。酪農も搾乳が一時滞っていたことによる牛の不調で、生産量が平年に比べ大幅に落ち込んでいるという。
 JR北海道の被害は11億円に達し、さらに増える見込みという。
 そして、厚真町などではまだかなりの戸数が断水しており、今も避難所生活を送っている人もいる。
 地震が北海道に残したつめ跡は、大きい。

 なんだかんだいって、札幌市民は、液状化現象で自宅が傾いたりした人もいるけれど、大半は「被災者」と呼べるような人ではないだろう。
 今回の地震でおよそ2日間、筆者の家では、電気と、スマートフォンの電波が通じなかった。ほかにもライフラインのうち、水やガスが使えなかったという人が多い。
 しかし、衣食住というのは、ライフラインを上回る重要性があると、あらためて思った。実際問題として、衣服だけを失うという事態は考えにくいので、食と住が暮らしに占める位置は本当に大きい。
 「住んで寝るところ」と「食料」を奪われることのつらさは、ケータイの電波が来ないことに比べて想像を絶する。



 さて、地震以降、札幌市民のあいだでは
「大丈夫だった?」
「揺れはひどかった?」
「停電はいつまでだった?」
などと聞きあうのがあいさつ代わりとなっている。

 筆者の聞いたところでは、ト・オン・カフェが自然光を生かして9月6日、7日も休まず営業していたということだが、ギャラリーミヤシタも同様に、両日開けていたとのこと。もっとも、来客はほとんどなかったらしい。
 ギャラリー犬養も、停電が早めに終わったことも幸いし、一日も休まなかった。
 築100年になろうとする古い建物だけに犬養康太さんは
「(建物がつぶれて)オレ職探ししなきゃな~と思って、やってきたら、壊れていないどころか、小さい置物が1個落ちていただけ。展示中の作品も、傾いてはいたけど、ひとつも落ちていなかった」
と笑っていた。

 こんどの地震について聞いた範囲ではどうやら、中央区と、それに隣接した地域(豊平橋付近とか札幌駅北口とか)、西区の地盤の固さが際立っている―という印象を受ける。
 カフェ北都館ギャラリーは6日のみ停電で休んだとのこと。

 筆者も職場で
「余震が続いて眠れない」
とこぼすと
「ヤナイさん、どこに住んでるんですか?」
と驚かれることもあった。

 一方で、冒頭画像のように、東区の茶廊法邑では駐車場の塀の一部が倒れたところもある。


 
 筆者が住んでいるのは豊平区の南のほうで、本来は北方の泥炭地に比べて地震に強いはずの火山灰・凝灰岩の地層なのだが、なんだか余震を強めに感じることが多い。

 シャッターが伸びきって外に出てしまい、つっかえ棒で支えたまま営業している飲食店もある。
 中学校の近くでは、道路の舗装が一部はがれているし、グラウンドには亀裂が走っているのが見える。
 公園のテニスコートのフェンスも倒れていたが、これはその前日の台風が原因かもしれない。
 被害がなかったように思われる近所でも、仔細に見ていくと、いろいろな被害が出ているのだった。

 もちろん詳細な調査を経ないと確たることはいえないのだが、個人的な印象として「三里川のこと」でも書いたように、かつて川が流れていたところでも、それがわかるくらい低地を残している場合に比べ、川の跡がわからないほど土を積んだところは、何らかの液状化現象が起きているといえるように見える。



 今後、いくら「日常」が戻ったとしても、それは、地震以前の「日常」と同じ顔つきでは、二度と筆者の前に現れないような気がする。


関連記事へのリンク
2018年9月6日、北海道で大地震が起きた
【追記有り】電気と電波なお使えず。
北海道胆振東部地震の続き。明かりのない札幌で
北海道胆振東部地震、その後
2018年9月3~14日。ギャラリー巡りどころではなかった日々
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■第63回新道展 その3(2018年8月29日~9月5日で打ち切り、札幌)

2018年09月20日 22時09分59秒 | 展覧会の紹介-団体公募展
承前

 新道展の紹介も「その3」で、いちおう最後。
 他の団体公募展と比べても、大幅にバランスを欠いた分量になってしまっているが、地震で会期打ち切りの悲劇に遭っていることをかんがみ、読者諸賢にあってはご諒解を願いたい。

 さて、冒頭と2枚目の画像は、ユニット「故郷 IIふるさとセカンド」による「マネキン回転箱ーモノとしての私、ヒトとしての貴方」。
 佳作賞を受賞。
 直方体の4面に女性の全身像がほぼ等身大で描かれているが、頭部/胴体/下半身の三つの部分がぐるぐる回るようになっており、着せ替え人形のような遊びが簡単にできるというもの。
 「遊び心」といってしまえばそれまでだが、女性のみが描かれているということに、女性がまなざされる存在であり、操作される側であるという現代社会の構造を見ることも可能だと思う。また、労働現場での性差とアイデンティティーの問題など、このユニークな作品をきっかけに考えられることはたくさんあろう。



 左は櫻井マチ子「La.La.Qoo-」
 中央が山本洋子「色が好きな仲間達」
 右が永井美智子「REVOLUTION」

 櫻井さんの絵はあいかわらず不思議。曲線を生かした、計算されつくした構図と、クリアな画面。
 他の誰にも似ていない。

 一方で永井さんの絵は、以前にくらべると、色彩はやや濁っており、そこがむしろ魅力といえるかもしれない。



 左は南條仁子「朱の情景」。
 切り立った崖のある街並み。白く巨大な満月。
 イエローオーカーの空。
 荒削りではあるが、だれも見たことのない風景を創出しようとしているのは評価したい。

 そのとなりは平川玲子「Oceanー2018」
 続いて、大畑和子「2人の私」

 フクロウは大畑さんのトレードマークだ。




 大塚富雄「界」。
 大塚さんは、初期の神田日勝にも通じるような粘り強いリアリズムで焼却炉などを描いてきたが、今回の作品にびっくり。
 炉の間に、タッチの全く異なる裸の人物が現れてすわっている絵を出品しているのだ。大きさもリアルではないし、陰影を欠くので、不意打ちにあったように驚いた。この人たちは、誰なんだろうか。



 左、今野洋一「枯木 こ ぼく
 中央、澤口幸子「遠いまちへ」
 右、長尾美紀「観」

 3人とも一般出品で、澤口さんと長尾さんは会友推挙。

 澤口さんは、遠景だけでなく近景にも街景を配しているのが効果的。
 右下の建物から、2人の足下へと、地図記号の鉄道のような線が伸びているのも、画面全体にゆとりのようなものを与えていると思う。



 左は山下絵里奈「Identity あふれる個性」。
 新進イラストレーターとして活躍中の人。


 最後の画像、右手前は山口大「冬の山景」。遺作。

 山口さんは1925年(大正14年)、釧路生まれ。
 48年から道展に出品し、50年に野田賞。
 その後、新道展に転じ、62年に会員に推挙されている。現会員のなかでは、60年推挙の今荘義男さんに次いで古かった。
 きわめてオーソドックスな風景画の描き手で、堅実な構図と落ち着いたタッチは、いつ見ても安心できるものだった。



 左奥は鴇田由紀子「静かな時間 III」。
 鴇田さんの絵では以前、舟はよく空を飛んでいたものだが、この絵ではすっかり地面に落ちて、かわりに都市のまぼろしが宙に浮かんでいる。全体を覆う枯れ草色は鴇田さんらしい。


 最後に少しだけ全体的なことに触れる。

 水彩画が増えた。ざっと数えて40点ほどもある。
 ただ、1990年代の出品者が、シュルレアリスム的なアプローチで現実を変容させた画面づくりに苦心していたことを思うと、いまは大半がふつうの風景画で、これといった個性や、是が非でも伝えたいことなどがこちらに伝わってこないうらみがあるのが、少し残念だ。
 新道展は、一般的な団体公募展にはそぐわないような作品でも受け入れてくれる柔軟さをまだ持っていると思うので、型破りな作品の出現を期待したい。


2018年8月29日(水)~9月5日(水)=当初予定は9日(日)まで
札幌市民ギャラリー(中央区南2東6)


□新道展 shindoten.jp/

過去記事へのリンク
第58回新道展 (2013)

第54回新道展続き
第53回 ■続き

07年
06年
50周年記念展 ■50周年記念展・つづき(05年)
03年
02年
01年


http://kokyo2.jimdo.com/
永桶麻理佳と故郷II展 (2016)
バックボックス展 (2018年4月)
労働/パラダイス 故郷II (2014)


櫻井マチ子展 (2017)
櫻井マチ子展 (2016)
13→14展 (2013)
櫻井マチ子展 (2013)
櫻井マチ子展 (2010)
櫻井マチ子個展(2008年)
櫻井マチ子展(2007年)
スネークアート展(2007年、画像なし)
櫻井マチ子展(2007年)
櫻井マチ子展(2006年)
櫻井マチ子「妄想空間」絵画展(2004年)
櫻井マチ子「100枚展」(2003年、画像なし)
櫻井マチ子個展(2002年)
櫻井マチ子個展「Pretty Eros」(2002年)
櫻井マチ子個展(2001年)
山岸誠二と櫻井マチ子の場合(2001年、画像なし)


永井美智子個展 (2016)
Color's 5 色彩からの絵画性-女性5人展 (2013)=画像なし
【告知】永井美智子個展 (2011)
第7回主体美術北海道グループ展 (2009)=画像なし
永井美智子個展(2008年)
第13回さいとうギャラリー企画 夏まつり「風」パートII (2007)=画像なし
永井美智子個展(2006年)
新道展 50周年記念展 (2005)=画像なし
祭り・FEST展パートⅡ (2003)=画像なし
永井美智子個展(2002年)


大畑和子展(2009)
大畑和子個展 (2002)


(この項終わり) 
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9月19日(水)のつぶやき その3

2018年09月20日 01時48分45秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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9月19日(水)のつぶやき その2

2018年09月20日 01時48分44秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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9月19日(水)のつぶやき その1

2018年09月20日 01時48分43秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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■灰色と月 石神照美×経塚真代 二人展 (2018年9月11~16日、札幌)

2018年09月19日 22時09分17秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 東京・阿佐ケ谷と札幌にギャラリースペース(札幌は「CONTEXT-」S)を開くかたわら家のかたちをした陶のオブジェをつくる石神照美さんと、切なさをたたえた人形が多くの支持を集めている札幌の経塚真代けいづかまさ よ さんの2人展。

 これまで経塚さんは、美術館のグループショーはありますが、2人展は初めてとのこと。
 ギャラリー門馬のオーナー大井さんが提案したそうです。
 いきなりこのユニークな細長い空間を2人でつくるのも大変なので、事前に神戸で2人展を開いたとのこと。

 9月7日スタートのはずでしたが、搬入の6日に胆振東部地震が起き、開催期間が短くなりました。

 それぞれにお話をうかがったところ、石神さんも経塚さんも
「相手の世界を壊すのではないかと、心配でした」
という意味のことを言っていたのが、おもしろかったです。
 ふたを開けてみると、これはもう最初からコラボレーションする運命だったのではないか、と思うくらい、互いの作品が共鳴し合ってひとつの世界をつくっています。

 フォルムがどう、大きさがどう、という以前に、精神的なベースに共通する何ものかがあったのではないかと感じます。


 筆者が訪れたときも、会場は盛況でしたから、なにか矛盾したことを言うようですが、その精神的な基盤は、やはり、孤独を愛する心、なのではないかと思います。

 三角形のなかに座ったり、あるいは、石神さん作の階段や家に腰掛けたり、トンボのような羽をつけて立っていたり…。
 ありようはさまざまですが、経塚さんの人形たちは、どこか遠くを見つめています。

 その視線の先には、古い時代に打ち捨てられてしまった石神さんの三角屋根の家や建物が並ぶ、あの懐かしい街があるのではないでしょうか。 、
(石神さんのつくる小さい家にはLEDランプが仕込んであるものもありました。また、箸置きなどもありました)


 大きな地震があって、わたしたちのくらしは一時的に、日常からかけ離れたものになりました。
 しかし、日常が戻ってくるにつれ、心はやはり、どこか遠いところを夢見て、あてもなく旅しているような気もします。
 石神さんの陶の家も、経塚さんの人形たちも、そんなわたしたちの心がほっつき歩く遠い国の風景なのかもしれません。もしくは、小さな旅人とその旅先なのでしょうか。



2018年9月11日(火)~16日(日)午前11時~午後6時
ギャラリー門馬ANNEX(札幌市中央区旭ケ丘2)


□CONTEXT-S http://www.geocities.jp/context_s/

□サイト http://masayokeizuka.com/
 twitter @keizukamasayo
 Facebook @keizuka.m
 Instagram keizukamasayo


関連記事へのリンク
石神照美展 刻の景(2017)
閑 土―紙 石神照美(土)・馬渕寛子(紙) (2015)※画像のみ


経塚真代個展 さようならは蜜柑のひとりごと(2018年4月)
経塚真代展「一本の線がカタチをつくる」 (2017。記述はわずか)
■経塚真代作品展「本の窓から消えていく」

経塚真代個展 □△○そのカタチにはそれぞれのキヲクがある (2016、写真多数)
経塚真代個展「いつも言った事と思った事は違っていた」 (2016) ■別の画像が載っているツイート

経塚真代個展 こんにちは さようなら展 (2014)
九月の旅人 経塚真代 (2014)
経塚真代 個展 昨日の出来事 (2014)
経塚真代 造形作品展 「ちいさくて見えない星」 (2013)
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■第63回新道展 その2(2018年8月29日~9月5日で打ち切り、札幌)

2018年09月19日 17時42分52秒 | 展覧会の紹介-団体公募展
承前

 更新の間隔があいてしまったが、新道展の続き。
 (その1)に、協会賞に輝いた林正重さんの絵について少しだけ追記した。

 第2室以降の紹介に移る。

 冒頭画像、左は、後藤和司(札幌)「軌跡 '18-III」。
 格子形、といっても、幾何学的なものではなく、ラフに引かれた線の内側を、濃淡ある灰色やモスグリーン、レモンイエローなどが埋めている。灰色の部分がかなりを占めるので、全体の印象は落ち着いていてシック。ただし、格子状の線のほかにも、エッチングを思わせる細い線が縦横に走っていて、不安さも漂わせている。

 右は福島靖代(同)「連鎖 III」。
 赤茶けた砂漠に突き刺さる砂時計。そして、赤い空に、壊れた満月のように浮かぶ卵。
 福島さんには珍しく、一種の画中画のような形式をとっており、メインの絵の周囲に、小品が陳列されているように、小さめの画面が配されている。それらには、シカの頭骨や、ピラミッド、ろうそくなどが描かれている。
 この砂時計、環境が悪化する地球に残された時間を示しているのだろう。全体を覆う赤系の色が、焦燥感と切迫感を高める。現代に対して警鐘を鳴らし続けてきた福島さんならではの世界だ。




 左は藤田恵(同)「摂理」
 色彩を抑え、正面を向いて並んで駒を回す、双子のような女性の不思議さを、際立たせている。

 中央は佐藤愛子(室蘭)「スイッチ・on」。
 頭部が牛とも犬とも解釈できる人が猫背がちに、椅子にすわっている。
 筆者の記憶では、佐藤さんは昔は色彩と人物がほとばしるような絵を描いていたと思うのだが、今回はモノトーンで画面が覆われていて、静かな世界である。

 右は宮澤克忠(帯広)「欲とギャンブルの悲喜劇」
 左下の黒い部分は人物だろうか犬だろうか。まわりに花札などが描かれる。
 宮澤さんの絵は、筆者には、1960年代後半の雑誌に載っていた戯画・風刺画のような感覚を受ける(って、毎回書いてますね。すみません)。時代が一周して、画面に躍る細い線が新鮮に見えてくる。 



 左は亀井由利(札幌)「生命」。
 図録には100号となっている。
 これもモノクロ。新道展にはモノトーンの絵が多いというより、筆者が好きなのかもしれない。ほとばしる、あるいはあくがれいづる魂と生命。

 右は近年、精力的に制作している田中郁子(日高管内浦河町)「No.53 Sablé」(éはアクサンテギュ付きのe)。
 162×260センチの大作。
 鮮烈な紫や黒の色の重なりを画面に作り、その半分ほどを、上から白い絵の具で覆い隠している。残された色の部分は斜めに画面を横切り、なだれ込むような力動感が伝わってくる。
 また色を白で覆う技法は、油彩ならではの魅力で、これは図録ではなかなかわからない。色が白を通して、すけて見えるのだ。

 抽象画の魅力を凝縮したような1点で、田中さんにとってもキャリアハイだと言いたくなる力作。
 なお「Sablé」はフランス語で「砂」の意味。



 左は松久充生(十勝管内芽室町)「Eden」。
 以前の松久さんは、DNAの図や、英文字などを大胆に取り入れたコラージュふうの作品をよく出品していた。旧来の静物画や風景画などと比べると、ずいぶんとおしゃれで現代的に見えたものだ。
 その後、いったん新道展を退会したが、復帰した。新道展には「会員復帰」という温情のある制度があるが、松久さんはそれを採らず、ふつうの出品者とおなじように一般で賞を得、ふたたび会員に推挙された。

 今回の作品は、コラージュ・カットアップ感覚で、直線を生かして画面を分割するようなかつての作風からすると2人の女性を横に並べて描いたもので、だいぶ一般の絵に近づいているが、写真のようなリアルさで人の顔を描いているところと、曲線が画面の一部を埋め尽くしている個所もあって、おもしろく感じた。

 そのとなりは酒元英子(岩見沢)「景」。
 酒元さんもモノトーンの渋い抽象画を長年描いているなあ。



 宮崎亨(札幌)「希望」。
 宮崎さんの絵は、ロックだと思う。
 へたなバンドより、断然ロックだ。
 いつにもまして、圧倒的な迫力でこちらに迫る。

 まるで広角レンズで撮影した写真のように両端がゆがんで高層ビルが曲がって描かれた大都市の街路を、こちら側に背を向けて歩きだそうとしているひとりの人物。下から見上げるような角度でとらえているため、人物は頭部が見えない。前途の上空に渦を従えて輝く太陽。
 図録ではわかりづらいが、モノクロームと鈍い青系のほかに、ところどころに赤がさし込まれ、画面をいきいきとさせる効果を挙げている。



 左から磯尾法秀(渡島管内森町)「花 一日」、高澤のり子(札幌)「壊れた鏡」、松本道博(同)「雨後」。

 松本さんの風景画はいいなあ。
 実景をそのまま描くというより、引き算して、単純化して描いているのだと思うが、それが広大なスケール感と奥行き感を出している。
 今回も、近景に広がる黄緑の野の奥に、濃い緑に囲まれた湖水が配された結果、画面の奥行きは相当なものになっている。


 磯尾さんの、女性の周囲を彩る花模様は、1950年代の意匠のようで、不思議な感じがする。



 左は風景画のベテラン、中矢勝善(同)「川のほとり」。

 右は高橋芳子(帯広)「葉月」。
 人物画はリアルなのに、右下に装飾的な文様が描かれており、ちぐはぐな感じが逆におもしろい。


 以上「その2」で触れた人はすべて会員。
 どこの団体公募展にも多かれ少なかれ共通する傾向かもしれないが、新道展も、会員と会友・一般との間には、水準の差が歴然として存在しており、その差を埋めることが課題となっている。


2018年8月29日(水)~9月5日(水)=当初予定は9日(日)まで
札幌市民ギャラリー(中央区南2東6)


□新道展 shindoten.jp/

過去記事へのリンク
第58回新道展 (2013)

第54回新道展続き
第53回 ■続き

07年
06年
50周年記念展 ■50周年記念展・つづき(05年)
03年
02年
01年



後藤和司展 5th(2017)
第四十五回北海道抽象派作家協会展 (2018年4月)
44th 北海道抽象派作家協会展 (2017年4月)
第43回北海道抽象派作家協会展 (2016)
TAPIO LAST 終章 (2016)
抽象展 7 (2014)
第41回北海道抽象派作家協会展 (2014)
北海道抽象派作家協会秋季展 (2013)
【告知】第39回北海道抽象派作家協会展 (2012)
第37回北海道抽象派作家協会展(2010)
第三十三回北海道抽象派作家協会秋季展 (2009年10月)
第54回新道展 (画像なし)
第32回北海道抽象派作家協会秋季展(2008年9、10月)
第35回北海道抽象派作家協会展(2008年5月)
4人展 奥野侯子・後藤和司・高橋博昭・佳乃子 (2007)
第34回北海道抽象派作家協会展
第51回新道展 (2006、画像なし)
第33回北海道抽象派作家協会展
新道展 50周年記念展 (2005、画像なし)
第32回北海道抽象派作家協会展
奥野侯子・後藤和司・高橋博昭・高橋佳乃子4人展 (2004、画像なし)
第31回北海道抽象派作家協会展
03年北海道抽象派作家協会展秋季展(画像なし)
第30回北海道抽象派作家協会展(画像なし)
02年の北海道抽象派作家協会秋季展(画像なし)
第47回新道展(画像なし)
4人展 奥野侯子・後藤和司・高橋博昭・佳乃子(画像なし)
第29回北海道抽象派作家協会展
01年の北海道抽象派作家協会秋季展
第28回北海道抽象派作家協会展


8・6の会展 (2016)
8・6の会展 (2015、画像なし)
8.6の会展(2003年)
=以上、福島靖代さんと藤田恵さんが出品


福島靖代個展(2017)
百花繚乱 女流展 (2014)=画像なし
春陽会道作家展 (2013)=画像なし
福島靖代カフェ展 (2009)
福島靖代展(2008年6月)
福島靖代個展(2004年)


第45回美術文化北海道支部展 (2017)
第41回美術文化北海道支部展 (2013)
第30回 美術文化北海道支部展(2002、画像なし)
第29回 美術文化北海道支部展(2001、画像なし)


亀井由利展 (2018年6月)
バックボックス展 (2018年4月)
亀井由利小品展 (2018年1月)
亀井由利小品展 (2017年1月)
亀井由利展~きらめく生命(いのち)のものがたり (2014)
花ざかりの絵画展
亀井由利展 (2014年2月~3月)
13→14展 (画像なし)
亀井由利個展 (2010)
北都館で清水アヤ子・亀井由利2人展(2009年10月)
亀井由利小品展(2009年5月)
たぴお記念25th + 13th 異形小空間 (2007~08年)
亀井由利個展(2007年)
亀井由利 心象世界(07年4月)
BOOKS ART展(06年11月。画像なし)
06年9月の個展
LEBENS展(06年6月。画像なし)
新道展50周年記念展(05年。画像なし)
柴崎康男・亀井由利2人展(04年。画像なし)
亀井由利「かかえる」
=厚生省買い上げ、菊水のがんセンターに展示



バックボックス展 (2018年4月)
第四十五回北海道抽象派作家協会展 (2018年4月)
44th 北海道抽象派作家協会展 (2017)
TAPIO LAST 終章 (2016)
=田中さん出品


□宮崎亨 情念の芸術(ツイッター) @odoroking
芸術団Jam. 29 (2018年8月)
New Point vol.7 (2010年)
芸術団Jam.19 (2008年)
第44回 北海道教職員美術展(2014、画像なし)
宮崎亨展「なぜ生きる」 (2012)
自由美術北海道グループ展(2008年)
新道展企画 第52回展受賞者展(2007年)
自由美術/北海道グループ展(2007年)
New Point Vol.4(2007年)
宮崎亨展(2003年)
芸術団Jam.(2001、画像なし)


高橋芳子個展(2003)


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9月18日(火)のつぶやき その2

2018年09月19日 01時49分26秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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9月18日(火)のつぶやき その1

2018年09月19日 01時49分25秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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札幌市北区北7西1の彫刻

2018年09月18日 23時55分21秒 | 街角と道端のアート
 NCO札幌ビル(旧ニューステージ札幌ビル)の前庭にある彫刻である。

 地下鉄東豊線のさっぽろ駅で、えんえんと北区まで延びている地下通路の出口にあるビルであり、「石の蔵ぎゃらりぃはやし」方面に行くときに通ることもあるので、ご存知の方もおられると思う。

 札幌市都市景観賞、緑のデザイン賞緑化大賞の受賞を知らせるプレートが麗々しくはまっているにもかかわらず、この彫刻の作者に関する記載がどこにもない。
 知っている方がいらっしゃいましたら、ご教示ください。






 作者も題も明らかでないせいか、サイト「札幌散策」には記載がない。
 豆本「爪句@彫刻のある風景ー札幌編」(青木曲長著、共同文化社)にも載っていない。
 
 しかし、札幌駅のすぐそば(北区北7西1)、大型ビルの前の、こんな目立つところにある彫刻の資料がいっさい見つからないとは…。


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9月17日(月)のつぶやき その2

2018年09月18日 01時47分53秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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