
すでにご存じの方も多いかもしれませんが、北海道新聞2022年1月4日の朝刊1面に
「札幌・創成東地区に新本社ビル」
という社告(お知らせ)が載っていました。
それによると
「2022年度中の着工、24年度中の竣工、移転・利用開始を目指します」
とのこと。
新しい社屋は俗に「創成川イースト」と呼ばれて近年脚光を浴びている一帯ですが、この2、3年ほどは、4丁目プラザ解体などに伴う大通地区や、新幹線開業で工事が進む札幌駅周辺などに注目が戻りつつある感じもあります。
冒頭画像は、2021年春に撮影した建設予定地で、「フォード」やジャガー車などを販売していた北海自動車の裏手に当たります。地下鉄東西線バスセンター前駅からは直結になります(ということは「500m美術館」からは非常に近い)。
針葉樹が1本立っているところには、随筆家森田たまの出生地の看板が設置されています。
北海道新聞社は、1942年(昭和17年)に、軍部の意向により道内の各新聞が統合して発足して以来、ずっと現在地の大通西3に本社を置いてきました。
大通公園と札幌市時計台の間という、超一等地です。
日本全国の人に、所在地をこれほど説明しやすい場所というのも、ほかにあまりないでしょう。
最初に、大通公園側(南側)にれんが造りの社屋があり、趣のある建物として、地元の画家たちの画題になったこともありました。
1960年代に改築して現在の大通館が完成しました。青灰色の外装でした。
当時は地下に巨大な輪転機が据え付けられていて、ここで編集から印刷、発送まで一貫して行っていたのです。
70年代、それまではタクシー会社などの小さい建物がいくつも建っていた、北側の用地を少しずつ買収していき、現在の北1条館が建ちました。
その後、本社の機能はほとんど北1条館側に移っています。
大通館は1階に東京三菱UFJ銀行札幌支店がテナントとして入っているほか、最上階には「道新ホール」があります。大規模な耐震改修工事を行い、外壁も白くなり、往時の面影はあまりありません。
移転後はおそらく取り壊すのでしょうが、土地を売却するのか賃貸するのかなどは、まだ最終的に決まっていないようです。
いずれにしても、この超一等地からの不動産収益で本業の新聞発行を支えるというのは、悪くないビジネスモデルだと思います。
さて、このブログとして気になるのは、長らく中規模のホールとして音楽コンサートや落語、演劇などに幅広く利用されてきた「道新ホール」と、2020年9月に大通館7階に移転した「道新ぎゃらりー」です。とくに、後者ですよね。
道新ぎゃらりーは、2003年10月に、札幌時計台ビル(中央区北1西2)の地下に、おもに道新文化センターの受講生の発表場所を想定して設けられたのが始まりで、08年から本社北1条館1階に移転しました(半年近く、2カ所で同時に運営されていました)。
立地の良さもあり、いつも予約でスケジュールが埋まっていました。都心部のギャラリーが次々なくなってしまった今となっては、貴重な存在だといえます。
しかし、社告などには全く触れられていませんし、筆者も何も情報を得ていません。
□道新ぎゃらりー http://gallery.doshin-cc.com/
「札幌・創成東地区に新本社ビル」
という社告(お知らせ)が載っていました。
それによると
「2022年度中の着工、24年度中の竣工、移転・利用開始を目指します」
とのこと。
計画によると、地上9階・地下1階(9階は電気室)、延べ床面積約2万平方メートル。大通に面した北側正面はガラス、金属、れんがを組み合わせ、新聞紙面をイメージしたデザインです。
「メディアセンター」と位置付け、1階には講演会、物産展、新商品発表会など多彩なイベントを開催できるスペースや動画スタジオを設置。地域の企業、団体などの情報発信の場としての利用を想定しています。
新しい社屋は俗に「創成川イースト」と呼ばれて近年脚光を浴びている一帯ですが、この2、3年ほどは、4丁目プラザ解体などに伴う大通地区や、新幹線開業で工事が進む札幌駅周辺などに注目が戻りつつある感じもあります。
冒頭画像は、2021年春に撮影した建設予定地で、「フォード」やジャガー車などを販売していた北海自動車の裏手に当たります。地下鉄東西線バスセンター前駅からは直結になります(ということは「500m美術館」からは非常に近い)。

北海道新聞社は、1942年(昭和17年)に、軍部の意向により道内の各新聞が統合して発足して以来、ずっと現在地の大通西3に本社を置いてきました。
大通公園と札幌市時計台の間という、超一等地です。
日本全国の人に、所在地をこれほど説明しやすい場所というのも、ほかにあまりないでしょう。
最初に、大通公園側(南側)にれんが造りの社屋があり、趣のある建物として、地元の画家たちの画題になったこともありました。
1960年代に改築して現在の大通館が完成しました。青灰色の外装でした。
当時は地下に巨大な輪転機が据え付けられていて、ここで編集から印刷、発送まで一貫して行っていたのです。
70年代、それまではタクシー会社などの小さい建物がいくつも建っていた、北側の用地を少しずつ買収していき、現在の北1条館が建ちました。
その後、本社の機能はほとんど北1条館側に移っています。
大通館は1階に東京三菱UFJ銀行札幌支店がテナントとして入っているほか、最上階には「道新ホール」があります。大規模な耐震改修工事を行い、外壁も白くなり、往時の面影はあまりありません。
移転後はおそらく取り壊すのでしょうが、土地を売却するのか賃貸するのかなどは、まだ最終的に決まっていないようです。
いずれにしても、この超一等地からの不動産収益で本業の新聞発行を支えるというのは、悪くないビジネスモデルだと思います。
さて、このブログとして気になるのは、長らく中規模のホールとして音楽コンサートや落語、演劇などに幅広く利用されてきた「道新ホール」と、2020年9月に大通館7階に移転した「道新ぎゃらりー」です。とくに、後者ですよね。
道新ぎゃらりーは、2003年10月に、札幌時計台ビル(中央区北1西2)の地下に、おもに道新文化センターの受講生の発表場所を想定して設けられたのが始まりで、08年から本社北1条館1階に移転しました(半年近く、2カ所で同時に運営されていました)。
立地の良さもあり、いつも予約でスケジュールが埋まっていました。都心部のギャラリーが次々なくなってしまった今となっては、貴重な存在だといえます。
しかし、社告などには全く触れられていませんし、筆者も何も情報を得ていません。
□道新ぎゃらりー http://gallery.doshin-cc.com/
https://blog.goo.ne.jp/h-art_2005/e/2b5947e4a3a0c5a7b7584be1a3b92da3