北海道美術ネット別館

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2018年12月のおもな展覧会

2018年12月31日 17時01分00秒 | 主な記事へのリンク
 2018年12月に、道内で開かれたおもな展覧会の記事へのリンクです。
 書き終わっていないエントリには、まだリンクがはられていません。

 ■は、エントリ更新時点で終了しているもの、■■は終わっていないものを示します。

 カテゴリー分けは厳密なものではありません。
 随時更新します。


絵画・版画
モリケンイチ個展 Cirque bizzare -小さな部屋の奇妙なサーカス
福田悠野個展~気づいたら笑ってる
松浦進展 “formlessness”
In Harmony 二人のAtsukoの版画展
真鍋敏忠水彩画展
山形牧子展


工芸・クラフト
多田昌代 陶展 あたたかなあお やわらかなしろ
■伽井丹彌展 Tanz



トリビュート 砂澤ビッキに 詩[柴橋伴夫]と書[須田廣充]による


デザインなど
Chiori Ito Solo Exhibition Winterscape ー冬のはじまりー


写真
公募 第10回茶廊法邑写真展


複数ジャンル
ReguRegu Exhibition #7「パペトピアへようこそ」
中島ゼミ展ファイナル×中島ゼミOB・OG展 版と型をめぐって
 ■(2) ■(3) テキスタイル ■(4) ■(5) ■中島義博個展 ■ミカミイズミ個展 (続く)
本田征爾展 ― my holy ghosts ―『透明水彩、アクリル、ガッシュ、油彩、オブジェ、他』
黒展 vol.4
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2018年を振り返って

2018年12月31日 11時37分00秒 | つれづれ日録
(長文です)

 考えてみれば筆者は従来、これに類する記事をほとんど書いてこなかった。
 これではダメなのである。
 年末に1月のはじめからじっくりと1年を通して回顧する時間などあるはずがない。
 したがって、筆者のブログには、そのつどそのつどの「現在」が堆積しているばかりで、時々にまとめられた「歴史」が欠如している。
 これは、後から振り返ったときに、非常に困る。筆者も困るし、もし、北海道の美術について調べてみようという人がいても困るのである。

 きちんと論を展開する準備がないから手短にいうが、要するに歴史というのはヘゲモニー闘争なのだ。
 誰がどういう立場でどのようにまとめるか、というところで、主導権をとったほうが、歴史を書き、後世に伝えるのである。
 その機能が不全になったところに、歴史修正主義がはびこる。
 representation が不能になったときに、ボナパルティズムが蔓延するように。

 とはいえ、そんなことを嘆いてみても始まらないので、5章に分けて、思いつくままに挙げてみる。


1. 全国の事情

 まず「学芸員はがん」発言について書こうと思ったが、これは昨年の話だった。
 しかし今年も、社会からアートがいかに軽んじられているかを再認識させられるニュースがいくつかあった。
 ひとつ挙げておくと、東京大学の生協食堂に飾ってあった宇佐美圭司の絵画の大作が勝手に撤去・廃棄されたという事件があった。
 世の効率第一の前では、芸術の営みなんぞ、おそらくどうでもいいのであろう。そう考えると、気分が落ち込む話題である。
 もう一つ、福島駅前からヤノベケンジの立体作品が撤去された問題は、パブリックアートが抱える難しさを浮き彫りにしたが、撤去そのこと自体よりも、議論らしい議論がないままに話が進んだことの方にむしろ違和感が残った。

 その一方で、ナショナリスティックな性格の強い現政権は、日本文化・芸術を活用し世界に発信していく―というお題目に熱心である。
 その意気込みはいいが、威勢のよさばかりが感じられる。日本の絵画などは、耐久性に乏しく、西洋画のように常時展示できるものではない―という基本が、そもそも知られていないのではないだろうかと危惧してしまう。


2. 閉鎖が相次ぐギャラリー

 北海道については「ベスト5」の項で少し触れておいた。
 ここで書いていないこととしては、やはりギャラリー・美術館の閉鎖に触れたい。
 昨年いっぱいで、札幌国際芸術祭でもフル活用されたオルタナティブスペースのOYOYOが閉まり、さらにクラーク Gallery+Shift space SYMBIOSIS自由空間ギャラリー・パレロワイヤル青玄洞などが店閉まいした。
 来年早々にはカフェいまぁじゆが閉店し、茶廊法邑も業態を縮小する。

 札幌以外では、稚内の高橋英生さんアトリエ「あとりえ華」、根室の「慟哭の森美術館」が閉館し、留萌の喫茶ビューネも幕を閉じた。
 正式なアナウンスはないが、札幌宮の森美術館も再開するという話は聞こえてこない。

 札幌で、いくつか新しくできたギャラリーもあるが、第2弾までこぎつけたところは寡聞にして知らない。
 例外はさっぽろ創世スクエアであろう。1階のロビーと、2階のスペースが、ギャラリーとして活用されている。
 もっとも、この施設は、要するにニトリ文化ホール(北海道厚生年金会館)の後継であって、アートの世界に大きな刺戟を与えるようなことはいまのところ起きていない。いや、ステージ系も、有名な演目を招いてオープニングを行ったほかは、芸術監督を置くわけでもない。この点については北海道新聞文化面などで何度も批判されているが、その批判が札幌市民・道民にどれだけ届いているだろうか。
 これも手短に述べるが、21世紀のホールの要諦(キモ)は「人」である。芸術監督を配し、どういう方針でステージをつくっていくのかが問われる。ハコの豪華さを競う時代はとっくに終わっているのだ。


3. 元気な分野は写真と人形

 分野別に注目すべきと思われるのは、写真と人形だった。

 「HOKKAIDO PHOTO FESTA」という催しが7月のコンチネンタルギャラリーを中心に展開され、森山大道写真展やワークショップ、ポートフォリオレビュー、シンポジウムなどがあった。
 一方、NPO法人 北海道を発信する写真家ネットワークの主催で12月上旬、札幌「写真都市」祭が行われ、飯沢耕太郎氏を招いてシンポジウムや講演、写真展などが開かれた。

 いずれも興味深い試みだけど、外部から見ていると、なんで別々にやってんの? というのが率直な感想である。

 人形作家は元気だ。
 中川多理さんは京都などで個展を開き、彼女を特集した雑誌が発刊された。今年上梓された「人形論」(金森修著、平凡社)の表紙も彼女の人形である。
 グループAi Doccaは札幌(道新ぎゃらりー)で展覧会を開催し、そのひとり「ラクッコピコリン」こと大山さんの妖精のような少女像は全国で高い人気を得ている。
 経塚真代さんの快進撃はおなじみだろう。本州でも作品が開場と同時に完売してしまうので、抽選にしているという。
 ほかにも、伽井丹彌個展(札幌・Gallery Retara)や東京での川上誠さんの発表、札幌での球体関節人形のグループ展、MoonRiver Gallery(札幌)の開設など、他の分野とくらべて話題の多さでは際立っている。


4. 道立近代美術館の惨状

 その半面、本来なら真っ先に書かれるであろう現代アートや洋画、美術館(とくに公立)などの話題は比較的乏しかったというのが正直なところだ。

 美術館では、北海道の美術館がネットワークでつながる「アートギャラリー北海道」がスタートし、スタンプラリーが行われている。
 各美術館の持つコレクションを有効活用しようという連携の取り組みで、今年は神田日勝記念美術館の所蔵品を道立帯広美術館で展示する試み(神田日勝と道東の画家たち & 岡沼淳一・木彫の世界)などが行われた。伊達市教育委員会のコレクションが道立近代、三岸好太郎の各美術館で公開されたのもこの流れだろう。
 裏を返せば、各美術館とも購入費がほとんどなく、コレクションが増える見込みもない中の苦肉の策なのだろうが、北海道は広く美術館もそこそこ数はあるので、予算がない中での工夫の余地はまだあるということだと思う。

 筆者は今年、あまり札幌の外に出かけていないので、大きなことは言えないのだが、道内館では、東京・国立の展示に打って出た木田金次郎美術館や有島記念館のチャレンジ精神は「買い」だと言いたい。
 また、前項でも書いたが、苫小牧市美術博物館の藤沢レオ展もチャレンジングな好企画だった。
 網走市立美術館が松浦進らの2人展を企画したことや、三岸好太郎美術館の若手シリーズ「みまのめ」も記しておこう。
 ただし、ほかに記憶に残る企画は正直言って少なかった。
 札幌では芸術の森美術館の「五十嵐威暢の世界」は、日米をまたにかけて活動したデザイナーらしく、東京と札幌のデザイナーや関係者が開催に向けてお膳立てをするという、通例とは違った顔ぶれが支えているのがおもしろく、展示作品も興味深いものがあった。

 一方で、本来なら道内の美術館をリードするはずの道立近代美術館のありさまは、どういえばいいのだろう。

 マスコミが本州から借りてきた美術品を、考えもなしに、ただ並べただけとしか筆者の目には見えない展覧会ばかりが続いた。
 特に、宗教団体がバックについているから一定の集客を見込めるだろうという思惑があったとおぼしき展覧会では、図録もなかった。開いた口がふさがらない。
 キュレーティングが悪いのではない。キュレーティングが無いのだ。
 まあ道立館はとにかくお金がないから、やむを得ない面もあるのだろう。貸しスペースだと思えば腹も立つまい。
 今年の道立近代美術館は、「この1枚を見てほしい」のコーナーで興味深い研究が発表されていたものの、あとは、道内の美術の歴史にまったくといっていいほど跡を残さなかった1年だと思う。

 北海道の人は、こういうのが美術館だと思っているのかもしれないな。でも、違うから。
 熊本の美術館が村上隆企画の現代アート展を開いたり、各県で40~50代の現代作家の個展が開催されたりしている例を知ると、なんともいえない気分になる。埼玉も横浜も金沢も香川も、頭を使った企画をガンガンやってるからね。
 公立美術館の元気さでいえば、北海道はもはや後進県といっていいだろう。


5.その他

 昨年ほどではないが、今年も多くの方の訃報を聞いた。
 流政之、藤戸竹喜、鬼丸吉弘、折原久佐ヱ門、松樹路人、森山誠、藤原瞬。
 このうち後半の3人は昨年亡くなり、年明けに確認が取れた人たち。
 ご冥福をお祈りします。


 なお、これは北海道とは関係ないが、今年は美術関連の好著の出版が相次いだ(読むのがぜんぜん追いつかない)。
 『彫刻 1』『日本画とは何だったのか』『現代アートとは何か』などについては、項を改めて紹介したい。
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12月30日(日)のつぶやき その2

2018年12月31日 01時47分53秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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12月30日(日)のつぶやき その1

2018年12月31日 01時47分52秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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2018年12月28~30日。ギャラリーめぐり納め

2018年12月30日 14時10分00秒 | つれづれ日録
(写真は張り間違え。後で差しかえます→ 差し替えました。)

 28日から年末の休みに入っている。

 これまでのギャラリーめぐりで、12月22日は1カ所ごとに時間がかかり、27日には忙しさによる疲労のために足を運ぶことができなかったギャラリー犬養に、29日に行くことにした。

 モリケンイチ個展 Cirque bizzare -小さな部屋の奇妙なサーカスReguRegu Exhibition #7「パペトピアへようこそ」については紹介済みだが、ほかに中西陽一個展、本田征爾個展、犬養康太個展も開かれていて、なかなか楽しかった。

 チャイを飲みながらモリさんと雑談。

 雪はあがっていた。
 豊平橋停留所からバスで札幌駅前へ。
 東急の前で降りたら、9階で「北のくらしのクラフト展」をやっているという表示が出ており、なんだろうと思ってエレベーターで上がってみると、哲学するブルドッグの木彫で知られる岩間隆さんと目が合った。
 ほかに、清水宏章さんの木の椅子やカップ、工藤ちえ奈さんのペンギンなど。
 東急ハンズに行く人はぜひ寄ってみてください。
 1月4日まで(大みそかと元日は休み)。

 CAN DOでノートなどを買った後、エレベーターで上がってプラニスホールに行こうとしたら、複製画展は5時で終わっていた。

 以上2カ所。
 12月は累計63カ所。
 これで打ち止めかなあ。
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■ReguRegu Exhibition #7「パペトピアへようこそ」 (2018年12月19~30日、札幌)

2018年12月30日 10時57分03秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル

 札幌の人形ユニット「ReguRegu(レグレグ)」による2年ぶりの個展。

 前回の個展は、マッドサイエンティストが人造動物の実験に取り組んだまぼろしのテレビ番組という、凝った(そして、背中がゾクゾクしてくるような薄気味悪さのある)設定でしたが、今回は、いつもよりダークさが薄れ、ストレートな感じに人形が並んでいます。
  


 ReguReguの小磯さんによると、まずこの「パペトピア」の歌が最初にできて、それにあわせて人形を作っていったそうです。

 それにしても、これはほめるところじゃないかもしれないですが、まんなかのテレビモニターを置いた台が、1960年代の子供向け雑誌に登場する「未来」みたいで、すごくかっこいい。拾ったそうですが。
 左右に並ぶのは「ホーンファミリーのパペトピア」。



 左の2体が「ココアとミルクティのパペトピア」。
 右は「イワンくんのパペトピア」。

 そうです。今回の展示では、どれも親のパペットが、じぶんと同じ姿かたちをした小さな子のパペットを操っている―というスタイルになっているのです。

 まあ、かわいいっちゃあかわいいのですが、筆者はドッペルゲンガーを思い出して、どうにも怖いのです。

 だいたい、親子とかきょうだいって、不思議ですよね。似ているけれど、同じではない。
 親は子を自由にできる―と思っていたら、それはまったく大間違いで、操ることなんてとうていできないのです。
 しかし、自分が子の立場だったら。誰に操られているのかわからなくて、不安になりませんか。自分は自分をコントロールできているのだろうか。そう思うと、あまり自信がもてません。
 この作品群には、そういう不安が内包されているように見えます。
 筆者の感じる怖さは、そこらあたりが原因かもしれません。

 しかし、この歌で歌われている「小さな自分」というのは、いわゆる「子供」というのとは違いますね。
 分身といったほうがいいのでしょうか。

 というわけで、一見単なる人形展に見えても、いろいろ考え出すと、けっこう深い世界なのです。




 左は「フムペとカムペのパペトピア」。
 右は「アサムタンスイダコのパペトピア」。
 いずれも、金魚や熱帯魚を飼う水槽の中に展示されているのがユニークです。
 とくに左は、気泡が出る装置や水草がセットされて、白い砂利も敷き詰められ、なかなか本格的です。

 フェルトって水の中に入れても大丈夫なんですね。
 小磯さんによると、水を吸ってかなり重たくなるそう。
 大きな水槽を並べて、人形を入れる―という夢もあるそうで、実現したら水族館みたいで楽しそうですが、かなり大変そうです。水を運び入れるだけで、一苦労です。
 


 これまで登場した人形たち勢ぞろいのコーナー。
 今回の展覧会にあわせてDVDも発売しましたが、会場販売分はすでに完売していました。

 ディスクユニオンの通販で取り扱っています。アマゾンでも。

https://diskunion.net/diw/ct/detail/1007784142


https://www.amazon.co.jp/%E3%83%91%E3%83%9A%E3%83%88%E3%83%94%E3%82%A2-DVD-ReguRegu/dp/B07JHB8YY1/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1541145676&sr=8-1&keywords=reguregu



 「マンドラゴラのパペトピア」。
 3年前の展覧会だったけど、これも怖かったなあ。

 ほかに「デビルトップのパペトピア」「ラディちゃんのパペトピア」。
 平面作品として「ヒキガエルのパペトピア」「木の根のパペトピア」「カラス貝のパペトピア」など。

 入り口には、滑車仕掛けの人形がしつらえられ、小磯さんがハンドルを回すと、ご自身に似た人形がタップダンスを踊る趣向もあります。


2018年12月19日(水)~30日(日)午後1~9時、火曜休み
ギャラリー犬養(札幌市豊平区豊平3の1)


□ReguRegu サイト http://jurando.web.fc2.com/reguregu/reguregu.html
□ReguRegu日記 http://koiso.blog68.fc2.com/

関連記事へのリンク
10DAYS CINETOPIA + テンデイズ シネトピア プラス(2017)
ReguRegu Exhibition #6 人造人間ホーンファミリーの世界 (2016)

ReguRegu マンドレイクの為の泡のような狂詩曲(2015)
ぷうちゃんマーチ ReguRegu / 飴屋吉丸 (2014)




ギャラリー犬養への道 (アクセス)

・地下鉄東西線「菊水駅」2番出口から約550メートル、徒歩7分
・中央バス「豊平橋」から約300メートル、徒歩3分

・地下鉄東豊線「学園前駅」から約970メートル、徒歩13分
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訂正あり■モリケンイチ個展 Cirque bizzare -小さな部屋の奇妙なサーカス (2018年12月19~30日、札幌)

2018年12月30日 08時40分46秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 2014年の大同ギャラリー(札幌)での個展以降、ものすごい勢いで制作・発表を続けている札幌の画家モリケンイチさん。
 ことしも、東京を含めると5月からは毎月発表があったとのことで、さすがに少しお疲れのご様子。
 筆者は9月の個展を、胆振東部地震の余波で見に行くことができなかったのが、心残りです。
(あと、茶廊法邑での、写真家とのユニークな2人展「天使のディアレクティク 吉田肇、モリケンイチ」についてもまだ書けていないんだよなあ。すみません)。

 今回は「小さい部屋で助かった」とモリさんは笑っていましたが、「サーカス」をテーマとした新作11点と、それ以外の5点の絵画を展示しており、小ぶりながらもしっかりした構成の個展になっています。

 冒頭画像、左は「悪魔祓い猛獣使い」、右は「曲馬の少女」。

※訂正 作品タイトルが違いました。申し訳ありません。訂正いたします。

 この2点は対になっていて、左右のカーテンが裏と表になっているのだそうです。
 左のライオンは男の顔をしているし、右は馬といってもケンタウルスです。
 左のほうは少女が成長して、一見、ライオン男を操っているようにも見えますが、男と女の化かしあいというか、だましあいのようなゲームがありそうな感じもします。

 右手に見えるのは「飛翔の妄」「囚われの天使」。
 飛ぶ能力も胆力もないのに、見栄を張っているのか、高所から飛び降りようとしている男。
 飛ぶ能力はあるのに、鉄鎖につながれている女。
 多くの解説の言葉は不要の、鋭い風刺がこめられた2点です。



 左から「鳥と籠―彷徨 盲目の渇望」
「鳥と籠―夜想 鳥籠は鳥の夢を見る」
「鳥と籠―予兆 背中を見ることはできない」。

 『変身』や『城』で名高い小説家カフカのアフォリズムに「鳥籠が鳥を探しに出かけていった」というのがあるそうです(モリさんと話していると、いつも自分の無知を思い知らされます)。

 人体の一部が鳥かごになっている姿はおぞましくありますが、人間が希望や夢を自ら閉じ込め、幽閉させていることの寓意になっているのかもしれません。




 左から「メメントモリ 2」「奈落の恋人 パオロとフランチェスカ」「死神は陽気に近づく」。

 「奈落の恋人」で、男の体が炎上しているのを見て
「Pink Floydですか?」
と聞いたら
「ヤナイさん、ダンテの『神曲』ですよ
と言われて、ここでも無知をさらけ出してしまいました。

 「メメントモリ2」は、がいこつの上でポーズをとっているレオタードの女性がモチーフ。
 てきぱきとした姿を見せている人間も、じつは危うい均衡と、死の影の上に生きている…。そんな思いがこめられているのでしょうか。

 モリさんは現代の思想に通暁されていますが、絵に反映しているのはわりあい普遍的な、生と死をめぐる哲学ではないかと思いました。


 ほかに「時間 100年の一瞬」「あの日のクジラ」「怪物」と肖像が1点ありました。


2018年12月19日(水)~30日(日)午後1時~10時半(最終日~7時)、火曜休
ギャラリー犬養(豊平区豊平3-1)

http://www.mori-kenichi.com/

関連する記事へのリンク
[Synergetics] シナジェティクス (2018年5月)
モリケンイチ『愛と欲望の資本主義』 (2018年4月)

モリケンイチ個展「イヴの林檎」 (2017)
大丸藤井セントラルの入り口に飾られたモリケンイチさんデザインによるディスプレイ
モリケンイチ個展 女王蜂の夜 (2017年11月)
モリケンイチ個展 トワ・エ・モワ(アナタとワタシ/アナタはワタシ) =2017年4月
モリケンイチ個展「真夜中のサーカス」 (2017年2月)

■モリケンイチ個展『その森で少女に何が起こったのか?』 (2006年10月)




ギャラリー犬養への道 (アクセス)

・地下鉄東西線「菊水駅」2番出口から約550メートル、徒歩7分
・中央バス「豊平橋」から約300メートル、徒歩3分

・地下鉄東豊線「学園前駅」から約970メートル、徒歩13分
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12月29日(土)のつぶやき その3

2018年12月30日 01時49分43秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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12月29日(土)のつぶやき その2

2018年12月30日 01時49分42秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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12月29日(土)のつぶやき その1

2018年12月30日 01時49分41秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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ギャラリー北のモンパルナスへのアクセス(道順)

2018年12月29日 13時48分26秒 | ギャラリー、美術館への道順
 札幌・琴似の「ギャラリー北のモンパルナス」には、地下鉄東西線の「琴似駅」から行くのがいちばん簡単です。
 この場合、カフェ北都館ギャラリーに行く道順と、途中までほとんど変わりません。

 筆者は、二つをはしごすることが多いです。



 北都館の場合と同様、いちばん注意することは

5番出口から出る

です。
 バスターミナルやパトスやイオンのある方から出てもいいですが、遠回りです。

 5番出口から階段を上ります。
 エスカレーターはありませんが、現在エレベーターの設置工事中のようです。


 出て右側を見ると、レンタカー店のある交叉点に出ます。
 駐車場とレンタカー店なので、建物がなく、広々とした感じのする交叉点です。


 そのまま進み、コンビニエンスストアを過ぎると、信号のある三叉路に出ます。
 左手には北都館があり、右手には大きな病院(札幌第一病院)があります。
 この三叉路を右に曲がって、1、2分歩くと、左手に新しい高層住宅(清水マンション)が見えてきます。
 ギャラリー北のモンパルナスはこの1階です。

 最初はちょっと入りづらいかもしれませんが、チャイムなどを押す必要はありませんので、どうぞ扉を押して中に入ってみてください。

 JR琴似駅からも行けますが、そちらの紹介はまた後ほど。


・地下鉄東西線「琴似駅」5番出口から約370メートル、徒歩5分

・JR琴似駅から約860メートル、徒歩11分
・ジェイ・アール北海道バス「山の手一条通」から約810メートル、徒歩11分
(都市間高速バスや快速は停車しません)

・ジェイ・アール北海道バス、中央バス「西区役所前」から約1.06キロ、徒歩14分
(都市間高速バスや快速を含む、手稲・小樽方面行きの全便が止まります)

・ジェイ・アール北海道バス「52 琴似工業高校前行き」で「八軒1条東3丁目」から約850メートル、徒歩11分
(札幌駅前=旧札幌西武前=から出ていますが、本数は1、2時間に1本しかありません)


□「ギャラリー北のモンパルナス」ブログ https://ameblo.jp/kita-mont/
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■真鍋敏忠水彩画展ー光と風の中で (2018年12月4~29日、札幌)

2018年12月29日 13時18分09秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 札幌を拠点に、全道各地にRV(レジャー用多目的車)を走らせて風景を水彩スケッチする真鍋敏忠さん。
 こういう「現場主義」を貫く人も、気がつけば、少数派になってしまいました。

 真鍋さんは英語の先生でしたが、数学を教えていたこともあった上、合唱部の顧問をしていた時期も長く、マルチな人とはこういう人のことをいうのだな~と思います。
 画風は、理系らしくというわけでもないのでしょうが、几帳面で、見たとおりにペンで線をひき、水彩で着色します。
「だって、青い池の写真を見ても、どの木が前にはえていてどの木が後ろかなんて、分からない。現地で実際を見るのが一番ですよ」
と真鍋さんは話します。たとえば、カナディアンワールドの家の絵だと、手前にある木から描くとのこと。律儀な性格がにじみ出ています。

 しかし、終戦のとき国民学校(小学校)2年生だったといいますから、車での遠出にはくれぐれも気をつけてほしいと思います。真鍋さんは早朝の風景をスケッチするためには夜中に出発して車中泊も辞さない人なので、ちょっと心配です。
 個人的には、道内各地の美しい風景画を描いた故・北浦晃さんが自家用車を使わず公共交通機関とタクシーだけで移動していたことに続いてほしいのですが…。


 前期と後期で作品を入れ替えると聞いていましたが、なんと、通しで展示していたのは2、3点だけで、あとはすっかり全点を架け替えたと知ってびっくりです。
 先述の芦別・カナディアンワールドや美瑛・青い池のほか、日本海側の海岸風景、小樽運河、知床・硫黄山、富良野、清里の「神の子池」など、全道にわたっています。

 冒頭画像は、数少ない地元の風景。
 家の近くの旧軽川から手稲山山頂を望んだものです。
 「ほら、車で遠出しなくても、近くにも絵になる風景があるじゃないですか」
と言おうとしたら、真鍋さんに
「この橋も架け替えられて、なくなっちゃったんですよ。味のある欄干だったんですが」
と言われてしまい、ことばをのみ込みました(苦笑)。



 真鍋さんがかつて描いた、ドラマ「北の国から」の舞台の絵はがきセットや、教育誌の挿絵を絵はがきにしたものなども置いてあります。
 この挿絵について「案外これが勉強になった」と真鍋さんは振り返っていました。


(展示全作品リストをいただいたのですが、余裕のあるときにアップします。ご海容のほどを)


2018年12月4日~29日(土)午前11時~午後6時、日月曜・祝日休み
ギャラリー北のモンパルナス(札幌市西区二十四軒4の3)

□真鍋敏忠アートギャラリー www.toshitada.com/

関連記事へのリンク
真鍋敏忠水彩画展 (2015)

北都館で真鍋敏忠水彩画展を見る (2010)

真鍋敏忠水彩画展 (2008)

真鍋敏忠水彩画展 (2006)

真鍋敏忠 水彩・油彩画展 (2002)


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12月28日(金)のつぶやき その3

2018年12月29日 01時47分41秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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12月28日(金)のつぶやき その2

2018年12月29日 01時47分40秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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12月28日(金)のつぶやき その1

2018年12月29日 01時47分39秒 | 未分類・Twitterのまとめ・その他
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