北海道美術ネット別館

アート、書道、写真などの展覧会情報や紹介、批評、日記。毎日更新しています

2009年1月のおもな展覧会

2009年01月31日 23時40分21秒 | 主な記事へのリンク
 1月のおもな展覧会の記事へのリンクです。
 書き終わっていないエントリには、まだリンクがはられていません。

 このエントリは随時更新します。

 ■■は、更新時に開催中の展覧会、■はすでに終了した展覧会です。


現代美術
楢原武正展
ネオテニー・ジャパン 高橋コレクション
熊澤桂子「こっけいにんじん」

絵画・版画
小田啓介銅版画展
鈴木秀明展
多摩美術大学版画OB展
小樽風景・個性の響き ■続き
七里知子個展 no-man's land
第26回大洋会北海道支部展
にかわえ展■野口裕司展
第3期所蔵品展「三岸の魅力再発見!-素描から《飛ぶ蝶》まで」
吉川聡子日本画展

工芸・クラフト
暖かさと ここち良さ- 羊毛の防寒グッズ
内海眞治展
野の花揺らぐ 春風と陶六人展


叙事詩 知床断章 ‐詩と書のであい‐

写真
■■飯塚達央写真展「identity」

複数ジャンル
札幌大谷大学短期大学部美術科第44回卒業制作展・第42回修了制作展 同時開催:専攻科1年展・美術科1年展
第6回北海道高等学校文化連盟石狩支部美術部顧問展
New Point vol.6
A★MUSE★LAND TOMORROW 2009 ANIMAL FANTASY イヌイト・アート&動物たち
第39回北海道教職員美術展  ■続き
異形小空間14th
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■楢原武正展 大地/開墾 (2月1日まで)

2009年01月31日 22時56分44秒 | 展覧会の紹介-現代美術
(テキストは中途)

 Narahara Takemasa is one of the most impressive contemporary artist in Hokkaido.
 His instarations are very powerful and extraordinary large scale.
 He named all his works “Terra(ground)/cultivation”.



2009年1月27日(火)-2月1日(日)10:00-19:00(最終日-16:00)
ギャラリー大通美術館(中央区大通西5 地図A)

第27回存在派展(2007年)
第13回さいとうギャラリー企画 夏まつり「風」パートII(07年。画像なし)
楢原武正展 大地/開墾(07年2月、画像なし)
第26回存在派展
北の彫刻展2006(画像なし)
楢原武正展(06年)
■第25回存在派展
楢原武正展 大地/開墾(04年、画像なし)
■第23回存在派展(画像なし)
北海道立体表現展'03(画像なし)
祭りFEST展パート2(03年、画像なし)
楢原武正展 大地ノ開墾「墨」による(03年)
■第22回存在派展(画像なし)
“The Reassurance Found in Everyday Life”/「安堵感」(02年、画像なし)
楢原武正展 大地開墾2001-2(画像なし)
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SNOW SCAPE MOERE IV (2月1日まで)

2009年01月31日 22時35分55秒 | 展覧会の紹介-現代美術
 
ことしの内容



 ことしも、洞爺湖畔にアトリエgla_glaを構える高臣大介さんのキャンドルがお迎え。
 枝から吊り下げられています。




 「ガラスのピラミッド」の前にならぶカラフルな三角屋根。

 このうち、赤い屋根の下は、小さなカフェになっています。


           

 中に入ると意外と明るくてあたたか。




 LEDを使った、光るツララの制作実験。
 ことしは暖冬で、ちょっと苦戦しているようです。




 午後5時になると、色とりどりのテントに、手前の小さな三角錐に仕込まれたプロジェクターから映像が投影されます。

 また、ピラミッド内でも、「馬橇組」のインスタレーション展示や、第1回以来の「スノースケープ・モエレ」の写真展示がありますので、お見逃しなく。



2009年1月28日(水)-2月1日(日)11:00-19:00(初日-17:00、1日-20:00)
モエレ沼公園ガラスのピラミッド(東区モエレ沼公園)とその周辺

http://www.sapporo-park.or.jp/moere/ssm/

2007年




・地下鉄東豊線「環状通東」で中央バス「東69」か「東79」に乗り継ぎ、「モエレ沼公園東口」降車、ガラスのピラミッドまで徒歩9分
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2009年1月31日は4カ所

2009年01月31日 21時42分48秒 | つれづれ日録
 
 さいきん、なかなか朝起きられなくて参っている。

 きょうも大幅寝坊。

 ステンドグラス作家makiさんのあかり展「Soup & Lamps-staind glass maki + insomnia」があすまでであることに気づき、バス、地下鉄、JR普通列車を乗り継いで桑園のInsomniaへ。
 ひさしぶりにグリーンカレーを食べる。

 市立病院の前から、ジェイアール北海道バスに乗り、西11丁目駅前で降車。
 中央区役所前から市電に乗り、praha 2 +deep sapporoのsikaku gallery。

 praha2周辺に限ったことではないのだが、この冬はほんとうに雪が少ない。
 来月から、ことしも「雪造プロジェクト」が始まるのだが、だいじょうぶなんだろうか。

 南14西11まで歩く(冒頭画像は、その近くで撮影。いま、札幌市内の歩道や狭い道は、半分以上がこの状態で、歩くのに難儀する)。
 じょうてつバスで「すすきの」まで行き、東豊線の「豊水すすきの」から「環状通東」まで地下鉄で行き、中央バス「東79」に乗り継いで、モエレ沼公園へ。
 SNOW SCAPE MOERE IVのようすをのぞく。

 あいかわらず歩道は除雪していないが、ことしは暖冬のためすっかり「かた雪」になっており、雪の上をどこまでも歩いていけるので、支障はない。

 ガラスのピラミッド前でフォトグラファーのUさんに会い、立ち話。
 筆者は寝坊したので聞けなかったが、青森県で活躍する立木祥一郎さんの基調講演「市民がつくるアートプロジェクト」はなかなかおもしろかったとのこと。聴きたかった。

 おなじバス、地下鉄で戻り、さっぽろで降車。
 それにしても、環状通東駅からモエレ沼公園は遠い。

 石の蔵ぎゃらりぃはやしでおおいえのりこフェルト個展&森のこだま原画写真展・石川康治小笠原み蔵新作展
 いずれも2月3日まで。


 この後、月寒中央駅で、家族と合流。
 せがれが「カレーが食べたい」というので、西岡のインド料理専門店「T」に行き、またカレーを食う。
 まあ、昼間食ったのとかなりタイプが違うので、いいや。ナンがうまかったし。
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丸井今井と美術の話・続き

2009年01月30日 23時58分16秒 | つれづれ日録
 「丸井今井、民事再生手続き開始 美術との関係は」の続き。

 1月29日はかなり忙しかった。
 各地方版でも丸井今井関係のニュースを収容するためだ。

 しかし、わたしたちの職場は、輪転機のまわる時間にあわせて締め切り時間が決まっており、忙しいからといって残業して片付けるわけにはいかない。
 作業の密度が濃くなるだけである。

 こういうときは、テンションが高まっているので、深夜家に帰ってもすぐには寝られないことが多い。
 夕べは、このブログのテキストを5本も書いてしまった。

 ところで、エゾ三毛猫さんのコメントがきっかけで思い出したことがある。

 バブル期、丸井今井札幌本店には「クレオギャラリー」という、道内外の現代アートを紹介する画廊があったという話を聞いたことがあるのだ。
 もちろん筆者はリアルタイムで知っているわけではないし、うまくまとまった資料も手近にはない。

 近年の「アートバブル」は、見事なまでに北海道を素通りした現象だったが、本家本元(?)バブルの時代には、ちゃんと道内にも恩恵があったのだ。

 なお、丸井今井室蘭店のギャラリーもおなじ「クレオギャラリー」を名乗っていた時代があった。1990年代初頭の話だ。


北洋、道銀が相談窓口 丸井今井の取引業者対象に各地で(北海道新聞) - goo ニュース


 それにしても、暖かいなあ。
 1月とは思えない。
「うららかな春の日差しに包まれて、お兄さん、お姉さん、さようなら」「さようなら!」
と叫んでしまいそうな陽気である。

 雪が解けて、足もとが凍って歩きづらくてかなわんけど。
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■第28回道彩会会員会友展 (1月31日まで)

2009年01月30日 23時26分56秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 道彩会は、北海道水彩画会の略称。毎年9月ごろ、札幌市民ギャラリーで公募展「道彩展」を開いているほか、1-2月には、札幌時計台ギャラリーで会員と会友展を開催している。
 道彩展も、道内の他の団体公募展と同じく「会員」「会友」「一般」の3段階なのである。
 この団体は、道内の水彩画家みなが加盟しているわけではない。道展や日本水彩画会、水彩連盟に出品して、道彩展にも所属している人もいるし、所属していない人もいる。
 全体的な傾向として、筆者はいつも
 「フォーブ調の人物画や静物画が多い」
という枕詞をつけてきたが、その形容にあてはまらない作家もいるのは言うまでもない。

 道彩展を事実上率いているのは、全道展のベテラン会員である八木保次さんである。
 八木さんは、寒色系の絵の具を激しくたたきつける画風の絵が多かったが、今回の「作品09」は少し異なる。
 オーカー系の絵の具がどろりとなっていて、ガソリンスタンドの水たまりのような感触。さらに、めずらしくガーゼのようなものがコラージュされていて、まるで汚れた水たまりに浮かんでいるみたいだ。色と色のぶつかり合いはあっても、厚みがあるかのように見えるイリュージョンが、八木さんの作品の画面に出てきているのは、興味深かった。

 道展にも出品しているベテラン栗山巽さん。
 「宙-09」は、青い空間に大小の円を配した作品で、浮遊する丸が宇宙的な広がりを感じさせる。筆者の好きな作風だ。

 佐藤展子さん「きみの散歩道」の横に「みず賞」という札がついていた。
 会員・会友展で賞の授与があるとは知らなかった。
 画風は脱力系ナイーブアートとでも評すべきものか。公園や家、犬、道路などが、子どもが描いたように配置されて、ユニークな1点だ。

 辺見富美子さん「二つの太陽-上江別にて」。
 雪原のかなたに、太陽がふたつ上下に重なって見える現象を目撃したのだろうなあ。そのときの感動をたいせつにした作品。

 ほかに、以前はフォーブ的だった、川本エミ子さんや高橋智子さんが抽象に近づきつつあるのが目を引いた。
 風景の多かった谷口満次郎さんが「春を待つ」と題し、白を基調としたチューリップや果物の静物画を描いているのもおもしろい。花やリンゴが脱色されたかのようだ。

 独自のリアリティある画風の、大橋頼子さんの作品がないのが残念。


2009年1月26日(月)-31日(土)10:00-18:00(最終日-17:00)
札幌時計台ギャラリー(中央区北1西3 地図A

第28回道彩展(2008年)
第27回道彩展 会員会友展(08年1-2月)
07年の道彩展会員会友展
第26回道彩展(06年)
第23回道彩展
=以上、画像なし
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丸井今井、民事再生手続き開始 美術との関係は

2009年01月30日 01時24分25秒 | 新聞などのニュースから
札幌の丸井今井が民事再生手続き 負債502億円(共同通信) - goo ニュース

 2009年1月29日の朝刊で、北海道新聞と毎日新聞が「丸井今井 再生法申請へ」と報じました。
 読売、朝日は夕刊で追いかけました(テレビは、確認していません)。

 毎日の北海道支社にはそれほど多くの記者はいないはずなのですが、こういうときには、強いなあと感服です。さすが「スクープの毎日」。

 で、このブログなので、アートのこと。

 昔は、美術館や市民ギャラリーがなかったので、全道展などが丸井今井札幌本店で開かれていた時代もありました。
 北海道書道連盟展が会場を移して以降、この手の美術展を開いて地域に寄与・貢献するという側面は、なくなっているように思えます。

 それでも、或る年代以上の方だと、「催事・美術展」イコール「百貨店」というイメージがあったようです。
 生前最後になった、「原爆の図」で名高い丸木俊さん(空知管内秩父別町出身)の個展も、丸井今井で(たしか1997年ごろ)開かれましたが、どうやら丸木さんにもそういうイメージがあったようなのでした。

 丸井今井は、バブル時代1990年代には、小樽で「ペテルブルク美術館」を運営して、貴重なロートレック・コレクションを所蔵・公開したり、ドイツの画家ヘルンヴァインの本格的な個展を開催して、北海道の美術にも大きな寄与をしていました。
 「さっぽろ国際現代版画ビエンナーレを主催していたのもこのころです。
 このビエンナーレは、最終の1度だけ北海道新聞社が主催を継承し、2000年の第5回で終わってしまいましたが、海外の受賞者が多数、のちの「アジア・プリント・アドベンチャー」に出品したこともあり、丸井今井がまいた種は決して無駄ではなかったのだと思いました。

 丸井今井札幌本店のギャラリーは、以前は大通館8階にありました(たとえば、こちらを参照)が、現在は一条館の8階です。
 呉服や時計などの売り場とおなじフロアで、人通りがすくなく、会場につめている作家が気の毒になってくるほどです。
 それでも、「貸し」ではないギャラリーの存在は、道内にあっては貴重なのです。

 今回の事態については、丸井今井だけの問題というより、百貨店という業態がほんとに厳しいんだなあと思いました。
 

 以下、北海道新聞のサイトから、一部を引用。

 経営再建中の道内最大手百貨店・丸井今井(札幌)は29日午後、民事再生法の適用を札幌地裁に申請し手続き開始決定を受けた。昨年12月末現在の負債総額は約502億円。同社は資本・業務提携している大手百貨店の伊勢丹にスポンサー支援を要請。伊勢丹を傘下に持つ三越伊勢丹ホールディングスは「至急検討に入る」と発表した。

 丸井今井は札幌本店と旭川、函館、室蘭の道内4店舗の営業を当面継続するとしているが、地方店舗については「存続や事業譲渡、閉店も含めて検討する」とするほか、正社員や契約社員、パートなど1500人余りいる従業員の削減も視野に入れて再生計画をまとめる。


(題を変更しました)
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■鈴木秀明展 (2月1日まで)

2009年01月29日 23時59分06秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 Suzuki Hideaki,painter,lives in Hakodate.
 He paints pictures by "Illusinistic Rearism".
 Destoyed sculuptures and ruind gardens are his main motif. Decadand mood like the end of the century in Europe covered his works.


 鈴木秀明さんは函館在住の画家。新道展や美術文化協会北海道支部展、北海道現代具象展で、毎年精力的に発表をしているので、作品をご存知の方も多いことでしょう。
 ただし、札幌での個展となると、意外に少ないわけで、大作を中心に9点を展示した今回、個展ならではの見ごたえがありました。

 なんといっても、会場に入ってすぐ、左手の黒い壁にかけられた「NECROPOLIS」が圧巻です。
 193.9×390センチという巨大な画面に、鈴木さんらしい、崩れかけた石彫、がれき、色づいた葉などが、ひしめいています。
 この崩壊感覚が、彼の絵画世界の中核をなしているといえそうです。
 ちなみに「ネクロポリス」とは、(とくに古代都市の)大規模な共同墓地の意味。たしかに、背後の直方体は、古い石棺のように見えます。

 ロビーの「三美神」も、キャンバス3枚からなる超大作。
 もちろん、ルーベンスのような華麗な三美神ではなく、石化した直方体の中から掘り出されたばかりのような女性を中央に、左のキャンバスには朽ちかけたトルソが、右側は古びた立像が、それぞれ描かれ、世紀末の様相を感じさせます。

 「古代追想」は、背景がユニーク。古代ギリシャの壺絵を思わせる素朴な人物画が、金箔に描かれているのです。
 鈴木さんにはめずらしいアプローチですが、日本画っぽいところはほとんどありません。

 展示方法がおもしろいのは「古代追想2」。
 壁が折れ曲がる角の左右に、縦に細長いキャンパスをくっつけて掛けています。
 したがって、双方の画面を同時に見ることができません。
 右側にある絵は、なんだか、ハンムラビ法典が刻まれた古代の柱のようにも見えます。

 そのほか「追想」「春を呼ぶ女」「地」「残照」「想」。
 西2丁目通を歩く人にも窓越しに見えるよう展示されている、冒頭画像の絵は「残照」です。


2009年1月12日(月)-2月1日(日)9:00-18:00(最終日-16:00)
STV北2条ビル エントランスアート(中央区北2西2 地図A

第36回美術文化北海道支部展 (2008年9月)
第35回美術文化北海道支部展 (2007年)
第34回美術文化北海道支部展(2006年)
新道展50周年記念展
鈴木秀明展(04年)
第31回美術文化北海道支部展
第30回美術文化北海道支部展
鈴木秀明展(02年)
第29回美術文化北海道支部展
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■多摩美術大学版画OB展 (2月1日まで)

2009年01月29日 23時58分45秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 札幌の友野直実・渡邊慶子夫妻の尽力により毎年開かれており、今年でたしか12回目。
 若手を中心に、道外の生きのいい作家の作品が見られるめったにない機会として、見逃せない展覧会だ。
 ことしの出品者は、DMには、ご夫妻のほか、阿川理恵、石川丘子、石原誠、伊藤あずさ、小川了子、御囲章、鐘本幸穂、川田竜輔、菅祐子、熊崎阿樹子、洪昇恵、澤村佳代子、三瓶光夫、高木まどか、谷黒佐和子、富田恵、西岡久實、野本聖子、野沢ユリ、波磨悠子、林朝子、保坂洋平、堀田恵理、南敦子、森永春樹、山上晃葉、吉見律子、渡邊麻衣子の計30人の名前が印刷されている。

 この手の展覧会で、全体的な傾向をあれこれ述べることは、たぶんほとんど意味がない。
 だけど、そうしてみたい欲求にかられてしまう。
 20世紀末から21世紀初頭のころ、この版画展は、もっと抽象的でとっつきにくい作品や、若いエネルギーのあふれる作品が多かったような記憶がある。
 しかし、今回は、総じて見ると、具象が半数以上を占め、シュルレアリスム的な傾向はごく薄くなる一方で、平和でささやかな日常を肯定するような、脱力感というかおとなしい作品が多かったような気がするのだ。もちろん、そのことを、良いとか悪いとか決め付ける気はぜんぜんない。ただ、感覚の根っこが、「クウネル」とか「女子カメラ」、川内倫子なんかと、どっかでつながっているように思えてならない。
 言い換えれば、野心とエネルギーと過剰さの欠落。 

 そんななかで、エネルギーをじっと内に秘めているような強さを感じるのが、渡邊慶子さんの作品だ。「Gray Pearl」と題された2点は、以前に比べると花のかたちがはっきりしているようだが、決して花そのものを描写するのではなく、生命そのもののはらむ根源的なものに迫っているように感じられる。
 一方、ひそやかな世界を木版でつくってきた夫の友野さんは、今回「梅図」という、どこか和風の作品を出してきた。日本的な意匠ではあるが、単に浮世絵や琳派に回帰したわけではない。新しい展開だと思う。

 ほかに、菅さんの「Gift」「polaris」は、背景が白く抜けているのがユニーク。
 小川さんの「囁き」「囁くもの」には、作者の持つ情感みたいなものが感じられた。
 林さんの2点は、グロテスクなイラストみたいで、これはこれで個性的だと思う。


2009年1月27日(火)-2月1日(日)10:30-18:30
さいとうギャラリー(中央区南1西3 ラ・ガレリア5階 地図B

第7回展(2004年)
2003年
2002年
2001年
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香川軍男「薯版 北見昔々」を、ギャラリーたぴおで買った

2009年01月29日 23時58分40秒 | つれづれ読書録
 ギャラリーたぴお(中央区北2西2、道特会館)では今週、コレクションと古本市というのをやっている。
 昨年亡くなった、「たぴお」の主宰者竹田博さんの所蔵していた版画などの作品と、美術書を安く販売しているのだ。
 のぞいてみると、ジャンルのさまざまな本がならんでいる。
 寄贈された図録などもあるのだろうが、平凡社の世界美術全集などは、若き日の竹田さんが教養と勉強のために買ったのだろうなと想像される。

 北見のイモ版画家、香川軍男さんの「薯版 北見昔々」というのがあったので、買ってきた。
 香川さんのいも版を使ったカレンダーを長年にわたって手がけてきたのは、竹田さんの「タピオデザイン事務所」だった。この小さな版画集(むろん、印刷である)も、竹田さんの事務所のデザインだ。
 昔の郵便局や屯田兵屋、安田銀行、野付牛村役場などの建物が、香川さんならではの素朴な版画で表現されている。(「野付牛」は北身の旧称)
 いくらヤナイが昔のことを知っているからと言って、「ピヤソン館」(現ピアソン記念館)をのぞいてはまったくわからない建物ばかりである。

 前書きを見ると、この版画集は、きたみ東急百貨店が1982年、バスターミナルや北見東急インなどを備えてオープンしたときに、東急グループが記念に出したものらしい。
 東急グループの総帥・五島慶太はなぜか北見地方と縁が深く、たとえば北見工大の土地などは、五島がぽんと寄附したものだと聞いたことがある。

 時代は流れ、すでに東急インもきたみ東急百貨店も撤退し、香川さんもこの世にない。
 世の無常を感ずる。

(Eさん、撮影協力ありがとうございました)
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旭屋書店札幌店の思い出

2009年01月29日 23時36分02秒 | つれづれ日録
 2009年1月末で閉店する旭屋書店札幌店に行ってきた。

 閉店間際の本屋さんというのは、すこし切ない。
 平台がスカスカになっているというほどではないが、棚の最上段や最下段は本の数が減って、斜めになっている。
 カウンターの後ろには、注文を締め切ったという趣旨の貼り紙がしてある。

 旭屋書店札幌店は1977年に、狸小路4丁目のエイトビル(現アルシュ)の地下1、2階に出店。
 札幌駅前にJRタワーがオープンしたのと同時に、ステラプレイス5階の現在地に移転したのは、2003年と近年のこと。
 したがって、個人的な思い出は、狸小路時代がほとんどだ。

 1980年前後、札幌市の中心部にはほかに、
リーブルなにわ
丸善
富貴堂(パルコブックセンター)およびアートロゴス
維新堂(4丁目プラザ地下1階)
成美堂(南3西3。2階は古本屋)
東京堂(旧ロビンソン1階)
などがあり、それぞれ品ぞろえに個性があり、回っていて楽しかった。
 こうして書店名を列挙していくと、現在はリーブルなにわ以外全滅というのがすごい。

 このなかでよく通ったのは、旭屋とリーブルなにわ。紀伊國屋書店が札幌駅の横に移転するまでは、旭屋書店が札幌の一番店であったのだ。
 中学時代、旭屋でばったり会った級友が
「岩波文庫の青帯を読むのがカッコイイんだ」
と言って、ダーウィンの「ビーグル号探検記」などを買っていた。大いに知的刺戟を受けた記憶がある。
 2フロアを結ぶエスカレーターの、下りをかけ昇ったこともある(やはり、地はバカだったんです)。
 とはいえ、建築や法律、語学の本が並ぶ上のフロアは、受験参考書以外は、敷居がやや高く感じられた。

 メモを片手に本を探している女性店員に、小声でありかを教えてあげたのも、なつかしい思い出だ。(ちなみに、くだんの書物は、レグルス文庫「マハーバーラタ」であった)
 途中、下のフロアを増床して、文庫・新書の売り場を拡張している。

 文化部時代は、「ほん」欄で取り上げる書物の現物入手のため、重たい紙袋をさげてオーロラタウンを歩いて職場に戻ったことも多かった。

 というわけで、非常にお世話になった旭屋書店札幌店だが、駅前に移ってからは、職場から遠くなったので、以前ほどは行かなくなった。
 ただ、あの規模で1フロアというのは、使い勝手は良かったと思うし、品ぞろえも、巷間(こうかん)言われるほど紀伊國屋にくらべて悪かったという印象はない

 「ジャーナリズムの可能性」(岩波新書)「アダム・スミス」(中公新書)「現代帝国論」(NHKブックス)「スペクタクルの社会」(ちくま学芸文庫)と週刊東洋経済を買う。
 店員さんは「ありがとうございました」とは言うけど「またお越しください」とは言わなかった。そりゃそうだよなあ。

 ともあれ、旭屋さん、おつかれさまでした。
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川田喜久治写真集および業務連絡

2009年01月28日 21時31分33秒 | アートに関するインターネット・ブログなど
 ちょっと前に書いたエントリを最近ちょこちょこ手直したり、追記したりしています。

ゴヤ「巨人」実は弟子作品?プラド美術館は「調査中」

札幌市写真ライブラリー説明会、2月4日




 話は変わりますが、東京で見た写真展が良かったので、札幌市中央図書館の「川田喜久治写真集」を借りてきました(冒頭の画像)。
 岩波のシリーズ「日本の写真家」は、分量的に物足りないけれど、でも、ないよりはいいです。

 表紙は、ラッキーストライク(タバコ)が風化していく1枚。
 そこに「アメリカ」や「戦後」の寓意をみることは、可能でしょう。
 写真集には、コカコーラの瓶が何本も砂に埋もれているさまを撮った1枚もあります。

 写真展では「地図」の時代が中心で、全点がシャープなモノクロでした。しかし、この写真集には、西洋の奇抜な城や庭に粘り強くレンズを向けた連作や、ゴヤをもじった戯画的な「ロス・カプリチョス」のシリーズなども収められており、この写真家の振幅の広さには心からおどろかされました。
 とくに、巻末に数点ある「ラスト・コスモロジー」は、ほんとうにすごい。
 でも、なにがすごいのかを、筋道立って説明することは、きわめて困難です。安直に、ドラマチックに盛り上げることはしてないから。
 ただ、筆者が得た印象としては、これらの風景が、人類が滅ぶ前日に地球の各地で撮影したものだと言われれば、そうかなと思うほど、なにか陰惨さとかなしみに満ちているような気がするのです。
 どうしてと問われても困るのだけれど。


 ところで。
 いまは、地下鉄大通駅のコンコースにある交通局のコーナーで、本の予約や借り受けができるんです。
 図書館まで足を運ぶ必要がないわけで、べんりな世の中になりました。


川田喜久治作品展「遠い場所の記憶:メモワール1951-1966」 09年東京(11)
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米ローズ美術館閉館へ。景気後退で寄付金減少

2009年01月28日 20時54分10秒 | 新聞などのニュースから
 ロイターのサイトを見ていたら、こんな記事を見つけました。

 [ボストン 27日 ロイター] 米マサチューセッツ州にある大学が、景気後退の影響による財政危機に対応するため、約3億5000万ドル(約312億円)に上る所蔵美術品の売却を計画している。

 ブランダイス大学の理事会は26日、構内に併設するローズ美術館を夏いっぱいで閉鎖し、ポップアートで知られる米国の芸術家アンディ・ウォーホールやユダヤ系画家ロイ・リキテンスタインの絵画など、所蔵する全6000点の作品を売却することを採択した。景気後退で寄付金が減少していることを受けての措置だという。(以下略)


http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-36129720090128


 大学のサイトでも詳しく報じられています。

http://www.brandeis.edu/now/2009/january/rosedecision.html

Brandeis University’s Board of Trustees today voted unanimously to close the Rose Art Museum as part of a campus-wide effort to preserve the university’s educational mission in the face of the historic economic recession and financial crisis. Board members stressed that the museum decision will not alter the university’s commitment to the artsand the teaching of the arts.



 こちらによると、ナム・ジュン・パイクやマシュー・バーニーなどを所蔵しているそうです。

 所蔵品を切り売りするのではなく、閉鎖してしまうというのが、ずいぶんと思い切ったというか…。


 なお、ロイター電の文中にある「3億5000万ドル」というのは、2007年当時の評価額なので、現在は変わっているかもしれません。
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■暖かさと ここち良さ- 羊毛の防寒グッズ (1月30日まで)

2009年01月28日 20時45分30秒 | 展覧会の紹介-工芸、クラフト
 
 冬のクラフトAger(アゲル)は、季節にあわせた展開。
 店内レイアウトも、2週間1単位の展覧会ごとに変化しています。

 今回は、
蔦井美枝子  (フェルトのマフラー)
寺山由紀子  (スウェードのオーバースカート、ブラウス)
長谷川しず江 (手紡ぎ手編みのショール、帽子)
古里洋子    (手紡ぎ手織りのストール)
吉田久美子  (手紡ぎ手編みのセーター、ベスト、カーディガン)
の5人の作り手による、防寒グッズやセーターなどがならんでいます。

 冒頭画像のストール、Agerを主宰する「北のクラフトプロジェクトいぷしろん」の舟見さんから
「羊のにおいがするでしょう」
と言われましたが、そもそも羊のにおいって…。知らないからなあ。

 古里さん吉田さんは自ら北檜山の牧場に赴いて羊の毛を刈り、紡ぐという、こだわりの人です。




 長谷川さんによるニットのカーディガン。

                

 吉田さん山我茂美さんのストールです。


2009年1月20日(火)-30日(金)10:00-19:00(日曜、最終日-17:00)、月曜休み
クラフトAger(北区北7西6 地図A


 なお、北海道美術ネットの表紙にも書いておきましたが、次回「candle cafe キャンドルとマグカップと暖かい時間」の期間中、2月3日(火)-13日(金)には、各種ライブや講習などが盛りだくさん。
 あのけっして広いとは言えないお店で、どうやってライブ? と思うのですが、舟見さんのレイアウト力に期待しましょう。
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森本めぐみさんがアクリルアワード大賞

2009年01月27日 23時19分14秒 | 情報・おしらせ
 札幌市立高専から道教大岩見沢校に移り、インスタレーションや絵画、ライブペインティングなど旺盛な創作・発表活動を展開している森本めぐみさんが、学生のコンペティションである「ACRYL AWORD」(ターナー株式会社主催)で、全国一である「大賞」を得たようです。
(ほんとは第一報は昨年のうちに入っていましたが、ターナーのサイトに出てから-と思っているうちに遅くなってしまいました←いつまでも出る気配がない)

 おめでとうございます!

 ACRYL AWORDでは、森本さんは昨年、一昨年も入選しています。昨年は、北海道芸術デザイン専門学校の浅野 絵里花さんが秋山孝賞(2席に相当)、同校の佐藤 剛さんが特別賞と、道内勢が活躍していました。

 昨年は、全国から900点の絵画が寄せられたそうです。
 東京藝大やタマビといった有名美大から地方の専門学校まで、実力のみの勝負ですから、大変なことだと思います。


 入選全点ではありませんが、毎年上位作品が札幌でも見られます。
 楽しみ。


□ギャラリーLOAPS http://www.loaps.com/myalbum+myloaps.uid+292.htm

森本めぐみ作品展「むこうのほう」(2008年9月)
日常にARTを H.I.P-A 紀伊國屋プロジェクト (同7月)
House展 華やかな作家たち(同5月)
post ship exhibition 01 (07年5月)


http://www.turner.co.jp/award/acryl/index.html

2009年1月30日(金)-2月4日(水)
O(オー)美術館(東京都品川区大崎1-6-2 大崎ニューシティー・2号館2階=JR大崎駅前)

3月17日(火)-22日(日)
スカイホール(札幌市中央区南1西3 大丸藤井セントラル7階 地図B
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