![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/a5/d61bbeb091f801ae353f43e33c6f7177.jpg)
胆振管内安平町の新道展会員による個展。
副題を一般的な表記にすれば
「色彩の喪失、世界から色が失われたら」
となります。
新型コロナウイルスの感染や、ロシアのウクライナ侵略など、ますます閉塞感を増す世界を、しっかり見据えている画家らしいです。三浦さんはいつも、色のない世界を描いているわけではありません。
本人は明記していませんが、誰でも気持ちが落ち込むであろう上記の二つの要因に加えて、新自由主義的な経済政策に伴う貧富の差の拡大と固定化、進む一方の地球温暖化、強権的・脱法的な姿勢のやまない政府など、三浦さんの気を滅入らせる事柄が、いまの世には多すぎるようです。
ただ、冒頭画像の「ハンセンヘイワノキボウ」(F30 × F6 × F6)のように、暗い中にも希望が感じられる作品も並んでいます。
この絵で目を引くのは、中央の横向きの女性のイヤリング(ピアス)。
レモンイエローと水色に塗り分けられています。
言わずと知れたウクライナ国旗の色です。この2色を大々的に描くのではなく、ちょっとしたアクセントとして入れているところが、カッコイイと思います。
このほか、マーガレットの黄色や鳥の赤などが、数少ない色彩として、画面を引き立てています。
今回の個展でもうひとつ興味深いのは、すべてカタカナで表記された題名です。
「メイソウ」
というF4号の作品がありますが、これだと「瞑想」なのか「迷走」なのか、判断がつきません。
カタカナ表記によって、ダブルミーニングになっているようです。
「フカシ」
も同様で、「深し」なのか「不可視」なのか判然としないのが、逆におもしろいです。
他の作品は次のとおり
ギャクフウ
シキサイノソウシツノカテイ F30
ソセイ
オトコデモオンナデモナイジガトハ
ヌケガラ
ベツリノイミヲシル
リュウツウハリジュンヲウムガリジュンヲウマナイ
ジツメイ
ニメンソウ
シテンヲカエルト
シキサイノソウシツ 2022
2022年6月29日(水)~7月4日(月)午前10時~午後10時(土日月~7時、最終日展示~5時)
カフェ北都館ギャラリー(札幌市西区琴似1の3)
過去の関連記事へのリンク
■第64回新道展 (2019)
■裏 Point (2019)
■第63回新道展(2018)
■平成28年度 道銀芸術文化助成事業 三浦恵美子油彩展 ~人物の変容展~ (2016)
■第41回美術文化北海道支部展 (2013)
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「色彩の喪失、世界から色が失われたら」
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新型コロナウイルスの感染や、ロシアのウクライナ侵略など、ますます閉塞感を増す世界を、しっかり見据えている画家らしいです。三浦さんはいつも、色のない世界を描いているわけではありません。
本人は明記していませんが、誰でも気持ちが落ち込むであろう上記の二つの要因に加えて、新自由主義的な経済政策に伴う貧富の差の拡大と固定化、進む一方の地球温暖化、強権的・脱法的な姿勢のやまない政府など、三浦さんの気を滅入らせる事柄が、いまの世には多すぎるようです。
ただ、冒頭画像の「ハンセンヘイワノキボウ」(F30 × F6 × F6)のように、暗い中にも希望が感じられる作品も並んでいます。
この絵で目を引くのは、中央の横向きの女性のイヤリング(ピアス)。
レモンイエローと水色に塗り分けられています。
言わずと知れたウクライナ国旗の色です。この2色を大々的に描くのではなく、ちょっとしたアクセントとして入れているところが、カッコイイと思います。
このほか、マーガレットの黄色や鳥の赤などが、数少ない色彩として、画面を引き立てています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/74/35088014a8bf8b6c827feba8ebf42deb.jpg)
今回の個展でもうひとつ興味深いのは、すべてカタカナで表記された題名です。
「メイソウ」
というF4号の作品がありますが、これだと「瞑想」なのか「迷走」なのか、判断がつきません。
カタカナ表記によって、ダブルミーニングになっているようです。
「フカシ」
も同様で、「深し」なのか「不可視」なのか判然としないのが、逆におもしろいです。
他の作品は次のとおり
ギャクフウ
シキサイノソウシツノカテイ F30
ソセイ
オトコデモオンナデモナイジガトハ
ヌケガラ
ベツリノイミヲシル
リュウツウハリジュンヲウムガリジュンヲウマナイ
ジツメイ
ニメンソウ
シテンヲカエルト
シキサイノソウシツ 2022
2022年6月29日(水)~7月4日(月)午前10時~午後10時(土日月~7時、最終日展示~5時)
カフェ北都館ギャラリー(札幌市西区琴似1の3)
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