ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

茶香服を初体験!!

2007年02月04日 | 地域の話題
 私の住む京田辺市は京都府南部に位置して、「宇治茶」として全国的に知られるお茶の生産地であり、その中の最高玉露の生産で有名な地域である。

 今年で33回目を迎えた「茶業青年団」主催の、「茶香服大会」が市役所前のコミュニティホールで開催されたので参加した。

 何とも「お茶好き」にはこたえられない位の楽しい集いであり、こんなにまで参加者が熱心に、自分のお茶に対する感性と匂いと味わいに対する臭覚と味覚を競い合うのに、一生懸命になるとは思えなかったが、全員まじにトライしていた。

 「茶香服」とは、茶歌舞伎や闘茶会とも言われ、普通は玉露二種と煎茶三種の五種類の茶葉を、花、鳥、風、月、客と称して、各々が写真の様な拝見盆で資料茶の香りや風味を確かめた後、煎手が入れた茶を配手が全員に配り、茶銘表をもとに、参加者が各々の茶名を当てるという「お遊び」なのである。

 本日は、花・田辺玉露(卸値2万円/1kg)、鳥・八女玉露、風・静岡玉露(各々12000円/同)、月・山城煎茶、客・鹿児島煎茶(各々6000/同)の5種類の茶葉を当てるというコンテストであった。

 私は拝見盆の茶葉の香りを嗅いで、地元田辺の玉露の香りだけは、ちゃんと記憶にとどめようとした上で、一回目のチャレンジになった。

 一番初めの茶は、少し口に苦味が残る感じであったので、感で煎茶と断定し、地元の「山城の煎茶」として、シールを札係が回ってきた時に、自分の番号の処に貼ったのである。

 ニ服目のお茶は、とってもマイルドで「甘さ」が感じられ、間違いなく「玉露」であることは分ったのだが、さて田辺の玉露か、八女の玉露かと迷ったのであるが、まだ最高級はあとから出るだろうとの憶測で、「八女玉露」としたのである。

 結局は、最初は感で当たったのだが、二服目が正解は「田辺玉露」だったらしく、三、四と服したが、一つ間違うと後が狂ってしまって、最後に「田辺玉露」が出ると思ったが、あてが外れて客の「鹿児島煎茶」であったことがすぐ分り、二回目からは三つは当たるだろうと確信したのである。

 時間の関係で私は、そこで中座をしたため、最後の優勝者が誰だったかは知る由もないが、結構楽しく美味しさと香りを嗅ぎ分ける術は面白いと感じたのである。

 中世に中国から「茶」が栄西禅師によって日本に伝来して以来、この茶香服は行われており、南北朝時代には全盛期を迎えて、賭け事として人間関係に破綻をもたらすことも生じて、足利幕府は1336年に禁令を公布したこともあるという。

 千利休が茶道を確立してからは、茶事の余興として再び行われるようになり、慶長8年、1603年の辞書には「茶かぶき」として紹介される遊びとして登場しているのである。

 茶の生産地のわが町の「新春茶香服大会」を次回は、最後までチャレンジして楽しんで、いい成績を収められるようになりたいものである。
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鬼は外・・・?(二つの失言)

2007年02月03日 | 世界の問題
 一昨日から少しだけ「冬日」を感じるような冷えと小雪が舞って、ちょっとだけ冬を実感し、昨夜の満月は冬の月らしく凛とした姿で、見る我々の気持をもシャンとさせてくれる素晴らしい月であった。

 一夜明けて、節分となった。一年中で一番寒いと一般的には言われている「節分」ではあるが、コンビにもスーパーも何故か「恵方巻き」とやらの、巻き寿司の丸がじり用の商戦で熱くなっているようである。

 お昼頃、お邪魔した八百屋のお客さんの奥さんは、今日は「巻き寿司」を25本ほど巻かなければならないので大変だと言いながら、ご近所に住む中国からの職場への研修生の女性たちと共に、楽しんで「巻き寿司づくり」をされていた。

 中高年世帯になると、子どもたちも各々独立し、家族団欒と言っても、夫と妻のふたりだけになっている家庭が多くて、食べる量もしれているので、我が家も生協で、ハーフサイズの「海苔巻き」の具の違う5本セットを購入してきた。

 何時からか海苔屋か寿司屋の陰謀に乗せられて、「恵方巻き」などという習慣が商売人によって企てられて流行りだし、いまや節分と言えば「恵方巻き」とテレビも新聞も書きたてているのである。

 ちょっと前までは玄関先に「いわしとヒイラギ」を飾って、鬼を追い払う象徴的な飾りをつけた家もあったが、最近は全く見ないし、近所からの「鬼は外!、福は内!」の豆撒きの掛け声すら、あまり聞こえてこなくなった。

 これも少子化や高齢化の結果かもしれないが、少し寂しい感じである。

 一方、政界は「失言問題」で賑やかで、柳沢厚生労働大臣の「女は子どもを産む機械」発言は、とんでもない本音発言として、謝れば済むと言った発言ではなく、確信犯として、子育て支援や男女参画社会実現への担当相としてはお粗末過ぎる。

 また久間防衛大臣の発言については、米国が苦言を呈していると言う。

 「イラク戦争は、最初から大義名分なき誤った戦争だ」との認識を、何とブッシュ大統領が、年頭の演説でイラクへの更なる増兵の方針を語った日にメディアに載ったものだから、タイミングの悪さもあって、米国側は機嫌が悪いらしい。

 しかし、この久間発言に関しては、一種の失言と報道されているが、私は大いに結構な発言だと歓迎している。

 日本は小泉前首相が、アメリカに追従する日米同盟とやらを笠に、全く批判無く「イラク戦争」に加担して行った政策に対しても、自己批判する内容も含んでおり、今後のアメリカ追従一辺倒ではない、日本の主張として大いに語ってほしいと願っている。

 日本の防衛大臣が、アメリカの軍事的政策を、事後とは言え正々堂々と批判したことに、少しは久間発言の意義があると私は観ている。

 米国の国民の約6割強の人々が、いまやイラク戦争の大義はなく、早く米軍を撤退さすべきと感じており、ベトナム戦争の二の舞は踏むなと警告を発している状況の中で、現職の日本の防衛大臣が、同様の発言をしたことは意義あることである。

 いつも批判ばかりが多いが、この失言には大賛成である。

 「鬼は外!福は内!」誰が鬼で何が福なのか、ほんとに分らぬ時代になっている。
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地球環境フォーラムinけいはんな

2007年02月01日 | 日本の課題
 京都府と関経連が主催した「地球環境フォーラム」のシンポジウムとエネルギーイノベーションのセッションに参加した。

 京都議定書の発効で、日本は地球温暖化防止へ技術革新と新エネルギー開発で、温室効果ガス削減の目標値達成を目指しているが、現状は批准しないアメリカや、中国、インドなどの発展途上国の削減目標がないこともあって、全世界的にはCO2削減は困難である。

 日本は90年の排出CO2を、2010年に6%削減する目標を持つが、現在は逆に8%増加している状況で、全く目標達成は厳しい。

 「地球環境フォーラム」のテーマは、相変わらずの「持続可能な社会の創造に向けた産業の新たな展開」であり、パネリストとセッションでの基調講演をされた、柏木東農大大学院教授は、日本のエネルギーは原子力をペースに、新エネルギーと技術革新、すなわちイノベーションに期待すると言うのである。

 確かに、京セラや大阪ガス等の企業が研究開発するエネルギーイノベーションに成果が見られるが、太陽光発電、バイオマス、風力、地熱などの新エネルギーへの転換はほんの少しである。

 大半の電力消費にメスも入れずに、経済発展やエネルギー消費の維持を前提とした発想で、「原子力」への依存度を増そうとする、国家的戦略には同意することが出来ない。

 十数年前に関西電力のコマーシャルで、同志社出身の浜村純が、「毎朝の食パン三枚の一枚は、原子力のおかげです」と言っていたのを聴いて、私は「二枚にしたらええやん」と思ったのである。

 すなわち、現在あるエネルギー消費や無駄を前提とした数値の右肩増加や維持を確保するために、原子力により依存する政策へと移行するのではなく、欧米先進国では原発建設が見送られている現状の背景を考えて、代替エネルギーへの技術革新を最優先すべきなのではないか。

 国、経済産業省の方針、ベクトルが、国策として「原子力政策」を推進する電力各社に傾倒していて、予算的にも現在ある原発を、さらに増設しようとしているのである。

 そんな現状に、とんでもない東京電力の原発データまの改ざんが発覚した。2002年までの25年間に199回の改ざん報告があったのである。

 原子炉の安全上重要な「緊急炉心冷却装置」の故障を隠した例も含まれており、数知れない危険な原発の実態の情報公開をしない電力会社の隠蔽体質が、改めて露呈したのである。

 電力会社は、一方的に原子力の安全性と地球温暖化への負荷の無さ、コストの安さを巨額の費用で宣伝し、その裏に潜む危険な人為的なミスや廃棄物ゴミの処理の永久的コストが未曾有なこと等は、全く情報としては伝えない。

 結局、巨額の利権の金儲けのために、財界と政府が一方的に「原発推進」を前提とした、地球温暖化防止への技術革新と称して、開催されたフォーラムであったと言わざるを得ない。

 最後にNPOに関わる参加者が、経済発展と3Rの矛盾点や、オールORナッシングではない解決策を質問していたが、時間が無く一方的に打ち切られてしまったことで、この開催のベクトルが明確になった。
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