ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

神秘の島「屋久島」

2010年09月26日 | ガリバー旅行記
 友人で旅行社をしているTさんからの通信が届いた。

 秋分の日が過ぎて、気候がガラッと変わって「秋の風情」となると、なにやら「旅に行きたい」という虫が動き出すのだが、彼の筆による「屋久島・縄文杉」を巡る旅を巡る感想やら、問題指摘などが書かれていて、しばし私も屋久島に旅した気分になった。

 三十代の頃、その当時に関わっていた「子どもたちの遊び場活動」で、夏休みに企画して実施していた「無人島冒険学校」と言う名の子どもたちとのキャンプ生活で、この屋久島の東に位置する「種子島」の西之表市の沖合い12キロにある「馬毛島」という無人島で約一週間を過ごしたことがあり、その準備のためも含めて、種子島には数度通ったというか旅したことがあるのだが、向かいに見える九州一の高い山「宮の浦岳」を眺めても、屋久島に行く機会はなかった。

 そこで、それ以来「屋久島」には一度は行ってみたいと今でも思っているところに、世界遺産という称号をいただいた「縄文杉」をはじめとする「屋久島の自然環境」が観光客のお目当てで、多くの旅人が「縄文杉」に会いに出かける様になっているのである。

 ともかく樹齢7200年と言われているので、ほんとうに屋久杉の親玉の様な「縄文杉」と呼ばれるこの杉は由緒あると言うべきか、神秘的な植物の代表の様な姿で、多くの観光客、登山客を見守っているのだろうと思うのである。

 この島には、私の学生時代の先輩が民宿をしているし、昨年まで私の八百屋さんのお客様だった一家が奥さんの病気治療と自然環境の良さを理由に移住されていることだし、また山尾三省さんが移住し生活している島としても有名なのである。

 現在は、大阪伊丹空港から直行便で屋久島空港までひとっとびで行けるようだが、自然豊かで、「東洋のガラパゴス」とも呼ばれるほどの動植物の宝庫でもあり、亜熱帯から亜寒帯までの気候があるために、島の90%を占める神秘的な森では、九州から北海道に至る日本の全ての気候が体感でき、約1500種、日本の植物種の7割以上がひしめきあい、さらに固有種(世界で屋久島だけに自生する)が約40種、屋久島を南限とする植物が約140種もあるというのだ。

 そんな素晴らしい自然の宝庫が世界遺産と認定されてから、思い思いの観光登山客が大勢押しかけている様子であり、太古の森のままだった屋久島の森林地帯が荒らされたり、異常な人並みで変化していないかと心配になるほどである。

 しかし、私自身もそうなのだが、一度は行ってみたい島「屋久島」となっているために、益々ツアー客やトレッキング企画に人がわんさか集まって行くのが続いているらしく、自重した方がいいのかなとも思ってしまうのである。

 T氏は、まるで「伊勢詣で」の様で、神秘的な島「屋久島」の「縄文杉」詣でが続いていて、そのマナーや服装、心遣いが軽装過ぎるし、ガイドに頼り過ぎた登山ツアー客が遭難した、昨年の夏山登山で起きた「北海道・トムラウシ山遭難」を連想さす危惧を指摘している。

 九州一の高峰、宮之浦岳は1935mもあるし、1000mを超す山々が46座もある洋上のアルプスとも言われている「高山の島」であることも熟知した上での観光ツアーであってほしいと警告されている。
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