ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

リタイア後の生き方。

2009年05月31日 | 感じたこと
 日本の人口の約四分の一以上が高齢者という時代に突入し、年金、医療、介護、そして再就職や社会活動、趣味と、あらゆる問題に「高齢者問題」がリンクするようになってきている。

 百年に一度の不況などと言われる昨今の経済状況も反映してか、いろいろな議論や問題提起が高齢者、とりわけ「リタイア組」の人たちの間に悶々と自問自答や議論がなされているようだ。

 先日、私はこの春に縁あって初めて行った「バリ島ウブド」に滞在し、自称「ウブド広め隊」の隊長と言われるMさんを囲むオフ会に参加した。

 定年退職後、何人かのご夫婦で行かれたインドネシアのバリ島のウブドに魅せられて、五年ほどの計画の後に、神秘の島バリの自然豊かな山村である、ウブドに素敵なコテージタイプの憩いの宿泊地を創られて、そこに一年の大半をご夫婦で住まれているMさんを囲む会であった。

 彼はある地方新聞社の記者をしておられて、国内でも交友関係はたくさんあられるのだが、のんびりと過ごそうと思って行かれた「バリ島」がきっかけに、現在いろんなプロジェクトに関わり、今回の約一ヶ月の日本滞在も多忙な毎日だと苦笑されていた。

 とにかく、一人の日本人のサラリーマンとしての会社勤めを退職して後の、人生設計とでも言うべき「生き方」は、多種多様である。

 しかし、私の知る定年後の人生を生きる諸先輩たちの中には、自問自答の苦悶の生活の方も少なくはない。

 最近お尋ねした、ある大手企業にお勤めだったH氏は、数年前まではお元気に、いろんな講座や見学会などを中心に、よく外出されていたのだが、最近は奥さんの老齢化に伴う病状が思わしくなく、自宅での生活を余儀なくされていて、なかなか外出や明るい話題には乏しい感じであった。

 また別な男性だが、子どもさんも含めご家族みんなを知っている方なのだが、リタイア後も数年、別の会社にお勤めをされていたが、二年前に退職されて家にこもりがちの生活となったという。

 奥さんが地域の活動やお手伝い的な仕事で外出されることが多く、全く現役時代とは反対の、「主夫生活」にはなれず、悶々とされているというのであった。

 「今までしてきたことが何だったのだろうか」と、仕事はしてきたが、自分の仕事の成果や「残せたもの」などないので、全く「何だったのか」と思い悩み、現在の趣味に使っている時間だけでは、満足できないと言われるのであった。

 多種多様な「リタイア後の生き方」があるだろうが、たぶん自分からのチャレンジやきっかけ作りをしないと、段々と社会から取り残された感じの自問自答が続き、気がつけばため息ばかりなりとなってしまう危惧がある。

 地域社会やボランティア活動と言っても、いろんな小さな組織論や人間関係があって、いまさら他人に命令されたくないとか、偉そうな人と付き合いたくないとか、いろんな不満もあるみたいだが、わが道、すなわち自分に出来そうで楽しく出来る趣味や仕事や役割を見つけるしかないのである。
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