ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

はぐしちゃお

2006年12月02日 | テレビマスコミ
お馴染みの朝日放送テレビの「探偵ナイトスクープ」を昨夜ご覧になった方も多いと思うが、昨日の三本立ては珍しくはっきりと覚えている強烈な内容であった。

 来春から小学校の先生になるという21歳の大学生が、大阪の繁華街で「FREE HUGS!」のプラカードを持って、道行く見知らぬ人々と「はぐしちゃお」と呼びかけるのである。

 日本人にとっては、「ハグ」つまり「抱擁する」というのは、恋人同士や夫婦でも人前では恥ずかしいものだろうし、ましてや見ず知らずの赤の他人同士が突然、「はぐしちゃお」と誘われてもなかなか難しいのではと思うのだが。

 オーストラリアの青年が2004年に始めたという「FREE HUGS CAMPAIGN」なるものがあり、インターネット上で動画としての実践例が紹介されているのを知っていたので、大阪の繁華街での試みにも興味を感じた。

 そういえば、何故か新しい「ドラえもん」シリーズのテーマソングが、夏川りみさんの歌う曲で「はぐしちゃお!」であることを、子どもの口ずさむ歌からも知っていたので、日本でも「はぐする」ことの抵抗が少しは和らぐのかなと思っていた。

 でも、テレビカメラが回っている状況の中で、「はぐしませんか? 」と突然誘われて、すぐに見知らぬ青年と路上で抱き合える人は、そう多くはいなかったが、何時間チャレンジしたのかわからないが、何人かとは「はぐする」ことが出来たようだった。

 誰もが相手を信頼して、両手を広げてはぐできるということは、素晴らしいことであり、たぶんお互いの温もりや時には心臓の鼓動すら聞こえるのではないだろうか。

 あれだけ子どもの頃には「抱っこして!」と所望していた幼い子どもも、いつのまにか抱っこされることもなくなり、少年から青年へと成長するにつれて、よほど意識的でない限りは、親でも大きくなった子どもをはぐする機会はなくなってしまっている。

 とっても心と心が繋がるようで、戸惑いやてらいを感じても、恥ずかしさを通り過ぎれば、いいスキンシップになり、たぶん誰もができるようになれば、いじめや喧嘩や戦争はなくなってしまうだろうとさえ思われるのである。

 まず身近な家族や子ども達、孫達を「はぐしちゃお」と出来るようになりたいものである。

 昨夜のナイトスクープの二本目は、若い女性が「魚のクエとキスしたい!」という依頼であり、料理で裁かれる直前の大きなクエを探偵と料理人が二人で抱えている間に、彼女はうっとりとクエの唇にキスを5分間もし続けたのである。あっぱれである。

 三本目は、恒例のパラダイスシリーズで、土建屋さんの現役を引退したおじさんが、いろんな動物をコンクリート製のオブジェとして、たくさん作って庭中に並べておられる様は、まさに平和そのものであった。

 昨夜の探偵ナイトスクープは、ほんとに平和な日本への誰でもできる感性に気づかせてくれる秀作三本立てだったと思えた。
コメント (1)
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