ガリバー通信

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談合国家の証明

2005年05月24日 | ちょっと可笑しいよ
 やっと告発されたかと言った感じで、「橋梁談合事件」を伝える新聞、テレビ見ている国民、納税者が殆どではないかと思っている。

 私自身は、15年目になる地方自治体議会議員として、今まで何度も直言もし、角度を変えては「談合癒着の行政と業界」を正すべく質問や、問題提起を繰り返してきているが、行政側の答弁は、いつも「私達は談合が行われているとは思っていない」とか「公正な入札が行われている」としながら、一方で「入札改革を進める」とか「IT入札を検討する」などと二枚舌というか、矛盾した見解を重ねて、結局、自分達の責任で、今までの悪しき習慣となっている、「談合実態」にメスを入れられないである。

 度々の問題提起なので、もう両者とも、またかと言った「馴れ合い」の様な議論が続き、いい加減に「無責任な答弁はするな」と怒りをぶちまけたく思うこともしばしばであった。

 でも私は諦めない。「高値談合落札による税金の無駄使い」が改まるまで、地方議会でも精力的に、この「談合実態」の改善に努力していくつもりである。

 このたび4年の議員任期の後半に入り、「建設経済常任委員会」の委員に加わったのも、談合実態の改革をはじめとする、地方自治体においても公共事業の、スリム化、市民が優先順位や規模なども、政策立案過程から意見や提案もできる制度をつくるためにも、多種多様な地方自治体経済の緊迫化を否めない事態での打開策を模索しなければいけない時代だと認識しているからである。

 いつも「理想論」では事が前へ進まないかも知れないが、私は常に「人間は理想や夢を持つから、明日へのエネルギーがわく」と信じているし、常に「正攻法」けで問題提起や対策案の提示を、できるだけ他市や前例などを参考に学びながら、し続けたいと思っているのである。

 日本は戦前は知らないが、今回摘発された「橋梁談合」でも昭和30年頃から半世紀に及ぶ、談合のための業界内グループがあったと報じられているように、国、府県、市町村の行政側も、その事実や実態を概ね把握していても、自分達は税金の配分をするだけで、血税を出来るだけ節税すると言った気概や意識もなく、業界に一任して、自らの責任を放棄していたとしかいい様のない癒着ぶりなのである。

 いまさら説明もいらない問題だが、例えば1億円の見積もり、予定価格がはじき出されていても、いろんなスケールメリットや値引き、人件費の精査やチェックで、2割から3割の削減は可能な予定価格ではあるのだが、ほとんどの落札は90パーセント以上、すなわち9千万円以上、中には9千9百万円でも、競争入札の結果として、問題なく契約が議会などで通過してしまっているのである。

 普通、私たちの常識から言うと、高価な電気製品などを業者の言い値としての価格で買う人などは、ほとんどいないはずである。つまり電気屋と交渉するか、廉価販売で宣伝している大手量販店に行って、少なくとも何割かの値引き値で購入するのではないだろうか。

 そういった感覚が行政には全くと言っていいほどなくて、たぶん自分のお金という意識も無く、予算内であったら全く問題を感じない、他人のお金という意識で、事務処理しているに過ぎないのではないかと疑いたくなるケースが殆どなのである。

 業者、業界とも問題を起したくもないし、もめたくも無い。しかし公務員たる者は、多くの国民、納税者の税金で、お給料をいただき仕事させていただいているはずなのだから、国民、納税者にとっての利益や、優先順位を見極めて、慎重かつ大胆に、税金の無駄遣いにはストップをかけてもらわないと困るのである。

 土建国家ニッポンは、その業界と自民党をはじめとする権力を有する政治家達との癒着「談合」でお互いの利害だけを優先、保全するために奔走し、行政公務員は、そのシステムに従い事務処理だけを遂行する、係員と成り下がっているのである。

 ニッポン国、政府、官庁を筆頭に都道府県、市町村に及ぶ全ての公共事業、つまり税金で行われる施策の大半が、こうした談合体質の利害を優先したシステムで、税金がばら撒かれて、民主主義といわれる選挙が、こうした利害に左右される力関係で操られているのである。

 決して、実は公共事業に留まらず、民間ビジネスでも大なり小なり、業者間の癒着やお付き合いは、談合国家の構造上ありえるのだが、税金の公平かつ公正な配分としての公共事業における、この談合体質を脱出
しなければ、日本の政治の民主化など「絵に描いた餅」同然のこととなってしまうのである。

 「理想や夢」に向かって一朝一夕には進まない「談合を止めた公平な自由競争による」公共事業の入札改革を推し進めたいと思っている。

 6月議会が近づいているので、改めて建設経済委員としても、この談合問題を地方自治体議員として再度厳しく追及し、提案して行きたいと考えている。

 
コメント (1)
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