ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

事なかれ主義?

2005年05月10日 | ちょっと可笑しいよ
 納税者にとって、自分達の支払っている税金が、どの様に使われているのか関心のない人はいないはずである。しかし大阪市だけではないが、全くあきれてものが言えないくらいに、この住民から預かっている貴重な税金を、我が物顔で自分達の営利や身の回りの都合で適当に配分しているとしたら、納税者は怒るに違いない。

 でも、怒る様な現実が、国でも府県でも市町村でも平気で行われている。何故かというと「歴史的経緯があって」とか「前任者の時代からそうなっているから」など、全く自分の責任でしている事業や予算に対して、改めて住民の視点や生活者の感覚で精査することなどしないからである。

 彼ら公務員と言う名の「らくちん貴族」たちは、一応に個人的責任だけは、何とか回避するための対応や口実の巧みな専門家に、いつのまにかなっていて、60歳の定年を迎えて、役所を去るときには、ほとんど全ての公務員が「永年役所にご厄介になり、大過なく過ごすことがせ出来たことを感謝して」辞されるのである。

 私は、この大過なくと言う言葉を聞くたびに、「何も思い切った決断や積極的な仕事を避けて日々を過ごせば」そりゃぁ大過などありえないわけである。つまり「事なかれ主義」とでも言うしかない姿勢で、イエスマンとして、上司の言う仕事をそつなくこなしながら、特別な研究や努力もせずに時間を費やして、何か問題提起や苦情がまいこんだら、その理由として「条例、規則で決まっている」「行政は民間同士の係争にはかかわらない」「歴史的経緯があって、そうなっている」「前任者から聞いていない」などと逃げるのである。

 ほんと天才的な無責任ぶりが、「大過なく」30年から40年前後、公務員としての生き方のモデルの様に、先輩諸氏たちから受け継がれていて、ほとんどの公務員は、仕事時間ないでも時間を持て余しており、「事なかれ主義」が一番の得策と心得て、日夜そうした対応や口実の経験やマニュアルの勉強をしているのではないだろうか。

 最近も、近所に私の議会活動報告の、議会通信を配ったのだが、一日にひとりか二人の住民から電話がかかってきて、私の議会活動に関する質問や問題提起などに、触発されて各々の行政への不満や意見を語ってくださる方が増えているのである。

 ほとんどが定年を迎えられた中高年の熟年男性であり、「民間企業ではありえない」いい加減さやコスト削減へのむ努力のなさや、市職員の仕事振りへの不満や人員削減の提案やら、「あきれてものが言えない」数々の事例を出して、訴えてこられるのである。

 その都度、住民の方々のお話を電話口で聞いたり、時にはその方のお宅に伺って、じっくりと顔を見ながら話を聴くのだが、私自身の返答は、「私もそう思います」しかし市職員の多くは、こうした市民、住民、納税者の切なる願いや指摘に対して、真面目に対応できる人はほとんどいないのではと言わざるを得ないのである。

 つまり彼らは、永年の公務員生活のコツとして学んできたことが、「事なかれ主義」そのものであり、聞いてもまともに対応せず、自分の仕事とはせずに、他の部署にふるか、担当者に伝えておくに留まっていて、結局、市民、住民、納税者の意見や要望、怒りなどは、何処かへさらっと流されてしまい、責任ある回答などは、ほとんど返ってこないのである。

 こうした状況、現実を住民、市民と話していると、本当に空しくなったり、寂しくなったりしてしまうのである。もっと熱くて、ものごとを真剣に考えて取り組んでくれる、行政マン公務員の登場を期待してやまないのだが、新人もいつか先輩諸氏に教育されてか、全く普通の「事なかれ主義公務員」になってしまうから不思議なのである。
コメント
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