ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

シルバーエイジに活躍の場を

2005年02月21日 | 日本の課題

 これからの高齢者時代は、ますます元気な中高年齢の熟年者が増加することは間違いがなく、2025年には日本の全人口の1/4を65歳以上の高齢者が占めるはずだし、2050年になれば何と日本の総人口も減少し、人口の1/3が65歳以上の高齢者になると言われているのである。

 私達の親の世代を思い起せば、私達現在の50代が少年時代に見たり、感じていた現在の自分達の年齢前後の大人は、すっかりお年寄りであり、おじいさん、おばあさんと言うイメージにぴったりの人たちが大半であった様な気がするのである。

 しかし、現代の50代後半から60代の高齢者?はどうであろうか。全くご年配であることを感じさせない元気で明るく活躍されている方々に多く接していて、30年程前の60歳を越えた「お年寄り」のイメージの方々は少なくとも70代も半ばを過ぎなければお目にかかることがない程、皆さんお若いのである。

 そう言う私自身も、お世辞も含めて、いつも年齢より若く見られている様であり、時には孫の話をすると驚かれてしまうこともあるのだ。間違いなく私だけでなく、この30年間ぐらいの間で食生活や健康へのこだわりの変化や医療の発達などの原因もあると思うが、生物学的な年齢は同じでも30年程前と比べて、少なくとも10歳から15歳は若くなっている様に感じるのは私だけではないと思う。

 そんな世代の日本人たちの変化も充分意識して、これからの人口問題や就労、生きがい対策、社会参加などを考えなければならない時代となったのではないだろうか。

 人生50年と言われた時代から、定年55歳の時代を経て、現在の定年60歳を順次65歳への延長を試みる企業や社員全員が60歳以上のシルバーエイジ起業も創設されているのである。

 人生50年の時代は大きく変化し、健康長寿の元気人間が飛躍的に増加し出す時代に突入した今、いわゆるシルバー人材センターは、単なる高齢者の就労問題だけではなく、広い意味での中高年齢者の社会参加のステージづくり、つまり受け皿の多様な準備、創設、交渉を企画段階から、これまた自らの中高年齢者たちによってコーディネイトするべき時代にたたされていると言って過言ではないだろう。

 私達も次の世代として、間違いなくこうした元気なお年寄りの仲間に入りたいと思っているし、そのためにも今から、元気なお年寄りが現代の日本社会の中にあって、決して労働による対価を求める労働者としての勤続を要求するだけでなく、社会の一員としてお役に立ちたい、また家庭に引き篭もった粗大ゴミや濡れ落ち葉などと揶揄されない様な、社会的活躍の場を欲しているのである。

 人間は幾つになっても、人のために役立ちたい。たとえそれがささやかなことであったとしても、社会の一員として、他人や関わった人たちから感謝されたり、名指しで何かを頼まれる存在であり続けたいはずなのである。

 決して経済やお金のためだけでなく、年金や貯金やいろいろな経済的支えは必要だが、多額の富や儲けを追求し続ける方も中にはおられるかも知れないが、大抵多くの方は家族や地域の人々との人間関係に包まれて、心豊かに喜怒哀楽を共にしながら、お互いの個性やキャラクターを尊重しあいながら、愉しく共生したいと願っているのではなかろうか。

 ぜひ、皆さんにとっても、昔で言う「老後」という感覚ではなく、第3ステージとでも言うべき、人生の新しい舞台としての熟年層の活躍の場を意識していただき、老若男女を問わず人間としての経験や感性、得意を共有できる範囲で共感し合いながら生きれる共存を考えていただきたいと強く願っている。

 今や、やっと80代に入って「老い」を自他ともに感じる場合が多い時代になったと言ってもいいと思うので、定年を迎えようとも、たとえ実際に孫が誕生したとしても、年寄り扱いはせずに、元気で長生きするための知恵と付き合い方をお互いが考えて、地域で、家庭で、また職場でも新たな中高年齢、熟年者の活躍のステージを意識的に創造していただきたいと重ねて念願するものである。

 もう使い古された「シルバー」という語韻も良くないかもしれないので、新たな熟年齢世代を称する、例えば「エルダー」なのか、「かがやき」なのか、まだまだ社会に貢献できる世代としてのニックネームを考えていただいて、活躍の場を提供して欲しいと思っている。

 誰もが死の時を迎えるまでは、現役の社会人としていきいきと生きたいと願っているに違いないのです。
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