ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

キレイキレイなんて。

2004年12月20日 | とんでもない!


 ここ数年とても気になることがある。それは「キレイキレイ」等に代表される、除菌、抗菌や衛生商品の新聞、テレビ、雑誌などでの宣伝である。

 テレビでは、食事の前にお母さんが子供たちに「さぁキレイキレイしましょう!」なんて言わして、「いただきます」という挨拶の代わりにするという、何ともおかしなCMが放映されだしたのである。直感的に、これはオカシイと思ったのは私だけではないだろうと思う。

 世の中いつの頃からか、除菌や抗菌グッズや衛生商品が流行だして、今や大きな売上商品のひとつのジャンルとして、スーパーやドラッグストアでもコーナーを作って販売している。
 しかし、こういった商品は日常生活の必需品なのだろうか。私は全くおかしな清潔さが一番を謳った商品を売らんが為だけのブームが作られているに過ぎないと思っている。

 というのは、人間の現代生活には何処にも、また身体の隅々にも雑菌がたくさんいるのが普通である。またこの雑菌たちが、私たちの生活環境とか健康を守ってくれていると言ってもいいはずである。
 なのに家庭内や多くの人が利用する公共的空間なども含めて、雑菌を排除しなければいけないと言わんばかりの過剰宣伝である。

 電車のつり革や公共トイレの便座など、多くの人たちが利用する場所や物は、汚くて雑菌だらけだから、除菌するか抗菌グッズで防御しないと、自分の健康や清潔さを守れないとでも言わんばかりの描き方である。

 私たちの身体の雑菌類を全て除去することは不可能だし、また屋外空間や公共的施設等、不特定多数の誰もが、触れたりするものの除菌も完全には出来ない。しかしこうした除菌がもしできたとしたら、我々は、命の危険があるような大変な病人や新生児が除菌室に入れられる場合を除いて、無菌状態ではかえって私たちの健康を保つことはできないのではないだろうか。

 健康で清潔な生活は現代生活の理想ではあるが、無菌に近い状態では人間は暮らしていけない。
 除菌、抗菌商品のコマーシャルのオンパレードは、こうした商品がなければ健康で゜清潔な日常生活をおくることが出来ないかの様な詐欺的宣伝行為と言っても過言ではない。

 私たちは、実は多くの嫌がられている様に思える雑菌たちに免疫力や抵抗力をもらったり、ガードしてもらって日常生活を送っているのである。これらの雑菌たちを全てワルモノの如く退治して、除菌、抗菌したら、健康で清潔な暮らしが出来ると勘違いさせられる様な、商品宣伝に惑わされてはならない。

 私は敢えて言う。人間の健康な日々の暮らしには雑菌が必要であり、ある程度の雑菌と仲良くしなければ、私たちの日常生活は保てないのである。

 ぜひ皆さん、キレイキレイやファブリーズなどの今流行の清潔、抗菌商品などに惑わされず、自分の身体の内外の雑菌とも仲良くして、元気でたくましく生きる日常生活を保てるように精進しようではありませんか。何でも「キレイ」とか「美しい」とか言う美名や誘惑に騙されて、かえって抵抗力の乏しい無菌状態に近い危険を、わざわざ商品を購入して創り出す必要はないのではないでしょうか。

 ぜひたくましく、自分の周囲と身体にいる雑菌と友達となって、抵抗力のある元気さ、美しさを持続しようではありませんか。
コメント (2)
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