季節を問わない、シンプルなお茶碗です。
月ごとに代わる代わる出して使う季節のお茶碗を、
皆さんもちろん「今頃使うお茶碗ですねえ」と、楽しんでいますが、
このお茶碗はそれらに交じって、いつも活躍してくれています。
どちらも、二年ほど前から使っているのですが、
使っていて気づきました。
お茶碗がどんどん素敵になっていくことに。
初め手元に来た時の印象とだいぶ違うのです。
使い込んで愛着が出たということも有るでしょうが、
一方は色に深みが出て方ように思えますし、
楽茶碗は、つやが増し黒の色も変わってきた様にも。
茶碗にお茶を飲ませなさいといわれました。
そのお茶碗でたくさんお茶を点てて飲みなさいということでしょう。
どんどんお茶碗が良くなっていくそうです。
確かにどのような立派なお茶碗も、
しまってあるだけで、たまに出して使っても、
妙によそよそしいですものね。
光を浴びていない不健康な人の様にも思えたりします。
使い込んだ味は一朝一夕には出ないです。
実は来年三月に、節目の席を持たせていただくことになりました。
これまで続けてこられたことへの感謝の気持ちで、
応援いただいた皆様にお茶を差し上げたいと思っています。
初めはごく内内でと思っていましたが、
お茶会の一席として、その場を頂けることになりました。
お茶会で使うお茶碗はやはり普段使いにはしていませんので、
お茶をあまり飲んでいません。
それらを出して、少しずつお茶を飲ませて、
ウオーミングアップをさせようかしらと思い始めました。
皆さんはきっと壊したら大変と、敬遠なさると思いますし、
まあ私もやはりちょっと心配なので、
自分で夜な夜なお茶を頂いてかわいがってみたいと思います。
私の様な者に、大それた道具などはないですから、
お茶会ではせめてかわいがられたお茶碗で、
一服差し上げられたらと思っています。
お茶碗を磨くのは私。
お茶を点てる腕を磨くのは社中の皆さんですから、
頑張っていただきましょう。
よろしくお願いしますね。