「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

茶碗にお茶を飲ませる

2016年11月06日 | お茶三昧

      

季節を問わない、シンプルなお茶碗です。
月ごとに代わる代わる出して使う季節のお茶碗を、
皆さんもちろん「今頃使うお茶碗ですねえ」と、楽しんでいますが、
このお茶碗はそれらに交じって、いつも活躍してくれています。

どちらも、二年ほど前から使っているのですが、
使っていて気づきました。
お茶碗がどんどん素敵になっていくことに。

初め手元に来た時の印象とだいぶ違うのです。
使い込んで愛着が出たということも有るでしょうが、
一方は色に深みが出て方ように思えますし、
楽茶碗は、つやが増し黒の色も変わってきた様にも。

茶碗にお茶を飲ませなさいといわれました。
そのお茶碗でたくさんお茶を点てて飲みなさいということでしょう。
どんどんお茶碗が良くなっていくそうです。
確かにどのような立派なお茶碗も、
しまってあるだけで、たまに出して使っても、
妙によそよそしいですものね。
光を浴びていない不健康な人の様にも思えたりします。
使い込んだ味は一朝一夕には出ないです。

実は来年三月に、節目の席を持たせていただくことになりました。
これまで続けてこられたことへの感謝の気持ちで、
応援いただいた皆様にお茶を差し上げたいと思っています。
初めはごく内内でと思っていましたが、
お茶会の一席として、その場を頂けることになりました。

お茶会で使うお茶碗はやはり普段使いにはしていませんので、
お茶をあまり飲んでいません。
それらを出して、少しずつお茶を飲ませて、
ウオーミングアップをさせようかしらと思い始めました。

皆さんはきっと壊したら大変と、敬遠なさると思いますし、
まあ私もやはりちょっと心配なので、
自分で夜な夜なお茶を頂いてかわいがってみたいと思います。

私の様な者に、大それた道具などはないですから、
お茶会ではせめてかわいがられたお茶碗で、
一服差し上げられたらと思っています。

お茶碗を磨くのは私。
お茶を点てる腕を磨くのは社中の皆さんですから、
頑張っていただきましょう。 
よろしくお願いしますね。

 

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若葉が

2016年11月06日 | お茶三昧

                   

鉢植えのクリスマスローズ。
少し前から芽が出て葉が伸びています。
もう一つの鉢も目が伸び始めて。
クリスマスのころから、
長く咲いてくれるための準備でしょうか。

隣の椿も、新しい葉が元気に育ち始めました。
今頃・・と思いますが。

暑かったり寒かったりの目まぐるしい気温の変化に、
季節をまちがえる草木があっても不思議はないですね。
これから先を見守りながら、大切に育てなくてはと、
ベランダの鉢に、思い出したように肥料をあげています。

新人さんの入門です。
こちらの若葉さんも、大切にそだてますね。

 

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お味見をしてください

2016年11月04日 | お茶三昧

          

来月の夜咄の茶事。
ご亭主さんが、
当日は手作りのお菓子でおもてなしをしたいと、
ただいま試作の最中とか。
「やっとなんとか形になりました。ご意見を聞かせてください」
とお稽古の時に持参されました。

可愛らしい椿ですね。
居合わせた方たちと、早速お味見です。
形もお味もよくできていましたが、
柔らかさはどうでしょうかと聞かれたので、
より完成度を上げるために、
私は責任上一言二言、感想を言わせていただきました。
でもこれだけできたら合格ですよね。
銘はなんとつけるかも悩みますね。
まだまだバージョンアップしたいそうですので、
今日の作品は通過点とか。
当日が益々楽しみです。

 

今日はちょっと恥ずかしいことが。
朝一番でいらした方に、
「先生、水屋着が裏になっていませんか」と。
裏も表も確かめずに、そのままひっかけて、
掃除をしたりして、稽古の準備をしていたのですね。
外に出なくてよかった。
実は今朝起きたら、パジャマの前と後ろも逆でした。

う~ン。そろそろ危ないかしら。

 

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炉の火の温かさにほっと

2016年11月03日 | お茶三昧

11月に入っての、さっそくの寒い一日。

柚子の実が色づくころに炉を開くといいますが、
色づこうが色づきまいが、
私の稽古場は11月になると炉の稽古になります。
でも不思議なもので、ちゃんと季節はそれに応えてくれますね。

先日の美術倶楽部での山下の道具展示会でも、
炉でのお点前で、お茶が一服頂けました。
たっぷりとした猪子餅が美味しかったです。

ベランダのガラス戸が初めて釜の湯気でうっすらと曇りました。

          

外の寒さを感じながら、お稽古の方も、
半年ぶりの炉のお点前です。

          

「ご自服でどうぞ」
午後の二人だけの静かな時間。
そんな言葉に、さっと一尺釜に水を差す所作ももう自然に。
「半年ぶりのブランクもなしですね」

月に二回ののんびりとしたお稽古でも、
体かすっと反応する。
淡々と続けるということはこういうことかしら。

つい私もと、半年ぶりの炉のお点前で、
濃茶を点てて差し上げました。

炉に向かって、又半年よろしくねという気持ちです。

 

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ただほれぼれとのみおぼゆ

2016年11月02日 | お茶三昧

          

明日からの炉の稽古に備えて、
昨日は善哉用の小豆を煮たり、炉の蓋を開けたり、
今日は朝から道具の入れ替えなどしたりして、準備を終えました。

そして午後から、「建礼門院右京大夫集」の講座に。
今日覚えた、どこかで使ってみたい言葉が一つ。

右京大夫が、恋人の平資盛の死を知った時の気持ちを記した文。
「・・・・みなかねて思いしことなれど、ただほれぼれとのみおぼゆ」
このほれぼれとは、ここでは、
「心がどこかへ行ってしまって、呆然とする」というような意味だとか。
悲しみのあまりですね。

これはどこかで使わねばと思いませんか。

そう思っていたら、友人が、
「先日ご招待されたお茶会の会記よ」と。
素晴らしいお茶会だったと聞いていたので、興味津々で開いてみると、
目もくらむようなお道具ばかり。
会場は金沢の兼六園
みれば席主は美術館の理事長さんでした

待合の床には酒井抱一筆 菊四十雀
菓子席には良寛の「昨夜窓前風雨急」
本席の床 は本阿弥光悦。

利休の茶杓に長次郎の茶碗。
替が道入・・
谷崎潤一郎や真田幸貫の名も
まだまだ続き、ため息無しでは読めません。

ただただ茫然として。

そこで思わず出ました!!
「ただほれぼれとのみおぼゆ」

悲しみのあまりではなく、驚きのあまりですが、
早速使えました。

さあいよいよ炉の季節です。



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