春の嵐とともに、三月がやってきました。
これからの季節は花だよりに浮き浮きする毎日になりますね。
三月といえば、茶家では最大の行事の利休忌が開催されます。
3月27日が表さん、裏千家は28日となっています。
命日は旧暦2月28日ですが、新暦で行いますね。
利休の好きな菜の花もそのころは咲き乱れている頃ですし。
利休忌を「菜の花忌」ということもあります。
最後のお茶を点てた茶室に活けられていたのが菜の花だったからという説からとか。
そんなことから、茶家では利休忌が過ぎるまで、菜の花を床に飾るのは控えます。
3月15日には涅槃会も行われますね。
釈迦の入滅した日は2月15日ですが、
これも寺によっては新暦で行うということです。
涅槃会といえば思い浮かぶのが、この歌です。
「願わくば 花の下にて 春死なん その望月の如月の頃」
これは有名な西行の歌ですが、
「望月の如月の頃」とは2月15日なのです。
西行はこの願い通り、2月16日に亡くなったということです。
幸せだったでしょうね。
「花の下」の花とは桜ということになっているようですが、
このころは桜はまだで、梅なのではという気もします。
桜の名所、吉野の山に、西行ゆかりの場所があります。
それを考えると、桜をイメージしたのかもしれませんが。
桜の頃になると思い浮かぶ歌です。
早くも三月、日々是好日で過ごしたいですね。