梅酒羹(老松製)
「今日は車でいらしたの。」
「ちがいます。」
「では大丈夫ね。かなり梅酒が効いていますよ。」
というわけで、今日のお菓子は車の方にはお出しできません。
関所を通った方だけで、突破できなかった方にはアルコールゼロのお菓子を。
お強そうな方でも、車の方はダメですよ。
なぜそんなお菓子を用意してしまったかというとですね・・
美味しそうだったからです。
それはそうと、昔は甘党か辛党に別れていたような気がしますが。
お茶をなさる方には両党の方が多いようです。
千鳥の盃でいい気持ちになって、甘い主菓子を頂いて、
美味しいお茶でおもてなしをされる。
お茶事は両党の方には、至福の時間でしょうね。
わたし、十分にその口かも。
月見について、こんな話を聞きました。
現代の月見は、夜空に煌々と輝く月を眺めるのが月見のようですが、
昔は日の出を待つと同じように、
月の出を待つところから月見が始まったようです。
ですから、十五夜の月の後の月を、
十六夜(16日)
立待月( 17 日)
居待月(18日)
臥待月(19日)
というように月の出が日に日に遅くなるので、
待つ姿勢が、違ってくることからこんな風に呼んだのですね。
十六夜を「いざよい」と言いますが、
これは、ためらうという意味のいざようから来ているようです。
ためらいながら出てくる月なんて、なんと奥ゆかしいのでしょう。
ちなみに今年の中秋の名月は10月4日。
実際の満月より、二日早いそうで、満丸とはいかないようです。
かなり遅い月見になりますね。
ですから後の月と言われる十三夜は11月1日です。
まだ暑い地方もあるでしょうが、
関東はもうすっかり、夜は虫の声と冷気に包まれています。