2023年3月17日(金) 吉祥寺NEPO
MOGRE MOGRU presents DIVE DEEP vol.6~即興のかたち
open 18:30 start 19:00
MOGRE MOGRU
ニュージャージーズ
ひとのかなしみ
及川耕碩+サトウユウキ・デュオ
もぐもぐ主催イベント6回目のテーマは「即興」。結成時から即興演奏を続けるMOGRE MOGRUではあるが、改めて即興の意義を問うことで「難解」「理解不能」「マンネリ」と呼ばれがちなこの演奏手法の刷新を図ろうという意図があったかもしれない。しかしながら三者三様の即興演奏を展開する対バンを観るうちに、即興とか作曲とかジャンルとかスタイルとかお題目は頭の中から霧散し、音楽を創造する喜びとそれを五感で感じる楽しみに溺れていって、またしても音楽の深みに潜る経験を深めるイベントと相成った。我々の歩いてきた(泳いできた)道が間違っていないことを確信した一夜であった。
●ひとのかなしみ
元絶対零度の中川一郎、新潟ポストパンクシーンの雄ガリノイズの佐藤信昭というカリスマ・ミュージシャン二人からなるユニット。アンビエント侍の異名をとる中川のもはやギターの痕跡のない空間音響に包まれて、鋭い言葉を発する佐藤のポエトリーリーディングが屹立するスタイルは、表現の極北を目指す堅固な意思に貫かれている。<即興文学>という名称が頭の中に浮かんだ。
●ニュージャージーズ
NEO UNDERGROUNDシーンを代表する無法パフォーマーのひとり佐伯武昇のパフォーマンスの凄さは生で体験しなければわからない。ステージ狭しと暴れまわる佐伯をよそに冷静な表情でギターを操るYUTASTARとの対比は、ジキルとハイドの二重人格者の細胞分裂のようだ。創造された音は傍若無人の中に秩序整然の宇宙が凝縮されている。<即興アスリート>とでも呼べばいいだろうか。
●及川耕碩+サトウユウキ・デュオ
ロックバンドてろてろのメイン二人による即興デュオ。サックスをループさせて戦没者の独白のような小説を朗読する及川と、ギター、キーボート、エレクトロニクスを駆使して反復する電子音響を生み出すサトウの世界は、一編の音楽劇を体験するようなシアトリカルなパフォーマンスだった。<即興朗読劇>と呼んでみたい。
●MOGRE MOGRU
<即興アンビエント>を自称するMOGRE MOGRUにとって即興要素マシマシとはいかなる意味か。メンバー間で議論するよりも実践するが早し、ということでパフォーマンス・スタート。黒い瞳のランダム抽出法による即興詩の朗読をはさみ、横向きの音の流れを縦に分断する演奏に臨んだ。その成果については賛否両論あるが、この日のイベントを通して得られたものが今後の表現活動にどう活かされるのか、メンバー自身も楽しみにしている。
即興の
道はヤマタノ
オロチ並み
【モグモグ次回のライブ】
3月25日(土) 吉祥寺NEPO
CASIOS
open 17:20 start 17:40
前売/当日 ¥2200- 配信 ¥1000-
予約:https://nepo.co.jp/schedules/view/1808
出演:
MOGRE MOGRU 2/3(Tanao+黒い瞳)
Einy
Wanday
特選おはしとDoormats
Puppy Sweat
あんぽんたん
吉祥寺NEPOの企画ライヴにTanaoと黒い瞳のモグモグ2/3として出演。対バンは若手ロック&エレクトロ系のバンドが多く、アウェー感は否めないが、逆に考えればどんなジャンルの隙間にも入り込める柔軟性のある音楽性で若いファンに向けてモグモグの世界を伝えるチャンス。今後はジャンルに関係なく様々な音楽スタイルとどんどん交流を深めていきたいと思っている。それこそ本当のDIVE DEEPなのだから。
TIME TABLE
17:40 ~ 18:10 あんぽんたん
18:25 ~ 18:55 Puppy Sweat
19:10 ~ 19:40 特選おはしとDoormats
19:55 ~ 20:25 Wanday
20:40 ~ 21:10 Einy
21:25 ~ 21:55 MOGRE MOGRU 2/3
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