この全く無名のローカル・バンドのことを知ったのはTwitterだっただろうか。「1st CDご希望の方にお送りします」という告知につられて応募したのだ。無料であることと「原子心母」みたいな不思議な名前に惹かれたのだと思う。
2,3日後にメンバーの方から「ご応募ありがとうございます。すぐに発送します」という丁寧なメールが届いた。失礼ながら私は応募したことをすっかり忘れていた。
そして1週間後にはCDとバッジ、「ミニあとみっくす」というプリントが丁寧に梱包されて到着した。原子力牧場=Atomic Farmである。良し悪しは別として時宜を得たバンド名である。CDは音は勿論、ジャケットも含め本格的な作りで感心した。「あとみっくす」とは彼らがライヴの時に配布している冊子で、シュールな漫画やイラスト満載で遊び心がたっぷり。
大して期待しないでCDを再生した。1曲目から私の心は鷲掴みにされた!Bo Ningenにも通じる70'sヘヴィ・ロック・サウンド。カッコいいギター。♪空気の中で細身の巨人をタイヤで殺し続ける♪♪日の下で嘆いたミミズたち 塩の海で死んだナメクジ♪といった幻覚的な歌詞の世界。他の曲ではガラッと変わってホフ・ディランを想わせるフォーク・ロックだったりする。ワタナベイビーや神聖かまってちゃんのの子を思わせるハイトーンのヴォーカルが面白い。ちょっとノスタルジックでサイケで墓場の鬼太郎な彼らの七色に変幻するサウンドの虜になってしまった。
"Shock Pop/Venom(=毒) Rock"を標榜する原子力牧場のメンバーはもよぽん(b,vo/20歳)、もたん(g/42歳)、ハセ(ds/26歳)の3人。結成は2010年で、夏頃から本格的にバンドとして活動を始めた。これだけ世代の違う3人がどうしてバンドを結成することになったのか興味は尽きない。
好きな音楽もバラバラで、ドラムのハセ氏は古代祐三(ゲーム音楽の人)とパカパカパッション(ゲーム)、HR/HM全般、もよぽん氏はたまや戸川純、櫻井敦司など。最年長のギターのもたん氏は主にビートルズ、マイルス・デイヴィス、ツェッペリン、プリンス、ジミ・ヘンドリックス、ここ最近はジョニー・マーがお気に入りだそう。個人的には年代が近いもたん氏の趣味は良く分かるが、20代の二人の趣味が興味深い。20歳でたまや戸川純だよ!
現在のところ活動範囲は静岡県内に留まっているようだが(ノイズ・バンドの「庭」と対バンしたりしている)、この夏には県外でも活動したいそうだ。これほど面白いサウンドを作っているポップ・バンドは久々に聴いたし、是非ライヴを観てみたいと思う。
彼らのホームページを訪れてキモ可愛い奇妙なキャラクターが登場する秀逸なPVを観てほしい。無料の1st CDの申し込みフォームもあるので多くの人に手に入れて欲しい。
原子力牧場HP
もし音楽関係者の方がこのブログを見ていたら紹介する価値ありですよ!
期待せず
聴いたCD
凄かった
ゆらゆら帝国の不在を未だに嘆いているあなたにお薦めのバンドです。
mixiにコミュニティがありますので、良ければご参加ください。(管理人しています)
コメントありがとうございます。
現在ライヴを観たいバンドNo.1です。ぜひ東京に来ていただきたいものです。
mixiコミュニティさっそく参加使用と思います。
今後ともよろしくお願いします。