2022年8月3日(水) 東京・吉祥寺NEPO
【Deep Science】
36度超の酷暑日が続く東京の日差しがほんの少し緩んだ水曜日、もはやMOGRE MOGRUのホームと言える吉祥寺NEPOにてイベント「Deep Science(深い科学)」が開催された。この名義のイベントにモグモグが出演するのは3回目。モグモグの合言葉「Dive Deep(深く潜れ)」とシンクロしていて面白い。今回も音楽の奥の奥を深く探索する刺激的なパフォーマンスが繰り広げられた。
●ジョコンダの憂鬱
2022年4月6日のDeep Scienceで対バンしたが、その時は剛田不在で、ゲストにOriental Love氏が参加した特別編成だったので、筆者は初見。80年代後半の初期型ギター・シンセサイザーでピアノやサックスの音を使ったソロ演奏は、アレンジ的にも80’sロックに通じるレトロかつ新鮮な魅力を持っている。特にサックスアンサンブルを模したホーンセクションをリピートしながらスぺーシーなギター・ソロを展開したパートは、ファンカラティーナとフリッパートロニクスのミックスのようで感動した。
●YOSHIO(ケーナ奏者)
NEPOのブッキング担当者が「同じアコースティック楽器なのでモグモグに会うと思う」と言っていたケーナ奏者のソロ。アルゼンチンのフェスに出演経験があるベテラン民俗音楽奏者だが、ひょんなことからノイズ系のイベントに呼ばれるようになったという。解説入りでフォルクローレの名曲やオリジナル曲を吹きまくる。自らの体験に基づいた解説は内容はまじめだが、ユニークな語り口は芸人風。なによりも卓越したテクニックに裏付けられた本格的なプレイの凄さは、同じ管楽器奏者として筆者の憧れを刺激した。いつか「MOGRE MOGRU 1/3」と名乗ってフルート・ソロでワンステージやってみたい。
●Marc Lowe
MOGRE MOGRU結成のきっかけは、2020年末の剛田とMarc Loweのユニット「Lower Tha God」のライヴをTanaoと黒い瞳が観に来たことだった。モグモグ結成後もTanaoとMarcのデュオでライヴをするなど交流は続いたが、イベントで対バンするのは初めて。マルチ・ミュージシャンとしてヴォーカル、キーボート、ギター、エレクトロニクスを駆使した演奏に、自作映像を照明として投射するステージは、Amrican Man in Tokyo=Marc Loweのやりたいことを凝縮したワンマンショーだった。
●MOGRE MOGRU
5日前(7月30日)の盤魔殿vol.41では短く曲を区切って演奏したが、NEPOではこれまで通り30分途切れない長尺演奏。パーカッションとエスニックで密林をイメージした導入部~詩の朗読~全員弓(Bow)、ギターはE-Bowによるドローン演奏~グロッケンのミニマルなフレーズにフルートとギターがインプロする後半、という流れは前回7月2日のNEPOと同じだが、メリハリをつけようと随所に盤魔殿での実験の要素を取り入れた。次のライヴではさらなる実験に挑戦したいと考えている。
モグモグは
雑食性の
バンドです
9月半ばと10月後半に吉祥寺NEPOへの出演が決定。詳細は後日。お楽しみに!
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