クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

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08-04 No.14-2

2008年04月15日 13時02分36秒 | Weblog
●FRENCH ESPRIT COLLECTION
なぜか、ヒンデミットが含まれてたりもするアリオンのフランス・エスプリ・
コレクションですが、貴重&優良盤がズラリと並びます。今回も、渋いながら
どれもうれしい復活!オリジナルを見落としていた方は、この機会に是非再
注目してみてください!

ARN 63757 \2180
ラヴェル:弦楽四重奏曲ヘ長調
フォーレ:弦楽四重奏曲ホ短調 作品121
ロザムンデ四重奏団
録音:1999年2月 オルネー・スー・ボア
ロザムンデ四重奏団という名前ゆえか、シューベルトのスペシャリスト?とい
ったイメージがあるかもしれませんが(最近は、ECMに登場したりして、現代音
楽のスペシャリスト?って感じもしますが)、パリ音楽院の同窓生(全員プルミ
エ・プリ)で1981年に結成されたフランスのグループです。室内楽の登竜門、
1983年のエヴィアン・コンクールに優勝しました。
このCDはピエール・ヴェラニーから出ていたもの(PV799052)のレーベル移行・
再発売。ラヴェルのカップリングにドビュッシーではなく、作風が大きく異な
るフォーレを持ってきたところに注目。ラヴェルの方が20年も早く作曲されて
いますが斬新で軽妙。
もう一つの注目点は音の美しさ。もともと音の美しいグループなのでしょうが、
音響に恵まれた会場に立てたワンポイント・マイクロフォンから、調整卓を通
さずに24ビット・デジタルレコーダーに直結して録音。接続にはテフロン・シ
ールドを使用したHI-FIケーブル社のハイエンド・ケーブルを使っています。豊
かな響きと鮮明なデイテールが両立。フォーレ晩年の作品さえも、美しいサウ
ンドで酔わせてくれます。

ARN 63777 \2180
ラドミロー:交響詩集
交響詩「森にて」
ピアノと管弦楽のための「悲しきワルツ」
交響詩「朝のブロデリアンド」(歌劇「ミルダン」第2幕前奏曲)
交響詩「ラ・ブリエール」
ブルターニュ管弦楽団
指揮:シュテファン・ザンデルリング
少数ながら熱心なラドミロー・ファンの間で高く評価されていたピエール・
ヴェラニーPV700021のレーベル移行再発売。
ポール・ラドミロー(1877-1944)はナント生まれ。パリでフォーレに学び、その
才能は同窓のラヴェルやフロラン・シュミットが羨むほどでしたが、その音楽
は遠慮がちな性格を反映した穏健なもので、20世紀前半のヨーロッパ音楽界で
は余りにも保守的に映ったようです。
ケルト色豊かなブルターニュ地方を心より愛したラドミローの音楽には、アイ
ルランドやスコットランドの伝承音楽にも通じる気配がある一方、その管弦楽
法はドビュッシーを思わせる響きを持っており、印象派好きはもちろん、イギ
リス音楽でもバックスあたりのファンならば「おお、ドーヴァー海峡対岸の同
志よ!」とばかりに泣いて喜びそうな内容です。演奏も高水準。

ARN 63683 \2180
ルネ王の宮廷-歌と舞踊
バンショワ: Filles A Miarier I & II,Deuil Angoisseus
作曲者不詳:La Spagna
デュファイ:La Belle Se Siet - Alons Ent Bien Tost Au May
ブロッロ:
J'Ay Grant Desir De Vostre Amour、Vivere Et Recte Reminiscere
ピアチェンツァ:Jelosia
デュファイ:J'Ay Mis Mon Cuer Et Ma Pensee
フェラギュ:Ave Maria
デュファイ:Quel Fronte Signorille
ピアチェンツァ:Lioncello
作曲者不詳:Je Ne Prise Point Telz Baisiers
デュファイ:Pour L'Amour De Ma Douce Amie
デ・プレ:Fortuna Desperata - Adieu Mes Amours、Une Mousse De Biscaye
ロレンツォ・デ・メディチ:Lauro
オケゲム:Ma Bouche Rit
エブレオ:Falla Con Misuras Ou La Bassa Castiglia
作曲者不詳:Mon Cuer Vit En Esmoy
ピアチェンツァ:Mercantia
ギゼゲム(ヒゼヘム):De Tous Biens Playne
アンサンブル・ペルスヴァル
指揮:ギ・ロベール
1998年に発売した、15世紀ルネサンス音楽集(オリジナル品番はARN68104)待望
の復活。 色々な呼び名を持つルネ王ですが、レナート1世が正式名称(?)、音
楽ファンにはミヨーの「ルネ王の暖炉」でこそ有名かも知れません。政治的手
腕はさておき、当時の文化人を集めたサロンを主催者し、自身も作品を残すな
ど、芸術の擁護者として知られています。ジョスカン・デ・プレはルネ王の音
楽団の一員だったことも確認されており、ルネ王のサロンはまさにこのアルバ
ムの音楽に溢れていたと思われます。興味深いのは、ナポリ王となったルネと
同様、実質フィレンツェを統治し、やはり芸術のパトロンとして知られるロレ
ンツォ・デ・メディチの作品が含まれている点。(時代は少し後)ルネサンス期
のイタリア、フランスでどういった文化交流があったのかに空想を巡らさずに
はいられません。
と、歴史的背景を語りだせばキリがないのですが、人生を謳歌する芸術家たち
の作品の数々は、本当に踊りだしたくなるような魅力に満ちています。ルネサ
ンス期に思いを馳せながらも、純粋に楽しんで頂きたい一枚です。

ARN 60685 \1450
バロックを歌う女たち-
女性歌手によるバロック名アリア集
1.カッチーニ:わたしは一日中泣いている
2.カンプラ:詩篇によるモテット「私が主に呼びかけた時」
3.グフェ:第1日目(聖水曜日)、第1のルソン・ド・テネブル
4.グランヴァル:「オロンヌ公爵夫人」(無伴奏の朗読)
5.ヘンデル:カンタータ「残酷な暴君、愛」HWV97
1.ギユメット・ロランス(Ms)
2.ラファエル・ケネディ(S)
3.ステファニー・レヴィダット(S)
5.サロメ・アラー(S)
既発売音源からのコンピレーションで、一言で言えばバロック女声音楽コレク
ションですが、かなり凝った内容となっています。
1と5はバロック声楽ファンの間では有名、2と3は熱心なバロック宗教音楽ファ
ンなら「おおっ」と唸る作品ですが、無伴奏の朗読が10分余り続く4は、某サイ
トで「極めて限られたマニア向け」と評されたアルバムから採られたもので、
いずれにしても非常にフランス的な選曲ではあります。




<EMI CLASSICS>
●DEBUT
CDZ-2130382 \1000
ANDREAS BRANTELID/ロココ変奏曲(チェロ協奏曲集)
サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番イ短調Op.33
チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲Op.33
シューマン:チェロ協奏曲イ短調Op.129
Andreas Brantelid(チェロ)
デンマーク国立交響楽団、Michael Schonwandt指揮
Andreas Brantleidはスカンディナヴィア地域を代表する若手トップ・チェリス
ト。ユーロヴィジョン・ヤング・ミュージシャンズ・コンペティション(2006)
で1等賞、パウロ国際チェロ・コンペティション(2007)で1等賞、2007年からデ
ンマーク放送局のアーティスト・イン・レジデンスとなり、2008年にはヨーロ
ッパ・コンサート・ホール機構の「ライジング・スター」に選ばれるなどヨー
ロッパ中で注目されている。4歳からチェロを始め、14歳でエルガーのチェロ
協奏曲(共演:王立デンマークO)でソロ・デビュー。今回収録のサン=サーンス
とチャイコフスキーは彼が11歳から愛奏している作品。指揮のMichaelとは子供
のころからの友達でリラックスした雰囲気での録音が完成。Andreasのチェロは
1690年製のジョヴァンニ・グランチノ。間もなくボーレッティ=ブイトーニ基金
からのフェローシップも予定される21歳の新進チェロにご注目ください。




<MEMORIES>
MR2053/54 2枚組 \3380
モノラル
ベルリオーズ:ローマの謝肉祭序曲、
ドビュッシー:牧神前奏曲、
ファリャ:恋は魔術師(管弦楽版)、
ブラームス:交響曲第2番
(コンセルトヘボウ管、1951年7月オランダ音楽祭ライヴ)
チャイコフスキー:交響曲第5番、
ムソルグスキー:歌劇「ホヴァンシチナ」第4幕への音楽
(シュトウットガルト放送響、1955年5月ライヴ)
ストコフスキー指揮
今なお、狂信的なファンを持つ、鬼才レオポルド・ストコフスキーが、ヨーロ
ッパに客演した珍しいライヴを集めました。特にコンセルトヘボウ管と共にオ
ランダ音楽祭に登場したライヴは、ストコフスキーとしては、オーソドックス
な曲目でもあり、ブラームスでは堂々たる風格も垣間見せてくれますが、やは
り、ローマの謝肉祭のこれでもかという寛治のコーダなど、ビックリ仰天です。
シュトウットガルト放送響とのチャイコフスキーは、奇演中奇演と名高い演奏
で、スコア改変など当り前のストコ流が、透徹しています。カルロス・クライ
バーもストコフスキー・マニアで多くのライヴ録音を収集していたと言います。

MR2055/56 2枚組 \3380
モノラル
ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第5番(ピアノ:コル・デ・グロート、1942年11月9日ライヴ)、
「エグモント」序曲(1943年4月29日ライヴ)、
「フィデリオ」序曲(1940年4月28日ライヴ)、
交響曲第9番「合唱」(1938年5月31日ライヴ)
ウィレム・メンゲルベルク指揮
コンセルトヘボウ管他
鬼才メンゲルベルクのベートーヴェン録音の中でも珍しいライヴを集大成した
ものです。ピアノ協奏曲「皇帝」はメンゲルベルク唯一の録音です。ピアニス
トのコル・デ・グロートは、活動年代の長い名手で、ショパン演奏でも著名で
す。ここでは、やはり巨匠メンゲルベルクの強烈な個性に寄り添い、オーケス
トラの一部として、端正な表情を見せております。第9は、有名なベートーヴェ
ン・ツィクルスライヴより二年前の演奏で、これも迫力満点の名演ですが、現
在では入手困難な演奏ですから復活は喜ばしい限りです。序曲集もライヴだけ
に火の玉のような情熱たっぷりで聴き手に迫ります。

MR2057/58 2枚組 \3380
モノラル
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」全曲(1948年8月3日ライヴ)
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ウィーンフィル、
エルナ・シュリューター、ユリウス・パツァーク、
ヘルベルト・アルセン、オットー・エーデルマン、
フェルディナント・フランツ、ルドルフ・ショック、リザ・デラ・カーザ
フルトヴェングラーが愛し、演奏を繰返したベートーヴェン唯一のオペラ「フィ
デリオ」その中でも最も珍しい演奏と言えるのが、当48年ザルツブルク音楽祭
に於ける公演ライヴです。この前年に公職追放解除になったフルトヴェングラ
ーが、復帰後初めてザルツブルク音楽祭で指揮したのがこの演奏です。かつて
は、メロドラムの劣悪音質のCDが知られておりましたが、当演奏は、出演者提
供のテープコピーからの復刻との事で、思いの外音質が優れております。残念
なのは、第一幕から4曲が、録音上欠落していることで、その欠点を除けば有
名なスタジオ録音をしのぐ出来栄えではないでしょうか。レオノーレ序曲第3番
のド迫力は、今聴いても圧倒されますが、当日の聴衆の拍手も鳴り止みません。

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