クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

08-04 No.14-1

2008年04月15日 13時03分04秒 | Weblog
<PentaTone>
PTC 5186 313(SACD-Hybrid) \2850(4月19日までのご注文特価 \2550)
ベートーヴェン:
交響曲第1番ハ長調Op.21/同第3番変ホ長調《英雄》Op.55
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指揮)、
ロイヤル・フランダース・フィルハーモニック管弦楽団
古楽演奏の世界的権威として不動の地位を築き上げてきたベルギーの名匠フィ
リップ・ヘレヴェッヘ。
モダン・オーケストラにピリオド・アプローチを取り入れるだけでなく、斬新
な解釈や大胆な仕掛けで聴き手を沸かせたロイヤル・フランダース・フィルと
のベートーヴェン第3弾(ペンタトーンからは2枚目)は、第1番と第3番の組み合
わせで登場!
1997年の音楽監督就任からスタートしたヘレヴェッヘとロイヤル・フランダー
ス・フィルとのコンビネーションは日を重ねることに進化を遂げており、前作
「第5番&第8番」(PTC 5186 316)以上のパフォーマンスが期待される。
今回の新作でも前作と同じくアンドレアス・ノイブロンナー率いる世界最強録
音チーム「トリトナス」がレコーディングの一切を担当。
録音会場をベルギーのブルージュ・コンセルトヘボウに移すなど、録音面にも
期待が懸かる。2007年6月26日-29日の録音。




<Arion>
ARN 68776 \2180
マルコ・ダ・ガリアーノ:音楽寓話劇「ダフネ」(全曲)
ギユメット・ロランス(Ms)、シャンタル・サントン(S)、
ダフネ・トゥーシェ(S)、リナット・シャハム(Ms)、
マテュー・アベッリ(T)、マイケル・ベネット(T)
アンサンブル・フオコ・エ・チェネレ
指揮:ジェイ・バーンフェルド
マルコ・ダ・ガリアーノ(1582-1643)は、バロック音楽揺籃の地フィレンツェで
生まれ、活躍した作曲家で、後半生の35年間はメディチ家の宮廷楽長という、
当時のヨーロッパ音楽界でも有数の地位に君臨しました。後期ルネサンスと初
期バロックの両方の様式で多数の世俗曲と宗教曲を残しています。1607年から
2年間、フィレンツェを離れてマントヴァ公ゴンザーガ家に仕えていたガリアー
ノが、1608年にマントヴァ公の子息の結婚式のために作曲したのが「ダフネ」
で、彼の代表作とされています。前年には同じゴンザーガ家でモンテヴェルディ
の「オルフェオ」が上演されており、何らかの刺激を受けたのでしょうか。
「ダフネ」の台本はオウィディウスの「変身譚」の一つ。「そんな小さな矢で
何ができるの?」とアポロにからかわれたアモール(キューピッド)が、仕返し
にアポロに恋する矢を、ダフネに恋心を奪う矢を打ち込みます。執拗に迫るア
ポロと、逃げ惑うダフネ。ダフネは遂に月桂樹に姿を変え、アポロは愛を失う
・・・という物語。新婚夫婦に対して「愛の神を敬い感謝せよ」との教訓を込
めたのでしょうか?同じ台本で史上最初のオペラを作曲したヤコポ・ペーリは
ガリアーノの音楽の「自然さ」を称賛しました。「ダフネ」の編成は歌手6人に
器楽9人と比較的シンプル。オペラ黎明期の姿を伝える貴重なリリースです。
ニューヨーク生まれのバーンフェルド(ベルンフェルトの表記もあり)は、スキッ
プ・センペ率いるカプリッチョ・ストラヴァンガンテのガンバ奏者として古楽
ファンにはおなじみですが、「カラスやサザーランドの歌に酔い、テバルディ
を理想と仰ぐ」と語るように熱心なオペラ・ファン。年来の宿願を、自ら立ち
上げた「フオコ・エ・チェネレ(炎と灰)」を指揮して実現しました。ベテラン
のロランスがいい味出してます。
初演400年記念盤で、豪華ブックレット付きスリップケース入り!

ARN 68753 \2180
カッツァーティ:カンタータとソナタ集
カンタータ「アブサロン」
シンフォニア
カンタータ「矢に射抜かれて殉教する聖セバスティアン」
ソナタ「ラ・カルカニーナ」
アンティフォナ「サルヴェ・レジーナ」、「うるわしき救い主の御母」
ソナタ「ラ・カルヴァ」、十字架に寄せるマドリガーレ
アンティフォナ「めでたし、天の女王」
同「天の女王、喜びたまえ」
ソナタ「ラ・ペッツォーラ」
カンタータ「聖ステファノの殉教」
カンタータ「悔悛する罪人」
ポーリン・ビュンドゲン(C-T&指揮)
アンサンブル・セラドン
先ごろユニークなポルトガル・ルネサンス音楽(ARN68713)のCDをリリースした
アンサンブル・セラドン。このCDではマウリツィオ・カッツァーティ(1620頃-
1677)に取組みます。
カッツァーティは、当時のイタリアで最も大規模で優れたオーケストラを擁す
るボローニャのサン・ペトローニオ聖堂の楽長に招かれるほどの逸材でした。
しかし急進的な改革(具体的な内容は不明)を強行したために、地元アカデミー
の長老音楽家達と衝突して除名・放逐処分となります。その後は亡くなるまで
マントゥヴァのゴンザーガ家に奉職しているので、やはり抜きん出た才能の持
ち主だったのでしょう。
カッツァーティは数多くの作品を出版していますが、特にヴァイオリンなどの
高音旋律楽器が活躍する器楽作品が高い評価を得ていました。ここでは、そう
した器楽作品に加えて、ソロ・カンタータや聖母マリアのアンティフォナを交
えて作曲家カッツァーティの全体像に迫っています。器楽はヴァイオリン2、ガ
ンバ、トリプルハープ、リュート/テオルボ、オルガンという編成。

ARN 68751 \2180
ショパン:4つのバラード
バラード第1番 ト短調 作品23、第2番 ヘ長調 作品38
第3番変イ長調 作品47、第4番 へ短調 作品52
舟歌 嬰へ長調 作品60、タランテラ 変イ長調 作品43
子守歌 変ニ長調 作品57、前奏曲第25番 嬰ハ短調 作品45
フランソワ・シャプラン(Pf)
フランソワ・シャプランは、ジャン=クロード・ペヌティエやカトリーヌ・コ
ラールに師事し、1989年のクリーヴランド国際コンクールでモーツァルト賞と
ロベール・カサドシュ賞を同時に受けた中堅世代の実力派です。来日もあり、
国際的に充実した活動を続けています。CDではArionのドビュッシー:ピアノ曲
全集が注目されましたが、今回は同じイニシャル(F・C)をもつショパンの王道
プログラムで勝負抒情美と香り立つような色彩、そして。「付け合せ」の選曲
にもセンスを感じます。ピアノはヤマハのCFIIIを使用。

ARN 68749 \2180
チェロで聴くシューマン名曲集
歌曲集「リーダークライス」作品24より 第2曲「何だってそんなにうろうろ、
そわそわするんだ」、第5曲「僕の苦悩の美しい揺りかご」、第7曲「山々や城
が見下ろしている」
歌曲集「ミルテの花」作品25より 第1曲「献呈」、第15曲「ヘブライの歌より
(僕の心は暗い)」、第16曲「なぞなぞ」、第17曲&第18曲「2つのヴェネツィア
の歌」
「スペインの伊達男」作品30の3
「ベルシャザール王」作品57
アベッグ変奏曲 作品1(この曲のみピアノ独奏)
幻想小曲集(原曲:クラリネット&ピアノ) 作品73
民謡風の5つの小品(オリジナル)作品102
3つのロマンス(原曲:オーボエ or ヴァイオリン&ピアノ)Op.94より 第1曲&
第2曲
アダージョとアレグロ(オリジナル)作品70
※歌曲と作品73、作品94の編曲はルノー・デジャルダン
ルノー・デジャルダン(Vc) マルタ・ゴデニー(Pf)
骨の髄からのチェリスト、ルノー・デジャルダンのマルティヌーに続くディス
クは何と、オール・シューマン・アルバム。ドイツ・ロマン派には珍しいチェ
ロ協奏曲や、幻想小曲集、そして何よりアダージョとアレグロから伝わる通り、
シューマンの音楽はチェロと無類の相性を誇ります。晩年に書かれた「5つのロ
マンス」が行方不明なのは残念ですが、それなら今ある曲を編曲しちゃえ!と
なったのがこの曲集。歌モノの編曲を十八番にしているマイスキーもなぜか避
けて来たシューマン。その複雑微妙に屈折して、機嫌を取れば怒り出しそうな
繊細さがうまく伝わりますでしょうか?

ARN 268747 2枚組 \2900
ヴィエルヌ:ピアノ曲全集
CD1 12の前奏曲 作品38、3つの夜想曲 作品35
子供たちのシルエット 作品43(全5曲)
CD2 ブルゴーニュ組曲 作品17(全7曲)
ピアノのための音詩「孤独」作品44(全4曲)
ピアノのための音詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品49
弔いの鐘 作品39、2つの小品 作品7
ジョルジュ・ダルヴァレ(Pf)
フランクとヴィドールに師事し、フランス近代オルガン音楽の系譜を6曲の「オ
ルガン交響曲」を書いたヴィエルヌは、世俗歌曲から宗教作品、ピアノ曲から
管弦楽まで少なからぬ作品を残しましたが、オルガン音楽以外では、ピアノ五
重奏曲がまれに演奏される程度でしょう。このCDは、ヴィエルヌが書いたピア
ノ曲をすべて収めています(作品9の「アルバムのつづり」は自筆譜が散逸)。生
来ほとんど視力がなく、苦学してパリのノートルダム聖堂のオルガニストとな
ったヴィエルヌの音楽には、天衣無縫な喜びよりは内省的な雰囲気が感じられ
ます。中では、「朝の歌」ではじまり「牧歌」「ディヴェルティスマン」・・
と続いて「月の光」で閉じるブルゴーニュ組曲が、明るい田舎の情景を描いて
異色。トゥルヌミールのオルガン作品で素晴らしい録音を残しているジョルジュ
・ダルヴァレのピアノ演奏は、そうしたヴィエルヌらしい繊細な陰影を丁寧に
描いています。これらの作品は2008年から2010年にかけてベーレンライター社
から刊行予定ですので、弾いてみたい!と思った方は挑戦してください。

ARN 68746 \2180
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集
ヴァイオリン協奏曲ニ長調RV206、イ長調RV339、
ホ短調RV275、変ロ長調RV377、ニ長調RV227、
変ロ長調RV381(全6曲)
マルコ・ペドローナ(Vn&指揮)
アンサンブル・グイタントゥス(ピリオド楽器使用)
録音:2006年3月 ボローニャ
アンサンブル・グイタントゥスは、1995年に発足したバロック・アンサンブル
で、コレッリからヴィヴァルディにかけての時代のイタリア・バロック音楽を
専門にしています。「グイタントゥス」の名前は、ボローニャに存在したヴァ
イオリン製作家にちなんでいます。発足翌年に発表された《四季》
(Stradivariusレーベル)は、特にイタリアで大きな評判となりました。このディ
スクがArion初登場で、ヴィルトゥオーゾ・スタイルのヴァイオリン協奏曲を収
めています。RV275はヴァルターによるオルガン編曲がMERIDIANにあり、また
RV381はRV383a「ラ・ストラヴァガンツァ」第1曲と第1楽章が同一ですが(第2,
3楽章は別物)、オリジナルの形では全曲世界初録音と思われます。
最近の研究では、ヴィヴァルディ時代の協奏曲は、コンチェルト・グロッソ(合
奏協奏曲)以外は1パート1人で演奏されたという説が有力であり、このディスク
もソロ・ヴァイオリンの他は、第1&第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、チェ
ンバロ(通奏低音)各1名、合計6名という室内楽の編成で演奏されています。響
きは透明感を増し、ソロとトゥッティの対比効果が等身大に感じられます。ま
た録音時のマイクロフォン・セッティングもシンプルで済むため、オーディオ
的にもリアリティの非常に高い録音になりました。

ARN 68741 \2180
ジャン=バティスト・ド・ブセ:《バッカスの年代記》
シルヴィー・ド・メ(S)
ファブリス・コナン(俳優)
ミシェル・ヴェルシェーヴ(Brと指揮)
ラ・コンパニ・バロック(ピリオド楽器使用)
フォンテヌブロー宮殿で王家の娯楽のために催された音楽は多彩で華やかなも
のでしたが、このアルバムで聴かれるのは、そういった宮廷内ではなく、歴史
に名を留めない人たち=素人たちが城の外でいつも演奏し、流行していたもの
です。正統派アリアと、バッカスと愛の神を讃美するエール・ド・クールや酒
歌(airs a boire)の数々は、ルイ14世からナポレオン3世の時代、つまり17世紀
後半から18世紀中頃にかけて多く生み出されました。中でもジャン=バティス
ト・ド・ブセ(ブーセ)(1662-1725)はこのジャンルを数多く作曲し、同時代の作
曲家たちに大きな影響を与えたと評されています。このブセの作品に、カンプ
ラ、デマレ、ラモー、ボワモルティエ、ルソー、ベランジェら、あるいは作者
不明の同種の音楽を差し挟んで構成したのが当アルバムです。
ラ・コンパニ・バロックは、1995年にミシェル・ヴェルシェーヴによって結成
された団体。才能がありつつも忘れられてしまった17、18世紀の作曲家の作品
を再発見し、当時の朗唱法や発音を用いたり、音楽のみでなく、歌、演劇、舞
踊といった要素をすべて取り込んだ総合的な上演を志向しています。
ラ・コンパニ・バロックはこのアルバムで、当時の流行歌といういわゆる「は
かない音楽」が、実はとても質の高いものであったことを実証しています。
昨年5月にご案内したまま延期になっておりました。今回、再受注とさせていた
だきます。

ARN 68725 \2180
ギラン:マニフィカトによる4つの組曲
エリック・フェラー(Org)
Arionレーベルで、バッハのパルティータ(全6曲)やゴルトベルク変奏曲を発表
していたエリック・フェラー。珍しく(?)オリジナルのオルガン曲を録音しま
したが、やはり一筋縄ではゆきません。ジャン=アダム・ギラン(本名ジャン・
アダム・ヴィルヘルム・フラインスベルク)は、ドイツに生まれてフランスで活
躍した謎の多い人物。1680年頃に生まれ、1739年以降に亡くなっていますが、
正確な生没年はわかりません。18世紀初頭にはパリで活躍していました。フラ
ンス名のギランは、ヴィルヘルムをフランス語読みしたギヨームから来ていま
す。ルイ・マルシャンに師事し、この作品もマルシャンに献呈されています。
1706年に出版された「8つの教会旋法で書かれた、マニフィカトのためのオルガ
ン曲集」は、後半部分が散逸し、現在はここに収められた第1旋法から第4旋法
の組曲しか伝わっていませんが、作曲家ギランの力量を伝える代表作とされて
います。
オルガン好きなら知る人ぞ知る、南仏サンタガベルの歴史的オルガンを使って
いるのも聞き逃せません。

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