クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

06-05 No.11

2006年05月17日 15時39分55秒 | Weblog
<Hyperion>
CDA 67534 \2080
D・ショスタコーヴィチ:
チェロ・ソナタ ニ短調Op.40、チェロとピアノのための8つの小品
A・シュニトケ:
マドリガル-オレグ・カガンの追憶に、チェロ独奏のための《Klingende
Buchstaben》、チェロ・ソナタ第1番
アルバン・ゲルハルト(チェロ)、スティーヴン・オズボーン(ピアノ)
「ロマンティック・チェロ・コンチェルト・シリーズ第1集」(CDA 67544)で
専属アーティストとしてハイペリオン・デビューを飾ったドイツのチェリスト
であるアルバン・ゲルハルトのソナタ・アルバムが登場!
1966年よりベルリン・フィルで活躍するヴァイオリン奏者の父と声楽家の母を
両親に持つという絵に描いたようなベルリンの音楽一家に生まれたアルバン・
ゲルハルト。16歳でビシュコフ指揮のベルリン・フィルとの共演でデビューを
果たしたゲルハルトは、フィラデルフィア管(コンロン指揮)、ボストン響
(ドホナーニ指揮)、サンフランシスコ響(ティルソン=トーマス指揮)と
いった世界トップクラスの実力を誇る名門へのデビューも果たし、約150にも
及ぶオーケストラとの共演を重ねるなど驚異的な活躍を続けている。
しかも来る2007年4月には、ティーレマンのタクトによるベルリン・フィル定
期演奏会に団員以外のドイツ人チェリストとしては戦後初のソリストとして
シューマンのチェロ協奏曲で登壇予定となっているのである!
芸術監督サイモン・ラトルの強い要請で実現するベルリン・フィルとの共演
は、ゲルハルトへの尋常ならざる期待と評価の証明であると同時に、その素
晴らしき実力と才能が認められた証拠でもある。
ちなみにシューマンのチェロ協奏曲は、現在ゲルハルトが最も重要で中心的
レパートリーとして取り組んでいる作品である。
ハイペリオンのトップ・アーティストとして君臨するマルク=アンドレ=ア
ムラン&アンジェラ・ヒューイットと並び立ち、ハイペリオンのトップ・ア
ーティストとしての地位を確立するのも時間の問題だろう。

CDA 67523 \2080
美しき時代のメロディー ――
ジュール・クレソノー(1823-1883):旅へのいざない
レオ・ドリーブ(1836-1891):デパール、こんにちはシュゾン、リグレッツ
シャルル・ルコック(1832-191):
セミとアリ、La Chauve-souris et les deux Belettes
エミール・パッサール(1843-1918):薔薇の精、おお私が眠るとき
ベンジャミン・ゴダール(1849-1895):
羊飼いの歌、ギター、旅へのいざない、ヴィアン!
ポール・ピュージェ(1848-1917):マドリッド、どうやってと彼らは言った
ポール・イルマシェ(1852-1933)&ルシアン・イルマシェ(1860-1909):
ため息、私の詩に翼があったなら、旅へのいざない、この世、セレナーデ
エミール・パラディーレ(1844-1926):
プシケ、蝶々、ブロンドの歌、インディアンの踊り
アンリ・デュパルク(1848-1933):旅へのいざない
ジョン・マーク・エインズレー(テノール)、
グレアム・ジョンソン(ピアノ)
豪華演奏者陣の起用と見事なパフォーマンスで好セールスを記録したフォーレ
歌曲全集が記憶に新しいハイオペリオンの歌曲シリーズの最新盤!「ハイペリ
オン・フレンチ・ソング・エディション」と銘打った一連のシリーズの最新作
となる今回のリリースは“La Belle Epoque(ベル・エポック)”の時代に書
かれた作品を集めた歌曲集。
“La Belle Epoque(ベル・エポック)”とは「美しき時代」という意味を持
ち、19世紀末から第1次世界大戦が勃発する前の時期のことを表している。デュ
パルクやゴダール、イルマシェといった作曲家たちが、19世紀フランスの詩人
であるシャルル・ボードレールの詩を題材とした作曲を行った歌曲「旅へのい
ざない」を中心に全24作品を収録。

CDA 67504 \2080
E・グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ集 ――
ヴァイオリン・ソナタ第1番へ長調Op.8、同第2番ト長調Op.13、
同第3番ハ短調Op.45
E・グリーグ(ジョーゼフ・アクロンによる編曲版):
故郷でOp.43-3、小さな妖精Op.71-3、孤独なさすらいびとOp.43-2、
即興的スケルツォOp.73-2、おばあさんのメヌエットOp.68-2、
イェールステルの踊りOp.17-5
ハガイ・シャハム(ヴァイオリン)、アーノン・エレツ(ピアノ)
リリカルで春を感じさせるフレッシュな「第1番」から北欧の民謡から影響を
受けて作曲された「第2番」、エネルギーに満ちた3曲の中で最も高い人気を
誇る「第3番」といったグリーグのヴァイオリン・ソナタ全曲を収録した北欧
音楽ファン要チェックのアルバムがリリース。
カップリングされている6曲のピアノのための小品からの編曲は、バルト三国
の小国リトアニア出身のヴァイオリン奏者であるジョーゼフ・アクロンによる
もの。美しい旋律の数々は心に響くことだろう。
フバイのヴァイオリン協奏曲集(CDA 67498)でも冴え渡る演奏を聴かせてく
れたハガイ・シャハムと、イスラエルの名手アーノン・エレツはブロッホの
ヴァイオリン・ソナタ集(CDA 67439)に引き続いてのコンビとなる。

CDA 67559 \2080
J・ブラームス:
カノン・ミサ ハ長調、救いはわれらより来るOp.29-1、
ああ、神よわが内に清き心をOp.29-2、
宗教的歌曲《惜しみなく与えよ》Op.30、アヴェ・マリアOp.12、
おお救世主よ天を開けOp.74-2、いかなれば艱難にある者に光を賜いOp.74-1
ヨーゼフ・ラインベルガー(1839-1901):ミサ曲変ホ長調Op.109
マーティン・ベイカー(音楽監督)、ウェストミンスター大聖堂聖歌隊
巨匠ブラームスと、オルガン作品の大家として知られるラインベルガーのミサ
曲とモテットを集めた宗教作品集。
ハイペリオンへ多くの録音を行っているウェストミンスター大聖堂聖歌隊は、
中世ルネサンス時代からストラヴィンスキー以降に至るの宗教音楽を主なレ
パートリーとして幅広い活動を継続中。さらには新作の委嘱にも積極的に取
り組むなど、イギリスの教会合唱の最高峰に君臨する名合唱団である。

CDA 67596 \2080
トマ・クレキヨン(c.1505-1557):シャンソンとモテット集 ――
Oeil esgare/ミサ曲《Mort m'a prive》/Mort m'a prive a 5/
Caesaris auspiciis/Mort m'a prive a 4/Cur Fernande pater/
Le monde est tel/Premia pro validis/Congratulamini mihi
スティーヴン・ライス(指揮)、ブラバント・アンサンブル
トマ・クレキヨンは16世紀のフランドル楽派の作曲家であったということと、
作品以外の詳しいことは明らかにされていない音楽家である。クレキヨンは
数百曲に及ぶ膨大な数のモテットとシャンソンを残しているがこれだけまと
まった形での録音は貴重なものである。
シグナム・クラシックスにクレメンス・ノン・パパの録音(SIGCD 045)を残
しているブラバント・アンサンブルは1998年に結成された15人の声楽家による
ヴォーカル・アンサンブル。音楽学者でもあるスティーヴン・ライスの解釈
に基づいた演奏は高く評価されており今回の録音がハイペリオン・デビュー盤
となる。

CDD 22058 2枚組 \2080
B・ブリテン:パーセル・リアライゼーション集
イギリスのオルフェウスより/ハルモニア・サクレより
フェリシティ・ロット(ソプラノ)、スーザン・グリットン(ソプラノ)、
サラ・ウォーカー(メゾ・ソプラノ)、
ジェームズ・ボーマン(カウンター・テナー)、
ジョン・マーク・エインズレー(テノール)、
イアン・ボストリッジ(テノール)、
アントニー・ロルフ・ジョンソン(テノール)、
リチャード・ジャクソン、サイモン・キーンリーサイド(バリトン)、
グレアム・ジョンソン(ピアノ)
第一線で活躍中の豪華アーティストたちが集結したパーセルの作品を題材とし
たブリテンの名盤が復活!CDA 67061/2からの移行再発売。


<Helios>
CDH 55206 \1200
レオポルド・ゴドフスキー(1870-1938):ピアノ作品集 ――
パッサカリア/シューベルト=ゴドフスキー:シューベルトの12の歌曲より
さすらい、おやすみ、いらだち
ウェーバー=ゴドフスキー:舞踏への勧誘
シューベルト=ゴドフスキー:
《ロザムンデ》より バレエ音楽、楽興の時第3番ヘ短調D.780-3
J・シュトラウス=ゴドフスキー:芸術家の生涯による交響的変容
L・ゴドフスキー:古きウィーン
ライアン・ド・ウォール(ピアノ)
リトアニアの天才による見事なるパラフレーズ!CDA 66496からの移行再発売。

CDH 55236 \1200
パーシー・グレインジャー(1882-1961):
ロンドンデリーの歌、Dollar and A Half A Day 、シェナンドー、
ストーミー、ジプシーの婚礼の日、ブリッグの定期市、わが黒髪の乙女、
オ・ミストレス・マイン
エドヴァルド・グリーグ(1843-1907):
4つの詩篇Op.74、アヴェ・マリス・ステラ
パーシー・グレインジャー:
兵士よ兵士、メアリー・トムソン、ボニー・ドゥーンの堤よ土手よ、
ダルヴィサ、オーストラリアの内陸地の歌、
ウッドストック・タウンの近くで、The Sussex Mummers’Christmas Carol、
A Song of Vermeland、たそがれどきに
デイヴィット・ウィルソン=ジョンソン(バリトン)、
ポール・アグニュー(テノール)、
スティーヴン・レイトン(指揮)、ポリフォニー
心を揺さぶる神秘なる歌声で届くグレインジャーの旋律の数々。
CDA 66793からの移行再発売。

CDH 55255 \1200
マシュー・ロック(1621/2-1677):
ブロークン・コンソートのための音楽 ――
組曲ト短調:ブロークン・コンソート第1番/組曲ト長調ブロークン・コンソ
ート第2番/組曲ハ短調2つのバス・ヴィオールのためのデュオ第3番/
組曲ハ長調2つのバス・ヴィオールのためのデュオ第4番/組曲ハ長調ブロー
クン・コンソート第3番/組曲ハ長調ブロークン・コンソート第4番/
組曲ニ短調2つのバス・ヴィオールのためのデュオ第1番/組曲ニ長調2つの
バス・ヴィオールのためのデュオ第2番/組曲ニ短調ブロークン・コンソート
第5番/組曲ニ長調ブロークン・コンソート第6番/幻想曲とクーラント
ニ短調
ピーター・ホルマン(指揮)、パーリー・オヴ・インストゥルメンツ
チャールズII世の下で活躍した作曲家マシュー・ロックの貴重な作品集。
CDA 66727からの移行再発売。




<APR>
APR 5623 \1780
シモン・バレル-カーネギー・ホール・ライヴVol.3(1947年11月11日) ――
L・ゴドフスキー:《ルネサンス組曲》より 第8番、第12番、第6番
F・リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調S.178
F・ショパン:バラード第1番ト短調Op.23、即興曲第1番変イ長調Op.29
F・ブリューメンフェルド:左手のための練習曲
M・バラキレフ:東洋風幻想曲《イスラメイ》
A・スクリャービン:練習曲嬰ニ短調Op.8-12
S・ラフマニノフ:V.R.のポルカ
R・シューマン:幻想小曲集Op.12より 夢のもつれ
C・M・V・ウェーバー:ピアノ・ソナタ第1番より プレスト
シモン・バレル(ピアノ)
ロシア・オデッサに生まれ、オーマンディとの協奏曲の演奏中に脳出血で倒れ
るという衝撃の最期を遂げた伝説の爆演ピアニスト、シモン・バレル。バレル
のリストだとピアノ協奏曲第1番での圧倒的演奏が有名だが、このVol.3に収録
されているピアノ・ソナタも壮絶な名演として知られる驚異の演奏である。

APR 5526 \1780
アルトゥール・シュナーベル-1946年-47年HMVソロ・レコーディング集 ――
W・A・モーツァルト:
ロンド イ短調K.511、ピアノ・ソナタ第12番 ヘ長調K.332
R・シューマン:子供の情景Op.15
J・ブラームス:
ラプソディ第2番ト短調Op.79-2、間奏曲変ホ長調Op.117-1、同イ短調Op.116-2
C・M・V・ウェーバー:舞踏への勧誘Op.65
アルトゥール・シュナーベル(ピアノ)

APR 5544 \1780
“トゥ・ミュージック”イゾベル・ベイリー&キャスリーン・フェリアー・
ソロ・デュエット録音集1941年-45年 ――
H・パーセル:
メアリー女王の誕生日のためのオード、来たれ汝ら芸術の子、
木立ちは緑を奪われて
T・アーン:O ravishing delight、Where the bee sucks
M・グリーン:I will lay me down in peace、O praise the Lord/他 全24曲
キャスリーン・フェリアー(アルト)、イゾベル・ベイリー(ソプラノ)、
ジェラルド・ムーア(ピアノ)

APR 5580 \1780
アンドル・フォルデス-TONO録音集(1950年-51年) ――
L・V・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番、同第24番、同第25番
R・シューマン:アベッグ変奏曲Op.1、蝶々Op.2、飛翔Op.12-2
J・ブラームス:ラプソディ第2番ト長調Op.79-2、間奏曲Op.117-1
F・ショパン:ワルツ第2番変イ長調Op.34-1、ポロネーズ第3番イ長調Op.40-1
アンドル・フォルデス(ピアノ)

APR 7025 2枚組 \3560
レオ・ナーデルマンWQXR録音集Vol.1(1956年-57年)
F・ショパン:
ポロネーズ第4番ハ短調Op.40-2、夜想曲より、マズルカより、序奏と変奏曲、
ワルツより、バラード第3番変イ長調Op.47、
アンダンテ・スピアナート変ホ長調&華麗なる大ポロネーズ変ホ長調
C・ドビュッシー:
アラベスク第1番、同第2番、前奏曲集より、組曲《子供の領分》、
組曲《版画》
M・ラヴェル:水の戯れ、亡き王女のためのパヴァーヌ
I・アルベニス:マラゲーニャ
レオ・ナーデルマン(ピアノ)




<MEGADISC(ベルギー)>
MDC7803 \2080
ジョン・ケージ:エイト・トゥー・ワン4/バートン・ワークショップ
EIGHT(1991)-Fl,Ob,Cl,Fg,Hrn,Trp,Trb,Tba
TWO(1987)-Fl,Pf
ONE4(1990)-Solo drummer
バートン・ワークショップ
録音:2002-2005年
バートン・ワークショップは8管楽器にピアノと打楽器を加えた10人からなる
現代音楽を専門とするオランダのアンサンブル。ファイヴズ(MDC7815)に続
く彼らのケージ作品集第2弾。ケージの数字をタイトルにした作品シリーズは
いずれも静かに長く伸ばされた音が霧のように幾層にもたなびく美しい作品
群。現代音楽になじみのない人でもサティを聴く感覚で楽しめます。

MDC7804 \2080
プロコフィエフ:パンセ Op.62-No.1
アレクサンドル・ウスティン(1948-):ラメント
イヴァン・ソコロフ(1959-):雲のなかで
ニコライ・コルンドルフ(1947-2001):ヤリーロ
ソコロフ:夕暮れ時の鳥たち
ウスティン:
「トロペッツ」からの3つの歌(クリーン・フィールド、私のナイチンゲール、
私は人生でたくさんのものをみてきた)
プロコフィエフ:「束の間の幻影」より第1曲
イヴァン・ソコロフ(Pf)
録音:2004年
プロコフィエフを始めとするロシア近現代ピアノ作品集。ソコロフの自作自
演も収録。プロコフィエフ以外は20世紀に生を受けた作曲家たちの作品だが、
いずれもロマンの香りを湛えた佳品ぞろい。秋の冷たい雨の降る黄昏時に聴
くと最高。

MDC7806 \2080
ジョナサン・ハーヴェイ(1939-):カーヴ・ウィズ・プラトー
アルン・デフォルス(Arne Deforce,1962-):ライメン
ジョナサン・ハーヴェイ:
アドヴァヤ-デジタル・ピアノのエレクトロニクスのための
アルン・デフォルス(1962-):リティ
アルン・デフォルス(Vc)
大宅裕(Keyboard)
ジョナサン・ハーヴェイ&CRFMW(エレクトロニクス)
録音:2000-2004年
ハーヴェイの「アドヴァヤ」以外は無伴奏チェロのための作品。1939年生ま
れのハーヴェイはIRCAMで制作するなど、エレクトロ・アコースティックな作
品を発表し続けている前衛だが、カーヴ・ウィズ・プラトーは旋法的な響き
と民謡を思わせる抒情的(?)な旋律ラインが変幻自在に変化する興味深い
曲。作曲とチェロをこなしているデフォースは1962年ベルギー生まれ。「ラ
イメン」はチェロの低弦に含まれる豊かな倍音を意識したヴァイタリティ溢
れる曲でモンゴルのホーメイ(倍音唄法)を思わせる。ハーヴェイの「アドヴァ
ヤ」でデジタル・ピアノを弾いている大宅裕(おおやゆたか)は日本学生音
楽コンクールに優勝後、現在はヨーロッパを中心に活動しているホープ。

MDC7809 \2080
コンピュータ・ピアノ作品集
リーティス・マジュリス(1961-、リトアニア):
トウィッターリング・マシン(コンピュータ・ピアノ作品集)
トウィッターリング・マシン(さえずる機械)、
エクス・ウナ・ヴォーチェ、
クラヴィーア・オブ・ピュア・リーズン、ハノン・ヴァチュアリス
制作・録音:2005年
マジュリスは1961年リトアニア生まれの若手中堅世代の作曲家。スペクトラ
ル楽派に関心を持つ一方カノンの技法にも興味を持つという。ジョスカン・
デ・プレ、ジャチント・シェルシ、コンロン・ナンカロウ、アルヴィン・ル
シエに深く共感するという姿勢からはリズム、音色、音律、そしてポリフォ
ニーに深い関心を寄せる音楽性が窺い知れる。すべてコンピュータで制作さ
れたピアノ音楽で「トウィッターリング・マシン」はその名の通り、落ち着
きのない、跳ね回るような元気な音楽で、ライヒの「シックス・ピアノ」や
一柳の「ピアノ・メディア」を思わせる。「エクス・ウナ・ヴォーチェ」は
複雑なポリ・リズムを意図した作品でナンカロウのやったことをコンピュー
タでより完璧に、そして更に複雑化しようとしている。

MDC7810 \2080
リーティス・マジュリス-合唱作品集/クム・エッセム・パルヴルス
カノン・ソルス
シビッラ
クム・エッセム・パルヴルス
アヤパヤパム(AJAPAJAPAM)
ラトヴィア放送室内シンガース、
コードス弦楽四重奏団
録音:2003年
コンピューター・ピアノ作品を収めたMDC7809ではポップでにぎやかなミニマ
ル的音楽だったのに対し、この合唱作品集は全体に静かな作品が多く、内容
は極めて興味深い。ジョスカン・デ・プレに影響を受けたという作曲者の言
葉を裏付けるかのような「カノン・ソルス」は、聖歌風の美しい響きだがジョ
スカンの時代にはありえない対位法の織物を形成する。「シビッラ」は微分
音程をふくむ複雑なテクスチュアを作り、「クム・エッセム・パルヴルス」
はホケトゥス風のお経、「アヤパヤパム」は弦楽四重奏を伴う作品で、延々
と続く同一音から次第にゆっくりとクラスター状の複雑な響きへと変化して
ゆく。弦楽四重奏と合唱の音響の境目はあやふやとなりオルガン的ともいえ
る音の雲、薄明のなかの霧状の帯が果てしなく続く。アルヴォ・ペルト以来
の現代合唱音楽の成果といってよいだろう。





<MUSIC & ARTS>
M&A1182 8枚組 \11880
ピエール・モントゥー指揮
フランス国営放送響(現フランス国立管)全ライヴ録音
ストラヴィンスキー:
ペトルーシカ(1911版)1958年5月、1955年6月パリ、
春の祭典 1955年6月17日ストラスブール、
R=コルサコフ:金鶏(序奏と結婚パレード)
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」1958年11月パリ
ベートーヴェン:交響曲第2番1956年5月パリ
モーツァルト:
ピアノ協奏曲第24番(P:カサドシュ)1958年9月モントルー
プロコフィエフ:交響曲第1番「古典」1958年5月パリ
モーツァルト:
ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」(Vn:アニー・ジョドリー)
1955年6月ストラスブール
ベートーヴェン:交響曲第8番11955年6月ストラスブール
ヒンデミット:気高き幻想 1958年11月8日パリ 
ドビュッシー:映像 1956年5月3日パリ
ラヴェル:シェエラザード(S:モイサン)1952年6月ストラスブール
ドビュッシー:遊戯 1955年6月パリ
クープラン=ミヨー:サルタン(抜粋) 1958年11月8日
レスピーギ:ローマの松 1956年5月パリ
シュトラウス:死と変容1956年5月パリ
ベートーヴェン:交響曲第7番 1952年6月パリ
チャイコフスキー:交響曲第5番 1958年5月パリ
エルガー:エニグマ変奏曲1958年9月パリ
ワーグナー:さまよえるオランダ人序曲 1955年6月パリ
フランク:交響曲ニ短調 1958年9月パリ
これは素晴らしいセットです。いくつかはディスク・モンターニュなどで出
ておりましたが、ほとんど初出。ベートーヴェンの交響曲が4曲(第九含む!)
それに待望のハルサイがライヴで登場。ローマの松の豪快な演奏は鳥肌もの。
正に燃えるモントゥーの真骨頂。カサドシュとのモーツァルトは、M&A1179で
既出の演奏と違う日付が発表されておりますが、試聴の結果、同一演奏であ
ると思われます。

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