クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

05-10 No.15-1

2005年10月21日 15時46分35秒 | Weblog
<Waon Records>
WAONCD 030 \2080
深い霧の奥へ、六月の舞踏会、黒いマントの男、即興曲スペイン、結晶
NIKE、午後のひととき、SIGN、追跡、草原の想い出、LISA
崎川晶子(チェンバロ)
録音:2005年5月31~6月2日
木曜洋画劇場のオープニングテーマをはじめ、CANON/DIGIC DVや、VOLVO/V70、
花王/トイレマジックリンスプレー、フジッコ/カスピアなどのコマーシャ
ルの音楽や、NHK総合「経済羅針盤」テーマ曲などでもおなじみの上畑正和。
さらに彼は、かの名作とほまれたかいCM、洗濯物が大量にかかっている物干
し竿を、女性がエイヤっと持ち上げるCM(ファイテン-Phiten-、現在は高
橋尚子が出演)の音楽も担当しています。そんな上畑が、崎川のためにチェ
ンバロ曲を書き下ろしました。上畑の作品は、親しみやすく、印象深い反面、
奏者に超絶技巧を要求します。崎川晶子の卓越した演奏と、曲を引き立たせ
るように1曲ごとに替えられた調律が忘れられない旋律と響きを生み出しま
す。いつも傍に置いておきたい曲たちの玉手箱のようなCDです。
第6曲目の「NIKE」は、写真の八木ヨシオの彫刻「孵化するニケ」にインス
ピレーションを得て書かれました。卵の中のニケ(翼をもつ女神)が、殻
をつつく音がチェンバロでかわいらしく再現されます。





<DOREMI>
DHR 7826/7 2枚組 \3760
「ロザリン・テューレック第1集 / バッハのパルティータ」
バッハ:パルティータBWV.825~830
ロザリン・テューレック(P)
録音:1949&50年
(使用ソース;Allegro Red Vinyl LPs AL.18, AL.42, AL.63, AL.67)
BBC LEGENDSの平均律全曲(BBCL.4109、4116)もロングセラー、グールドも
自己への影響を認めたバッハの大権威テューレックのバッハ。パルティータ
では50年代にEMIに行った再録が知られますが、こちらは40代のときのもの。
貴重な初CD化です。






<naive>
V 5043 \1980
モーツァルト:ミサ曲 ハ短調 K.427
サンドリーヌ・ピオー(S)
アンネ=リーゼ・ソリード(S)
ポール・アグニュー(T)
フレデリック・カトン(Bs)
エマニュエル・クリヴィヌ(指)ラ・シャンブル・フィルハーモニク
ロランス・エキルベイ(合唱指導)アクサンチュス
モーツァルト生誕250年の来年、どっと出てくるであろうCDに先駆け、naive
が素晴らしいCDを届けてくれました!モーツァルト未完の大作、ミサ曲ハ短
調!まずは指揮、こだわり派で天才肌のクリヴィヌが、実に考え抜かれた、
神経の通ったモーツァルトを奏でています。合唱はエキルベイ率いるアクサ
ントゥス!これはもうまちがいなしの一言。そしてソリストには、ピオー、
アグニュー、カトンという古楽系の名歌手たちに加え、ここ数年メキメキ頭
角を現しているノルウェイのソプラノ、ソリードを配しています。楽譜はベ
ーレンライターの新全集版を使用。
モーツァルティアンなら、年越しは紅白でなくて、このCDで決まり!





<harmoniamundi france>
HMC 901901 \2080
ブルックナー:交響曲第6番イ長調
ケント・ナガノ(指)ベルリン・ドイツ交響楽団
録音:2005年6月26-28日 ベルリン
Maestoso / 16’47”
Adagio / 17’08”
Scherzo / 8’26”
Finale / 14’15”
ケント・ナガノと手兵ベルリン・ドイツ響によるブルックナー・シリーズ。
第3番(HMC.901817)に次ぐ2作目は、2005年4月18日東京オペラシティ・コン
サートホールを沸かせたのと同じ第6交響曲。
1899年にウィーンで全曲初演をマーラーが手がけたこの曲は、「改訂マニア」
ブルックナー自らは手を入れなかった会心の作。“鉄面皮なヤツ”と自身が
あだ名をつけたのもうなずける第1楽章の開始。霧が立ち込めるようなヴァイ
オリンのきざみに、暗く不吉に呼応するコントラバス。やがてホルンが立ち
現れ無骨なフォルムで全奏へとなだれ込んでゆくこの箇所は、実演でもそう
でしたが何度聴いてもゾクゾクしてきます。さらに続くアダージョでは、し
なやかで陰影に富んだ弦の音色が織り成す絶妙な風合いがたまりません。
晩年かのヴァントもよく振ったオケ、ベルリン・ドイツ響。ナガノの明晰な
棒に素晴らしい反応をみせて、ずっしりと分厚い響きのブルックナーに心ゆ
くまで浸れます。

HMC 901876 \2080
J.S.バッハ:
ヴァイオリン協奏曲BWV1052(オリジナル復刻版)
2台チェンバロのための協奏曲BWV1062(2つのヴァイオリン協BWV1043の編曲)
2本フルートとチェンバロのための協奏曲BWV1057
(ブランデンブルク協奏曲第4番BWV1049の編曲)
オーボエとヴァイオリンのための協奏曲BWV1060(オリジナル復刻版BWV1060a)
ベルリン古楽アカデミー
ステファン・メイ,ミドリ・ザイラー,ラファエル・アルパーマン 他
録音:2004年11月
バッハのスペシャリスト、ベルリン古楽アカデミーによる協奏曲集。【ヴァ
イオリン協奏曲BWV1052】は消失したとされるヴァイオリン協奏曲で、カンタ
ータ(BWV146)→オルガン協奏曲(BWV188)→チェンバロ協奏曲(B
WV1052a)と編曲されています。このオリジナル復刻版は、C.P.E.バッハ
のチェンバロ作品の断章をもとにミドリ・ザイラーが編曲したもの。ファン
タジー豊かで、華麗な音楽。ロマン派の音楽家たちも「バッハ最大の傑作の
ひとつ」と魅了されていた作品です。ベルリン古楽アカデミーは、ドイツの
歴史と伝統に培かわれたアカデミックな品格漂う演奏。名手たちの卓越した
テクニックに裏付けされた見事なアンサンブルです。特に【オーボエとヴァ
イオリンのための協奏曲BWV1060】では、オーボエの木の香りを感じさせる
暖かい音色は、他の楽器と調和して艶やかで洗練された響きに聞き惚れてし
まいます。

HMC 901882 \2080
ヴォルフ:メーリケ詩集より
祈り、散歩、時は春、春に、古い絵に(古画に題す)、希望の復活 
旅路、四月の黄色い蝶、庭師、めぐりあい、鼓主、狩人の歌、つきること
のない愛、朝早く、思え、おお魂よ、愛する人に、ペレグリーナその1
ペレグリーナその2、さようなら、世をのがれて、火の騎士、こうのとり
の使い、別れ
ウェルナー・ギュラ(テノール)
ヤン・シュルツ(ピアノ)
ウェルナー・ギュラ待望のソロ新譜です。2002年の「シューマン:詩人の恋
/リーダークライス(HMC 901766)」以来、約3年ぶりとなる新譜は、ヴォ
ルフのメーリケ詩集。ギュラは、ヴォルフが愛してやまなかったメーリケの
詩によるこれらの歌曲を、時に軽やかに、時にしっとりとほとびていくよう
な涙のように歌います。ドラマティックな内容のときでも、格調たかいギュ
ラの声は激情に流されることなく、詩のもつドラマを表現します。ピアノも
長年のパートナー、ヤン・シュルツ。もともと彼はコンセルトヘボウ管弦楽
団などでホルン奏者もつとめた実力者で、今は指揮者としても幅広く活躍し
ています。ギュラにぴったりと寄り添った伴奏は実に見事です。秋の夜、
しっとりとヴォルフを聴くのもいいかもしれません。

HMU 907391 \2080
HMU 807391(SACD-Hybrid) \2250
バルチック・ヴォイシズ 3
ヴァツロヴァス・アウグスティナス(リトアニア):
足踏みしている花嫁 (1994)
ペレ・グズモンセン=ホルムグレン(デンマーク):
ステートメンツ (1969)
カイヤ・サーリアホ(フィンランド):夜、別れ (1991, 96)
リーティス・マジュリス(リトアニア):
眩まされた眼は言葉を失う (1992)
エリク・ベリマン(フィンランド):4つの驚きの歌 Op.51b (1960)
アルギルダス・マルティナイティス(リトアニア):アレルヤ (1996)
エルッキ=スヴェン・トゥール(エストニア):瞑想 (2003)
ヘンリク・ミコワイ・グレツキ(ポーランド):
5つのクルピエ地方の歌 Op.75 (1999)
ポール・ヒリヤー (指)
エストニア・フィル室内Cho、ラシェル・サクソフォン四重奏団
ヒリヤーの「バルチック・ヴォイス」シリーズ第3弾は、リトアニアやポー
ランドの作品が収められているのが嬉しい。かつて日本でもブームを巻き起
こしたグレツキの期待を裏切らぬ癒しの世界をはじめ、民謡に基づくアウグ
スティナス、マジュリスなど、鄙びていながらもどこか未来的なサウンドは
ヒリヤーの魔術の真骨頂。エストニアならではの幻想的で透明な合唱は想像
を絶する美しさ。疲れた現代人に最高の癒しの音楽と申せましょう。





<FUGA LIBERA>
FUG 510 \1850
フォーレ:歌曲集
5月(op.1-2)、川のほとりで(op.8-1)、ゆりかご(op.23-1)、墓地にて
(op.51-2)、祈り、ある日の詩(全3曲/op.21)、幻の水平線(全4曲/
op.118)、やさしき歌(全9曲/op.61)
ヤン・ファン・デル・グラッベン(Br)インゲ・スピネッテ(Pf)
1964年生まれのグラッベンは、ベルギー、ロンドンにて研鑽を積んだ実力派。
エラート、ナクソスなどにも多数録音のある人気者です。彼のしっとりとし
たビロードのような声はフォーレ歌曲のもつ雰囲気にぴったりです。






<GRAND SLAM>
GS 2009 \2250
モノラル
ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調Op.125「合唱」
エリザベート・シュワルツコップ(S)
エリザベート・ヘンゲン(A)
ハンス・ホップ(T)
オットー・エーデルマン(Bs)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(指)
バイロイト祝祭管弦楽団、同合唱団
録音:1951年7月29日バイロイト、フェストシュピールハウス
使用ソース:HMV(U.K.) ALP 1286/7
「1951年のバイロイト音楽祭におけるベートーヴェンの第9は、フルトヴェ
ングラーを語る上で最も重要なものです。従って、その演奏内容に釣り合う
だけの極上の盤質による初期LPを手に入れることが当面の最大の目標でし
た。そこで、イギリスの初出盤を2組、オーストラリアの初出盤を1組手に
入れ、その中でも突出して状態の良いイギリスALP盤(ご参考までにイギリ
ス初出ALP盤の状態の良いものの市場価格は12~15万円前後です)を採用し
ました。そして、望みうる最上の音質を獲得するために約3ヶ月の間、盤面
をていねいにクリーニングするのはむろんのこと、さまざまに条件を変えて
全曲を合計7回に渡ってプロ用のマスターCDRにコピーしました。さらに、
その7種類の中から2組のCDRに絞り込み、これを両方ともマスタリング
を施して試聴、最終的にこの音をマスター用として採用しました。『当分の
間、このCDの音質をしのぐものは現れないだろう』という意気込みで作っ
たものです。」(平林直哉)
★解説書の内容
バイロイトの第9が発売される前に雑誌『ディスク』で行われた対談を収録。
有坂愛彦、佐川吉男、門馬直美、宇野功芳の四氏が、このバイロイトの第9
がどのような演奏になっているかを予想しています。
当時の演奏会評の抜粋。
演奏会当日のエリザベート夫人の短い回想録。ウォルター・レッグが楽屋に
現れ、フルトヴェングラーを傷つけるようなことを語ったようです。
英『グラモフォン』誌、1955年11月号に掲載された初出LPの批評の抜粋。
米RCAの初出LPに添付されたプロデューサー・ノート。





<HUNGAROTON>
HCD 32332 \1980
ニコラウス・ズメスカル(1759-1883):弦楽四重奏曲集
ト短調 
ニ長調
オーセンティック四重奏団(ピリオド楽器使用)
録音:2003年10月2-4日フンガロトン・スタジオ
レシュティン(当時ハンガリー領、現スロヴァキア)生まれ、ベートーヴェ
ンの親友だったズメスカル。弦楽四重奏曲第11番「セリオーソ」を献呈され
たことで音楽史に名を残しています。彼はまたアマチュアの音楽愛好家でも
あり、チェリストとして、さらに作曲家として15ないし16曲の弦楽四重奏曲
とピアノの小品を残しています。
さて、その最晩年に書かれたふたつの四重奏。ともに絶品で、憂いを湛えた
ト短調と穏やかな表情が魅力のニ長調。リックル(HCD.32220)も見事だった
オーセンティック四重奏団の演奏でどうぞ。

HCD 32337 \1980
ヨハン・ジギスムント・クッサー(1660-1727):
管弦楽組曲「ミューズの祭り」より
第1番ト短調 / 第2番ヘ長調 / 第3番ニ短調
バラージ・マーテー(指)アウラ・ムジカーレ(ピリオド楽器使用)
録音:2004年ハンガリー、トルダシュ・ルター派教会
ブラチスラヴァ生まれのクッサーは、ドイツのちにイギリス、アイルランド
で活躍したハンガリー系の作曲家。パリではあのリュリと親交があり師事も
した彼の代表作、管弦楽組曲「ミューズの祭り」。一口にいって華美壮麗な
内容で、このアルバムでは全部で6つある組曲のうち3番までを収録しています。






<Pro Piano>
PPR 224540/1 2枚組 \2580
ヘンゼルト:
12の性格的練習曲 Op.2
12のサロン風練習曲 Op.5
2つのノクターン Op.6
ゴンドラ Op.13の2
春の歌 Op.15
トッカティーナ Op.25
愛の詩 Op.3
ラプソディ Op.4の1
エスタ・ブジャージョ (Pf)
プロピアノ・レーベル久々の新譜。ゴドフスキの秘曲「ジャワ組曲」で注目
されたインドネシアの若手女流エスタ・ブジャージョがまたまた超難物ヘン
ゼルトに挑戦しました。アドルフ・フォン・ヘンゼルト (1814-1889)はショ
パンやリストと同時代のドイツの伝説的ピアニスト。飽くなき練習の結果、
ゾッとするような技巧を身につけたといわれています。後年ロシアへ渡り、
皇室ピアニストとなり、ロシア・ピアニズムの礎を築きました。ラフマニノ
フとスクリャービンは孫弟子にあたります。
ヘンゼルトのピアノ曲は美しくて魅力的ながら、あまりにも技術的難度が高
いゆえ、アムランの協奏曲を除くと、ほとんど録音がありませんでした。
ブジャージョの清潔で確実な技巧はまさにヘンゼルト向き。Op2の練習曲集
にある、有名な「もしも小鳥ならば」の軽やかさは絶品。ピアノ音楽マニア
なら興奮間違いありません。
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