クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

12-02 No.18-2

2012年02月16日 19時56分36秒 | Weblog
<LSO Live>
LSO 0719(SACD-Hybrid) 2枚組 ¥3450
ブリテン:戦争レクィエムop.66
サビーナ・ツビラク(S) イアン・ボストリッジ(T) 
サイモン・キーンリーサイド(Br)
エルサム・カレッジ少年合唱団、ロンドン交響合唱団、ロンドン交響楽団、
ジャナンドレア・ノセダ(指揮)
録音:2011年10月9 & 11日ロンドン、バービカンホール(ライヴ)
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
/ エンジニア:ニール・ハッチンソン&ジョナサン・ストークス
首席指揮者ゲルギエフの弟子、ジャナンドレア・ノセダがLSO Liveに初登場。ブ
リテンの戦争レクィエムは、2011年10月にノセダがLSOを指揮して本拠バービカン
でおこなったコンサートの模様をライヴ収録したものです。
すでにLSOとは、ゲルギエフの首席指揮者就任を機に頻繁に客演を重ねている間柄
であることもそうですが、ここでノセダはLSOによる過去2度のレコーディングに
も参加したロンドン・シンフォニー・コーラスを起用。ソリストには、2011年6月
にもビシュコフ指揮で同曲を歌ったばかりのスロベニア期待のツビラク、そして、
もっともブリテンがこだわり抜いたオーエンの戦争詩のパートを受け持つテノー
ルとバリトンに、英国が誇る当代きってのボストリッジとキーンリーサイドを配
したきわめて強力な布陣で臨んでいることにも注目されます。
また、ノセダは、2011年5月のスペイン3か所でおこなったトリノ王立劇場管との
ヴェルディの「レクィエム」、同じくパリ公演での「聖歌四篇」、さらに9月のト
リノとリミニでトリノ王立歌劇場管、RAI国立響の合同オケを指揮したマーラーの
「第8交響曲」と、立て続けに声楽付きの大作を手掛けて成功を収めていることか
ら、この良い流れを受けての内容ということで期待もおおきくふくらみます。




<Claves>
50 1113 ¥2180
バルトーク:ディヴェルティメントSz 113(BB 118)
シャーンドル・ヴェレシュ:ピアノ、弦楽器、打楽器のための協奏曲(1952年)※
アンリ・デュティユー:瞬間の神秘-24の弦楽器、ツィンバロンと打楽器のための
ハインツ・ホリガー(指揮)、
ローザンヌ室内管弦楽団、デーネシュ・ヴァーリョン(ピアノ)※
録音:2006年8月28-30日、ローザンヌ
近代音楽作曲家の作品委嘱に貢献したスイス人指揮者・作曲家のパウル・ザッハ
ー(1906-1999)に深いかかわりをもつバルトーク、ヴェレシュそしてデュティユー
の作品を集めたアルバム。指揮はあのハインツ・ホリガーです。バルトークの
ディヴェルティメント、ヴェレッシュ・シャーンドルのピアノ、弦楽器、打楽器
のための協奏曲、そしてアンリ・デュティユーの「瞬間の神秘」はいずれもザッ
ハーの依頼を受け作曲されたものです。
バルトークのディヴェルティメントは彼の代表作のひとつとも言える傑作となり、
現在では演奏・録音も数多くされるようになりました。また、シャーンドル・
ヴェレシュはブダペストのリスト音楽院でバルトーク、コダーイに師事したハン
ガリーの作曲者で、1940年東京の歌舞伎座で初演された日本の皇紀2600年祝典依
頼曲の交響曲第1番を作曲したことでも有名です。ここにおさめられたピアノ、
弦楽器、打楽器のための協奏曲はハンガリーの民族色を色濃く残し、独特の哀愁
に満ちたオーケストラの旋律とピアノの対話が実に美しい作品です。なおこの曲
はヴェルシュに師事したハインツ・ホリガーが度々演奏し、またアンドラーシュ
・シフとも録音もしているホリガーの十八番の作品と言えます。そして、アンリ
・デュティユーは言わずと知れたフランスの作曲家で、この「瞬間の神秘」は
ツィンバロン、パーカッションが様々な形で登場し流動的に流れる弦のパートと
見事に調和した作品です。現代音楽の演奏に定評があるホリガーが満を持して挑
んだ注目盤の登場です!

50 1110 ¥2180
リスト:12の超絶技巧練習曲集
メロディ・チャオ(趙梅笛)(ピアノ)
録音:2011年5月22-25日、ラ・ショー=ド=フォン、スイス
1994年生まれの中国系スイス人女性ピアニスト、メロディ・チャオ(趙梅笛)の
Clavesレーベルのデビュー盤となる新譜はマゼッパ、鬼火で有名なリストの12の
超絶技巧練習曲集です。チャオは幼いころから逸材として注目され、数々のマス
タークラスに参加しその技術と音楽性が高い評価を得てきました。13歳のときに
はショパンの練習曲全27曲を録音しその圧倒的なテクニックを披露し驚かせまし
た。本アルバムは17歳の時の録音になりますが、この若さですでに豊かな表現力
をもち、また非常にクリアなアーティキュレーションで安定した技術をもってお
り、まだ10代ながら風格すら感じられます。リスト・イヤーの2011年に録音され
たこのアルバムはチャオの無限の可能性を秘めた彼女の代表盤になること間違い
なしの充実の内容です!

50 1111 ¥2180
ポール・モーリス(1910-1967):プロヴァンスの風景(1955)
ピョートル・グレア=モゼジョ(1961-):ムーン・ダウン[DUO ST15初演]
カロリーヌ・シャリエール(1960-):ミニチュア(2004)[DUO ST15に献呈]
ヴィクター・コデロ(1971-):ソウルメイト(2008)[DUO ST15に献呈]
シャリエール:トランクイロ・アジタート(2007)[DUO ST15に献呈]
グレア=モゼジョ:ヌーメン(1998)[ローラン・エストピー初演]
ミヨー(1892-1974):スカラムーシュ(1937)
DUO ST15[ローラン・エストピー(sax)、ヴィルジニー・フォルケ(p)]
録音:2010年2月28日-3月2日、ラ・ショー=ド=フォン、スイス
1970年生まれのサクスフォン奏者ローラン・エストピーとピアニスト、ヴィルジ
ニー・フォルケによるデュオDUO ST15のサクスフォン作品集です。収録曲はポー
ル・モーリスの代表作アルトサクソフォンとピアノのための「プロヴァンスの風
景」とミヨーのスカラムーシュを除いて全てDUO ST15が関わって作曲されたもの
で、サクスフォンの可能性を広げた意欲的な作品ばかりを集めました。DUO ST15
ならではの一糸乱れる演奏をご堪能ください。




<Ambroisie>
AM 206 ¥2500
フェリシアン・ダヴィッド(1810-1876):弦楽四重奏曲集
(1)弦楽四重奏曲第1番 ヘ短調(1868)
(2)弦楽四重奏曲第2番 イ短調(1869頃)
(3)弦楽四重奏曲第4番 ホ短調(未完)(1876)
カンビーニ=パリ弦楽四重奏団
ジュリアン・ショヴァン(Vn)、カリーヌ・クロケノワ(Vn)、
ピエール=エリック・ニミロヴィチ(Vla)、酒井敦(Vc)
録音:2010年9月
グノー、ビゼー、マスネなど同時代人たちがオペラに傾倒していくのに対し、あ
くまでも器楽音楽に生涯を通して力を注いだフェリシアン・ダヴィッド。自作の
交響的頌歌「砂漠」、歌劇「ブラジルの砂漠」などが舞台で大成功を収めてもな
お、器楽作品を書き続けました。24曲の弦楽五重奏曲、4つの交響曲、管のための
2曲の九重奏曲、3つのピアノ三重奏曲、そして4つの弦楽四重奏曲などです。ダ
ヴィッドの作品は、歌曲やオペラの大部分においては東欧の影響が見られますが、
室内楽曲においてはドイツ音楽伝統のルーツが伺え、殊にここに収められている
弦楽四重奏曲ではそれが顕著に表れています。構造、和声、表現などは、シュー
ベルトや、またベートーヴェンの初期の弦楽四重奏曲op.18をも思い起こさせま
す。また、「ベートーヴェニアン」としてパリで当時絶大な人気を誇り、ダヴ
ィッドの師でもあった、オンスロウ(1784-1853)の影響も明らかにみられます。
もちろん、メランコリックな旋律やエレガントな雰囲気も濃密に漂っており、
ダヴィッドの魅了に溢れていることは言うまでもありません。未完の作品も含む
貴重な弦楽四重奏曲の録音がここに誕生しました。
カンビーニ弦楽四重奏団は2007年に結成されて以後、メンバーの間で一貫した音
楽的理想―古典派、ロマン派の中で、まだ日の目を見ていない名曲を再発掘し、
当時の楽器で演奏すること―を抱いて発展してきました。シャンゼリゼ管、アン
サンブル・バロック・ド・リモージュ、レ・タラン・リリクなど、世界の名だた
る時代楽器団体でも演奏を重ねているメンバーたちが集った、猛者集団です。




<PHIL.HARMONIE>
PHIL 06018 ¥2180
ゼレンカ(1679-1746):
2つのホルン、2つのオーボエ、ファゴット、弦楽と通奏低音のためのカプリッ
チョ第3番ヘ長調 ZWV184
テレマン(1681-1767):
ホルンと弦楽のための協奏曲ニ長調 TWV51:D8
2つのホルン、2つのヴァイオリンと弦楽のための協奏曲変ホ長調 TWV54:Es1
2つのホルンと弦楽のための協奏曲ニ長調 TWV52:D2
序曲(組曲)ト短調『ミュゼット』
ラデク・バボラーク(ホルン) アンドレイ・ジュスト(ホルン)
ライマール・オルロフスキー(Vn)
ベルンハルト・フォルク(Vn&指揮)&ベルリン・バロック・ゾリステン
録音年:2011年3月の幾つかのコンサート・ライヴより抜粋
バボラーク&ベルリン・バロック・ゾリステンという豪華布陣によるゼレンカ&
テレマン作品集。テレマンのホルン協奏曲でのバボラークの巧さには圧倒されま
す。どんなパッセージもらくらくと吹きこなしており、さすがです。2つのホルン
のための作品でバボラークと並んで演奏するのは、2011年9月からベルリン・フィ
ルのメンバーとなったアンドレイ・ズスト(1974年生まれ)。マーラー・ユーゲン
ト管などでも活躍しており、ベルリン・フィル・アカデミーを経ての入団となり
ました。バボラーク(1976年生まれ)に全くひけをとらず、丁々発止のアンサンブ
ルを展開しており、こちらの新しい逸材も見ものです。ベルリン・バロック・ゾ
リステンのアンサンブルが素晴しいのは言うまでもなく、洗練された美しいサウ
ンドによるきわめて雄弁な音楽を味わうことができます。

PHIL 06012 ¥2180
ウェーバー(1786-1826)/ヴォルフガング・レンツ編曲:
七重奏曲(Ob, Fg, 2Vn, Vla, Vc, Cb)-ピアノ・ソナタ第4番 ホ短調 Op. 27
ベートーヴェン/カール・カイム編曲:
五重奏曲(2Vn, Vla, Vc, Cb)-ホルン・ソナタ ヘ長調 Op. 17
アントニオ・パスクッリ(1842-1924)ヴォルフガング・レンツ編曲:
協奏的大七重奏(Ob, Vnと弦のための)-ロッシーニの「ウィリアム・テル」による
アンサンブル・ベルリン
(クリストフ・ハルトマン(Ob)、フィリップ・ボーネン(Vn)、
アンドレアス・ブシャッツ(Vn)、マルティン・フォン・デア・ナーメル(Vla)、
クレメンス・ヴァイゲル(Vc)、ウルリヒ・フォルフ(Cb)、モル・ビロン(Fg))
録音:2009年9月、ベルリン
ウェーバー、ベートーヴェン、パスクッリの歌心に溢れた美しい作品たちの華麗
なる編曲集。ウェーバーのピアノ・ソナタは、自身オーボエ奏者として活躍した
ヴォルフガング・レンツにより七重奏曲へと姿を変えました。憂いのある美しい
音色のオーボエから始まり、最初の一音から思わず聴き入ってしまいます。終楽
章でもオーボエを中心に実に華麗なアンサンブルが展開されています。ベートー
ヴェンのホルン・ソナタ(ベートーヴェン自身の手によるチェロ版も存在)は、弦
楽五重奏として生まれ変わり、チェロが主役として大活躍しています。編曲した
のはベートーヴェンと同時代に生きたボヘミアの名オーボエ奏者、カール・カイ
ム。この他にも、ベートーヴェンのクラリネット三重奏曲op.11やピアノ三重奏
曲op.1-2などの編曲も手掛けています。最後に収録されている「ウィリアム・テ
ル」に基づく協奏曲的大七重奏曲は、もともとはパスクッリが弦楽三重奏のため
に編曲したものを、レンツがより大きな編成へと変身させたもの。室内にいなが
ら、彼のオペラに思いを馳せることのできる、特別な心地よい時間を提供してく
れるでしょう。
ベルリン・フィルのメンバーを中心に結成されたアンサンブル・ベルリンの豪華
な名人芸を心行くまで堪能できる1枚です。

PHIL 06009 ¥2180
ゲオルク・アブラハム・シュナイダー(1770-1839):
(1)ヴァイオリンとヴィオラのためのデュオ 変ロ長調 Op. 44/1
(2)フルート四重奏曲 ト短調 Op. 69/3
(3)2つのコントラバスのためのデュオ (クラウス・シュトールによるアレンジ)
(4)フルート四重奏曲 ト長調 Op. 52/3 ト長調 Op. 52/3
アドリヤン四重奏団
(アンドラーシュ・アドリヤン(Fl)、ガブリエル・アドリヤン(Vn)、
ヴァルター・キュスナー(Va)、ダヴィド・アドリヤン(Vc)、
クラウス・シュトール(Cb)、エディソン・ルイス(Cb))
録音:2010年、ベルリン
ゲオルク・アブラハム・シュナイダーは、ベートーヴェンと同年の1770年、ドイ
ツのダルムシュタットに生まれた音楽家。作曲家、マネジメント、ホルン奏者と
して活躍し、19世紀初頭ベルリンの音楽界の重鎮の一人でしたが、その手稿譜の
多くは未だベルリン国立図書館に眠っており、日の目を見ていません。そのよう
な中で、今回取り上げられた1810年前後に作曲されたとされるフルート四重奏曲
(作品52/3、69/3)は、モーツァルトのフルート四重奏曲の影響を強く受けており、
中心的な位置を占めるフルートの軽快さと弦の温かみのある兼ね合いが調和を究
めています。どちらの作品も、三楽章構成となっており、メヌエットがありませ
んが、これは当時のベルリンの音楽界における趣向に合わせたものです。古のベ
ルリンの重鎮の作品の真価を、ベルリン・フィルのメンバーたちが極めつけんの
名演で世に問う注目盤です!

PHIL 06011 ¥2180
シューマン(1810-1856):
(1)ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Woo23
(2)ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ短調 op.105
(3)3つのロマンス op. 94
コリヤ・ブラッハー(Vn、指(2))、マーラー室内管弦楽団
ヴァシリー・ロバノフ(ピアノ)
録音:2007年11月7-8日、ベルリン
名手ブラッハーによる、シューマンの名曲集。ヴァイオリン協奏曲では、名門マ
ーラー室内管を率いてブラッハーが弾き振りを行っています。前奏部分からただ
ならぬ雰囲気の中、ブラッハーが歌心全開のソロで聴かせます。室内楽作品では、
巨匠リヒテルとも組んでいた名手ヴァシリー・ロバノフをピアニストに迎え、揺
れる情熱の旋律を、作品の感情に溺れることなく見事に弾き切っています。ロマ
ンスでも、ヴァイオリンとピアノの温かみのある音色がどこまでも広がっており、
実に魅力あふれる1枚となっています。

PHIL 06014 ¥2180
(1)フレスコバルディ(1583-1643):カンツォーナ(ホセ・ヴィトーレス編)
(2)ディエゴ・オルリッツ(1525-1561):第1リチェルカーダ(シュトール編)
(3)ヴィターリ(1632-1692):ヴァイオリンのためのパルティータ
(4)中国の無名の作曲家(1725頃):ビヤン・イン・バール
(5)ジョン・ケージ(1912-1992):竜安寺(1984)
(6)シュールホフ(1894-1942):
Der goettliche Funke kann, wie in einer Leberwurst auch in einem
Kontrabass vorhanden sein…
(6)シュールホフ:バス=ナイチンゲール(1925)(シュトール編)
(7)マルヴィン・P・ファインスミス:ヘブライ風練習曲第2番
(8)クルターク(b.1926):メッセージ=コンソレーション
(9)グラナドス(1867-1916):
インテルメッツォ(ゴイェスカスより)(シュトール&ヴィトーレス編)
(10)レクエーナ(1931-2010):ペルテーニョ・ペル・コントラバス
(11)カバルコス(b.1950):ポエマ・アン・グリス
(12)ダノエル・ブオーノ(b.1956):タンゴ練習曲第5番
(13)シビリス(b.1948):インセルン
(14)ホセ・ヴィトーレス:
コントラバスとギターのためのCansion sin Palabras(1962)
クラウス・シュトール(コントラバス、朗読)、ホセ・ヴィトーレス(ギター)
録音:2011年4月13-15日、ベルリン
ベルリン・フィルの元首席コントラバス奏者クラウス・シュトールが、ギターリ
ストであり作曲家でもあるホセ・ヴィトーレスと組み、バロックより近現代まで
網羅した数々のコントラバスの名曲を披露。コントラバス独奏或いはコントラバ
ス・ギター用にアレンジした作品もあります。途中では、チェコ出身でユダヤ系
ドイツ人の作曲家エルヴィン・シュールホフによる、「バス・ナハティガル」へ
のプロローグを、シュトールがドイツ語で朗読します。ケージの奇作「竜安寺」
にも、変幻自在な音色で迫ります。

PHIL 06019 ¥2180
シュニトケ(1934-1998):弦楽三重奏曲(1985)
プロコフィエフ(1891-1953):
ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ヘ短調 op.80、5つのメロディー op.35
コリヤ・ブラッハー(Vn)、ヴァルター・キュスナー(Va)、
ヨハネス・モーザー(Vc)、ヴァシリー・ロバノフ(Pf)
録音:2011年6月、ベルリン
本CDは、ソ連時代に生まれたシュニトケ、プロコフィエフの名曲に光を当てたも
の。シュニトケの弦楽三重奏曲は、ベルク生誕100年を記念して、ウィーンのア
ルバン・ベルク協会が委嘱し、作曲されたもので、後にユーリー・ バシュメット
が弦楽のための「トリオ・ソナタ」(1987)に編曲もしています。病中にありなが
ら創作された同曲は、ほとばしる鬱屈した感情が、弦楽の重厚な響きによって、
まるで吹き荒れるかのようです。プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ第1番
は、プロコフィエフの数ある作品の中でも最も憂鬱且つ情熱的であり、ソナタ
第2番に比べてよりロマンティズムが濃くなっています。両極端の結びに聞こえ
るヴァイオリンの滑り落ちるような音階を、プロコフィエフは「墓を抜ける風」
と呼びました。5つのメロディーは、エレガントに包まれたヴァイオリンの音色が、
各曲の曲想に応じて時に繊細に、時に情熱的にと変化します。夢幻的に縦横に変
化するプロコフィエフ独特の美しいロマンティズムを存分に堪能できます。

PHIL 06010 ¥2180
レッド・ツェッペリン:
1. カシミール(編曲:ヤン・カズダ)
2. ハートブレーカー(編曲:ヤン・カズダ)
3. ベイブ・アイム・ゴナ・リーブ・ユー(編曲:ヤン・カズダ)
4. 胸いっぱいの愛を(編曲:ヤン・カズダ)
5. レイクハースト(編曲:ヤン・カズダ)
6. レイン・ソング(編曲:ヤン・カズダ)
7. ブラック・ドッグ(編曲:ヤン・カズダ)
8. 聖なる館(編曲:ヤン・カズダ)
9. コミュニケーション・ブレイクダウン(編曲:ヤン・カズダ)
10. 移民の歌(編曲:ヤン・カズダ)
11. 天国への階段(編曲:ヤン・カズダ)
12. アフターオール(編曲:ヤン・カズダ)
ヤン・カズダ/インディゴ弦楽四重奏団
録音:2009年11月
六弦のベースと弦楽四重奏団によって、あの1970年代の伝説ロックミュージック、
レッド・ツェッペリンが新しく生まれ変わりました。ロック特有の怒涛の響きは
ありませんが、ジャンルを超えてクラシック・ファンやポップ・ファンにも楽し
める、より馴染みやすい内容となっております。ヤン・カズダは、あえて両極端
のジャンルを組み合わせる試みに挑戦し、ロックミュージックを見事クラシカル
に編曲しています。懐かしい昔の思い出に浸りたいときは、是非!
ヤン・カズダはスウェーデンのロックバンド、セリオンに属すベーシスト。セリ
オンは結成当時、デスメタル色の強いバンドでしたが、次第にクラシックやオペ
ラを取り入れた音楽に傾倒し、今ではシンフォニックメタルというジャンルに大
きく貢献するバンドまで成長しました。インディゴ四重奏団は20年前に結成され、
ヤン・カズダと組んで既に「ソングス・フロム・ザ・ニーバーフッド」という優
れたアルバムをリリースしています。音楽のジャンルをも超えた意欲的な活動を
展開中です。

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