野へ山へ

2004年~

△富士山(御殿場ルート)

2019年08月13日 | 山行記

△富士山に登りました。(御殿場ルート:御殿場口新五合目から往復) 2019.8/1~8/2

GPS軌跡(クリックで拡大されます。)


 行程:7/31(水)大阪=(夜行バス)=
     8/1(木)早朝=花の湯(朝食・入浴)=御殿場口新五合目Pー大石茶屋-新五合五勺(次郎坊)ー旧四合目ー新六合目ー七合目ー七号四勺 わらじ館(泊)
     8/2(金)早朝 わらじ館ー
八合目ー浅間大社奥宮ー△剣ヶ峰ーお鉢巡りー浅間大社ー八合目ーわらじ館(朝食)-(御殿場ルート下山道)-馬の背ー宝永火口遠望ー(大砂走り)-御殿場口新五合目P
        =(高速バス)=花の湯(昼食・入浴)=富士宮市浅間大社=大阪
地図:昭文社 山と高原地図『富士山 御坂・愛鷹山』
メンバー:富士山御殿場ルート 登山ツアー参加の方々15名(男性9名・女性6名)、 ガイドさん、 AKIさん、 橋本さん(わらじ館) 計18名



登山口 
☆夜行バスに乗って一年ぶりに富士山にやって来ました。
今回は単独でのツアー参加、初めての御殿場ルートです。


こちらは日本初スキーの場所なのですね。


大石茶屋で息を整え、気合いを入れて登り出しました。
やはり4ルート中、一番、人の少ないコースだけあり、驚くほど人が居ませんでした・・


ザクザクザク・・と登っているうちに左側には二ツ塚(双子山)の二つのピークが
見え始めました。
やがて後にこのピークを上から眺めることになりましたが、この時点では想像付かず。


次郎坊 
☆朝は青空が広がっていたものの、次第に曇って来ました。
本来はずっと頂上を見上げながら登るルートです。
そのうちにドーンドドーーッという音が聞こえ、「雷?!」と、
びっくりしましたが、隣接する自衛隊富士演習場からの音と解りました。
再び、ひたすら登りながら・・「
昼食はどこで食べるのだろう?」とお腹が空いた頃、前方に


宿泊予定である「わらじ館」のクローラー(キャタピラ車)が止まっており、
ツアー者達のお弁当を下ろしている所でした。
(青いジャケットの方がわらじ館の館長さん、左の黄色いシャツの方が橋本さん)


お弁当のちらし寿司(わらじ館製)
☆見た目には判りにくいですが、ずっしりぎっしりと大量の具沢山ちらし寿司でした。
ご飯1合以上は軽くあったのでは。でも空腹だったのでぺろっと完食。
周囲では「多い・・食べ切れない・・」という声も聞こえましたが・・。
「ビールもあれば言うこと無しなのですが・・」と橋本さんに言うと、
「ここの標高で飲むアルコールは、二倍酔いますよ!」と笑われました。


御殿場ルートは小屋とトイレが無いので、何時間も我慢を強いられます。
「特に女性で、トイレに行きたい方!クローラーの上に簡易テントを設けますから、
中でどうぞ!」と、至れり尽くせり。
風が強いので、テントの隅を女性陣で協力して抑え、順番でトイレを済ませました。
近年は富士山の各小屋がトイレ環境に力を入れているというお話も聞きました。


お昼休憩も終わり、また再び火山をひたすら登ります・・
15人のパーティーは偶然にも?健脚な方ばかりでした。
足並み揃い、1人もバテずに黙々と歩を進めました。


無線小屋跡(廃屋)


左側に△宝永山のスロープ


△宝永山が見え、ピークに向かう登山者も小さく遠望出来ました。


休業中の日の出館(山小屋)7合目


「この石に方位磁針を近付けてみて下さい、変化がありますよ。」と言われ、近付けると・・
針が動いて定まらず・・。理由は鉄を多く含んでいて磁力が狂うそうです。
さらに少し歩き、


今夜の宿、わらじ館に到着。
小屋の前ではスタッフの方々が笑顔で迎えて下さり、心からほーっとしました。
ガイドさんからは、「今日は良いペースで早く到着しました。」とお褒めをいただきました。
女性、男性、別れたスペースで夕食までくつろぎました。
私は、夜行バスでも隣、小屋の寝場所でも隣になった、京都から参加の女性、
佐藤さんと意気投合し、夕食を待ちきれず、到着の乾杯!


山で飲むビールは値段以上の価値があります。
そして一緒に飲んでくれる方が居るのはさらに幸せなことです!
(佐藤さんとは下山後の温泉でも一緒に祝杯を揚げました。


夕方、外に出ると一瞬にブロッケンが見えました。
そして宝永山や双子山の全貌も見下ろせ、“火山”を得心しました。




雲が切れ始め、やっと山頂も顔を出しました。
寝る前、外に出ると満天の星空・・・
下界の夜景も遥かに、宝石がばらまかれた様に遠望出来ました。
今回の富士登山で、一番感動したひと時でした。
富士山で見上げた夜空は筆舌尽くせない感極まるものでした。
小屋に泊まって良かったです!

就寝時間:19:00~1:00(睡眠時間は6時間)
*****
8/2(金)
1:30に小屋前から出発し、山頂でのご来光へ挑みます。
頭がぼーっとしていたので、転ばない様に気を付けて登りました。
途中から、他ルートからの登山者達も合流しましたが、
ほぼ外国人登山者でした。
浅間大社奥宮を経て、剣ヶ峰へ。


△二等三角点
点名:富士山(ふじさん)
標高:3775.51m


剣ヶ峰(最高標高点)でご来光を待つ人々。
気温は一桁で、想像以上に寒かったです。
ダウンジャケット、上着、フリースの手袋・帽子、手袋の中に揉むカイロ。
「大げさ目」に防寒具を持って来て良かったです。


だんだんと東の空が明るくなって・・


雲の中からの登場でした。


お鉢の縁(ふち)にはどこのピークにも人々の影が見渡せました。
剣ヶ峰を下りてお鉢巡りに出発。


剣ヶ峰直下から上を見上げる


大内院(火口)に霧が湧いて、まるで噴火している様に見えました。
この様な現象はそんなに多く無いそうです。


剣ヶ峰を遠望
お鉢の中には残雪。


影富士(かげふじ)
下方の雲に富士山の影が映っていました。これも貴重なタイミング!


大崩れや樹海、遥かには八ヶ岳、北アルプスも遠望出来、自分が富士山に居ることを
実感した、幸せな時間でした。


方位盤
ブロンズの富士山には場所の名称や地名、ルートが刻まれてとても解りやすいレプリカでした。
お鉢を一周し、再びわらじ館へ下山。


下山する人、登頂へ向かう人・・
小屋に戻り、美味しい朝食を食べ、スタッフの方々へご挨拶をして下山路へ。
とてもゆったりとした素敵な山小屋でした。いつかまた泊まりたいと思います。


振り返り、さようなら山頂・・・


ガイドさんの計らいで、宝永山火口を見に寄りました。
「新幹線から見る宝永山の姿がここです。」とのこと。


さあ、ここから長い大砂走りの始まり!!
ザッザッッザッッ・・・と何メートルも飛ぶようにダイナミックな駆け下りです!
嘘の様に早く駆けられます、ちょうどスノーシューで雪の斜面を駆け下りしている感覚と
そっくりでした。後でGPS軌跡を見て得心、スキーの様にほぼ直線の軌跡です。


左側は自衛隊の演習場。
転がる様に大石茶屋へ無事下山。
砂を払って、バスに乗り込みました。

(植物他)

イタドリ(タデ科)




オンタデ(タデ科)


フジアザミ(アザミ科)


イワツメクサ(ナデシコ科)


フジハタザオ;富士旗竿(アブラナ科)
☆富士山の固有種


ヤマホタルブクロ(キキョウ科)


シモツケソウ(バラ科)


オトギリソウ(オトギリソウ科)


カラマツ(マツ科)
☆針葉樹の葉の中では葉身が柔らかいのが特徴と思います。
(触るといかにもツンツンチクチク痛そうですが。)

*********************
☆昨年、7月に富士宮ルート、8月に吉田ルートで富士山を訪れました。
いづれも弾丸日帰りでしたが、その本意は“混む山小屋”と、
“数珠つなぎ状態の山道”を危惧してのことでした。
今回、知人に薦められた御殿場口ルートは、人もまばらで
山小屋もゆったりで、予想以上に有意義な富士登山でした。
二日間だけでしたが、同行したツアーの方々と和気あいあい、
楽しい時間やご来光の感動を共感できたことも貴重な
思い出になりました。

コメント