マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

絶妙なり、皮と具のハーモニー

2011-12-25 11:12:20 | Weblog

ちょいと過去ネタ。 

ここへ来るたびに、家庭レベルの餃子がこれほどまで
バラエティに富む、そしてその奥深さに打たれる。

中国の黒竜江省、吉林省など北方では米作に剥かないため、
小麦食、ことに饅頭や餃子がよく食べられる。

南方の広東省などとはおのずと餃子のあり方もちがう。

リンさんの故郷はベトナムの国境に近い海南省(だったっけ)。
この日は店主リンさんのお母さんがいらして、お二人がホスト役となっての晩餐となった。





鰆の燻製、キュウリもみ、スネ肉ボイル、白菜、パイナップル





スープ  豚肉、ナツメ   身体にいいから妊婦にふるまわれるものだという。



大好きなセロリ・豚肉の水餃子
皮がもっちり、プリプリ、思い出しただけで不覚にも垂涎・・・
コクのあるあんには、牛スジの煮凍りが入る。
これがジューシーさになる。
 




水晶餃子(焼き)  米粉を使うのでこのシースルーな姿に。

ニラ、豚肉、クワイ

シャリッと歯にさわるのがクワイ。




サラダゴーヤと黒毛和牛、花ニラの炒め物





土佐四万十の花ニラなんだ。へぇ~
シャキシャキ・・・中華鍋と高熱の火ではなく、りんさんは家庭用のガス器具で
低い温度で作る。高温で手早くが中華の骨法と思っていたのに、この辺りが不思議である。




蒸し上がったシュウマイはもち米、豚肉、干しエビ入り。
姿も美しい。





この辺りまででビールにシャンパン3本がなくなっている。





春雨、ねぎ、白菜いため

ギリギリの塩味。よけいなうま味を足したくなるが、
変に手を加えるとバランスが壊れてしまう。
素材そのものの味を生かすことを考えている。


義母の徐さんが作る東坡肉。
水を加えず、砂糖、醤油、酒、生姜、ネギでとろとろと弱火で炊く。
浙江省の出身というから、酒は紹興酒なのだろう。


これメチャうまー。

皮と脂のうまさが絶妙。
こんな角煮、食ったことない。

台北の故宮博物館にこんなのがあったが、あれは何だったのか。



甜酒スープ  ほのかに甘い酒粕スープ






小麦粉を練った小さな白玉団子のようなのが入る。

「まだ、食べられますか…?」の声に、躊躇なく「はーい!」と手を挙げた。





水餃子  このセロリが出過ぎずに美味いこと!





浙江あたりの料理がベースになっているという徐さんの料理。

台所が狭くて家庭ではほとんど料理など作らず、外食文化が花開いた…と思っていたのは
香港のほんの一面であって、家常料理こそみるべきものがあるような気がする。

こんな真実の家庭の味が、なかなか食べられない。

食事の後に、コーラスをしているという徐さんを促して
歌を歌ってもらった。
すばらしくて、涙が出そうになった。





古くて懐かしい中国の歌曲ってすごくいい。
東映動画の「白蛇伝」の歌を思い出した。中国共産党が台頭する前の古きよき中国に
出会えた気がした。
亡くなった加藤和彦の作るメロディは、どこか中国大陸の影響を感じてしまう。

コメント
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