マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

小すずめ

2007-10-04 00:58:04 | 音楽

           

「ラ・モーム(小娘)」が原題。
エディット・ピアフのピアフとは雀の俗語らし。
美空ひばりに近いのかもしれん。
「エディット・ピアフ~愛の讃歌」とベタくさいタイトルで
なけりゃ、日本では難しいのだろうなぁ。

ピアフは道端で生まれ落ちたという伝説がある。
大道芸人の父、路上歌手の母という芸人の間に生まれ、
いずれ地べたに近い所に居た。
父の実家の女郎屋で育つ。最貧層を彷徨っていた。

十代になり、路上で歌うようになってからのピアフを
演じるのは、マリオン・コティヤールという女優。
160cmの彼女が140cmそこそこのピアフを見事に活写する。

            
 
酒と薬でボロボロになり、老人のようになるピアフ。
享年47歳だが、20歳は上のお婆さんに見える。
見事な変貌ぶりには舌を巻いた。
撮影監督は永田鉄男というフランス在住の日本人。
後半、めまぐるしく現在過去が交錯するのが
見づらい気がしたが、多くの人が知る彼女の人生を
どう描くかという点では、いいセン行ってる。

人の心をわしづかみにするピアフの歌が元々好き。
傷んでいる時に聴くと、むくむくと生命力が
湧いてくるのが彼女の歌。
美輪明宏の「愛の讃歌」も観に行った。
この映画、奇跡のような彼女の歌がいっぱい聴けるのがうれしい。

           

ビリーホリデイとは同じ1915年生まれ。
底辺から這い上がって来て、人の心を打つ歌い手となり、
一時輝き、同じ道を辿るように転がり落ちてゆく…
二人にはそんな不思議な附合がある。


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