黄金のサックス本!
友人、藤ジュンこと、藤田絢三の書いた「サックス上達100の裏ワザ」(Rittor Music)。大勢の弟子抱えて、すっかり師匠になっている様子。
ご繁盛は喜ばしきことなり。
ギタリストを真似よ・・・は、なかなかの卓見。
ギターソロの音を取ってみると、案外新鮮で見映えのするソロになったりするのではないか。ジャズのフィーリングも飲み込みやすいだろう。
もっとも、ある程度サックスのソロを理解してからのことだが。
フィドル弾きにはサックスを取ってみることをお勧めしたい。
マーク・オコーナーは小学生ぐらいの頃からバイオリンで、コルトレーンの音などを取っていた。(TVで見た)ベッドの上で、何度もテープを聞いて、止めながらバイオリンで少しずつ音を拾って行く。その作業は我々なまくらなミュージシャンと同じであった。フィドルには不利なB♭やA♭、Fなどもコピーする作業の中で克服できたのだろう。
ルートだけでアドリブを・・・これもいいね。テンションやペンタトニックなど、難しく考えないで、とにかくシンプルなテーマのメロディを生かして、ソロを作ってみる。簡単な音でスイングさせることってなかなか大変なことである。もっと言うと、単音一発でもスイングするソロができるはずだ。メロディに走らず、単音だけでやってみるのも面白いし、なかなかの冒険だと思う。ちょっとした勇気で可能となるだろう。
もうひとつ、アドリブするなら、ソロそのものを歌えなきゃダメだ。サックスで吹くソロを、いつ何時でも、ちゃんと口に出してスキャットできなければいけない。歌えないようなアドリブは、どこかに無理が生じ、いざという時に使えない。歌ごころは最も大事なものと考える。
かつてピアニストのハンク・ジョーンズに、ジャズ上達の近道はありますか?と聞いたら、上達に近道なしって言われた。
ハンクジョーンズは長生きも芸のうちになりつつある。