マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

潮の匂いのする酒場

2008-04-07 01:36:21 | 

堺のライブハウス主人より、いい店見つけたとの報せが入り、
さっそく、ミナミの服屋大将と出かけた。
外から見ると変わり映えのしないフツウの酒屋だが、中に入ると
真ん中にドンとおかずの並んだガラスケースがあり、コの字型に
客席がある。夕方から酒場になるという田宮酒店。オッサンらが
いい具合に飲んでいる。ぷんぷんといい店の気配がする。
穴子寿司で有名な深清鮨の隣り。



戦後の開店というが、各社銘柄の酒看板が掲げられ、
昨日今日にできた店ではこのアトモスフィアは醸し出せない。
大体、客席を支配する先代女将が堂々たる存在感。
「勘定」の声と共に、五つ玉の算盤をはじく。

シャコ塩ゆで。
こういうので一杯いくのが泉州らしくていい。
堺から南の海は砂地でシャコがいっぱい獲れる。指先が痛い。



ちゃいと涼しかったので熱燗。上等の錫製ではなく、銅製かブリキの
ようにも見えるたんぽ。こういう見栄え気にせず実質的なのが角打ちのよさ。立ち飲みではないけれども。



うまき、結構なり~!



穴子の肝なべ! これがバカうま!!

この辺り、石津港や堺の魚市場があったりで、穴子屋が多かった。
こいつを小鍋立てでグツグツ焚いたのが出てくる。温まる~
精つけて竜神へでもくり出すか!いつの時代や。



かつて酒屋とはその地区の庄屋だったり名士だったりした。
ここも鰻の寝床のように、奥は大きな所帯となっており、坪庭が
眺められたりする。大きな仏壇があり、古いお多福人形があった。
厠前の佇まい。これは残して欲しいなぁ~。



労働者も、女性同士も来る…いい時代になったもんで、
和気あいあい。価格は激安である。



次は西へ歩いてスグ。
以前にも行ったことある居酒屋「犬吉」へ。
焼き鳥チェーン大吉のパロディというべきか。
手作り感バリバリのバラック建て。どですかでん風。
店先に「この先、大浜湊海水浴場 スグそこ200m」なんて
手描き看板がある。昔はそんなもんだったんだろう。
信じて海パンのまま行ってはいけない。



たたき胡瓜、春雨サラダ、おから、焼きめし・・・など次々に。

これは焼き豚とナムル、キムチの盛り合わせ。
店主も客層も若いだけにボリュームがある。
地元ミュージシャンなどが集まる。



なんだか中は70年代風というか。ちょっと文化祭ノリというか。
焼酎、ハイボールなど。



居心地よくて、のんびりしてると早や終電時刻。
急いで堺東へ車を飛ばす。
元々造り酒屋が多かった堺。まだまだいい店がどこかに隠れているに
ちがいない。目撃情報もらえりゃまた足を運びたし!


   「田宮酒店」 「犬吉」  堺市御陵通 

コメント (5)
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