勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

香箪笥

2008-01-28 20:26:55 | Weblog
勝福寺のある総社市の久代では昼過ぎから雪が降り始め、夕方には薄っすらと雪化粧をした。この調子で降れば、明朝にはまた先週と同じくらい積もるのでは。雪になると何とも静かな気分になり、お茶が一層美味しく感じられる。晴れ、曇り、雨、雪…それぞれに空気は違うけれど、その自然のなかに入り込んでみると、どれも風情があって楽しい。

さて、朝は雑務をし昼前には友人のお寺を久々に訪ねた。かつて、仁和寺の修行時代に寝食を共にした法友というのは、いつ会っても昨日まで一緒にいたかのような安心感と親近感があって不思議だなと思った。彼のお寺は平成の大修理の真っ最中で、お寺全体に活気があってGikoohもお陰を受けたような気がした。

夕方から、書き物に集中している。仕事前には部屋に香をくゆらせ精神統一してから臨むようにしている。備前焼の巨匠、故・石井不老さんも同じように作陶前には香を焚き心を静めていたという。この話を伊部の年配の方から伺った時に、Gikoohも既に同じようなことをしていたので、とても嬉しかった。職は違うけれども、将来は石井不老さんのようになれればと思う。

写真は、「香箪笥」。昔は小物入れとして使われていたようだが、Gikoohは香道具や香を仕舞っている。100年以上前の物で、捨てられそうになっていたところを譲り受けた。人によっては古道具よりも100均の綺麗な物を使うほうが良いという人もいれば、たとえ古くても誰が使っていたか分からないものでも味のある物が好きな人もいる。感性というのは面白い。
コメント
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