本日30日(土)夕方、境内のソメイヨシノが開花し始めた。例年より遅いけれどいよいよ絶景の好季になった。
さて今日は、4月20日に予定している第11回 勝福寺寳燈展「木工芸の美と上品なうつわ」の開催に寄せて述べたいと思う。
勝福寺では平成22年より平成31年まで毎春のように、「勝福寺寳燈展」と題して、日本の伝統工芸を中心とした展覧会を開催してきた。近年はコロナ禍等の余波を受けて休止していたけれど、今春5年ぶりに開催する運びとなった。
今回のメインである木工芸家の林鶴山さんと偏刀彫の平賀石泉氏のうち、生前中に深い親交を賜った林氏はGikoohの心の師でもあった。林氏の美意識の高遠さは群を抜いており、世相の洞察力も鋭ければ、また教養の厚い文人でもあった。
Gikoohが若かりし頃、その林氏に次のようなことを言われたことがある。「私はお寺へ行くと、床の間の設えや飾り物からそこのお寺の和尚さんの内面を察する。お道具に関心もなければ、花の一輪も生けないような表面だけの和尚さんではいけない」と。こんな類の話は他にも多々あり、Gikoohのバックグラウンドには林氏の思想が少なからず影響していると思う。
寳燈展は林氏の道具を主軸に、木工、金工、陶芸、磁器、硝子、仏画、南画、香、花等、Gikoohが美しいと感じる美の世界を観覧いただいて、先人たち培った内面から滲み出る智恵と技を実感していただければ有難い。
今回は林氏の木工、平賀石泉氏の偏刀彫、上品なうつわの展示(販売はなし)、勝福寺子ども茶道教室のお茶席、有志のお檀家による(うどん)のお接待でお楽しみいただこうと思う。
開催日は4月20日(土)。詳細は勝福寺のホームページにある、(PDF)チラシをどうぞ。