勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

煎茶を始めませんか?

2009-09-30 20:34:44 | Weblog
朝、山裾に咲く草花を摘んだ。キンエノコロ、姫金水引、つゆ草、たで、藤袴、コスモスなど、秋は色彩豊かな可愛いらしい小花が楽しませてくれる。

今朝の朝刊(朝日新聞)の見出しに、夫婦別姓「来年国会に」法相、法案提出に意欲とあった。民族性とか、宗教のこととか、互いの先祖のこととか、夫婦というものは決して軽い間柄ではないと思う。千葉法相の人間性が垣間見えるけど、こうして日本の伝統は次々と崩壊して行くのだろう。伝統を粗末にする民族は必ず滅びるという、とある大学教授の言葉は的を射ていると思う。どうか平穏な国でありますように。

Gikoohはよく花を生けたり煎茶を飲む生活を勧めている。抹茶や煎茶を飲む所作は、精神を落ち着けさせ、心の安定感を育む。心が安定しておれば世の実相が見えてくる。花を生ければ自然の姿が様々なことを教えてくれる。御香は空間を清浄にさせる。それらが各界での仕事の幅を広げる発心(きっかけ)と感じている。
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和尚の勧めるインフルエンザ予防法(その2)

2009-09-29 21:53:56 | Weblog
午前中は掃除、午後からは来客と如常の1日。

ところで、総社市でも遂にインフルエンザが流行の兆しを見せている。我が家では、朝全員で抹茶を飲み、子供達が保育園から帰ると直ちに手洗い・お茶うがいをし、今日からは当分の間入浴も保育園からの帰宅後すぐに行なおうと思っている。予防になるかどうかは分からないけれど、なるべく免疫力を落とさないように心掛けている。

これはGikooh流だが、夜寝る前に抹茶か緑茶を飲むと、万が一ウィルスを保菌していても就寝中に退治してくれるような気分になる。そして朝一番の抹茶か緑茶の飲用は、ウィルスに対する抗体を作るということも信じている。また、栄西禅師の「茶は養生の仙薬なり」という言葉はGikoohの琴線に様々なことを問いかけ、茶の効能を1人でも多くの人に広めよと言われているような気さえする。

和尚の勧めるインフルエンザ予防法7カ条
○手洗い
○お茶うがい
○抹茶や緑茶の飲用
○炭水化物と野菜中心の食事
○果物の摂取
○十分な睡眠
○万が一ゾクッときたら、アツアツのうどんを食べて寝る

少しでも皆様のご参考になるようなことがあれば有難い。
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水辺の楽校(総社市)

2009-09-28 22:11:39 | Weblog
毎月28日は不動明王のご縁日で、朝、護摩を修した。立ち昇る火焔を見つめながら、鎮護国家、地域の発展、檀家の健康を御祈祷している。綺麗事のように聞こえるかも知れないが、人々の幸せを祈るのは宗教家の大事な役目である。

今日は常にも増して心を落ち着けて修法した。目前には不動明王の御尊像の眼が鋭く光り、炉では勢炎、一方、火舎(香炉)では香が一定の調子で燃えて行き、香煙が空間をくゆる。蝋燭の明かりは静かに周囲を照らす。堂内の仏具やすべてのものが互いに調合して成り立つ瞬間に身を置けることは何とも有難い。

午後からは家内の従姉妹夫婦が来山。楽しいひと時だった。

さて、写真(携帯電話で撮影)は総社市を流れる高梁川の水辺の楽校。総社市が、自然体験や川遊び、アユやハエといった貴重な魚などの観察のために河川敷を整備している。Gikoohは前々から気になりつつも、ふと昨日の昼、河原で弁当を食べようと行ってみた。勝福寺から6キロ、約10分の距離である。木陰に車を置き、レジャーシートを広げた。眼の前に広がる美しい光景に想像を超えた楽しさがあった。川の本流で遊ぶのは危険だけど、人工的に支流を作っていてそこで魚を獲ったり出来る。息子は冬眠前のザリガニを捕まえたり、娘は野花を摘んで喜んでいた。水辺の楽校…、素晴らしい。
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今夜は取り込み中につき

2009-09-26 22:46:16 | Weblog
今日は夜の仏教講話に備えて、朝から勉強をした。明日は墓地でのお勤めが2件あり、今はその表白(報告文)を制作中だ。明日は日替わりをお休みにします。
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総社ばやし

2009-09-25 22:30:49 | Weblog
午前中は来客の合間に農作業をした。近日に大根やかぶ、ほうれん草などを植えようと、畑を耕した。鶏小屋も掃除をし、肥料と一緒に鶏糞を打ち込んだ。

午後から物置の整理をしていたら、ガスの点検に来られた。この方、守安睦夫さんといってガスの点検員という一方で総社市在住の民謡歌手という肩書がある。昨年の正月にGikoohの恩人と共に来山されたことがあり、その歌唱力と透き通った歌声に感動した。以来、いつの日か勝福寺でLiveを開催したいと温め続けている。

今週21日(月)にその恩人が、とある用事で来山された折にGikoohは守安さんをお招きしたい旨をお話した。因みに恩人と守安さんは高校時代の同級生で、懇意な仲でもある。

今日、家内と物置を片付けながらそのことを話していたら、玄関のチャイムが鳴った。正に以心伝心とはことだった。ガスの点検なんて、数年に一度しかないのにご本人が来山されるだなんて面白い展開になったなと感心した。

ガスの点検がひと段落した後、色々なお話をする中でLiveのことを伺ってみたところ、快く承諾して頂けた。また先月の日替わり法話で、勝福寺での盆踊りを夢見ていると書いたことがあるけれど、Gikoohは櫓上で熱唱する守安さんの姿を夢見ている。

Live開催日はまだ未定ながら、来年の勝福寺仏教講話「特別法話会」のゲストとしてお招きする予定だ。有難い。守安睦夫さんは下記のCDやテープも出しておられるので、是非。

タイトル『新民謡お国めぐり』KING RECORDS(2008)3,000円
タイトル『総社ばやし』KING RECORDS(2009)1,200円

明日は通常の仏教講話がある。
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米の精米

2009-09-24 21:50:33 | Weblog
連休明けの今日、平素の日常に戻った。朝、近所の農機具屋へ米の精米に出掛けた。勝福寺では1年分の米をまとめて久代の農家から買い、保管、それを定期的に10キロ程ずつ精米して食べている。久代産米は本当に美味しく、Gikoohは今年、更に美味しさを求めて電気釜からガス釜にした。これが昔は釜戸だったのだから、その美味しさは計り知れない。電気とガスの地点で、味に大きな差が出る程だから。おかずは菜食中心食ながら、米と味噌、塩と醤油には拘っている。口から入るものは、やがて血となり肉となるものだから結構気を配っている。点の連続は1本の線、足元が繋がっていないと人生は不安定になるかも知れないので、1日1日を大切にしたい。

午前中は、桂米朝師匠の落語全集から「牛の丸薬」という噺を聞きながら、扇風機を仕舞うための掃除をした。近頃、落語はGikoohの大切な友となっている。時代情景、生活形態、貨幣価値、人情、噺の展開、最後の落ち、勉強にもなるし面白い。

午後からは、華道の稽古があった。
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彼岸の中日に想う

2009-09-23 21:45:27 | Weblog
9月23日。秋分の日(昼夜均等)。そして彼岸の中日。連休最後の今日、皆様はいかがお過ごしだろうか。

今日は、手作りのつぶあんのお萩(春の彼岸はこしあんのぼた餅)を持って勝福寺境内のお地蔵様達や歴代住職の石塔、両家の墓地等へお参りに行った。如何に多用であっても、供養は怠らないようにしている。Gikoohの行為は幼少時代に回帰し、今、Gikoohの子供は親の仕草を肌で感じている。やがて世代交代した時に彼らは子供の頃の出来事を旨に、また子孫に伝えてゆくだろう。

点の連続は1本の線…。これはかつて教職時代にお世話になった学園の理事長がよく話されていたように記憶しているが、将来、老後、或いは死後のあり方は、今、この瞬間の積み重ねが大切なわけで、その場面に遭遇した時に憂いてもどうにもならない。たまたまGikoohは今の時代にバトンを受けて走っているが、一生は短い。やがて次の世代にバトンを渡す時にちゃんと引き継いでおきたいから、多少時代にそぐわないようなことがあっても精進してゆこうと思っている。
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核家族にも仏壇を

2009-09-22 21:49:11 | Weblog
午前中は法事があった。今日も和やかで良い雰囲気だった。ご先祖の供養は、遺族の故人に対する感謝の気持ちの表れだと感じていて、とても尊いことだと思う。子供は親の姿を見て、家庭の生活環境は成長に大きく左右する。先祖を大切にする家の子供は、結果的に物事の道理の分かる落ち着いた大人になることが多い。

今は懐かしい高度経済成長期、日本は核家族を推進?し、地域間の人と人との繋がりが軽薄になるように組み立てた。核家族に仏壇はなく、先祖とか生命の繋がりを考える機会が減った。家族の死は家から病院へ移行し、小さい子供は死から遠ざけられるようになったことが増えたから、死を実感として知らない。その後の追善供養(法事)でも、法事は年配者の役目と化してしまい、若い世代と小さな子供は蚊帳の外になっていることが多い。結果、生命の尊さの分からない理不尽な大人や子供が大量に出来上がってしまっている。

Gikoohは核家族であっても、仏壇を家に置き、それぞれの宗旨のご本尊を安置されれば良いと思う。開眼作法(お性根入れ)は、各々ゆかりのある旦那寺に依頼されたら良い。仏壇やご本尊のことは購入前に旦那寺へ相談されたら無難だろう。
先祖はいなくても、家の中で仏様の存在を最高位に置けば、自然と子供は神仏に手を合わせるようになり、親の存在の偉大さに気づく。物事の順序を小さい頃から鍛錬しておくことは、大人になって安定した精神を築くと思っている。仏壇を置くことで得るものは非常に多い。

今夜は思いのままに書いた。かりがね(煎茶)を飲んで寝るとするかな。
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毎月21日はお大師様のご縁日 そして今日は敬老の日

2009-09-21 21:55:26 | Weblog
毎月21日はお大師様のご縁日。本堂に座して宗祖の偉業に思いを馳せ、Gikoohにとっては自身を軌道修正する日でもある。

そして今日は敬老の日。朝、5歳と2歳の子供達が色紙に両家の祖母の似顔絵を描いた。Gikoohは法事がなかったので、両家の母を誘って中世夢が原(井原市美星町)という鎌倉から室町時代の吉備高原一帯に広がっていた庶民の住まいを再現した時代村へ出掛けてきた。タイムスリップしたような空間で食べる手作りのおにぎりとサンドイッチは美味しかった。また、近々見聞記にでも写真をup出来ればと思っている。
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お彼岸は仏教週間

2009-09-20 22:33:18 | Weblog
今日20日-26日までの1週間は秋の彼岸、仏教週間だ。

般若心経の本文(262文字)には「波羅蜜多」という文句が5回も出てくる。意味は「到彼岸」即ち、彼岸に到るということだ。般若心経には観自在菩薩と釈迦十大弟子の舎利子の2人が登場し、観自在菩薩が舎利子に世の実相を解き明かしていくという内容になっている。

観自在菩薩が深く般若波羅蜜多を行じている時、五蘊あり、しかしそれは皆空であると照らし見て一切の苦厄を超えられた。(*般若と五蘊はここでは触れない。)

今夜は一切の苦厄を超える般若波羅蜜多の波羅蜜多について書いてみようと思う。図は到彼岸のためのイメージだ。日常、私達の身の回りでは様々な現実が起こるが、自身の精神を高めていれば、どのような環境にも柔軟に対応することが出来るだろう。

到彼岸。般若心経では、迷いの世界(此岸)から悟りの世界(彼岸)へ渡るには6つの実践徳目(六波羅蜜の行)があると説く。この6つの実践徳目を何度も勧めているのだ。

1、 布施…貪欲の心を捨てて他に施すこと。
2、 持戒…戒を守り、道徳的な生活をすること。
3、忍辱…耐え忍ぶ。我慢すること。
4、精進…弛まず努力すること。
5、禅定…心を落ち着ける。
6、智慧…すべてのものをありのままに確認する正しい智慧を養うこと。

この6つだ。最後の6は、1~5を身につけることによって自然と備わるものだ。1つ1つは噛めば噛むほど味わい深く、同時にとても大切なことである。

お彼岸の1週間は、ご先祖供養をはじめ、彼岸に到るための六波羅蜜の行を思い、実践して自身の精神を高める発心(きっかけ)になればと願っている。

~彼岸の初日に想う~

さて、午前中はお寺で法事があった。今日も内容の充実した良い供養になったのではと感じている。ご本尊様はいつも澄ましたお顔で凛と座っておられるけれど、その一部始終をすべてご覧になっておられる。位牌の故人もそうだと思う。多くのご親族の供養を受けられて、魂の位はまた一つ上へと昇られる。
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