勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

新寺務所から

2007-12-26 22:52:12 | Weblog
年の瀬をむかえ、勝福寺では何かと慌しい毎日を送っている。気分ばかりが先走るけど、一つ一つ片付けていくしかない…。

さて、写真は本日の休憩中のGikooh。分厚い本も写っているが、多用でもお祖師の書籍に触れていると心が和む。

明日は朝から今年最後の法事がある。その後も外掃除や、花の稽古など予定が積んでいるので寝るとするかな。
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京都仏画研究所の所長ご来山

2007-12-24 23:15:16 | Weblog
世間では今夜はクリスマス・イヴ。子供達も、行く先々で現れるサンタさんからの贈り物に喜色満面
している。

今日は午前中に法事があった。Gikoohは相変わらずの不得手な話し方ながらも、参詣のお方のなかには涙を拭っておられたり、深く頷いておられる姿に接することが幾分か増えた。少しでも印象に残ればと願う。今日は多感期な中学校の生徒さんが「良かった」と言ってくれたことは素直に有難い。これは自身の修行体験が背景にあるからこそ真実味のある話に繋がっているのかも知れない。

午後からは、京都仏画研究所の所長さんがお見えになった。工房では去る12月13日~17日まで京都市左京区にある「みやこめっせ」という会場において、創業40周年の記念展が開催された。創設者の大里晃生さんの希少な作品をはじめ、同工房がこれまでに制作した約50点以上の作品が並んだ。そのなかの2点は勝福寺から出品させて頂き、うち1点はお馴染みの「十界図」だ。Gikoohが5,6年ほど前に、何度も何度も所長と打ち合わせを重ね、何度も何度も原画を書き直しながら1年がかりで完成させた大作で、会場でもかなり話題を呼んでいたという。今日は京都新聞に掲載された14日付記事のコピーを頂いたのだけれど、十界図が代表で写されていたので、的を射た良い仏画なんだなと改めて思った。Gikoohは学校でも諸々の会場でも、縁があって更に気が向けば十界図を持ち込んで内容を説明したいと考えている。
所長さんは十界図帰山のためにわざわざ来山になり、本当にご丁寧というか素晴らしいお方だなとつくづく思った。Gikoohの父の代からすると、家族ぐるみのお付き合いは10年を越えている。今はもう、父はいないけれど、大里さんに父の肖像画、そして義父の肖像画を描いて頂いていて居間に飾ってある。これは家内や子供達にとっても、生命の繋がりを感じるという点において非常に意味のあることだと思う。

まだまだ書きたいことはたくさんあれど、そろそろGikoohも寝ておかないと明日にひびくので今夜はこの辺で。

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お勧めの雑誌

2007-12-19 23:49:22 | Weblog
溜まりに溜まった仕事(主に寺務関係)を1つずつ片付けながらも、ふいと机の横に眼をやると積まれた書籍の中に「週間・人間国宝」芸能演芸69という雑誌に視線が留まった。桂米朝師匠とか、柳家小師匠とか、一龍齋貞水師匠の特集がある。1ページ1ページ見ていると「この前、米朝師匠の落語行ったなぁ、小米朝さんや、ざこばさん、南光さん最高じゃったなぁ」と懐かしんでいると1時間が経過、もうこんな深夜になっていた。少々冷や汗をかきつつもGikoohはどうも横道にそれるのが好きなようだ。そのまま「日替わり」を書くことに…。
でもこの雑誌、落語の大まかなことが凄く分かりやすく楽しいのでお勧めの1冊だ。本の中に一龍齋貞水師匠が自宅の部屋で取材を受けている場面があるのだけれど、Gikoohは話の内容もともかく、部屋に置いてある小物を見て生活を感じることが好きだったりする。雰囲気とか道具を見れば、大体その人の行き方とか性格とか察しがつくもので、貞水師匠の和室には大きな本棚、長火鉢、抹茶セットに大きな湯飲み、PCはマック、着物用の桐箪笥などがあって、「こんな雰囲気の中でネタの練習されているのかぁ」とか、「火鉢の灰というものは、火箸でゴソゴソ遊んでいるうちに数々の名案が生まれるんじゃろうなぁ」等など勝手に推測している。Gikoohも近いうちに部屋をupしてみようかな。

では今夜はこの辺で。
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近況

2007-12-17 22:37:21 | Weblog
師走ということも加わって、多用な毎日を送っている。としながらも、大分以前にSUBARU自動車の3DAYS体感モニターキャンペーンに当選していたGikoohは、先週いそいそとNEWインプレッサに家族と母と共に乗車し京都方面へ向かった。近頃は車のことには無頓着になりつつあるあるGikoohだけれど、2000ccのターボ車をリクエストし、存分にSUBARUワールドを体感してきた。ジェット機は離陸する際にシートに押さえつけられるような物凄い加速をするけど、インプレッサの加速も凄まじく家族一同「ヒェーッ」と引いていた。Gikoohは楽しくて、かつて高野山のくねくねした山道で「ヒールトゥ」なんてしていたことがあるけど、その頃を懐かしんだ。インプレッサは世界ラリー選手権で何度も優勝するだけのことがあって、エンジンも全体のバランスも乗り心地も申し分なかった。車はただの移動手段というのではなくて、走る喜びを感じさせてもらえる車の技術は素晴らしいと思う。

京都では、Gikoohが勝福寺に入山してからずっと深いお付き合いのある「京都仏画研究所」の創業40周年記念展が「みやこめっせ」という会場で5日間開催された。(12/13~12/17)Gikooh達は初日に伺って、涅槃図などの大作から、繊細な仏画、襖絵、肖像画等々、多くの作品に眼を見張った。どれも美しくて本当に良かった。勝福寺の「十界図」も飾って頂けたので、大勢の方がご覧になられたと思う。実は先ほどのNEWインプレッサ、この日に合わせて借りていた。その他は、鞍馬寺とか、和菓子屋とか京都ならではの町並みを楽しんだ。

明日も早いので今夜はこの辺で。
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先人の生活に触れ、取り入れてみる。

2007-12-10 23:30:20 | Weblog
今日は昼前から、所用で林鶴山さんのお宅へ伺った。お昼をご自宅でご馳走になって色々なお話をした。縁側に小机を出し、庭からの空気を肌で感じながら頂く食事は、本当に美味しく通な世界を楽しませて頂いた。
林鶴山さんは80歳、Gikoohは34歳、孫ほども違う年の年齢差だけれど、今までに随分多くのことを教わった。難しいことはここでは書かないけれど、例えば生活の愉しみ方。現代の多くの人は昔ながらの楽しみ方を知らないと言う。誰でも出来ることはたくさんある。具体的には今日のようにご飯を縁側とか外で食べてみるとか。外の空気と一緒に食べると一層美味しくなるという感覚は、誰しも遠足の弁当などの経験であると思う。それを日常生活に取り入れる。

あとは、紅葉して葉の落ちそうな枝でも花でも部屋に活けてみる。飾り方で雰囲気が左右すると思うけれど、気分は和やかになる。欲を言えば日本の木や花や草は、和室の畳のほうがよく似合う。もっと言えば、もし家を建て替えたり修繕したり、或いは新築することがあるならば、小さくても床の間付の和室を設けるべきだと思う。床の間があると、花でも活けてみようか、何か掛軸か絵でも飾ってみようか,
お茶か抹茶でも飲んでみようかとなるわけで、こんな非日常空間を家に取り入れることは凄く良いことだと思う。気に入ったものなら何でも良く、飾るものがなければ床の間1畳を家族の個展会場なんていうのも楽しい。1人1人、色紙に何か絵を描いて飾っても楽しい。我が家ならば、Gikoohなら字、家内とか3歳の子供なら好きな絵、1歳の子供なら手形とか。

Gikoohは殆どの現代人が好む機能ばかりを重視した生活は、何か偏っている感じがして気になってならない。日本には日本でしかどうにもならない文化がある。先人が培った文化に触れてそれを生活に取り入れたいと思う心を見失ってはならない。

今夜はWEBのtopページに、日月灯篭の夜景をupしている。こんな静かな景色の中に、凄い世界が凝縮してて、触れているだけで心が洗われるような感じがする。
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10日ぶりの日記

2007-12-09 23:00:18 | Weblog
日替わりのことが気になりながらも、檀務、仁和寺での伝授、兄の住職晋山式など多くの行事が重なって少々多用な毎日を過ごしている。今年1年を振り返っても、ほぼこんな感じだったと思う。

昨日は香川県高松市にある「天福寺」というお寺さんで法話をさせて頂くという機縁に恵まれた。ここのお寺の副住職さんとは修行時代からの法友で、この度のことに限らず平素からお付き合いをさせているのだけれど、まさかGikoohにお話をさせて頂けるとは夢にも思っていなかった。貴重な体験をさせて頂いて非常に有難かった。由緒があって構えも素晴らしく、立派なお寺だ。一説に陰陽師・阿部清明発祥の地という伝えもある。
Gikoohは約30分間、檀家さんを相手に緊張しながらも、自身の修行の体験談をお話出来た。人間社会の中で生きている人間の視点から世の中を見て物事を分別するのではなくて、自然側から世を見ることの大切さ…、これを「如実知実心」(大日経)と言うのかも知れないけれど、今の世の中を見ていると、この「如実知実心」という教えをもっと広めなければとも感じている。自分の作り出した狭い常識のなかで生きて満足したり迷ったりしている人も多いだろうから、それではもったいないよ、ということを伝えていきたいと思っている。

今日は午前中に法事があった。年回忌ご本尊のお話も大分定着してきた。
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