勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

懐中仏

2015-02-24 20:06:07 | Weblog
9日ぶりの日替わりになった。Gikoohも40代の円熟期に入り、平素の所用が以前と比べて
随分増えた。なればこそ、可能な限り1つ1つの用事を丁寧にせねばと思うことも影響し
て、早朝から日没まで多用な毎日を過ごしている。でも夜になれば落ち着くので、いっぷ
くのお茶を飲みながら花や香を楽しみ、心をニュートラルにすることに努めている。

先週は総社市仏教会の研修視察で広島方面へ出掛けてきた。今夜はこんな話を。写真は宿
泊先の部屋にて。Gikoohが旅に出る時は、奈良・東大寺の改修古材で作られた懐中仏とい
う小さな香合形式の不動明王を持ち歩いている。手のひらサイズではあるが存在感は大きく、
これを懐中していればどこにいてもお加護を頂いているような感覚になる。旅先でもこれ
を部屋に安置すればそこは仏間と化すから、その仏前においてGikoohはお勤めをしている。
早朝に水をかぶる生活はお蔭なことに16年間1回も欠かしたことはないが、この日も如常、
滑稽に映るかも知れないが、これがライフスタイルだ。

さて、第6回勝福寺寳燈展の原稿がようやく終わった。今回は原稿を何度も書き直し、「文化は国の礎を作る」という主観のもと、広く本展が世界平和の一助となるように願いを込めた。チラシの刷り上がりは、月末なので、檀家の皆様には来月上旬にお配り出来ると思う。

今夜からは、高野山御開創1200年の団参計画の内容を詰めていきたいと思う。
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2月15日はお釈迦様がお亡くなりになられた日

2015-02-15 23:06:37 | Weblog
2月15日は仏教を開かれた仏陀「釈尊」、お釈迦様が80歳でお涅槃された日。仏教徒はその遺跡を偲び、その教えを奉持することを誓う大切な日だ。勝福寺が所蔵しているこの涅槃図は天明時代作というから約230年前に描かれたもので迫力と見応えがある。

◆2500年前にタイムスリップ。ここはインド・クシナーラーにて。涅槃図の舞台。(百華苑参)
「弟子達よ、今や私の最後の時が来た。別れることも遠くない。しかし、いたずらに悲しんではならぬ。世は無常である。会う者は必ず別れねばならぬのがこの世の約束なのである。私の亡きあと、私の説き残した法と律とを受け保ち、これを行え。私の肉身は滅びても、悟りの智慧は永遠に教えと道に生きて滅ぶことはない。怠らず努力せよ。これが私の最後の言葉である。」(仏遺教経)

お釈迦様の説法に自燈明・法燈明という有名な話がある。これは自らを拠り所とし、お釈
迦様の説かれた法を拠り所とする意味だが、この内容は深いものがあり、お釈迦様の教え
を実生活に実践することにおいて魂が磨かれ、それは自らを燈とする礎となるから、まず
は自らの芯を正すことを心得ねばならない。

涅槃図について色々展開してみるのも興味深いが、今回はこの辺で。
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日記

2015-02-14 22:31:40 | Weblog
午前中はお寺で満中陰の法事があった。故人様は長年にわたり、某・百貨店の美術商でご活躍され、知識、経験、温厚な人柄だった。寺との関わりも何かと多く、また官人等をお連れ頂いたり、貴重な体験もさせて頂いた。

Gikoohに勝福寺に入山して間もなく16年になるが、1人、また1人と檀家さんが他界されることには一抹の寂しさがあり、一層、供養にも念が入る。今日は朝7時頃の本堂内の温度が0度、法要中ストーブを付けても10度と寒い1日になったけれど、凛とした空気で良いお勤めが出来たと思う。

今日、世間ではバレンタインデー。Gikoohファミリーには無縁の行事と思っていたら、家内の従妹(見たこともないような大きなチョコ)、家内、娘から合計3つも貰い、息子や娘はクラスメートが訪ねてきてくれたりと、互いに有難い1日になった。

明日2月15日は仏教の開祖、お釈迦さまが亡くなられた涅槃会(ねはんえ)、全国の寺院の多くは涅槃会というお釈迦様の遺構を偲ぶ法要が行われる。
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ちょっといっぷく

2015-02-12 22:54:09 | Weblog
1週間ぶりの日替わりになった。この数日間は、寳燈展のチラシで用いる道具類の撮影や、原稿を書いていたが、今日ようやく概要が出来上がり、データを印刷所に持って行くことが出来た。この後何度か校正をしながら、月末辺りには完成する予定だ。今回は茶道具の美というテーマで展開するが、数々の道具を通してGikoohの伝えたいメッセージを発信出来ればと思う。
印刷諸までの行き帰りにカーラジオで首相の施政方針演説を聞いた。メリットばかりを前面に出した反面、原発の核のゴミ問題には触れず、雇用についても景気が良くなったから大卒や高卒の内定率が上がったというけれど、本当にそうなのだろうか。人口減少に伴う…が第1の理由なのではないか?

寳燈展の原稿には、茶文化を通して日本国民が今しなければならないことを少し書いたが、どのような評価がなされるか気になるところでもある。

それでは今夜は遅くなったので、この辺で。
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空はこんなにも美しい

2015-02-05 23:07:49 | Weblog
夕方から降り始めた雨は夜10時には上り、今は月が皓皓と輝いている。満月は昨日4日だったが、まだまだ真ん丸で本当に美しい。

世界中の動植物も時間の差こそあれ、この満面のお月様を愛でるのだと思う。今年になって耳にするNewsは心が痛む内容がとても多く、時代の変遷を感じずにはおれないけれど、どうか落ち着きを取り戻して欲しいと切に願う。

日本は今後少子高齢化社会が益々進んでいくから、芯のある人材を育成しないといけないが世間の風潮はそうではなく、核家族は個人主義を加速させ、子供にはとにかくゲームや物を与えて情感を退化させ、円熟世代は祖先が護り伝えた伝統を崩壊させ、世の中全体の悪循環に歯止めが利かなくなっている。これはあくまでGikoohの個人的見解であるが、結果は自然也…、昔と比べて賢者と呼ぶに相応しい人材が極限している感を否めない。

大きな流れには逆らうことも出来ず、身を委ねるしかないが、今の時代に生きる確かな思想を持った人達の叡智を集めて、美しい自然を、そして豊かな日本を後世に伝えられることを切に願っている。

世界人類がみな、平和でありますように…。
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勝福寺の新たなロゴ

2015-02-04 22:58:42 | Weblog
久々に如常の1日に戻った。勝福寺の年間行事は小規模ながらも多々あるけれど、都度大切に務めることを心掛けている。「星供」も準備に相当な時間を費やしているが、お申込み頂いた方々が無事に1年間を過ごせることを念じている。余談になるがその準備の1つに、星供を機縁に、勝福寺のロゴを新たに2点制作した。イラストはGikoohでは描けないから、ご縁を頂いたイラストレーターさんに依頼して、案を練り直しながら完成したものを勝福寺ホームページの右上に貼っている。Gikoohが芽に水を撒いている図柄は、各人様が生来持っておられる清浄な菩提心を育てるという願いを込めているのだが、今夜は時間が遅くなったので、また機会があれば書こうと思う。

今日は、星供の片づけをして、寳燈展用の写真撮影を始めた。

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節分

2015-02-03 22:50:05 | Weblog
8日ぶりの日替わりになった。

2月3日は節分。立春の前日で冬の最後の日。Gikoohの手鑑によれば追儺(ついな)は節分に行う魔滅の儀式で、平安時代頃から行われていたという。鎌倉時代頃になると、悪気邪気を追い払う意味から豆を撒くようになったが、豆を撒く語源は「魔滅」だ。皆様は節分をいかがお過ごしだろうか。

Gikoohは毎年恒例行事となっている「星供」を修し、大勢のお申込みを頂いた。有難い。

明日からは今春に予定してい第6回「寳燈展」のチラシ作りに取り掛かろうと思う。ちなみに今回の寶燈展は茶道具を取り上げる予定だ。
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