勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

あるお宅の法事から

2010-10-30 22:41:25 | Weblog
午前中は法事があった。住職の作法と読経のあとに、参列者と共に在家勤行次第「おかんき」をお唱えするのだが、特に小学生の子供達に感心した。純真な心で、しかも透明な声ですらすらとお経を読む姿は日ごろの積み重ねあればこそで、故人もとても安心されているのではなかろうか。

近年は、法事とか或いは身内が臨終を迎える際に子供達は関わらせてもらえないことがしばしばある。生命の尊さを知る上で、生命尽きる瞬間こそ子供達は知っておかねばならないような気がしている。自宅で息を引き取ることの多かった昔の時代は、自然と家族が死と向き合っていたはずである。愛する家族を失うことによって学び感じることは非常に多いし、そのことが絆とか情を育むものである。Gikoohがあまり詳細を書かなくても、言いたいことが伝われば有難い。Gikoohは法事とか家の大事には、子供達を関わらせることは大切なことだと思っている。

また今日は、法話で年回忌ご本尊の話や、愛する人の死を通して学ばねばならないことを「おかんき」の内容と組み合わせてお話をさせて頂いたところ、ご親族から「身に染み入った」とのご感想を頂いた。有難かった。
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小曽根真さん 「ロード・トゥ・ショパン」岡山公演

2010-10-29 23:18:03 | Weblog
如常の1日。

昨日は護摩、石塔の開眼供養、仏壇ご本尊の開眼供養、結集寺院の助法と多用な1日になった。開眼(お性根入)とか發遣(お性根抜)という仏事に縁のあることは各家庭にとって一世一代の大きな出来事となるから、Gikoohも今を生きる菩提寺の住職として懇ろに拝ませて頂いている。土地や世帯ごとに雰囲気は異なるけれども、そのなかで仏様や神様を念じて気を高揚させていくと心眼の向こうに神仏や故人を観じ、お互いに拝すというのが作法が滞りなく終わったという合図のようなものである。

話題を変えよう。昨晩は、岡山シンフォニーホールへピアニスト・小曽根真さんのコンサートを聴きに行ってきた。(当ブログで何度もご紹介させて頂いているが)小曽根さんはGikoohが学生時代からのファンで、縁あって勝福寺へもliveのため4回ご来山になっている。小曽根さんはJAZZの演奏家だが、作曲、編曲、舞台音楽、ドラマ音楽、邦楽にも精力を注がれ、BIGIN、今井美樹、小沼ようすけ等々日本のトップアーティストとの共演も多く、音楽性は幅広い。特に近年はクラシック音楽を愛され、今年のショパン生誕200年に合わせてCD「ロード・トゥ・ショパン」をリリース。その記念tourが全国で展開されている。参考動画をこちらで見られる。 http://www.youtube.com/watch?v=nmApfwYusKQ

今回のピアノはヤマハが19年の歳月を費やして開発したというコンサートグランドピアノ「CFX」。価格は約2000万円もする凄いピアノを持ち運ばれている。どんな音色を奏でるのかということも興味があった。この「CFX」は本体の側面にYAMAHAの社名とマークが真鍮で刻印されているが非常に高貴に映った。側面に刻印があるのは、現行モデルではこの最高位にある「CFX」だけとなる。以前は「CFⅢS」(生産完了品)が最高位で、このモデルのみ刻印がある。常に最高位にあるモデルのみ許されるYAMAHAの拘りだ。

因みに勝福寺にはYAMAHAの「S6」というコンサートグランドに比べると一回り以上小ぶりなグランドピアノがある。その側面にはCFXと同じ刻印が施されている。この経緯を話せば長くなるのだけど、世界唯一のSpecialモデルは後にも先にも勝福寺グランド「S6」一台だけらしい。様々な奇跡が無数に重なって生んだ結果だけど、有難い。音色はコンサートグランドに比べれば奥行や力感といった表現力は弱まるけれども、音の良さに関しては宇宙から地球を眺めた飛行士が感動の声を高めるようにとても神秘的で、聴いていると精神面の波長までに影響するような感じがする。

話が少々それたが、小曽根さんのショパンはとても良く、小曽根さんの心がCFXに伝わり、弾き手とピアノが一体になった音色は大ホールに似合い、聴衆を魅了したのではと思う。

また、この日は勝福寺liveにお越しになられるお客様達や、多くの顔見知りの方達にも声を掛けて頂いて有難かった。

小曽根さんとも短い時間だったがお話をさせて頂いた。益々有名になられても、温かな心はそのままで、本当に技術も人柄も偉大な音楽家である。

また、近いうちに勝福寺でのliveを願って。
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護摩の時間が変更します

2010-10-27 22:44:48 | Weblog
今日は特に予定もなく、仏具を磨いたり穏やかに過ごした。

明日は予定が詰んでおり、護摩の時間を朝10時→朝6時半からに変更させて頂いた。
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ピアノの修理(1)

2010-10-25 22:52:10 | Weblog
3日ぶりの日替わりになった。土曜、日曜は檀務が続き、月曜は来客、研修と少々多用に過ごしていた。

さて、今日もピアノの話題を。午後から地元楽器店さんが来山された。勝福寺には9年前に信施されたヤマハのS6というグランドピアノもあるが、それも同楽器店さんにお世話になっている。言わば楽器のホームドクターだ。

先週の日替わりで「(ピアノの)状態は決して良いとはいえず…」と書いていたのだが、思ったよりも傷みの程度が軽く、復元出来る見通しが立った。このピアノは今から34年前の昭和51年(1976)の製造で、素材はアメリカンウォルナットと知った。Gikoohが幼少時代、物心ついた時には既にあり、姉がよく弾いていたのを覚えている。

不思議なのだけど、先週勝福寺にピアノが届いた時には鍵盤を押えたら押えたままという心配な状態だったのが、昨日あたりから戻るようになり、今日になって更に自力で復元しているような感じを受けた。すべての物には命があるというが、こちらの気持ちに応えようとしてくれているみたいで不思議だった。ピアノの運送屋さんは、環境が変わると復元することが稀にあると言われていたが、どうやら本当らしい。

今朝、ピアノをさすりながら「ちゃんと直してあげるから」と言葉をかけてみた。経年に伴う劣化で今後どれだけ維持出来るかは分からない。けれども、可能な限り大切にしていければと思う。
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アップライト・ピアノ

2010-10-22 22:28:29 | Weblog
写真は今日届いたアップライトのアコーステックピアノ。これはGikoohの姉が子供時代より嫁入りまで弾いていたヤマハ製のピアノで、その後実家で20年近く手つかず状態になっていた。このたびピアノを置いていた物置を取り壊すことになり、Gikoohが引き受けることにした。状態は決して良いとは言えず心配しているが、仮に復元出来たとすれば貴重な1台になると思っている。今は壊れているけれど物凄く澄んだ音を奏でているから。来週早々に楽器店さんが様子を見るためお越しになるので、色々と相談しよう。

その他は如常の1日。
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備中神楽を鑑賞

2010-10-21 23:35:48 | Weblog
毎月21日は弘法大師のご縁日。お寺やお仏壇のある各ご家庭では毎日お仏飯やお茶湯をお供えしておられることと思うが、勝福寺ではお祀りしている諸尊仏のご縁日になると、お膳もお供えして懇ろに供養している。

さて今日はお寺のすぐ近くにある「横田神社」で備中神楽が舞われ、昨年に続き楽しませて頂いた。日中には同じ久代内にある他の神社でも神楽が行われるなど、各所で秋の実りが祝われた。気候も良く多くの人で賑わった。

神楽を楽しむ聴衆は老若男女幅広いけれど、まだ6歳にならないような幼いお子さんが吸い込まれるように見入っている姿が毎年必ず1人や2人はある。大きくなったら、この伝統の担い手になるのなかと思った。神聖な神事と縁のある人は、幼い時から不思議な縁で結ばれているのかも知れない。

明日は、ある大きな物が運ばれてくる予定だ。では、今夜はこの辺で。
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十三夜

2010-10-20 22:04:23 | Weblog
如常の1日。今夜は十三夜ながら、総社は曇り空になっている。そして10月20日から11月7日の立冬までは土用となるので、健康管理等に十分ご留意を。
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お稽古

2010-10-19 22:10:27 | Weblog
午後から茶道の稽古があった。茶道は日本が誇る最高文化の1つだと言え、それに触れられることはとても有難い。その他は如常の1日。
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気品高い香り

2010-10-18 21:50:58 | Weblog
如常の1日。朝、沈香の幽玄な香りを感じながらの修法がこの清々しい好季と相まって、自然に導かれるまま深い三昧に入っている。

今夜はこの辺で。
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国分寺へサイクリング

2010-10-17 22:48:25 | Weblog
勝福寺のある久代は10月に入ると多くの田で稲刈りが最盛期を迎え、第二週~第三週は檀務もひと段落している。

秋の好季、今日はGikooh Familyの恒例行事となりつつあるサイクリングに出掛けた。目的地は今年で3回目となる、備中・国分寺。勝福寺から約12,5km、所用時間は約1時間。勝福寺を出発して5,5kmほど進めると高梁川に掛かる総社大橋へ、そこから更に2kmほど先にある吉備路アリーナというスポーツ施設を経由して、そこから国分寺までは自転車道が整備されている。小金色の田園風景が広がるなかを、道行く人達と挨拶を交わしながら走るのは本当に爽快だ。

総社駅からはレンタサイクルもあるので、是非お弁当を持っての体験をお勧めしたい。総社駅から国分寺までだと、30分~40分ほどで行けるのではなかろうか。

昨年の今日、Gikoohは家内の従姉妹夫妻のお宅へ「ベビーシャワー」(2009年10月17日のブログをご覧下さい)というアメリカ流の伝統行事に参加したことがあるが、今日はそのご夫妻と間もなく1歳を迎えるお子さんと国分寺で待ち合わせをし、お弁当をご一緒させて頂いた。

弁当を食べた後は、本堂へお参りをした。到着後すぐご本尊様に挨拶をしたかったのだが、ちょうど昼時だったので先に食事をさせてもらった。息子がご本尊様の御前でお名前は?と聞くので、ここのお寺は薬師如来様じゃ、と答えながら質問が場に似合い、的を射てきたのでもう少し大きくなったら国分寺の由来を話してやろうと思った。

話は変わるが、16日・17日と家内の姉とお子さんが泊まりにきている。その間には恩人や高校時代からの友人が立ち寄ってくれたりするなど、賑やかな休みになった。

明日からは如常の予定。
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