道(い)ふことなかれこの華今年発(ひら)くと
まさに知るべし往歳種因を下すことを
因縁相関して枝幹聳(しかんそび)ゆ
何にいわんや近日早春に遇うをや (拾遺雑集七)
【大意】この花は今年にわかに咲いたのだと思ってはならない。往年に種が撒かれたからこそ、今、花をつけていることを知らねばならない。過去の因縁が密接に関わりあって枝幹が伸び、この春に咲いているのである。
これは弘法大師(お大師様)のお言葉。とても意味が深く、今、起こっている様々な現象の因縁を考えさせられるものである。
新型コロナウイルスの本格的な蔓延が懸念されている。政府はここ1~2週間が正念場というが、改善に向かうことを切に願っている。
今日の話題は時折触れているけれど、1人でも多くの読者様に知って頂きたいのでまた書こうと思う。お大師様在世の弘仁9年(818)は、全国的に大干ばつが起こり、京の都を中心に伝染病(腸チブス?)が発生、次第に蔓延し多くの生命が犠牲になった。時の帝、嵯峨天皇はお大師様を宮中に召されてご相談された。相当緊迫した空気が流れていたと推察される。
お大師様は帝に般若心経の写経をお勧めになり、帝は一字三礼の誠を尽くして紺紙金泥で般若心経一巻を写経をされた。一方お大師様は、護摩を焚かれて御祈祷をされた。やがて、猛威を振るった伝染病は鎮静し、暗澹たる世に再び活気が戻ったという史実がある。
皆様はどうお感じになるだろうか…。世が平穏な時はさほど何も感じないかも知れないが、今のような現実が発生すると、少しは関心を寄せて頂けるかも知れない。
般若心経の霊験を実証された嵯峨天皇は、お大師様に内容の講釈を求められた。
この尊像は「秘鍵大師」といって、お大師様が宮中において般若心経の中身を深くお話されている最中に、お大師様が文殊菩薩と一体化するという不思議な場面を伝えたものだ。般若心経の内容を説くには文殊菩薩、そして般若菩薩の両菩薩のことに触れねばならないが、長くなるのでここでは割愛する。お大師様の説かれた般若心経の講釈は、「般若心経秘鍵」として現在に伝わっている。
今、日本国中で起こっている現象は当時と似ている部分もある。仕方ないが、政府の翻弄感は否めず、識者の「知恵」のみに頼り解決策を模索している。Gikoohは思う。宗教の「智慧」、そして真言行者と呼ばれる拝む力を持した僧侶の真言加持力に委ねることも一方法なのではなかろうかと。諸現象が手遅れになってしまう前に、一手を打って欲しいと思う。
しかしまずは、菩提寺の住職として檀家様の無事、Gikoohによる星供の御祈祷をお受けになられた方々、当寺と有縁の子供から大人までの皆様の無事、そして地域の無事を祈りたい。いずれにしても時間との勝負になろう。勝福寺は、福が勝つ寺だから。
まさに知るべし往歳種因を下すことを
因縁相関して枝幹聳(しかんそび)ゆ
何にいわんや近日早春に遇うをや (拾遺雑集七)
【大意】この花は今年にわかに咲いたのだと思ってはならない。往年に種が撒かれたからこそ、今、花をつけていることを知らねばならない。過去の因縁が密接に関わりあって枝幹が伸び、この春に咲いているのである。
これは弘法大師(お大師様)のお言葉。とても意味が深く、今、起こっている様々な現象の因縁を考えさせられるものである。
新型コロナウイルスの本格的な蔓延が懸念されている。政府はここ1~2週間が正念場というが、改善に向かうことを切に願っている。
今日の話題は時折触れているけれど、1人でも多くの読者様に知って頂きたいのでまた書こうと思う。お大師様在世の弘仁9年(818)は、全国的に大干ばつが起こり、京の都を中心に伝染病(腸チブス?)が発生、次第に蔓延し多くの生命が犠牲になった。時の帝、嵯峨天皇はお大師様を宮中に召されてご相談された。相当緊迫した空気が流れていたと推察される。
お大師様は帝に般若心経の写経をお勧めになり、帝は一字三礼の誠を尽くして紺紙金泥で般若心経一巻を写経をされた。一方お大師様は、護摩を焚かれて御祈祷をされた。やがて、猛威を振るった伝染病は鎮静し、暗澹たる世に再び活気が戻ったという史実がある。
皆様はどうお感じになるだろうか…。世が平穏な時はさほど何も感じないかも知れないが、今のような現実が発生すると、少しは関心を寄せて頂けるかも知れない。
般若心経の霊験を実証された嵯峨天皇は、お大師様に内容の講釈を求められた。
この尊像は「秘鍵大師」といって、お大師様が宮中において般若心経の中身を深くお話されている最中に、お大師様が文殊菩薩と一体化するという不思議な場面を伝えたものだ。般若心経の内容を説くには文殊菩薩、そして般若菩薩の両菩薩のことに触れねばならないが、長くなるのでここでは割愛する。お大師様の説かれた般若心経の講釈は、「般若心経秘鍵」として現在に伝わっている。
今、日本国中で起こっている現象は当時と似ている部分もある。仕方ないが、政府の翻弄感は否めず、識者の「知恵」のみに頼り解決策を模索している。Gikoohは思う。宗教の「智慧」、そして真言行者と呼ばれる拝む力を持した僧侶の真言加持力に委ねることも一方法なのではなかろうかと。諸現象が手遅れになってしまう前に、一手を打って欲しいと思う。
しかしまずは、菩提寺の住職として檀家様の無事、Gikoohによる星供の御祈祷をお受けになられた方々、当寺と有縁の子供から大人までの皆様の無事、そして地域の無事を祈りたい。いずれにしても時間との勝負になろう。勝福寺は、福が勝つ寺だから。