勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

除夜のかね

2012-12-30 22:29:04 | Weblog
今日はGikoohの生家で行われた恒例の餅つきに行ってきた。蒸籠から漂うもち米のにおいや、杵と臼が奏でる心地良い響き・・・日本には本当に良い風習がたくさんあるなと感じた。

さて、勝福寺では今年も大晦日の31日に「除夜のかね」をつく予定だ。時間は夜11時過ぎから0時頃までで、ご来山の皆さまにも鳴らして頂いている。すっかりお馴染みとなっGikooh手作り甘酒のお接待も予定しているので是非。
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作務を通して息子の成長を実感

2012-12-29 23:10:02 | Weblog
朝から大掃除や仏具磨きをした。仏具磨きに関しては、息子の手伝いが頼もしく、成長を実感した。仏具磨きは地味で根気がいる作務だから低学年のうちはすぐ飽きると思っていたのだけれど、その心配は無用だった。こうなると仕事の効率は物凄く上がる。

お飾りも掛け、年神様をお迎えする準備も着々と進んでいる。そんな中、檀家さんから手作りの熊手と竹箒を頂いた。美的にも美しいので思わず写真を撮った。
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納め護摩

2012-12-28 22:35:38 | Weblog
午前中は不動息災護摩を厳修。檀家さんの祈願札を加持すると共に、本年1年の無事を感謝して法を修した。勝福寺には護摩堂がないから、本堂の大壇横の小さな空間に3尺角の護摩壇を設置して毎月お不動様と対峙している。専用の道場ではないから、火焔の状態が常に気になり、なるべく早い時期に護摩堂を建立して気を高めたままで拝むことに集中したいと思っている。護摩の必要性については書きたいことが沢山あるけれど、またの機会にしたい。
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灰をこす

2012-12-27 22:23:03 | Weblog
お正月を迎える準備が着々と進んでいる。この写真は、火鉢の灰をこしているところだ。時々こうして灰の手入れをすることによりふかふかになり、使い勝手もよくなる。
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サンタさんからのプレゼント

2012-12-26 22:31:39 | Weblog
今日はお正月に向けて若松を活けたり、掃除をしたり。

この写真は24日の夜に家内が「発想が面白い」といって撮影した娘の寝顔。赤い帽子を被って、お菓子が入っていた長靴(保育園から)を枕元に置いてあった。娘曰く、サンタさんが来た時に自分の寝床をアピールするのと、長靴にプレゼントを入れてもらう為らしい。

子供は純粋で無垢ということが、こんな出来事に接すると本当によく分かる。サンタさんからのプレゼントは、娘には以前からとても欲しかったらしい「おもちゃ」。物凄く喜ぶ娘に「そんなに欲しかったの?」とこちらが驚く程だった。息子には「将棋セット」。2年前には「オセロセット」だったが、現在はお寺に来る友達や来客者様達と時間さえ許されれば遊んでいるという感じだ。今度は将棋だから色々な意味でもっと世界が広がるかも知れない。オセロや将棋は初対面の人であっても心が通じ合うから意味は深いと思う。娘のおもちゃも色々な場面で大人も交えて遊べそうだ。

どうでも良いようなことを書いてしまった。今夜はこの辺で。
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木星と月が接近する夜空に

2012-12-25 23:33:23 | Weblog
今日は葬儀があった。お盆とお正月にお宅へ伺うと、いつも温かく出迎えて下さる上品なご婦人だった。住職としての在任期間が長ければ長いほど様々な様子がよく分かってくるものだが、人生の幕を閉じられる場面で葬儀を務めさせて頂くことに毎回重責を感じている。だからこそ、僧侶としての自身のあり方を常に観て律しておかねばと思う。

さて、今夜は「月」と「木星」が接近する天体を見られる日と知り、勝福寺の天体望遠鏡(SUBARU メローペ)で月と木星とガリレオ衛星の観察をした。地球から木星までの距離は6億3000万キロメートルといい、その木星の周りを回る衛星は60個以上あるのだという。(地球の周りを回る衛星は月だけ)(ちなみに太陽の周りを回る惑星は、小学校で習う水、金、地、火、木、土、天、海)その中でも特に大きな4つの衛星を「ガリレオ衛星」という。イタリアの天文学者ガリレオガリレイが世界で初めて天体望遠鏡を覗いたのが1609年、翌1610年にはこの4つの衛星を発見してガリレオ衛星と名付けたという。ガリレオは30倍のレンズで観測していたというから、Gikoohもそれに近い32倍の接眼レンズを付けて、覗いてみた。月のすぐ近くで輝く木星と、4つの衛星が物凄く神秘的で綺麗だった。

先日、青少年自然の家でもぐじい先生に見せて頂いた木星とガリレオ衛星が、天体観察への興味がわくきっかけとなり、それを今度は自分たちで見ることが出来たので子供たちも一層星への関心が高まったようだった。
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クリスマスの前夜

2012-12-24 22:48:35 | Weblog
今日はクリスマスの前夜、クリスマス・イヴ。Gikoohは仏門に身を置きながら、どの宗教に対しても敬意を持っているが、世界四聖人(キリスト、ソクラテス、釈迦、孔子)の1人、イエス・キリスト様の生誕日も喜ばしく思っている。世界の各宗教は、時代の変遷と共に・相互礼拝・相互扶助の精神が薄くなっている感を否めないが、恐らくキリスト様は世界の和平を愛し、他人の心の痛みが分る素晴らしい人格者だったに違いないと拝察している。ところでサンタさんは、子供達にプレゼントを配る為、もうトナカイのそりに乗って宙を舞っている頃かな。

勝福寺では、昨日から本日の昼過ぎまで、友人達が遊びにきてくれた。とても内容の濃い充実した1泊2日になったのだが、書けそうな時間があれば日記を残しておきたいと思った。

そして、今日は急な檀務があり、明日の夜まで多用になるから今夜はこの辺で。
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初代・藤原楽山(備前焼の陶工)に思う

2012-12-20 22:02:16 | Weblog
年内の余白も少なくなり、残すところ10日ほどになった。大掃除とか、正月に向けて忙しくなってくるので日替わりも思うように書けないかもしれないが、なるべくupしたいと思っている。先ほど「忙しい」と滅多に使わない表現を使ったが、この字は心を亡くした状態を指すから、あまり好ましい言葉ではない。

明日21日は息子の通う小学校で終了式があり冬休みに入るから、遊びと共に大掃除も頑張ってもらおうと思っている。習い事とかゲーム遊びも良いけれど、親の手伝いをすることは子供自身の情操に少なからず影響を及ぼすから一期一会の時間を大事に過ごしたいと思う。そして最近、息子は山遊びに夢中になっているから、時には子供の基地作りも手伝ってやるかな。

今日は少し余裕があるので茶器の話を。写真は初代・藤原楽山氏の抹茶茶碗(勝福寺蔵)。初代楽山氏は茶器、香炉を得意としたが、食塩窯を考案し、青焼(塩焼)に成功した。この茶碗は、窯を密閉して還元焼成させ、酸化部分がこのような美しい朱色になっている。並々ならぬ存在感と魅力がある。

道具が本物だと、その気品が放つ雰囲気に背筋が伸びて心が閑かになる。
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善哉

2012-12-18 21:59:11 | Weblog
午前中は茶道の納め稽古があった。先生の社中では、納め稽古にはぜんざいを戴く仕来りがあり、先生手作りのぜんざいをとても美味しく戴いた。ぜんざいは漢字で書くと「善哉」(よきかな)となるらしいが、この言葉は仏教用語で、例えば真言宗の僧侶が毎日読む「理趣経」という仏典には金剛部から仏部まで五種の「善哉」が出てくる。これは称賛の言葉を意味し、仏が弟子の述べたことを承認し、賞める際の定型句として用いられる。(岩波仏教辞典参)これを茶道にあてはめて応用すれば、弟子が師匠から善哉を戴く意味が、何となくお分かり頂けるだろう。

そして、稽古で共に精進させて頂いているご婦人から手作りのこんにゃくを戴いた。夕食時の「刺し身こんにゃく」がとても美味しくて、身体が整えられるような気がした。

更にもう1つ。夕方、いつものお茶屋へ「かりがね」を買いに行った。この店の旦那様は御年97歳(数え)で、今なお現役でお店に出られている。Gikoohは稀に旦那様からお茶を淹れて頂くことがあるのだが、「和尚さん、今日はうちで一番いい玉露を飲んでお行きんせぇ」と差し出された一杯のお茶を口に含んだ途端、甘味、苦み、渋み、旨味、香り、風味のどれも今まで飲んだことのないふくよかな味に物凄く感動してしまった。ここまで美味しいお茶を飲んだのは初めての体験だったが、飲んだ後の余韻がまた最高だった。世の中には雲上の存在を感じる茶葉があるものだ。因みにこの茶葉は、100g 3,000円也。

Gikoohがこの茶舗に通い始めた当初は「和尚さんの年齢(当時26歳頃)じゃったら、あまり高いのはいかんほうがええ。ええのに慣れてしまうと、他のを飲んだ時に満足出来んようになるから」との指導を仰ぎ、以来、平素は年齢に適した茶葉をずっと愛飲している。今日は偶然に特別な日になったが、生涯忘れることの出来ない貴重な1日となった。
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1流と2流の差?

2012-12-17 21:45:14 | Weblog
昨日、第46回衆院選が行われ480議席中、自民・公明両党で325議席を確保し圧勝した。Gikoohは昨朝7:00に投票してきたが、日本が様々な分野で岐路に立たされている現状下なので1票を投じながらも複雑な気持ちが拭えなかった。今回、何処の党も経済や原発のことが焦点の1つにあげていたが、自民は表の顔とは裏腹に原発の再稼働に向けて既に裏工作が働いているように思えてならない。どうか良い方向へ転じて欲しい。

さて、5年以上も前に贈答品で頂いていたBurberryのボールペンが故障し、倉敷では有名な文房具店へ持ち込んでみたところ、Burberryの筆記具は取扱不可とのそっけない返答。仕方ないからBurberryのある地元某百貨店に相談することにした。返答は文房具店と同じ。それならばと、東京のBurberryに問い合わせてみることにした。

その結果、このボールペンは「ぺんてる」が以前に生産していたが現在はライセンス契約が終了しているのでBurberryでは修理不可と。しかし、ぺんてるで修理可能と教えて頂き、現在はペンテルにて修理中だ。

Gikoohは東京Burberryの対応と地元両店の対応に接しながら、これが1流と2流の差なんだろうなと思った。地元両店は恐らく、「うちで買ったものじゃないし。」と調べるのさえ面倒だったのかも知れない。でも、東京の店はGikoohの「直したい」という想いを受け止め、道筋をつけてくれた。これは有難かったし、人間的だとも思った。

今日は修理の話になったから、ついでにもう1つ。写真は第11世坂高麗左衛門の煎茶碗。修理のため預けていたのが戻ってきた。以前頻繁に使っていたのだが、ある日、何かの拍子に手を滑らせてガチャン。量産の茶碗や愛着がなければ処分していたかも知れないが、11世高麗左衛門の茶陶器は良い道具なので直してまで使いたいと思った。

この方法は「金繋ぎ」という伝統工法だ。壊れたものが再び蘇るのは有難い。それに、漆を金で繋いだ線が景色となって楽しませてくれ、茶を愛する者にとっては一層愛着が増す感じがした。

皆様の身の回りにも、壊れたままの茶陶器や磁器、食器、ガラス類などないだろうか。お気に入りならば是非とも直されてはいかがだろうか。
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