勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

今日はお不動さまの縁日

2023-06-28 22:14:01 | Weblog

毎月28日はお不動さまの縁日で参詣の皆さまと護摩供を修法。バラモン教のホーマの儀礼に由来する護摩は、護摩壇の火中に供物を投じて各々の願いの成就を祈願するご祈祷だ。息災(災害除け)、増益(福徳円満)、調伏(怨敵、魔障の除去)、敬愛(他を敬い、円満を祈る)、鉤召(諸尊、善神、自分の愛する者を召し集める)の目的で行われる。『弘法大師の世界(諡号下賜一一〇〇年』(別冊太陽・平凡社)参照。

その後は掃除をしたのだが、昼過ぎに竜巻注意報が発令されるなど岡山県南部は大気が不安定となり、一時期激しい風雨に見舞われた。間もなく梅雨の末期を迎えるけれど、無事で乗り越えたい。

 

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伝統工芸品(木工芸)の話を

2023-06-27 22:32:08 | Weblog

これは食籠(じきろう)といって、作者は岡山県の木工芸家、故・林鶴山。主菓子(生菓子)を人数分盛り込んで出すための蓋付きの器をいう。サイズは、W250㎜×八角 / H150mm。八本の稜線が頂で一つになる光景に神秘ささえ感じる。

因みに本作品の正式名称は「欅拭漆八角食籠」(けやきふきうるしはっかくじきろう)。樹齢は500年前後。欅の塊から刳り抜いて彫られ、20回以上もの拭漆が施されている。なぜこんなに美しいかというと、約500年という年輪の内奥から滲み出る上品さを、鶴山氏の卓越した職人技によって見事に道具として引き立たせているから。

茶の湯の世界に限らずとも、日々の生活の場面において、こんな道具があると心が豊かになり、その場の空気が一気に上品になる。上品とは品格のある様をいうが、美の世界を楽しむためには、知識や見識もある程度は有利かも知れないが、むしろ人間としての教養と感性が合致しなければ成り立たないだろう。

近年、我が国においても専ら欧米スタイルの生活が主流となり、畳の上で生活する人が少なくなった。新たに建築される住宅には床の間も和室も神棚も仏壇もほぼなく、文化を大事にする生活は悉く淘汰される傾向にある。床の間がなければ、掛軸も生花も香炉もなく、神棚や仏壇がなければ、神仏や先祖、或いは親に対する畏敬の念さえ薄れるというもの。

昔は、美の世界や文化に対する教養人が多くて文化的な生活をする人を文人(ぶんじん)といった。しかし、現代は生活スタイルが一変して、和の文化や工芸品に関心を示す人が少なくなったことに一抹の寂しさを感じる。

北大路魯山人の「器は料理の着物」という有名な言葉があるけれど、例えば生菓子も器が上品であれば、生菓子がただの生菓子でなくなり神々しく映るようになる。

Gikoohの日替わりブログをご覧いただいているのも何かの縁。今回は伝統工芸品から話を展開したけれど、工芸品までいかなくても部屋に花を一輪生けたりするだけでも心は豊かになるもの。Weekdayは時間に追われて難しいかも知れないけれど、週末は例えばスマホから離れて文化的な生活をお勧めしたい。

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沙羅双樹

2023-06-26 22:46:42 | Weblog

数日ぶりの梅雨空で湿度も高め。今週は梅雨らしい天候になるとの予報だ。雨どいや溝の掃除をして大雨に備えたい。

本堂横の沙羅双樹も次々に開花している。一日花なのではかないけれど、その清楚な存在感は特筆すべきものがある。

その他は28日が護摩供養なので、約一か月ぶりに護摩壇を設置した。

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無財の七施から「房施」をピックアップして

2023-06-24 22:20:41 | Weblog

今日は午前中に寺で上げ法事があり、夜は仏教講話(今夜の話題はお大師さま、5歳~7歳頃の出来事、捨身誓願)があったので、客殿や本堂の掃除して設えをし、境内に咲く花を生けた。

法事前の控室(客殿)

「無財の七施」という仏教説話の1つに、房施(ぼうせ)という項目があり、人を迎える際には住居を清潔にして一輪の花を生けるなどしよう、と説かれている。

上げ法事の会場(本堂)

Gikoohは掃除が得意ではないけれど、寺に詣でられた方々に少しでも癒しになってもらえれば有難い。

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24日は仏教講話

2023-06-23 22:13:36 | Weblog

今日は寺務仕事をした。お大師さまのご誕生祭の準備や片付けで寺務関係の仕事が出来なかったけれど、片付けもほぼ終わり平常の生活に戻りつつある。

明日は、法事と仏教講話がある。頑張らねば。

 

 

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勝福寺の子ども茶道教室

2023-06-22 22:13:21 | Weblog

今日は勝福寺こども茶道教室のことについて述べようと思う。

画像は、先日18日に開催した「弘法大師ご誕生1250年祭の慶賛茶会」から(画像提供は3枚とも親御様)。子どもさん達は、限られた時間内のお稽古でお点前もお運びも本当によく頑張ってくれたと思う。素晴らしい。

子ども茶道教室は学区内のお子さんを対象に平成25年に開校してから、ちょうど本年の令和5年は10周年を迎えた。

茶道は、お抹茶を点てて相手をもてなす日本の伝統芸道。勝福寺のmottoは、お稽古を通して礼儀作法や家族や他人を思いやる心、落ち着いた豊かな心の育成を何より大切にしている。清らかで健全な心は所作や仕草にも表れ、それこそ千利休の「和敬清寂」の世界に通じると思っている。

現在は小学生10名、中学生3名、高校生2名が在籍しておりお稽古に励んでいる。

今の時代の子ども達は、放課後の学童、習い事などで自由な時間が少ないように見受けられ、Gikoohが育った昭和50年代の幼少期とは事情が随分と異なっている。何かしら大人の都合の影響を受けて、忙しい環境下で生活している人も少なくないように思う。家でのんびりと過ごしたり、自由な発想の遊びがのなかに将来の人格形成も大きく関係してくるのではないか。いくら勉強が出来たとしても、智恵(頭)と慈悲(心)のバランスが調わないのであれば本末転倒な結果になりかねず、Gikoohは子ども時代に過ごし方こそ大切だと考える。

子ども達は玄関に入ったら靴を揃えたり、お稽古の始めと終わりに挨拶をしたり、茶室の掛け軸やお花とその意味、茶道具類の設えを感性に響かせる茶道という文化は本当に奥ゆかしい。

お稽古の時間は日常の時間の流れとは随分異なって、非日常空間ではあるけれど、このゆっくりとした時間と空間のなかにこそ、心の育成の核心があるような気もする。

子どもが大人になるまでの瞬く間の過ごし方で、その後の長い人生にも大きな影響を及ぼすもの。茶道の文化は美の世界に触れること。美の世界に触れるうちには感性と教養も磨かれる。茶道は日本文化の中でも最高峰と言われているけれど、Gikoohも茶道の精神を常々留意して茶道教室を支えていきたいと思う。

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毎月21日はお大師さま

2023-06-21 22:05:48 | Weblog

毎月21日は弘法大師(お大師さま)の月並み御影供。先日のご誕生祭が無事に結願を迎えられたことを感謝し、世界の平和と安全を祈った。

そして、お大師さまの御影供に合わせるかのように、今年一番の沙羅双樹が一輪咲いた。可憐で清楚な純白の花姿が夏本番の訪れを知らせている。

さて、勝福寺は(写し霊場)吉備四国霊場の75番札所で、ご参詣の方が時に納経にお見えになるのだけれど、Gikoohの不在時や、在寺の場合であっても所用で対応が難しいときには、あらかじめ用意している御朱印をお持ちいただくようにしている。思っている以上に需要がありそろそろ補充をせねば。日付の部分は、ゴム印を押していただいている。

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じゃが芋を収穫

2023-06-20 22:25:05 | Weblog

久々に時間が出来たので今日はじゃが芋を収穫した。豊作。種芋を3月12日に植えてから約3か月後、無事に収穫できて有難い。

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法会7日目 無事結願

2023-06-19 23:05:45 | Weblog

6月18日(日)快晴。厳かに、和やかに、清らかに、弘法大師ご誕生1250年記念法会が本日無事閉幕した。期間中にご参拝いただいた皆様、また参拝は叶わなかったものの、心を寄せてくださった皆様には厚く御礼申し上げたい。

最終日の18日は、稚児大師様への献茶とご法楽、そして記念の慶讃茶会を開催したところ多くのご参加があり有難かった。献茶の儀で高校生の女生徒さんが稚児大師様にお抹茶を献ずると、関係者全員で般若心経一巻をご法楽、法会期間の最後に改めてお大師様のご誕生をお祝いさせていただいた。

 

この日のお茶席は1席から5席まであり、お菓子は巴堂の武道餅(香川県三本松市)、お茶は辻利一本店の新茶の抹茶を用意させていただいた。お大師様は讃岐のご出身だから、武道餅から郷土を感じてもらえればと思い、お客様からは和三盆の上品な甘さと、新茶特有の若々しい香りが好評だったようだ。

総社市長の片岡そういち様にもご多用のなかご来寺賜り、インスタにもupいただいているので是非ご覧を。

更に今回は、県立総社高等学校から吹奏楽部2年生団をゲストに迎え、お茶席3席目のあと11時過ぎに第1部、5席目のあとの12時過ぎに第2部という構成で、アンサンブル演奏が疲労された。

(イラスト提供 Y.Yさん)

1部は木管3重奏「三つの情景」、2部はピアノも加わり「イパネマの娘」、そして「ツバメ」の全3曲を披露いただいた。生徒さんが奏でる純真な音色は聴衆の心に響き、勝福寺の会場内は優雅な雰囲気に包まれた。お寺で高校の吹奏楽が生で聴けるなんて、Gikooh自身とてもとても貴重な思い出になった。また生徒さん達は、近々修学旅行に出発されるとお聞きしたけれど、その前の貴重な日曜日を勝福寺のために時間を空けていただいて本当に有難かった。人情溢れる顧問の先生、生徒さん達の親御さんにもご協力いただいたことを、全勝福寺を代表して心から感謝申し上げたい。

そして、その美しい見事な様子をご覧いただきたいところではあるけれど、画像upは配慮をさせていただいた。

さて、境内では冷やしうどんと、ポップコーンのお接待もあり大いに賑わって有難かった。

最後に、この大祭がなぜ50年に一度なのか。勿論、毎年6月15日或いはその周辺でご誕生祭はあるけれども、50年に一度行われる法会期間は、境内全域も含めてお大師様から放たれるオーラのような光が半端なかったような気がしている。Gikoohの気持ちが高揚していたからかも知れないが、実際にご誕生祭を一週間体験してみて感じた感想の一つだ。

法会期間1週間を通して無事に全行事を終えられたことは皆々様のお陰だと本当に感謝している。法会にご参加いただいたご寺院方、行事を影から支えてくださった役員様方、有志の方々、総社高校吹奏楽部2年生団の皆様と顧問の先生、立派な高野槇をお供えくださった檀家様、御祝をお供えいただいた皆様方、仏具「華鬘」一対や「献灯献花台」をご寄進いただいた篤信者様、テント3張りと多くの長机とパイプ椅子を一週間もご提供いただいた中原三法堂様総社店様、本当に多くのご協力をいただき、弘法大師空海さまご誕生1250年記念法会は盛会のうちに幕を閉じることが出来たと思う。なお、Gikoohの至らない部分も多々あり、不快な思いをされた方もおられると思う。どうかご寛容に願いたい。

以上、結願の挨拶としたい。皆様、本当に有難うございました。

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法会6日目

2023-06-17 22:55:07 | Weblog

爽やかな青空と、30℃近くまで上昇した気温が初夏を感じさせる。

法会最終日である18日(日)のお茶会で用いる新茶のお抹茶が出来上がり届けられた。新茶はお抹茶としては少し荒々しいけれど、若葉の初々しさがこの季節ならではの風物詩だ。茶会ではこれを楽しんでいただこうと思う。

そして、最終日の明日、岡山県立総社高等学校吹奏楽部をスペシャルゲストに迎え、演奏を披露いただけることになった。有難い。

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