写真は般若心経をご進講される「秘鍵大師」。
「時に弘仁九年(818)の春、天下大疫す。ここに帝王自ら黄金を筆端に染め、紺紙を爪掌(そしょう)に握って般若心経一巻を書写し奉りたまう。予、講読の選に範って経旨の旨を綴る。未だ結願の詞(ことば)を吐かざるに蘇生の族(やから)、途にたたずむ。夜変じて日光赫赫(かくかく)たり。これ愚身の戒徳に非ず。金輪御信力の為すところなり」
これはお大師様が嵯峨天皇に般若心経の功徳をご進講された内容が書かれた「般若心経秘鍵」のほんの一文だが、この度、西日本を襲った7月豪雨とも何か関連性が感じられてならない。
今から1200年前の弘仁9年、干支は「戊戌」(ぼじゅつ)の年、京の都を中心に旱魃(日照り)が発生、全国に疫病が猛威をふるった年がある。疫病は今でいえば、チブスのような激しいものだったらしい。時の帝、嵯峨天皇は大変心配されて空海様(弘法大師・お大師様)に相談された。お大師様は帝に写経を勧められる傍ら、ご自身は鎮静のご祈祷をされた。信仰心篤い帝は、紺紙に金泥で一字書かれるごとに御仏に三礼の礼を尽くして書写されたという。
帝の写経と、お大師様の修法…、このお二人の合致の力は天を動かす功徳となり、それまで猛威を振るった疫病も治まり、人々に活気が戻り、暗澹な社会は一変して光明が輝いたと書かれている。
この写経は、それから60年ごとの「戊戌」の年に開封されて供養の法会が行われているというが、今年平成30年(2017)は、弘仁9年(818)から数えて20回目の戊戌の年に当たっている。
「戊戌」は隆盛と滅亡を示唆している。今年は浮き沈みの激しい気が流れている年だから、何事も気をつけなければならない。政教分離になった今、行政はこんな先人の智恵には耳を傾けにくいのかも知れないが、Gikoohは先人の智恵を今に生かすことはとても大事なことだと思う。例え根拠がなくとも、先人の智恵や宗教の教えを礎に、時代の先を予測し、先手を打つことで防げることは多いと思うから。
今日11日には、総理大臣が来岡。倉敷・真備町へも入られていた。自然災害の前で人間は無力だけれど、お大師様が帝に写経をお勧めになられた意味は吟味する必要がある。
いつの時代も、頂点に立つ長と言われる人が、真摯に写経をされることがポイントの1つとなる。勿論、国民1人1人の写経も多ければ有益ではあるけれど、まず、その時代の市長、知事、総理大臣、そして…、
頂点の立場にある人が心を込めて書いた写経と、神仏の御心と宗教者の合致によって、その願いは必ず天に通じるとGikoohは信じている。文明と文化の共有は必要不可欠なのだ。
Gikoohはほぼ毎日、真備へ足を運んでいるが、日を追うごとに被害の凄まじさがそこここに滲み出ている。西日本の各地で発生した災害現場も同じだと思う。どうか、1日も早い復旧と復興が進められていきますように…。現地で作業をされる方々は、くれぐれもお体に気を付けてください。
「時に弘仁九年(818)の春、天下大疫す。ここに帝王自ら黄金を筆端に染め、紺紙を爪掌(そしょう)に握って般若心経一巻を書写し奉りたまう。予、講読の選に範って経旨の旨を綴る。未だ結願の詞(ことば)を吐かざるに蘇生の族(やから)、途にたたずむ。夜変じて日光赫赫(かくかく)たり。これ愚身の戒徳に非ず。金輪御信力の為すところなり」
これはお大師様が嵯峨天皇に般若心経の功徳をご進講された内容が書かれた「般若心経秘鍵」のほんの一文だが、この度、西日本を襲った7月豪雨とも何か関連性が感じられてならない。
今から1200年前の弘仁9年、干支は「戊戌」(ぼじゅつ)の年、京の都を中心に旱魃(日照り)が発生、全国に疫病が猛威をふるった年がある。疫病は今でいえば、チブスのような激しいものだったらしい。時の帝、嵯峨天皇は大変心配されて空海様(弘法大師・お大師様)に相談された。お大師様は帝に写経を勧められる傍ら、ご自身は鎮静のご祈祷をされた。信仰心篤い帝は、紺紙に金泥で一字書かれるごとに御仏に三礼の礼を尽くして書写されたという。
帝の写経と、お大師様の修法…、このお二人の合致の力は天を動かす功徳となり、それまで猛威を振るった疫病も治まり、人々に活気が戻り、暗澹な社会は一変して光明が輝いたと書かれている。
この写経は、それから60年ごとの「戊戌」の年に開封されて供養の法会が行われているというが、今年平成30年(2017)は、弘仁9年(818)から数えて20回目の戊戌の年に当たっている。
「戊戌」は隆盛と滅亡を示唆している。今年は浮き沈みの激しい気が流れている年だから、何事も気をつけなければならない。政教分離になった今、行政はこんな先人の智恵には耳を傾けにくいのかも知れないが、Gikoohは先人の智恵を今に生かすことはとても大事なことだと思う。例え根拠がなくとも、先人の智恵や宗教の教えを礎に、時代の先を予測し、先手を打つことで防げることは多いと思うから。
今日11日には、総理大臣が来岡。倉敷・真備町へも入られていた。自然災害の前で人間は無力だけれど、お大師様が帝に写経をお勧めになられた意味は吟味する必要がある。
いつの時代も、頂点に立つ長と言われる人が、真摯に写経をされることがポイントの1つとなる。勿論、国民1人1人の写経も多ければ有益ではあるけれど、まず、その時代の市長、知事、総理大臣、そして…、
頂点の立場にある人が心を込めて書いた写経と、神仏の御心と宗教者の合致によって、その願いは必ず天に通じるとGikoohは信じている。文明と文化の共有は必要不可欠なのだ。
Gikoohはほぼ毎日、真備へ足を運んでいるが、日を追うごとに被害の凄まじさがそこここに滲み出ている。西日本の各地で発生した災害現場も同じだと思う。どうか、1日も早い復旧と復興が進められていきますように…。現地で作業をされる方々は、くれぐれもお体に気を付けてください。