勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

動くゴッホ展(於:杜の街グレース)

2023-07-26 22:00:34 | Weblog

梅雨が明け、日本列島各地は連日猛暑に見舞われている。皆さま如何お過ごしだろうか。Gikoohはお蔭さまで体調も良く、有難いと思う。夕方には1時間ほど草を取るのだけれど、この時にかく大汗が新陳代謝を活発にしてくれているのだろう。

さて、突然だけど「社(もり)の街グレース」(岡山市北区下石井)という会場で2023.7.4-8.25まで「動くゴッホ」展という不思議なデジタルファインを駆使したアート展が開催されている。本日26日、その展覧会に家内と息子が観覧訪させていただた。

有難いことに息子が来場1万人目だったらしく、素敵な記念品と花束を頂戴した。今日の様子はOHKの岡山・香川版のネットニュースでも様子を閲覧できるので是非。本当に有難い。

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お大師さまを想う

2023-07-21 22:02:27 | Weblog

毎月21日は弘法大師(お大師さま)の御影供。お大師さまの尊像や掛軸を祀り、供養の法要を行う日。毎回そうだけど、国内外や近々の出来事をGikoohの心のなかで整理してお大師さまと対峙しながら、一人の力では何も及ばないけれど安寧の世を祈っている。

先月は勝福寺において、お大師さまのご誕生1250年記念法会を勤修いたし、更に本年令和5年はお大師さまが嵯峨天皇から京都の東寺を下賜されて立教開宗1200年の節目を迎えている。当山においてもまた、心ばかりの記念行事を行いたい。今回は一人でも多くの方々と共に、平和の祈りを捧げたいと思っている。一人の力は微々たるものでも、多くの祈りは大きなうねりを起こすと信じているので皆さまの力をお貸しいただければ幸いである。具体定な内容は、お盆の一連の行事が終わってから考えたいと思う。

平安の時代に「世の為人の為」に多大な尽力をされたお大師さまが、令和の時代に生身の僧侶として生きておられたならばどんな活動をされたのだろうか。Gikoohはそんなことをよく考える。

さて、先ほどのご誕生1250年祭に関連した話題をもう一つ。法会の最終日に岡山県立総社高等学校の吹奏楽部の生徒さんに素敵な演奏をご披露いただいたことはお話したが、Gikoohは遠慮してこの日替わりブログや、WEB勝福寺での画像掲載を控えていた。後日、高校の温かいお心配りで、同校の総高ブログ(7月18日up)に演奏中の様子を掲載いただいた。有難い。

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護摩供

2023-07-20 19:14:49 | Weblog

午前中は護摩供を勤修した。いつもはお不動さまの縁日である28日に合わせての勤修が常なのだけど、今月は間もなくお盆の棚経が始まることもあり本日となった。

護摩の時にご来寺になる方もおられれば、御影供に詣でられる方、仏教講話、法話会、法会、茶会、寳燈展の特別行事、勝福寺LIVE等々人それぞれに想いも感性も様々なので、なるべく大勢の方々がご来寺しやすい環境を心掛けている。

Gikoohは護摩供が終わり次第、道場である本堂の掃除を始める。すぐに元通りにして環境を整えておけば、すぐ次の一座があった場合にも対応できるから。

写真は本堂から外の景色を望んだところ。掃除をしながら、時々こうして外に目をやるのだが樹木や自然の美が見えるとホッとする。Gikoohは色々なものに心を支えられて生かされているという感性を大切にしたい。

明日は21日で、お大師さまの御影供がある。

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勝福寺の先師忌

2023-07-17 15:58:32 | Weblog

この3連休辺りから石段を駆け上がるかのように気温が上昇している。総社市も今日は最高気温が35℃と厳しい炎暑になった。ちまたのニュースでは熱中症対策を頻繁に呼びかけている。Gikoohも留意しているところだけど、ある程度は身体を動かしてしっかり汗をかくことも健康的には良いわけで、暑さを避けるばかりではなく、暑さに慣れることも大切だろう。

さて、今日は勝福寺の先住(先代住職)、当山二十五世の25回忌の追善法要を営んだ。先住が遷化されて後にGikoohが後住の法縁を頂いたので接点はないのだけれど、御身内が分骨をされて他の場所で懇ろに供養されていると伺っている。従って年忌の時にもお参りに来られることはないけれど、約50年間勝福寺を護って来られた和尚さまなので心ばかりではあるけれど追善を続けさせていただいている。

それに、この地方の慣習では50年間は年忌の法事を営んで、遺族親族が娑婆の世から極楽浄土に栄養を送り続けて差し上げないと(事供養と理供養)、ご先祖は寂しい思いをされるという考え方が根幹にあるので、法事は大切にされるお宅が多い。そこへ有縁の者が寄り集まって互いの命の繋がりを感じ合うという素晴らしい機会でもある。

たまには、極楽のご先祖さまに思いを馳せてみられたい。

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ご本尊の御縁日に

2023-07-15 22:13:46 | Weblog

今日の大賀ハス。本堂へ行く渡り廊下から四甕のうち二甕を眺められるように配置しているのだけれど、毎朝本堂へ行く楽しみの一つになっている。

さて、本日15日はご本尊阿弥陀如来さまの御縁日。その吉祥日にご真言とご宝号が揮毫された看板をお納めいただき、本堂の正面に掲げた。この板は新しい物ではなくて、以前に山門の門札で利用していた物を再利用した。因みに山門と今回の看板は同じ書家さんによるもの。

夜は仏教講話があった。今回はお大師さまが15歳で上京して、18歳で長岡の大学に入り、その頃の時代背景や勉学のご様子、お大師さまが抱えておられたであろう心の葛藤についてお話させていただいた。令和の同世代の子ども達が聞くと、将来の生き方の参考になるんじゃないかな。

 

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弘法大師ご誕生1250年記念法会の画像レポート

2023-07-13 21:47:01 | Weblog

午後からにわか雨が降ったり曇り空の1日だったけど、洗濯物はよく乾いていた。

さて、web勝福寺の方で先般開催の「弘法大師ご誕生1250年記念」の画像レポートをupした。内容はもう少し書き直すかも知れないけれど、是非ご覧を。

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今日の大賀ハス

2023-07-12 22:04:57 | Weblog

今日12日は九州北部の大雨、東京八王子の39,1℃という尋常でない気温。荒ぶる気象が早く鎮まりますように…。

勝福寺では、昨日今日とお盆の棚経の日程を組んで、役員さんにお届けしたり、葉書で郵送させていただいた。1年の経過は本当に早い。

写真は今朝の大賀ハス。四甕のうち三甕をそれぞれご覧いただきたい。この時期、身近で毎日ハスを愛でられるのは癒しになる。

  

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オリジナルの「栞」(しおり)

2023-07-09 22:08:37 | Weblog

梅雨の末期になると各地で川の氾濫や土砂災害が起こり、心配な思いをされながら過ごされている方も多いと思う。勝福寺も裏が山なので、大降りの度に「無事」を祈っている。

さて、この画像は、「弘法大師ご誕生1250年記念法会」の記念品として制作した2点のうちの1点である栞。もう1点は稚児大師さまのフィギュア(約1寸)で、これは以前にも紹介させていただいた。

先月の法会期間中にご参詣いただいた方々、地元の幼稚園と小学校のお子さん達にお配りし、お盆までには勝福寺のお檀家にも謹呈させていただこうと思う。素材は勝福寺所蔵の仏像、仏画、そしてGikoohの好きな作家さんのイラストに文言を添えて、全4種で展開した。

この栞は、本に挟んで使用するのは勿論のこと、素材がプラスチックで光を透過するので、窓辺等に飾っても美しい。いずれも恭しい雰囲気になると思う。制作の発案から完成までは結構な時間を要したけれど、クオリティの高いものが出来たと思う。

お大師さまを身近に感じていただけたら有難い。

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観世音菩薩

2023-07-07 21:51:46 | Weblog

今日は七夕。総社は昼過ぎから降ったり止んだりの空模様となり、地上から天の川を望むことが出来ないけれど、Gikoohは心の眼で雲の上に繰り広げられる星空と天の川を想像したいと思う。

西日本豪雨から昨日で5年が経過した。あの日は勝福寺の寺山からも大量の山水が滝のように流れ出て、小さいながらも土砂崩れが発生した。それを見た近隣の方々が駆けつけて大きなブルーシートで斜面を覆うなど応急処置をいただいたことが功を奏し、それで土砂崩れは止まった。本当に有難かった。しかし、隣町の倉敷市真備町では川が氾濫して堤防が決壊するなど甚大な水被害が発生、51名もの尊い生命が犠牲となってしまった。

真備町にはGikoohの身内や知り合いも多く、当時は気が気ではなかった。あれから5年。いや、まだ5年か。堤防の大規模修繕や町の中心部のインフラほぼ復興したように見受けられるけれど、家や全半壊したり、家族を亡くされた方など精神的にはずっと辛い思いをされている方も多く、早く元気になられることを祈るばかりだ。

今日の画像は、境内にお祀りしている観世音菩薩の立像。観音様に限ったことではないけれど、日頃の信仰心はいざという時には強い心の拠り所となり得るから、今夜はそのことを少し述べたいと思う。東京書籍の『中村元著 仏教大辞典』によれば、観世音とは、世間の衆生(生きとし生けるもの)が救いを求めるのを聞くと直ちに救済する、という意。観自在とは、一切諸法の観察と同様に衆生の救済も自在である、の意。救いを求める者のすがたに応じて大慈悲を行ずるから千変万化の相となるをいう。勢至菩薩とともに阿弥陀仏の脇侍となり、胎蔵界の曼荼羅では中台八葉院の西北にあり、また蓮華部院の主尊でもある。

蓮華(ハス)をお持ちになっているけれど、蓮華部院の主尊ということもそうだけど、蓮は泥中にあっても泥に染まらず、美しく見事な花を咲かせる。これは、世の中がいかに汚れていても自身は清浄潔白であるという大慈悲の表れなのだ。

あたなの心の中には、信仰されている仏様がおられるだろうか?

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大賀ハス(古代ハス)

2023-07-05 21:46:36 | Weblog

今日は蓮の花について話をしたい。仏教においても蓮華(蓮)はとても重要な意味を持つけれど、その辺りから蓮の話を始めたい。

今朝、6時過ぎに勝福寺て撮影

大賀ハス

蓮(蓮華)は古代インドにおいて最も重んじられ、ヴィシュヌ神話ではヴィシュヌ神の臍の中から生じた蓮華の中に梵天がいて、万物を想像するという。仏教では、仏・菩薩の坐を蓮華とし、その蓮華が泥中で染まらないのをとって比喩とし、『法華経』『華厳経』などでは法門にたとえ、密教では胎蔵界の標識として衆生本有の心を表すといい、仏を象徴する。東京書籍『中村元著 仏教大辞典』より。

以下は、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を参照しながら続けたい。

昭和26 年(1951)、植物学者の大賀一郎博士が発掘品の中にハスの果托があることを知り、同年、地元の小・中学生や一般市民などのボランティアの協力を得てこの遺跡の発掘調査を行った。しかし調査は苦心し、翌日で打ち切りという土壇場になってボランティアで参加していた女子中学生が地下約6mの泥炭層からハスの実1粒が発掘された。このことから予定は延長され、後日に2粒、計3粒のハスの実が発掘されたのだ。大賀博士はこの3粒のハスの実の発芽育成を試みた。3粒のうち1粒が発芽し、翌年の昭和27年7月18日にピンク色の大輪の花を咲かせたのだ。このニュースは国内外で報道され、米国ライフ週刊版1952年11月3日号に「世界最古の花・生命の復活」として掲載され「大賀ハス」と命名された。なお、調査によりハスの実は今から2000年前の弥生時代以前のものであると推定されていて「古代ハス」とも言われる。-ウィキペディア-ここまで。

現在は全国各地で大賀ハスが育成されていて、先日の後楽園のハスも、そしてこの写真のように勝福寺においても美しいハスを愛でることが出来る。

今朝、6時過ぎに勝福寺て撮影

Gikoohの恩師の一人、橋本真人先生(令和5年現在、高野山高等学校・校長として奉職されている)は書籍『弘法大師の贈り物』(春秋社)のなかで、

蓮の花が開花するのは、東の空に美しい明けの明星がかがやく夜更け寅の刻(午前3時~4時)と称する時間帯です。高野山の修行僧が起床して、仏さまにお供えする「閼伽水」を汲むのも同じ時間帯で、古来、寅の刻には「水に花が咲く」と信じられ、花水(けすい)と称されています。まことにこの時刻は万物寂(じゃく)として声なく、水中の虫も眠ると伝えられ、至極澄浄です。

弘法大師は、『般若心経秘鍵』の著述で、「蓮(はちす)を観じて自浄を知る」という名句を残されています。「美しく咲く蓮の花をこころの眼で観ずれば、自分自身が本来清浄であることを自覚できる」という意味です。

つまり、この世に存在するすべての人々は。一人残らず本来、こころの奥底に蓮のような澄浄の美しさを備えているということなのです。

と、書かれている。誠に、美しい蓮の花をじっと見つめていると心が洗われるような思いがする。

今朝、6時過ぎに勝福寺て撮影

こんなに美しい古代ハスを楽しませてくれ、仏さまをも観じさせてくれるのは、岡山県が誇る植物学者・大賀博士はじめ、ボランティアで発掘調査に参加されていた人々の賜物だと思う。

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