勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

3月21日は正御影供

2020-03-21 23:03:35 | Weblog
今日3月21日はお大師様の正御影供(しょうみえく)。『高野山真言宗檀信徒必携』より引用して、正御影供について知って頂ければと有難い。
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お大師様は、承和2年(835)3月21日に高野山にて御年62歳で御入定されました。真言宗では、毎月21の聖日を御影供といい、3月の正当日を正御影供といって、ご尊像の前で供養の法会を行います。    
御影供の意味は、お大師様のお姿に表されていますところの有難さを思い、報恩の誠を捧げることでありますから、高野山ではこれを報恩日といっております。
 お大師様の御影には持ち物や飾り物から様々な意味が伝えられていますが、その代表的なものに右手の五鈷杵、左手のお数珠があります。五鈷杵は五智という大日如来の五つの智慧を表し、それは法界体性智、大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智のことをいいます。一方数珠は、仏様の豊かな慈悲の力を表しています。
 お大師様は私達が知ると知らざるとに関わらず、いつも五鈷杵と念珠でもって、衆生を救おうと加持し守護して頂いているのでありますから有難いのであります。   
南無大師遍照金剛
●五智
・法界体性智…大日如来の智慧は法界の根本
・大円鏡智…丸い鏡に一切が映し出されるように、全てを明らかにする清浄な仏智
・平等性智…差別見を離れて平等に照らし見る
・妙観察智…衆生をよく観察して誤らない
・成所作智…み仏がなすべきことを成就させる智慧
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勝福寺においても、朝7時より正御影供を厳修。御影供は毎月の行事ながら、正当日に当たる正御影供は特別に身の引き締まる思いがする。今年令和2年は、醍醐天皇から「弘法大師」という諡号を下賜されて1100年という節目を迎える。勝福寺でも諡号奉賛の慶事に際し、今は公表出来ないけれど既に進行中の計画がある。

明日も早いのでこの辺で。
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白モクレン 空の浮雲 いつか無く

2020-03-20 23:07:34 | Weblog
この詩は、檀家さんが昭和時代に詠まれたもので、当時、境内には大きな老木の白モクレンがあり実に見事だった。10年程前にはNHK岡山放送局の天気コーナーで取材頂いたこともあったけど、5年程前に枯れたので植え替え、写真のモクレンはまだ若い。春の穏やかな晴天に誘われて、見頃を迎えている。
その他、今日は夕方にじゃが芋を植えた。じゃが芋は彼岸入り頃までに植え付けが出来れば良いらしいけれど、日々の所用に追われてようやく畑仕事出来た。

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備えあれば憂いなし

2020-03-18 23:20:14 | Weblog
如常の1日。今夜はGikooh流の防災の話題を。気候変動に伴って、一たび風水害が発生すると破壊力が凄まじく、この現実といかに向き合っていくか、大きなテーマといえよう。

とはいえ、いつくるか分からない災害時に備えることは簡単なことではなくて、Gikoohも微々たる備えを少しずつ進めている。何かの足しになればと、今日は、境内にセンサーライトを増設した。こんな具合で、防災の話題に触れても良いかも知れない。

今日は岡山県の公立高校で一般入試の合格発表があった。Gikoohの高校入試は30年以上も昔のことになる。当時、中3だったGikoohは、弘法大師のお膝元、高野山でお大師様や仏教の学問を学びたくて、行きたくて、でも親元を離れるのも寂しくて、色々な想いが交錯したけれど、高野山高校への進学が決まったあの瞬間の気持ちを懐かしく思う。今思えば、高野山で過ごした高校時代は、今のGikoohに多大な影響を与え、僧侶としての心得や、精神を育てる礎になっている。

人生の目的が定まれば、目的までの手段は異なってもその的を目指して進むだけなので、ある意味、高校入試なんてその通過点でしかない。どちらの結果であっても、人生の目的は早く見つけておく方が良い。もし、結果が残念でも、今は辛苦かも知れないけれど、今のその気持ちは必ず心の財産になるので心配に及ばない。広い視野から望めば、道は沢山あるから。

何だか話がそれてしまった。
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SOJAデニムマスク

2020-03-17 23:09:44 | Weblog
般若経典群の1つとして、人々から圧倒的な支持を得ている般若心経。弘法大師(お大師様)は密教の観点から、四種の序と五つの部分に分けて講釈をされた内容が「般若心経秘鍵」として伝えられている。真言宗のとても大切な経典といえる。般若心経がいかに霊験あらたかで加護を得られるか、また、この中には数々の名文も残されている。例えば、真言は「不思議なり。観誦すれば無明を除く。一字に千理を含み、即身に法如を証す」とか、「医王の目には途に触れてみな薬なり。解宝の人は礦石を宝と見る。知ると知らざると何誰が罪過ぞ」等々だ。

新型コロナウイルス感染症の拡大がとまらない。Gikoohはふとしたことから、昨年12月より「般若心経秘鍵」を日に2回お唱えするようになった。所用時間は1回約20分少々だ。ところが3月に入って檀務がすこぶる多く、体力的にはまだ余裕があるものの、若干、気力が弱り気味なのが自身でも分かるけれど、尚更、1日1日を大切にして拝んでいきたいと思う。

さて、今日の写真は「SOJAデニムマスク」。総社市内の7つの障害者就労継続支援事業所で『今、社会のために出来ること』をテーマに話し合って形にされたそうだ。昨日16日より総社市役所において当面の間、「一人2枚まで」という制限と、数量限定での販売が始まっている。Gikoohは今日入手することが叶った。第一印象はとてもお洒落だと思った。

障害者就労継続支援事業所様の想い、アイデア共に素晴らしく、マスク不足の社会においてもニーズは高く、本当に有難い。
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NHKテキスト「ラジオ英会話」

2020-03-16 22:54:42 | Weblog
如常の1日。多くの人が周知の通り、Gikoohが勝福寺へ入寺する以前は、奈良と和歌山にある智辯学園の中学・高等学校で教職の御縁を頂いていた。そこで、同期の川原正敏先生との出逢いの御縁を頂いた。現在は神戸市にある灘中学校・高等学校で、英語科の教諭として活躍されておられる。

時にはプライベートで寺にお泊り頂き、かれこれ20年以上もの交流があり本当に有難いと思う。
ここでは書けない面白すぎる(失礼!!)エピソードも結構あるけれど、その心は本当に真っ直ぐで清らかで、情熱的で素晴らしい人柄だ。
そんな先生がこの春から、NHKラジオの『ラジオ英会話』4月号(3月30日新開講)より1年間、「英語学習に関するコラム」を担当されることになった。本当に喜ばしいことで、その活躍にGikoohも思わず小さくガッツポーズをした。

その記念すべき第1回目コラムの中に、先生の人の深さが感じ取れる一節があった。川原先生は少年期に極真空手を習われていたそうだが、その極真空手の創始者・大山倍達総裁の「千日をもって初心とし、万日の稽古をもって極みとする」という言葉を紹介されていた。それがGikooh自身の魂にも響いたので、皆様にもと思った。

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~以下コラムの本文から~

これは「万事に千日(約3年)取り組んでようやく基礎が身につき、1万日(約30年)取り組んでようやくひとつの道を極めることができる」という意味です。これは武道のみならず、人生においても、そして英語学習においても相通ずるものがあるのではないでしょうか。もっとも中1で英語を学び始めた私の学習歴は万日を超過しておりますが、まだまだ初心です。極みは果てしなく高い壁として今なお眼前にそびえ立っていますが、一歩でも極みに近づけるように日々精進し続けたいものです。
 英語学習を継続するためにもう1つ大切なこととして、なぜ英語を勉強するのか、目的を明確にすることがあります。目的は人によって千差万別でしょう。私の場合は月並みですが「人とつながる」ためです ~続 く~
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今月のテーマは会話の流れを作る「基本接続詞」。テキストによると、レベル的には、社会生活での身近な話題について理解し、自分の意思とその理由を簡単に説明できる「中」のレベルだそう。大西泰斗先生ののよくわかる中学英文法など、中学生は勿論、高校生も大人も年配の方にも珠玉の1冊だと思われるので、英会話に関心のある人は全国の書店で是非。
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夏日の極上水を汲みに

2020-03-14 23:38:38 | Weblog
この1週間は、12日の木曜以外はすべて予定が詰り多用な毎日になった。万が一の新型コロナウイルス感染症予防のため、Gikoohは寺の門外へ外出する際には小さな水筒を持参する。中身は抹茶。しかも、あえて荒漉しの抹茶を用いている。口に含むたびに少し抹茶の塊(ダマ)が残る。これが殺菌効果を高めていると感じるのはGikoohだけ?
さて、今週は唯一空いた木曜日に、新見の大佐山山麓に位置する「夏日の極上水」を汲みに行ってきた。もう10年くらい通っているかも知れない。健康の源は水なので、美味しい水と巡り合うと感動する。夏日の極上水はミネラルが豊富で、Gikoohのお気に入り。
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東日本大震災から9年目

2020-03-11 22:38:50 | Weblog
東日本大震災から9年目を迎えた。2011年3月11日、東日本各地に引き起こした大地震と大津波は、東京電力福島第1原子力発電所をはじめ、広範囲に深刻な被害をもたらした。

Gikoohはあの日の空の雰囲気のことを覚えている。気温が低くて、分厚い暗い雲に隠された空の境が二分したような異様な空だった。地震後、次々と被害の様子が伝えられ、Gikoohは自坊である勝福寺から仏の威光を届けたいと、50日間以上拝む日々を過ごした。

今朝は本堂に籠り、1人静かに当時の様子を回顧。改めて犠牲になられた多くの尊い生命の菩提を念じた。あれから9年、報道で復旧復興の進捗状況を見ていると、道のりはまだ
長いと感じたけれど、1つ1つ問題を解決して、明るい未来に繋がって欲しいと切に願う。

2020年3月11日、我が国においても蔓延の兆候を思わせる新型コロナウィルス肺炎のことも気掛かりだ。これについても、Gikoohは現在、日に3回、事態の鎮静を願って祈りを捧げている。そしてこんなことはあり得ないけれど、もし政府や行政から御祈願の依頼があり、尚且つ来寺賜れるのであれば更に祈りの力は高められるだろう。もしGikoohが行政に携わる人間ならば、中国の陶淵明の如く、広い観点から問題の解決の糸口を模索するだろう。Gikoohの大好きな春の甲子園は中止になってしまったけれど、Olympic・Paralympicsまでそうなるのはあまりに悲しい。

一方でもしこんな状況の時に、再び大地震や風水害に襲われたらどうなるのだろう…と考えると、日々を大切に生きておかねばと思う。遠くない日に更なる災害が起こるとも限らない。従って、出来る準備は進めておきたい。

話題が少しシリアスになってしまったので横道へ行きたいと思う。写真は、甕に蓮を植えているところ。4か月後には、諸問題が山を越えて綺麗な花が開きますように…。
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寺から出ずとも、やるべきことは多い

2020-03-02 22:50:56 | Weblog
ここ最近のGikoohは、お陰で元気に過ごさせて頂いている。さて、勝福寺には大賀蓮の甕が3つほどあり、余寒残る今の時期にやるべき仕事がある。それは、甕から水と土と蓮根を全部出して、蓮根の根切りをし、新たな土と入れ替える作業。甕が大きければ力仕事になるけれど、これをしておけば今夏、綺麗な花を咲かせることが出来る。数日後にもう1甕増やす予定だから、写真でupしようかな。

そして、今日は午後から「雛祭り」にと立派な桃や、産みたて卵を頂いた。本当に有難い。
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