勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

茶室の炉壇

2012-06-30 22:57:35 | Weblog
明日から7月になる。今年ももう後半に入ることに、時間の過ごし方を大切にせねばと思う。

今日は雨模様で寺務をしたのだが、ここ数日は空いた時間に茶道具の手入れや掃除をしている。勝福寺には本式な茶室はないものの、略式な茶室は二部屋あり、そのうち一室は電気式の「炉壇」を組み込み、もう一室は「炉壇」がまだない状態だ。今秋くらいまでには用意をして、炭を入れられるようにしたい。
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毎月28日はお不動様のご縁日

2012-06-28 22:28:02 | Weblog
午前中に護摩供を修した他は如常の1日。写真は寺務所から。
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残念ながら山羊の「めいちゃん」死す

2012-06-27 22:27:07 | Weblog
3日ぶりの日替わりになった。今年は檀務をはじめ、公私共に多用なためホームページや日替わりの更新が滞り気味になっている。

さて、2週間ほど前から飼育していた「めーちゃん」だが、結論からいえば昨夜遅くから今朝未明の間に息を引き取った。先週水曜日にめーちゃんのことを書いたばかりなのだが、その僅か数日後から体調を崩して一時は回復の兆しを見せたものの、結局残念な結果となってしまった。獣医さんの話によれば、詳細は分からないものの、生まれながらに虚弱体質だったかも知れないこと、反芻機能の発達段階において新たな環境変化が応えたことなどが推察された。いずれにしても可哀そうなことをしたのだが、様々な夢を膨らませてのヤギ飼いへの挑戦だっただけに、落胆した。だが、Gikoohはこれで諦めることなく再度ヤギ飼いに挑戦したいと思っている。何故なら、今回の件で諦めるほどの軽い気持ちでヤギ飼いを始めたわけではなく、これから起こるであろう様々な世の変化に対応していくための1つの提唱として再度挑戦したいと思っている。
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麗仙湯という入浴剤

2012-06-24 22:26:06 | Weblog
6月中は法事の席で、「稚児大師」のお話をさせて頂く機会が多い。稚児大師については、6/15の日替わりを。

弘法大師(お大師さま)がお生まれになられた時代背景は奈良末期、政治も経済も不安定でありながら、都の貴族、豪族、或いは一部の僧侶達といった上流階級の雅かさとは対照的に、一般庶民の生活は貧しく厳しいものだった。Gikoohが思うに、お大師さまは幼少期より恐らくこのような社会を憂い、自ら土をこねて仏様を作り、お堂に安置してこれを礼拝、世の安寧を願われていたと想像している。幼少期のお大師さまは聡明だっただけではなく、このような貴い行いをされていたことから、周囲の人々から「貴物」と呼ばれていたのだろう。

現在、大人も子供も「世の為に、人の為に」との純粋な思いを胸に生活される人は減少傾向にあると推察している。核家族、結婚問題、家庭での家族関係、先祖(家)の継承、社会との関係、人間の品質そのものが劣化してはいないだろうか。今の自分自身が満足していればそれで良い、その為なら例え家族が犠牲になっても仕方ないという自己中心的な考え方をしている人が増加傾向にあるように思えてならない。話は飛ぶが、日本国の舵を握る政治家達も例外ではなかろう。時代が大変な時は、何事も「倹約」して体制を立て直せば良いのではないか。Gikoohは政界人が「墨汁」のようにならないことを願っている。

さて、今日は午後から日没まで来客の続いた1日となったが、合間には畑作業と草刈りを延々行った。比較的涼しかったので大分と捗った。そして夜、入浴の時に写真の「麗仙湯」という入浴剤を湯船に入れた。先月、Gikoohがかつて勤務していた「智辯学園」のすぐ傍にある辯天宗本部へ久々にお参りに行った際に購入してきた。辯天宗には「チベン製薬株式会社」という施薬部があり、漢方を中心としたその薬のクオリティは高い。Gikoohのお気に入りは整腸剤、どくだみ茶、そしてこの麗仙湯だが、疲れた身体を癒すにはこれ以上の心地良さはないかも知れない。配合成分が自然の生薬ばかりなので一般の入浴剤に比べると多少割高だが、特に香りは他の類似品に比べ群を抜いている。

今夜はこの麗仙湯を風呂だけでなく、枕元にも置いて心身ともにリラックスしようと思っている。
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山形のさくらんぼ

2012-06-22 22:49:55 | Weblog
如常の1日。山形で兼業農家を営む友人から今年も「さくらんぼ」が送られてきた。友人とは大学1回生に知り合い、彼はkawasakiの大型バイクを操るライダーでGikoohも遊びの中で時々乗らせてもらった経験がある。Gikoohが勝福寺へ入山した数年後に彼が来山。Gikoohの楽観的な性格からか、友人や知人、更には恩師まで泊まって頂いた方々は結構多いが、中には数週間から1か月ほど生活を共にした人もいる。山形の友人も数週間滞在し、寺の日常の生活を通して人生や社会について夜な夜な語り合った。懐かしい思い出である。

あれから8年、毎年毎年夏には「さくらんぼ」、冬には「蜜入り林檎」を頂いている。本当に申し訳なくも感謝の気持ちで一杯だが、彼のこの紳士な行為は凄いの一言に尽きる。現在は結婚されて立派なお父さんになっている。さくらんぼは早速本堂にお供えして、彼のご家族が益々発展されるようご祈念させて頂いた。

山形のさくらんぼは言わずと有名だが、生産者の顔が分かるというのは一層有難く感じる。
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新茶

2012-06-21 23:04:04 | Weblog
毎月21日は御影供(みえく)。御影供とは弘法大師の御影(みえ)の御前で供養の法要を執り行うことをいい、勝福寺では温かい御膳をお供えし、修法することが常となっている。真言末徒の皆々様、宗旨は違えどお大師様をお慕いされている皆々様、どうぞ毎月21日は檀那寺、或いは近隣の真言寺院にお参りをし、お大師様を思い、お大師様のお加護をお受けになられて下さい。寺の参道を歩まれるだけでも、心の感受性(アンテナ)は磨かれ、浄化されることでしょう。


さて、写真は先日頂いた新茶。新茶の茶葉はとても若いから苦味も青味も残っているけれど、それが新茶ならではの爽快な風味を醸し出す。お茶屋によってはいつまでも新茶が入手出来るけれど、一般的には毎年6月~7月だけの風物詩となる。
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めーちゃんの見聞記

2012-06-20 22:04:19 | Weblog
如常の1日。さて、写真は今日6月20日のヤギ。名前は「めーちゃん」。勝福寺に来てから1週間が過ぎ、お互いに新たな環境に慣れてきた頃だ。つい昨日まで「めーめー」とよく鳴いていたけれど、今日から随分と静かになった。めーちゃんはまだ生後3か月で小さいから放し飼いにはしていない。もう少し大きくなれば鶏と同じように自由にさせられればと思っている。ヤギは草や枯葉を食べてくれるから境内の清掃に一役かってくれるだろうし、糞(コロコロタイプ)は、たい肥にして野菜や花作りに活用する予定だ。

少し心配していた鶏のヤギの愛称はとても良くて、眺めているとなかなか興味深い。
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ささゆり

2012-06-18 22:25:16 | Weblog
午前中は木工芸家・林鶴山さんのお宅へ伺ってきた。林さんからは分野を選ばず多くのことを学ばせて頂いているGikoohの心の師だ。林さんのお宅には部屋のそこここに季節の花が飾られ、茶・花・香関係の書画や諸道具が飾られ、小さな清流の浄音と苔むした庭を眺めながら抹茶や煎茶を頂くのが常だ。このスタイルはGikoohが故人の父に連れられていた頃(約40年前)と変わらないが、Gikoohの今は林さんや父の行ってきた文人趣味が多分に影響している。

林さんの口癖に「何でも良いから花を生けてお茶を飲む。そうすれば感性は自然と磨かれる」と。日常どんなに忙しくとも、わずかな時間でも心を鎮める習慣が正しい思いを養わせ、日々の言動となって現れるもの。これは、寺の住職にとっても意義深いことだ思っている。お寺へお参りしても花の一輪もない、さらに接待のお茶はペットボトルという環境では、わざわざ寺へ足を運んだ客人の心境はいかばかりか。例えばの話である。

さて、写真は「ささゆり」。葉が笹の葉に似ており、さゆりは早く咲くゆりというのが語源だ。古来から珍重され、万葉集にも詠まれている。6月の今の季節、山の奥深くに自生しているが、一般的には入手は難しい。Gikoohは今日、林さんからお裾分けを頂いた。林さんはお知り合いから頂かれ、その方の郷の持ち山に多く自生しているという。いずれにしてもGikoohにとって5年以上ぶりの入手となっているので大事に鑑賞している。ささゆりは夕方あたりから一面に香りはじめ、その香りは幽玄そのものだ。
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岩国へ

2012-06-16 22:12:56 | Weblog
今年のGikoohは気学的に見ても環境の変化線に乗っているためか、平素にはない出来事が何かと多い。この変化は突如として現れるというより、今までの生活態度等の結果が何らかの変化として起こっているようにも思われ、慎重さを欠かないように心得ている。

拝むことは何をおいても大事にしているため、法事を務めていても、葬儀を務めていても、諸仏の存在というのを生々しく感じることが多くなっている。故人や生者に対して楽に拝める時、全身全霊を込めて拝まなければならない時と様々だが、この感覚は鈍らせないようにせねばと常々思う。ただ、目に見えない世界のことは誤解を招くことにも繋がりかねないから控えたい。そして今年は県内の美術館と縁を頂くことが重なり、現在は岡山県立美術館に物故作家・平賀石泉氏の茶盆を展示させて頂いている。我が国の伝統が培った茶道具の精神と技法を後世に伝えていくためにGikoohのような者を役立てて頂けることは有難い。

ところで今日は法事もなく、Gikooh Familyで高校時代からの友人がいる岩国のお寺へ出掛けてきた。美味しい食事を御馳走になったり、お互いの家族で色々な話も出来て楽しいひと時になった。
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6月15日は弘法大師のご生誕日

2012-06-15 23:03:00 | Weblog
6月15日は弘法大師・空海の降誕日。ご生誕は宝亀5年(774)6月15日、讃岐の国屏風ヶ浦(現在の香川県善通寺市)に父・佐伯善通卿、母・玉依御前の間にお生まれになられた。今夜はこの御尊像を拝しながら稚児大師の話を。

先月21日の日替わりで記したように、弘法大師の代表的な御尊像には21大師のお姿が伝えられ、先月の御入定大師は広く世間に知られている。そしてこの稚児大師は、八葉蓮華の上に座され、胸の前に美しい合掌をされた貴いお姿で、私たちにこの世で一番貴いものを教え続けているとされる。お大師さま7歳頃のお姿とされ、当時誰に教えられることもなくお堂を作り、土で作られた仏さまを安置して礼拝されるお姿に周囲の人々からは「貴物」(とうともの)と呼ばれていた。

当時は奈良末期、日本は未開の国で貧富の差が大きく、政治も経済も暗黒の雰囲気に包まれていたという。そんな中でお大師さまはおそらく世を救いたい、人々を救いたいという貴い菩提心が芽生えていたのではなかろうか。

今夜はこの辺で。
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