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書籍3題 その1追悼集

2017-03-10 12:43:26 | 


2年前急逝した大学時代の同級生を偲んで、山岳部の友人達が中心になって編纂した追悼集が完成した。といっても私が南米旅行で遊び歩いている時に、編集委員が最後の追い込みで作ったものである。山岳部の中心メンバーとして活躍した彼は、卒業後も学士山岳会(OB連合山岳会)の発展に寄与し、一時は存続の危機に瀕した現役クラブを見事蘇らせた。

追悼集の編纂は、先輩のクラブOB会会長が音頭を取ったが、実務は後輩がおこなった。前にも山岳部の組織について触れたが、ここは体育会系の上意下達の指揮系統と、自発的、自主的行動形態がうまくマッチしている組織で、皆自由に討議しながら完成までの内容的、財政的な運営が見事に行われた。

もちろんこの追悼集を手にとって見れば彼の素晴らしい生き方を随所に汲み取ることができる。彼の遺徳がこの追悼集を完成させたのだろう。幼年時代、青春時代の地域との結びつき、我々と過ごした大学時代、社会へでてからのビジネス時代、そして最も時間を割いた山登りとの関わり、どの時代をとっても周りから一目置かれ、愛されていたことがよく感ぜられる。

彼は「自然を愛しする心を忘れずに」と言うのが、キャッチフレーズであったが、実は周りの人間をとても大切にした。我々の中でも、権力を振るう、とか、権威を傘にことは一切なく、何時も暖かく、公平な目でことを推進した。身を置いた各所でリーダーに推挙され、役割を見事に果たしたのも、周りの支持があったからに他ならない。

このことは私だけでなく、追悼文を寄せていただいたほぼすべての人が共通して触れることである。彼の生きた期間はあまりにも短かったが、その足跡はすこぶる大きい。追悼集を手にして、かけがえのない友人を失った悲しみが再び私を包んだ。