遅いことは猫でもやる

まずは昔メールした内容をひっぱってきて練習...
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幸せの太鼓を響かせて

2011-06-13 09:00:36 | 雑感



旅行前の慌ただしい時間を縫って、SO関連の映画を見に行った。
予想以上に面白い。お薦めしたくなるほどだ。

長崎のコロニー雲仙にいる、普通の知的障害の人が、普通に結婚し、子育てをし、
地域社会に溶け込んでいる。ちょっと普通でないのは、プロの和太鼓奏者である
こと、ひたむきに練習することだ。

映画の題名がちょっとダサイ。上映前の館側の注意事項も「なんだかなあ」とユー
モアさえ感じる力の入り様だ。
昔歌声喫茶で、リードする人のはなしを聞いているようだ。題名から想像するに、
お涙頂戴の、善意の人満載の、奮闘物語だろうとたかをくくった。

だが映画自体は違っていた。淡々とした事実を丹念に追ってゆくドキュメンタリー
である。決して派手な演出はない。ドラマっチックにも仕上げていない、しかし
飽きさせず観客を引っ張ってゆくのは、プロの映像技術者、演出の力だろうか。

知的障害者が世の中で生きてゆくことの難しさ、周囲の人との関わり合いを、過
度に力を入れて語らない。

世界的な和太鼓奏者、時勝矢一路氏が、稽古を着けるのだが、その指導が素晴ら
しい。厳しいけれど、温かい。また子どもの教育に関わる保育園の保母さんたち
の眼が、的確である。プロである。

岩本団長を若い頃手放した母親の述懐も本音が出ていてなんとも良い。副団長高
倉君のスポーツマンのような、トレーニング、禊、演奏パフォーマンスが素晴ら
しい。

静かな感動を覚えた。正確にSO活動を理解していると思った。こんな世界がもっ
ともっと広がるといいと思う。是非皆さんにお薦めしたい。

名演小劇場 名古屋市東区東桜2-23-7 052-931-1701

幸せの太鼓を響かせて
http://inclusion-movie.com/

こんな時に

2011-06-09 12:40:09 | 雑感

こんな情勢である。

日本中が自粛自粛の掛け声の中で、物見遊山でもあるまいにとは思うのだが(現に今年は夏に東北各地を回ろうかとも考えてもみたのだが)恥ずかしながら自分の年齢、体力を考えると、再来年以降に自信がもてない。今年はラストチャンスだと思い、ペルー/マチュピチュへ行くことにした。
標高3800mを越えて3200mの地へ行く予定で、持病の高血圧がどんなふうに影響するかちょっぴり不安。医者は無理をせねば大丈夫だと、曖昧な返事でした。

行くと決めたのならば、やはり地球一周割安チケットを活用して、トルコ、ギリシャ(SO世界大会)、バンクーバー(義妹の家)を回り、ニューヨークで少し遊んでから、
ペルーへ入ろうという欲張った旅の企画を立てた。総距離29000マイルの旅である。

行先などは色々夫婦で話し合ったのだが、飛行機、ホテル、現地ツアー、保険などの手配は、プロもビックリする程神経の行き届いた、旅好きの家内が、全部やってくれている。おまけに手荷物の準備もしてくれるのでありがたい。今回もスペシャルな個人添乗員がついたような旅だ。


というわけで、6/13~7/22までの約40日間の行程で、多分最後になるであろう地球一周の旅を楽しんでこようと考えています。その間ブログはお休みになると思われます(旅行先でのインターネット接続と、時間が取れるのかに自信がないので)のでなにとぞご容赦下さい。帰国したらまたせっせと書きます。(というほど期待されていないか)

では、まもなく行って参ります。



芸術家の魂(人柄のよい陶芸家)

2011-06-07 15:43:20 | 友人・知人

ギャラリーNOZU全景

入り口の案内

私とほぼ同年で、瀬戸に在住する陶芸家がいる。窯業高校で教えていたが定年を迎え、焼き物に専念される、自由な境遇だ。奥様も書道家で、ご主人の焼く作品に、字を書き添えることなども気軽にやられる。ご夫婦が芸術家であり、先生だ。

一度ご自宅におじゃまし、陶芸の指導をしてもらったこともある。

遠く南米なども旅し、最南端ホーン岬までも行かれた。最近ではヒマラヤの50
00mを超える峠にも登られている。写真の腕もなかなかである。
体力の維持、強化にも真剣に取り組まれ、加圧トレーニングを続け、仲間と時々
は、低山を楽しまれる。お酒をご一緒しても、とても穏やかな視野の広い方で、
癒される感じで楽しい。

その彼が、瀬戸のギャラリーで個展を開くと案内された。個展は何年も前からあ
ちこちで何回も開いておられるのでが、一度も拝見していなかったので、休日に出かけた。

会場は坂の上のギャラリーNOZU。瀬戸市内。このギャラリーは新潟県十日町市から移築した180年前の古民家だ。豪雪地帯の建物だけあり、天井は高いが梁が太い。漆喰の壁とコントラストを成して力強い空間だ。




会場風景 長押や梁、柱が美しい


古民家と展示がうまくマッチしている

驚いた。あの穏やかなI氏の作品と思えないほど、勢いがある。生命力に満ちて
いる。岡本太郎ほどどぎつくはないがカラフルでもある。造形も自在だ。20代
の作品と現代の作品が並べられているが、若々しさは変わらない。彼の芸術家と
しての秘められた熱さ、激しさを感じた。空間の力強さに充分対応して存在感を
示している。

人は見かけによらぬもの。あの穏やかな人柄の中にこんな激しさが秘められてい
たのか、とその問題提起に静かな衝撃を受けた。


2階には成長した教え子達の作品も少し出展してあった。
帰り際、この建物のオーナーとお茶を頂いた。控えめな人で好感が持てた。折角
移築してきたので、この建物を地域の人達にもっと知ってもらいたい、というの
がオーナーの夢だそうだ。


暫し談笑

しかし全体的には癒しのひとときとなった。このお人柄のよい芸術家に会えるのは、楽しみの一つではあるまいか。

ギャラリーNOZU  瀬戸市陶栄町39 TEL0561-82-1873
 石山駿作品の今昔展 2011年6月4日~7月24 7月2日3:00~アーテイストトーク
 (会期中は金・土・日のみ開館します。11:00am~6:00pm)入場無料

池波正太郎記念文庫

2011-06-04 11:54:13 | 行ってきました

案内パンフレット


東京に行った折、ちょっとした時間を見つけて、池波正太郎記念文庫に行ってき
た。台東区立中央図書館(生涯学習センター)の一階に併設されている。

あの鬼平犯科帳、剣客商売、仕掛人・藤枝梅安の人気シリーズが生み出された背景をほんの少しでも見ておきたいといった興味からである。

池波正太郎は大正12年に浅草で生まれ、一時浦和市に疎開したがその後、根岸へもどり、そして再び浅草に住む。「自分の故郷は、上野、浅草だ」と言っているように、この界隈が好きである。

彼は先物取引所、株屋の店員を経て軍隊へ。戦後は都の職員となり、長谷川伸に師事し、新国劇の脚本などを手がける。以降「錯乱」で直木賞、吉川英治文学賞、菊池寛賞、等を受賞。67歳でなくなった。子供の頃両親が離婚、転校もした。色々な修羅場の境遇が彼の人間観察力を育んだのだろう。

彼は、食・映画・芝居・旅と人生の四つの分野に興味を示し、活躍もした。絵心もあった。彼が演出に関与したであろうという映画監督の人物集は30人以上にのぼり、幅の広さに驚く。この記念館(撮影禁止が残念であった)には1000点近い著書の他、書斎の再現、万年筆・絵筆などの遺愛品、自筆原稿などが収納されている。彼の絵も展示してある。

江戸古地図に、鬼平犯科帳、剣客商売、藤枝梅安シリーズに出てくる地名や活躍場所をプロットしてあり、梅安の居宅、鬼平の役宅と自宅、相棒岸井左馬之助と通った道場、使った茶屋/料理屋などの位置がわかるのが興味深かった。

執筆机の周りは案外整然としており、必要なものが手に届く範囲に収められてい
る感じだ。そうでなければ、各シリーズがこんがらがってしまうのだろう。

それにしても多作である。鬼平シリーズ「誘拐」の三章を書き終えたところでな
くなり、未完のままで終わっているが、ざっと四十年で1000点、年約20~
25点は驚異的である。

また先日読んだ藤沢周平の「漆の実のみのる国」は童門冬二の「上杉鷹山」の底
本だと思っていたのが、掲示してある年表により、童門冬二のほうの作品が先に発表されており、私の勝手な思い込みであったことも分かった。

池波作品ファンには一度訪ねられることをおすすめしたい。am9~pm8時開
館(日祝は5時)定休日は第三水曜日他である。

運動会と地ビール

2011-06-02 16:07:18 | 家族

全校生徒による開会式

孫が運動会だという。「おじいちゃん・おばあちゃん絶対来てねー!」といわれ、
ホイホイと東京まで出かける。「そうとうな爺バカ」である。

予定されていた日曜日は台風の影響で中止、翌々日の火曜日開催となった。それ
でも結構父兄、祖父母が学校に詰めかけている。都会の学校ゆえ校庭が狭い。し
かも土ではない。最近の放射能騒ぎの影響がないだけまだ良しとせねばなるまい。

先生たちの奮闘ぶりが気の毒なくらいだ。子供、父兄、地域の人にも気を使い、
プログラムの進行には走りまわって準備する。昔我々の小学生の頃もこうだった
のだろうか。先生方のご苦労に頭がさがる。


手作りのプログラム

「ヨーイ・ドン」子供の緊張と先生の奮闘

それでも徒競走は全学年がやり、綱引きこそなかったが、玉入れ、騎馬戦、組体
操とプログラムも昔風のリバイバル物が多くなってきた。全校を赤組と白組に分
け、その対抗戦で競技をすすめる、というので、個人戦がすべて全体の得点に加
算されるようにしてある。「チームの為に頑張ろう」という精神を植えつける仕
組みだ。


お昼に頂いた地ビールのラインアップ

息子の自宅は学校から3分ほどなので、昼飯は一旦帰って取った。(この日はウ
イークデイなので子供たちには学校で給食がでる)お嫁さんの実家の親御さんも
応援に来ているので一緒だ。おみやげの地ビールを頂く。数種類の詰め合わせだ。
リンゴ味、バナナ味、ハーブ味、赤米使用ビールなど、バラエテイ豊富で楽しい。
昼間の酒はよくまわる。それぞれを少しずつ美味しく頂いた。


フラフープを使った演技

運動会は和やかに進み、得点争いで熱気を帯び、4~6年生によるリレー、1~
3年の大玉送りでクライマックスを迎えた。得点の発表も百と一の位を先にして
最後を十の位にするという演出もドキドキして面白い。一年から六年まででこん
なに差が付くのか、と思うくらいの格差だ。体格だけでなく、判断力、体力、規
律を守る力など眼を見張るばかりだ。このころの一年一年は文字通り日進月歩で
ある。また上級生が進行のお手伝いをし、下級生の面倒をみるという仕組みも良く考えてあると感じた。

それに引き換え、我々の一年一年は変化に乏しい、しかも自分中心。などと妙なところに気がついて一日を終えた。


得点掲示 白組の勝利