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ここまでの時間は、11:00長兵衛ロッジ発、11:35福ちゃん荘発、12:45鞍部(雷岩)着、12:55頂上標識着、1:00雷岩昼食場、2:00出発。風が少し出てきた。富士山の上に小さな笠雲が掛かって来た。
ここからは快適な稜線歩き。ほんの少しだが岩場もあり、危険はないが変化があって楽しい。ここは森林限界の上で見晴らしも抜群で、近くの尾根は勿論、遠くまで見通せる。
小さな小屋が見えてくる。賽の河原の避難小屋だ。人の往来があるのでいいが、誰も居ないと風が吹き渡るところにケルンが一つ、無人の小屋がポツンとあるここは寂しい。賽の河原、親不知などという何処にでもある地名が少し安直である。
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緩やかな登り降りが続き遠くの峠に複数の建物が見えてきた。中里介山の物語「大菩薩峠」で有名な峠である。もっとも題名は知っているが、この小説は読んだことはない。昼食後ここまで小一時間、到着2:50だ。10分ほど小休憩をして3:00出発。最終バスに間に合うかと少し心配だ。ここからは道幅も広がり傾斜も緩やかな散歩道といったところ。この時間でも軽装の人が登ってくる。
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介山荘から35分で福ちゃん荘到着。途中武田勝頼と縁のある勝縁荘、無人になった富士見山荘を経由しての道のり。ここからは登りとは別のタクシー道路を降りる。20分足らずでロッジ長兵衛帰着。最終バスの時間は過ぎていたが、臨時バスが40分後に出るとのことで一安心。早速ビール、チューハイを買ってきて、息子と健闘を称えあった。息子も重い荷物と肥満体を駆って、よく頑張ったものだ。今回のブログには私の写真がよく登場するが、息子のおかげである。ちょっと申し訳ないが、人の息遣いが少し伝わるようなのでお許しいただきたい。
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帰りのバスの中で残りのチューハイを楽しみながら見た紅葉も絶景であった。補助席が少し開いているだけの、ほぼ満席の左側の席席から見る渓流沿いの紅葉は、バスが曲がる度にあたらしいすがたをみせ、夕暮れの谷間に映える赤と黄色の木々は真っ盛りで日本の秋を満喫した。途中日帰り温泉施設で下車。ゆったり温泉に浸かってくつろいだ。やまと天目山温泉は強いアルカリ泉で、源泉は37度位で大分ぬるめだが、はいってみると長湯できて気持ちが良い。外に出てみればすっかり暮れて、バス待ちの人5,6人が見えないほどであった。
東京に着いたのは9時近くで、夕飯は錦糸町の寿司ざんまいで一杯やりながら久しぶりの会話を楽しんだ。ここは回っていない寿司屋だけあって、料理の味は確かであった。