遅いことは猫でもやる

まずは昔メールした内容をひっぱってきて練習...
更新は猫以下の頻度です。

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春の兆し

2011-02-28 15:55:29 | 雑感



先週、春一番に見舞われた。

暖かい日が続いたが、強い風のあとまた寒くなった。
三寒四温の毎日。

ふと気がつくと、梅の花が満開である。
桜切るバカ、梅切らぬバカ。といわれるが、
寒い中ゴツゴツと枝を伸ばし、白い花を可憐に着ける。

桜のような艶やかさはないが、キリっとした清楚なたたずまいだ。
2月には梅が似合う。寒さの底に咲いてくる生命力を象徴する。
明日から3月。万物が萌えだす陽春となる。

春がすぐそこに来ていると感する。


雨の朝

2011-02-25 08:12:10 | 雑感


今日は珍しく雨だ
小さな裏庭の石を濡らして降る
かすかな音を立て周りを湿らせながら降る

気持ちがやすらぎ ほーっと肩の力が抜ける
ひたすら前に向かってきた日々
張り詰めてきた毎日も懐かしい

最近心が休まる雨の日が好きになってきた
刺すような寒気に舞う雪の朝
一点雲のない晴天に 
折れそうな自分の気持ちが支えられた日もあった
しっとりと降る雨に春の訪れが感ぜられる

天から降りそそぐ雨に 葉も石も静かに光る
時々に求めるものは様々だったが
本当は何を求めて己を駆り立てていたのだろう

こんな雨の日にゆったりと自分と向き合ってみようか

どうだ~。

2011-02-19 07:57:25 | 雑感

球春が近づいてくる。

と言っても私は、野球よりサッカー、ドラゴンズも応援しているが、グランパス
の動向が気になる方だ。

時々一緒に応援に行く、元の会社の若者たちからグランパス優勝記念のマフラー
をプレゼントされた。なんとも嬉しい。楽しい。どんなもんだとこのマフラーを
見せびらかしたくなる。

彼等の代表が寄せたコメント、私のコメントは以下のようである。
読者諸氏のコメントを伺いたい。

若手○○君のコメント

ピクシーのサッカーは1年目のが観ていて面白かったように思います。
ボールも人もよく動いていました。
昨年のグランパスは個人能力の高い選手を上手く配置して
1対1で勝てばいいサッカーをしていたように感じます。
補強により個々の能力が高く1対1で勝てることによって
常にフォーメーションを崩さない形で試合ができていたように
思います。そのためボールを拾ったり保持する時間は長くなり
今流行のポゼッション(ボール支配)ができたと思います。
優勝するためには良かったと思いますが・・・。

今後は常に強豪チームとしての地位を確保するために若手の育成と
個で勝つのではなく組織で勝てるように変えていかないといけないように
思います。

私のコメント

○○君の分析に私も全面的に賛成だけれど、プロは目指すところ(チームカラー)と、
美しさがプレーにでなければいけないと思う。一回優勝したのだから、次はただ勝
つだけでなく(連覇はものすごく難しいことだけれど)より高いレベルのサッカー
を目指してほしいと願っている。ヴェルデイ、ジュビロ、アントラーズ、レッズ
と進化してきた日本のサッカーをさらに高くしていってほしい。

個人能力の高い選手を集めただけのチームではない、といった処を今年は示す必
要があるのでは、と思います。でないとかっての巨人軍と同じになる。

まあそれにしても、やっぱり勝ってくれたほうが応援に行きがいはあるケドね。


とまあこんな具合です。彼等とは4/2豊田スタジアム、苦手鹿島アントラーズ
戦に行く予定です。今年の戦力を占うには格好の試合だと思う。

勿論このマフラーを持って応援します。


中原の虹

2011-02-17 18:08:47 | 


浅田次郎の3部作。蒼穹の昴、珍妃の井戸、とこの作品によって構成される。

中国清朝末期の宮廷を描いた、これらの作品はそれぞれ趣が違う。地方の貧しい
家の男が、科挙の試験を通りぬけ、或いは宦官の道からトップに上り詰め、西太
后の傍まで行く物語。西太后と光緒帝の確執、李鴻章、袁世凱など、私達が中国
史で少しは耳にした人物も登場する。珍妃の井戸は光緒帝の后が政変で井戸に投
ぜられたがその犯人は誰だ、ということを、関係者の口述という形で、様々な可
能性を追求する。

この中原の虹は張作霖、張学良を中心に、満州族(女真族)と漢民族との争いを
描く。このころから台頭し始めた日本も登場してくる。

蒼穹の昴でも書いたが、浅田次郎の筆使いは、司馬遼太郎のように全体を俯瞰し、
歴史の流れを十分把握した上で、そこからの必然として登場人物の行動を描くも
のではない。個人の心情、駆け引き、立場から生まれる行動、民族の特性、など
からかなりの創作が行われるが、ストーリーテラーの才能は抜群で、読むものを
飽かせない。

歴史上の人物が躍動してくる。
お陰で当分は退屈をしない。


激うまの焼肉

2011-02-15 15:40:12 | 雑感


ユッケ(食べかけ)とタンとキムチがまず来た。

名古屋に行った折に久しぶりに焼肉屋さんに行った。
知人が紹介してくれた店である。

老人になって、魚と野菜中心になってきたので、こんなことは珍しい。

行ったのはTV塔の西側、角の二階にある近江牛卸問屋「激」という店。(タワービル3F)
何やら、肉屋さんの直営店でA4,5クラスの肉を出す店として売り出している。

知人の紹介ということで特別メニューを味わうことができた。
まずは軽くユッケ。サラダとキムチも付いてくる。次に塩タン。分厚く切ってあ
り歯ごたえ十分。タンだけは外国産だと、わざわざ断りがある。これだけの味な
ら何処産であっても一向構わないと思うのだが。

サラダ(たべかけ)とミスジ

レア部位のイチゴとフランク


酒が進むこと。
ここからは国産近江牛。ミスジ、続いてレア部位のイチゴにフランク、そして、
ハラミ、ホルモン、それぞれ味わいが違い楽しい。最後はA5クラスのカイノミ
のサイコロコレがまたしっかりサシが入っていてジューシー。

あんまり旨いのでキムチとホルモンを追加。思わずマッコリを4本も飲んでしまっ
たが、ちょっと飲み過ぎであった。最近控えていたのに、明日は歯が相当痛むだろう。
(自業自得である)

ハラミも美味そう


お楽しみのカイノミ

締めにビビンバを注文し、すっかり満足。

中年の我々には量も丁度良いが、若者には少し物足りないかもしれない。タレは
少し甘目である。しかし価格も激安と言ってよく、肉の味の良さは抜群である。
自分だけの秘密のお店として取っておきたい、あまり教えたくないお店だが、ちょっ
と自慢したくなるお薦めの店でもある。また行こう。




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日展

2011-02-14 15:26:15 | 行ってきました


日展を見に名古屋栄にいってきた。

休日の事ゆえ、大勢の人で賑わっていた。
いつもながら感じるのだが、日展は洋画、日本画、彫刻、書、篆刻、工芸と分野
が広く、点数も多い。この1/5位でいいのになあ。みるだけで疲れてしまった。

疲れで年齢を感じる。年をとると論理的判断力は衰えるが、感覚的な力や、善悪
の判断力は研ぎ澄まされてくると聞いたことがある。そういえば60歳くらいの
時に見に来たときには、部屋に入って気になった作品を見て、その名前を見ると、
ほとんど金色の紙(賞の表示)が貼ってあった、という記憶がある。

今回は、人の頭で十分作品が見えないのと、感覚の衰えもあり、殆ど当たらない?
のだが、画面の隅々まで神経の行き届いているものが入賞していたような気がする。それと作品はほとんどが2m以上の大作である。

どれも素晴らしい出来で、ただただ感心してみた。スペインのトレドの街角を描
いた、四日市の教員の方(萩原さんといったか)が、作品解説をしてくれたので、
聞いてみたがおもしろかった。スケッチ旅行に行ったときの、スケッチをもとに
作品を書くのだそうだ。写真を撮ってきて再現するのかと思ったらそうではない
と言われた。画家の人には、一度頭に残った映像の再現は容易らしい。

また画面構成は、ある程度創作を加える。そこにない建物を持ってきたり、色を
配置したりする。東山魁夷美術館で魁夷自身の解説映像で、実在しない湖と森、
森と滝の組み合わせを描いていたのを思い出した。

ただありのままを忠実に写実、再現するのだけでなく、景色というパーツを組み合わせる構成力も作家の腕なのだろう。

書や篆刻は尚一層、感心するだけ。バランスの良さ、筆の運びの勢いには撃たれ
るものが多い。知っている人3名の作品を見て、終了。

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近代を感じた函館

2011-02-12 08:12:41 | 行ってきました

高田嘉兵衛の像

函館三日目。本日はホテルでゆっくり朝食。

手荷物はフロントへ預け、身軽になって出発。雪の中を、函館山を背に立つ高田
嘉兵衛の像を見て教会エリアへ。今日は良い天気で陽がさんさんと射す。
この人も、漁場の開拓や、幕府の交渉代理人を務めたりした大人物。ロシアのゴ
ローニン提督が拿捕されたときの記録「幽囚記」に、「私が会った人のなかでは
第一級の人物」、と記してあるそうだ。


正ヨハネ教会

ハリストス正教会

カトリック元町教会

ロープウエイ乗り場の横を通り聖ヨハネ教会へ。乗り場はまだ人はいないが、こ
の辺りはもう散歩に出る人や観光客がちらほら。散策路となっており、裏手のハ
リストス正教会(ロシア正教か)、カトリック元町教会と観て回る。いずれもこ
ぶりな教会であるが、きちんと手入れがされている。雪の中で朝日を浴びて静かに立っている。

そこから元町公園にある函館区公会堂へ。海を見下ろす八幡坂を通り雪道を進む。
公会堂はパステルカラーの華やかな建物だ。犬山の明治村が喉から手が出すほど欲しがる建物だろうが、やはりこの環境においておいたほうが良い。公園の中に観光案内所があり、なぜかクラッシックカメラの展示がしてある。この建物も洋館だ。

海に続く八幡坂

公会堂

洋館、坂道、港町、夜景、と函館は神戸に似ている。浦賀で開国を迫ったペリーがここへも来たという。イギリス、ロシアの公館が残っている。外国人も多かったのだろう。
最後まで明治新政府に抵抗した拠点となったこの地が、近代的なのには驚かされる。
人が温かいのと、海鮮がうまい所が多いのが神戸との違いか。
この後、相馬邸(工事中で見物はできず)イギリス領事館、などを見、坂を下っ
て北海道第一歩の地碑、日本最初のコンクリート電柱などという、観光用に作っ
たような地点を見てホテルに戻った。

北海道第一歩の地碑 熊と碇

日本最古のコンクリート電柱 現場で成形したのだそうだ

函館は、元町、ベイエリア、駅前、五稜郭付近とこじんまりした街で、観光客に
やさしい。明治・大正の息吹を感じる、日本の黎明期の痕跡が、あちこちに残さ
れている。ここから新しい国を作ってゆくのだという気概みたいなものを感じる。雪は雪の時でいいのだが、雪のないときにまた歩いてみたいような気
もする。来てみて、期待通りの楽しい三日間であった。


さらば函館

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函館 うまいもん

2011-02-11 08:20:31 | 行ってきました
食の宝庫 北海道。若い頃とは違い沢山は食べられませんでしたが、それでも美味しい物が多かった。
函館はなんと言ったって海鮮でしょう。二日目に食べたところが美味しかったので紹介します。(一日目の塩ラーメン、炉端焼きもイケましたが。)


朝は朝市どんぶり横丁二番館で500円の五目丼。
ネタのもりはガイドブックの写真ほどではないが、うにこそないが、カニやいくらトビッコなども入っており、ワンコインなので文句も言えまい。
決してまずいのではない。が旅先の食事にしては、ちょっとしょぼい。朝飯としては適当な量だ。

昼は朝市の南西隅にある、「うに むらかみ」
ここはお薦めである。味付けが薄味で材料の旨みが十分味わえる。新鮮。
若い男性店員の客あしらいが非常に良い。お店も綺麗。

うにのグラタン 舞茸のウニ焼き

つぶ貝の出汁煮

イカウニ丼

左端 タラコの煮付け 右端 野菜の煮物


うにのグラタン、舞茸のウニ焼き、つぶ貝、イカ・ウニ丼、生ビールを頼む。
どれも薄目の味でうまい。夜ならやっぱり日本酒というところだ。北海道じゃら
んがお店紹介の写真を取りに来ていた。お客は遅く入った我々だけなので、一応
断って撮影をしていた。遠景で私達を入れてもいいかと尋ねられる。丁寧に聞き
に来るところが気に入った。

撮影終了後、「使ったものだが」とお礼に(何もしていないのだが)タラコの煮付けと、野菜の煮物をサービスされた。
そのせいではないが、一度ここには夜来て、じっくり酒と共に味わってみたい。

丼のイカ、ウニの新鮮さは特筆もの。本日のウニ産地が壁に図示してあるのも面白い。
つぶ貝の煮付けも薄味でおいしい。頂いた野菜の煮付け(なんとか煮となまえはあるのだろうが)がこれまた上品な味付けで絶品である、





ベイエリア 美食倶楽部きくよ食堂
頼んだものは イカソーメン、ボタンエビ、ホッケ、イカのぽっぽ焼き
たち(たらこの白子)の天ぷら、ごっこじる、サラダ、ビール、冷酒。
特にというわけでもないが、なんでもうまい。冷酒は特にうまかった。
隣の二人連れが頼んでいた、海藻サラダ、刺身5点盛り、ほっけ、焼酎の組み合
わせは良さそうだ。こちらだけでなく反対側のお隣さんも美味しそうなものを注
文している。隣の芝生が青い。とにかくネタのよい居酒屋だ。
昨日もそうだったが、イカソーメンは本当にソウメンのつけ汁に薬味で味わう。
もっとたくさんほしい。イカ好きの私にはぽっぽ焼きもたまらない。ワタと生姜醤油の二種類のソースが付いている。どちらも甲乙付けがたい。

ホッケはなぜこんなにうまいのだろう。身がぶ厚くほっこりしている。昨日食べた本ししゃも、さすが本物(国産)だけあり、一味違った。
最後のごっこ汁がうまかった。深い味わい。
ここは観光客だけでなく、地元の人も入っている。まずまずの店です。


まずは突き出し

ボタンエビ、イカソーメン、モッツァレラサラダ、

シマホッケと大雪純米

イカポッポ焼

たち天麩羅

ほろ酔いで帰るイルミネーションの道



やはりロマンを感じる

2011-02-10 08:18:11 | 行ってきました

朝市通り



函館の二日目は朝市訪問から始まった。駅横にある市場は海鮮物が主だが、観光
客相手に「売らんかな」の姿勢が強い。ここも中国人観光客が多い。駅前のデパー
トでは中国語と韓国語の看板が出ていた。

我々も、口車に乗せられ、子供たちへのおみやげと上物スルメを購入。後で空港
で調べてみたらおみやげの珍味はちっとも安くなかった。口上にやられた。

私は昨年の秋お世話になった、大井鉄道下泉の布団屋さん(千頭駅迄車で送って
くれた)へも海産物詰め合わせを送った。気に懸かっていたので肩の荷が降りた思いだ。半年も前の事ゆえ、先方はビックリするかもしれない。(後日先方からお礼の電話が入った)

五稜郭タワー

雪に眠る五稜郭

土方歳三 いかにもスマートである

いよいよ箱館戦争の舞台五稜郭へ。入り口にある五稜郭タワーへ上る。雪に覆わ
れた五稜郭は神秘的だ。静かに眠っている。塔の中にある土方歳三の爽やかな姿
が一層引き立つ。榎本武揚よりはるかに人気があるのはよくわかる。だが、当時
の選挙では武揚85票、松平82票、土方73票の結果だという。維新の新政府ではな
く旧幕府軍が選挙で執行部を選んだというのが面白い。

この五稜郭は維新数年前、オランダの築城術書一冊をもとに武田甲斐三郎が、作っ
たという。種子島の鉄砲といい、日本のこの時代の技術者はかなりのレベルだっ
たようだ。この時代の人達の知識欲、向上心を尊敬する。私の祖先も明治の中期碧南で洋船を建造していたそうだが、そういう進取の精神を感じていたのだろうか。





タワーから降りて、五稜郭の中に入ってみる。形や石垣の配置は確かに違うが、
やはりお城はお城である。石組みと松がほとんど同じせいだろうか。復元された
函館奉行所の建物まで往復する。雪も少し溶けてきた。この辺りを榎本武揚も、
土方歳三も歩いたのだろうか。

市電の停留書まで歩き、再び朝市迄行き、「うに むらかみ」で昼飯を食べたら、
一杯のビールがが効いてきた。コンビニでドリップコーヒーとケーキを買ってホ
テルで入れ、ひと休み。昼寝を楽しんだら、もう夕方だ。

夕飯を食べにベイエリアまで歩く。美食倶楽部のとりとり亭、まるかつ水産など
を覗き、結局きくよ食堂へ。(別稿参照)日本酒で一杯はこたえられない。また
もほろ酔いでイルミネーションに飾られた道を辿り、雪道をホテルへ帰る。

記念の箱館奉行所印 ミルクキャラメル

温かい街

2011-02-09 15:22:23 | 行ってきました
焼いてもらったホッケ、ニシン、本ししゃも(食べかけ)

ロープウエイから降りて、南部坂を降りる。道端の雪道にろうそくのぼんぼりが
埋めてあり、ロマンチックだが、足元が滑りそうでちょっと余裕がなかった。電
車通りの地域交流まちづくりセンターの標識のある、ちょっとレトロな建物で今夜の食事
処を聞く。素朴なお兄さんが小声で「実は函館の人は新鮮な材料を買って家で食
べるので、あんまりお薦めできるような店はありませんよ」とおっしゃる。それで
も、駅前の大門横丁は面白いと教えてくれる。傍の女子事務員もパンフレットを
持たせてくれる。公共の案内所としてはとても親身に相談に乗ってくれる。

腹ごなしに少し歩く。と左手に今ブームの新しい坂本龍馬の像があり、そこで甘
酒の振る舞いをしている。「一杯どうですか」と声をかけられ、頂いた。雪の中
のぼんぼりもこの人達のボランテイアで設置したそうで、明日は五稜郭公園でイ
ベントを行うとのこと。像の前で写真を取れとシャッターを押してくれる。親切
だ。前が龍馬記念館だ。

勧められてそこへも顔を出す。係の男性が、龍馬自身は北海道へこなかったが、
龍馬の身内が「蝦夷に独立国を興す」とした彼の遺志を継いで、函館に移り住ん
できたそうだ。六花亭の包み紙も、その何代か後の身内がデザインしたとか、今
年のファイターズのスローガン「ONE」は一番だけでなく、一人ひとりが特徴
や考えを持つ、という意味だ、などと説明をしてくれた。

紹介された駅前の大門横丁へ向かう。二筋ほどの横丁。10店舗ほど。新宿の思い
出横丁みたいなものだ。流行っている店は、満員(といっても6~7人で一杯)で
そうでない店は一人も入っていない。なんとなく入りつらく、お客が5人入って
いる近くの炉端焼きの店へ入る。焼き手のおやじが元気良く「いらっしゃい」と
声をかけてくれ、頃合いを見計らって、何を焼きますか、と聞いてくれる。他の
お客との会話にも気を配っていて雰囲気が良い。

ビールを注文し、本シシャモ、たちポン(マダラの白子)イカソーメン、ボタン
エビ、を頼む。突き出しでビールを飲んだらあとはやっぱり日本酒だ。
ホッケ、ニシンの干物、サラダを追加し、いい気持ちになってきた。先客はお馴
染みさんと、若い関西の信用金庫勤めの二人連れ。おなじみさんは仲間が二人増
え、うちの一人の女性が誕生日ということで断りがあり、ケーキにろうそくを立
て吹き消す。みんなでハッピーバースデーを歌って祝う。(ケーキは回ってこなかった)

若い二人は明日は札幌ー小樽へ行くという。お馴染みさんがレンタカーを勧め
る。我々にも市内観光はこれが一番とアドバイスしてくれる。

帰りはタクシーでホテルへ。日が暮れてから出会った人は皆温かい人だった。