遅いことは猫でもやる

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お得意のパニックサスペンス

2018-07-31 00:51:58 | 


安生正「ゼロの激震」宝島社文庫 2017年刊

「ゼロの迎撃」「生存者ゼロ」に続くゼロシリーズ第3作。著者得意のパニックサスペンスである。これまでは他国のテロ集団、病原菌との戦いだったが今回は、地球のマグマ変動との戦いである。

栃木と群馬の境にある金精峠、ついで足尾銅山跡、秩父の山奥と火山活動がが刻々と東京に迫る。なぜ唐突にこんな動きが出てきたのか、首都を守る、日本を守る方策はあるのか、まるで日本沈没とシン・ゴジラをあわせたような筋書きである。

地球の構造や火山活動について著者はずいぶん勉強し、詳しく登場人物に説明させるが、このあたりはやや冗長である。又、経産省出身で国策会社幹部に入ったのエリート官僚の挫折と転身にはやや飛躍がある。

しかしそれらを踏まえても、主人公の生粋の技術者とPTSDに悩む患者の間で活躍する姿は、淡々としているだけにかえって迫力がある。自動車や産業活動で地球温暖化を招くことは推測できても、二酸化炭素の地中投棄が火山活動の引き金になるというのは、牽強付会ではなかろうか。又それが40キロの立坑の底で爆発をさせたら火山活動が沈静化するというのも、すっと胸には落ちてこない。

自分の理解力を試されているような小説であった。

飲み会三昧 その三

2018-07-29 00:29:20 | 友人・知人

これは本文とは関係がありません

三連チャンの最後はロータリークラブ時代の仲間との飲み会。私の会長時代幹事を務めてくれた人が、この一年間会長を勤め上げた慰労会という名目の会合である。

場所は地元知立市の天ぷら屋。渋滞でタクシーが遅れて、少し遅刻して会場についたが、なかなか繁盛店で我々以外の席も大半が埋まっていた。出てきたお刺身も新鮮で盛りが良く、看板の天ぷらも軽くてカラッと揚がっており美味しい。料理の旨さと話題の楽しさで、つい用意していったカメラを取り出すのを忘れ、写真が撮れなかった,というより撮るのを忘れてしまった。

この会は三家族、夫婦連れでの飲み会で皆豪快に飲む。話題も地元の話題が多く、地域密着である。デンソーの役員を務めた方は、流石にスマートで、世界各国の話題やら趣味、食事、酒まで幅広く、グローバル企業の面目躍如たるものがある。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、9時を回ってお開きとなった。次回は東京で9月半ばに集まろうということで解散。

飲み会三昧 その二

2018-07-27 02:52:24 | グルメ

待ち合わせは名駅金時計前

居酒屋メニューを前に話は盛り上がる

二日目の飲み会は大学時代の同じ下宿仲間。先月も会ったのだが、そのとき農学部の後輩が「明後日から入院手術の予定」と聞いて、その後の経過を確かめるべく、集まった。松本でお世話になったお寺の庵主さんが、先日の訪問の折、「結局あなた達のつなぎをしてくれているのは、近藤さんだね」と後輩のことをしみじみ語っていた。そのとおりである。

その後輩に入院のことを聞いたら、検査をいろいろしたが肝臓がんの初期段階で、放っておいても10年は生きられる。あなたの肝臓は弱っているので、手術は難しい。といわれそれならこのまま行こうかと決断したそうだ。そんな彼の状態もあって、この会は昼間にやることが殆んどだが、彼はゆっくりとした足取りで杖をついて参加する。もちろん酒も飲む。

もう一人の同年の親友K君は絶好調で、岐阜に住んでおりほとんど毎日山歩きをしている。家事万端をこなし、時には隣町に出かけて碁会所に顔を出したり、小学校で碁を教えたりしている。聞くところによれば奥さんはのびのびと整体というかカイロプラクティスの腕を磨いているそうだ。

昼間から酒をかっくらって他愛もない話をしているが、これがなんともリラックスできる。地下街の居酒屋で3時間近くの時間があっという間に過ぎた。次はいつ会えるのだろうか。


飲み会三昧 その一

2018-07-25 02:24:27 | 友人・知人

盛り上がる飲み会

暑い刈谷での滞在をなるべく短期間にしようと、お誘いを受けた飲み会を集中させた結果、3連チャンになった。最初は鈴蘭会という研修仲間との会。愛知県主催の次世代経営者研修会の面々だ。海軍経理学校出身の元銀行員の指導講師が、年に一回鈴蘭高原にある別荘に泊まりゴルフをやることから鈴蘭会という名がついた。

講師のF先生は、多少癖のある人ではあったが数多の受講生の中から選んだメンバーは、皆素直で向学心に燃え、比較的温和な性格の人がおおかった。先生はもう亡くなられて何年になるだろうか。研修会の席で私なんぞはよくいじられた。曰く「俺を馬鹿にしている」「斜めを向いて講義を聞いている」等々。いつも同じセリフだったが、今から考えると先生はご自身がとても寂しかったのだと思う。

そんな深層心理を理解せず、表面的にだけ対応していた自分が情けない。没後10年近くこの会が続くのは、幹事役を自主的にやってくれているY君のこまめな連絡に負うことが大きいが、参加者が大方2代目経営者で、恵まれた環境にあることも事実である。

みんな相応に年令を重ね、酒の量も減ってきてはいるが、10年前の気分は忘れず、こういう場でも互いの情報交換はしっかりやっていた。

熱暑に突入

2018-07-23 01:40:03 | 雑感

全山緑に覆われた阿弥陀岳

ふ~っ、暑い!。連日の猛暑日である。35℃は当たり前で誰も驚かかなくなったが、それにしてもここ一週間の暑さは常軌を逸している。3連休のあたりから、40℃に手が届きそうな猛暑である。西日本の特別大雨被害に追い打ちをかけるような自然の猛威は容赦がない。一年前の熊本の地震に次ぐ土砂災害といい、今回といい被災地の方々のご苦労には同情を禁じ得ない。

八ヶ岳も今年は雪形(あるいは雪渓)は早くから消え、全山が緑で覆われている。下界とは違っておかげで朝晩は涼しく、大暑間近とは思えない爽やかさである。暑さが充満している都会には戻りたくないとは思うのだが、用事ができて(といっても、殆どが飲み会である)3,4日行かねばならない。

名古屋は道路から蜃気楼が立つくらいの猛暑、酷暑なんだろうな。覚悟を決めて熱暑に突入だ。

画狂人北斎

2018-07-21 00:02:27 | 行ってきました

小公園脇に立つ北斎記念館

ギャラリー・ショップ

内部展示

これも両国界隈の話。大江戸博物館あたりから錦糸町駅に向かい東西の大通りを北斎通りという。葛飾北斎といえば長野の小布施町を思い浮かべる人も多いと思うが、彼はここ武蔵の国葛飾郡すみだで生まれ、このあたりで90箇所も住所を転々として暮らしたという。

彼の影響は遠くヨーロッパへと及び、ゴッホやドガ、ガラス工芸のガレの作品などに構図や意匠が取り入れられている。逆に北斎も写実、遠近法など西洋の技法を取り入れている。ただ、今回開催中のイベント展で、ますむらひろし氏の解釈によれば、北斎は遠近法を全面的に良しとしたわけでなく、少しディフォルメして使っているという。いかにも画狂人老人らしい仕業だと思う。

それにしても代表作富嶽36景「凱風快晴」(通称赤富士)、「神奈川沖浪裏」の様式美、ダイナミックな構図はまさに美の極致である。世界に誇って良い芸術家だと思う。彼の画業に対する執念はものすごく、90歳を超えて死の淵に立ったとき、「あと5年あれば本物の画工となれるのに」と嘆いたという。100歳で神妙の域に到達し、百何十歳になれば1点1画が生きているようになるだろうと、100歳を超えてもなお絵師として向上しようとする気概を語っています。

又画法の普及にも努め、多くのマニュアルを残している。これは師弟関係を中心とする当時の職人社会にあっては画期的なことであって、彼のスケールの大きさを物語るものである。

同時開催していたますむらひろし氏のコラボ展も面白く(おすすめである)、すみだ北斎美術館のユニークな外形とともに十分楽しめた。


著名な「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」

ますむらひろしの北斎展

館内案内表示

野見宿禰神社

2018-07-19 00:06:57 | 行ってきました


野見宿禰神社と案内板

歴代横綱の碑

大相撲名古屋場所は波乱に満ちている。横綱3人、新大関一人が相次いで休場し関脇御嶽海が先頭を走っている。戦国時代みたいでこれはこれで興味が湧く。

このところよく行く両国界隈の北斎通りの路傍に小さな神社があり、立て看板が立っている。読むとはなく読んでみると野見宿禰神社とある。あの相撲の起源となった神様だ。

面積100平米くらいの小さな神社だが3,4段の石段を上がってみた。玉垣には寄進者の名前が刻まれている。石柱には大日本相撲協会と朱字で刻まれている。大とついているので戦前のものとおもわれる。

境内には歴代横綱の碑が2基あり、二基のうち一基には初代明石志賀之助から46代朝潮太郎まで、もう一基には47代柏戸剛以降稀勢の里寛の名前が刻銘されている。

ネットで調べてみると、年3回の東京で行われる本場所の取組編成会議終了後に出雲大社東京分祠の神職のもと、協会執行部と審判部幹部、各一門の審判委員や相撲茶屋関係者などにより例祭が執り行なわれている。また、新しく横綱が誕生した際には、神前で土俵入りを披露する慣例となっているそうである。

何気なく立っている神社にもこうした来歴、故事があるのは流石に江戸である。


間口一間ほどの石段入り口

由来を記す銘板

孫と食事

2018-07-17 01:28:35 | グルメ

行儀よくテーブルに付く

レストラン入口

前菜

口取り?

お刺身

メイン料理2種

何年ぶりかで次男が孫を連れて刈谷に遊びに来た。彼は遊びではなく手伝いに来たつもりだが、孫と一緒ではどうしても遊びになる。せっかくなので、夕食は外食とした。

孫は外食に慣れているらしく、テーブルについても行儀が良い。アレルギーがあるので好き嫌いより、アレルギー物質の有無でメニューを決める。次男夫婦も食べることが大好きなので、その血を引いて孫もいろいろ注文を発する。

一丁前にいろいろいうが、そうは言っても小2なので、すぐお腹いっぱいになるところが可愛らしい。このお店では食事が終わるまで、デザートは出さなかったのでそちらに気を取られることがなかった。細かいことだが、なかなか配慮が行き届いている。

大人もすっかり満腹になり、ほろ酔いになって楽しい宴を終えた。やっぱり孫は可愛いなあ。

バランス感覚の良さ

2018-07-15 00:59:27 | 


朝井まかて「すかたん」講談社文庫 2012年単行本刊

「恋歌」で直木賞を受賞した朝井作品である。江戸詰め藩士だった夫が急死し、子供をもうけてなかった妻は家を出て大阪の青物問屋に出た。この主人公は次第にうまいものに関心を寄せてゆく。

その大問屋の若旦那が、単なる道楽者ではなくて野菜バカと言うほど入れ込み、生産者の間を駆け回り何かとトラブルを引き起こす。そんな姿に次第に惹かれてゆくというあらすじ。

この本は大阪の本屋が共同してほんまに読んでほしい本を選んで世に送り出すオーサカ・ブック・ワン・プロジェクトの一冊である。確かに天下の台所の自負心も随所に見られ、青物問屋仲間の内部確執も見事に描いている。

勤勉に仕事に打ち込み、まっとうに生きてゆく者にエールを送るという姿勢や、やたらに登場人物の心理描写に流されず、青物の流通、生産問題を追求する程度の良さが爽やかである。

このバランス感覚が著者の最大の長所ではなかろうか。

時代を映す

2018-07-13 07:10:02 | 友人・知人

最後の昼食

楽しかった2日間のクラス会の最後は、松本駅近くのホテルの中華レストランでのオーダーバイキング。好天に恵まれ、やや過密なスケジュールではあったがそれなりに充実しており、まだまだみんな元気いっぱいであった。

軽くビールで乾杯し、次の開催は来年、伊東あたりで東京勢が担当するということに決まった。相変わらず他愛もない話題で盛り上がったが、こうして昔の仲間と交歓するというのは、なぜにこんなに楽しいのか。謎である。

料理は2,3品はレストランで用意してあるもの。その後はめいめいオーダーしてください、というものだったが、なかなか個別のオーダーが出てこない。ふと感じたのは我々の世代はTVのチャンネルを握って育った。飯は定食メニューで育ってきた。

今どきの子は、TVよりメール、スマホの時代だ。個人の好みが細分化しているので、オーダーバイキングは受けるのだろうが、我々の世代はちょっと違うのではないか。

とにあれ楽しい2日間は無事終了。せっかく松本まで来たのでお世話になった広明字の庵主さんのところに顔を出してゆこうと思い付き、クラスメートに別れを告げた。