遅いことは猫でもやる

まずは昔メールした内容をひっぱってきて練習...
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細やかな心理描写

2017-01-11 03:10:57 | 


高田郁「あきない正傅金と銀」(源流編)ハルキ文庫 2016年刊

私はこの作者の語り口が好きである。「みをつくし料理帖」シリーズで一遍にファンになったのだが、逆境に抗し、必死に職人の道を歩む。色々な工夫をこらしながら道を切り開いてゆく姿にひどく好感を覚えた。

本編も基本的にはその流れだが、テーマは商人道である。学者の家に生まれた主人公が、父と後継ぎの長男を相次いでなくし、男女差別の厳しい江戸時代の大阪天満の呉服屋勤めを始める。初めから女子は下働きだけで商人へはなれないと決められているのを、持ち前の才覚で次第にその道へと入り込む。

まだ物語は始まったばかりなので、続編がまたれるが、ほぼ設定は前作と同じように、逆境に育った健気な女子が小さな才覚を目一杯働かせて人生を切り開いてゆくというものである。女性著者らしいきめ細かな日常の動作描写の中に、女性心理や、周りの善意、悪意が浮かび上がってくる。

脚本のいいドラマはストーリーはそこそこでも感動を呼ぶ、とはよく言われたことであるが、この作者はこんな評価が似合いそうである。

家庭菜園

2017-01-10 12:54:21 | 雑感


刈谷もかなり都会化していると思うのだが、周りを見ていると東京とは違い家の周りに畑を作っているところが相当ある。今は大根、ネギ等だが、果樹を植えているところもある。柑橘類を植えている家はそろそろ収穫時だ。

夏みかん、ゆず、などが結構たわわに実っている。昔知人の家で夏みかんをもいで口にしてみたら、唇がひん曲がるほど酸っぱかった思い出がある。今は品種改良も進んでいてそんなことはないだろうが、寒空に黄色く色付く見は何やら絵心を誘う。

訃報

2017-01-08 16:14:31 | 雑感

正月早々から訃報である。
同年代の友人K君ががなくなったという。青年会議所、ロータリークラブの後輩から連絡をもらった。
彼は学年は一学年、生年は2年上だったと思う。刈谷の西端に住むやんちゃな男だったが、名家の出自で資産家である。

小中学生の頃、近所のガキ大将だった彼に時々遊んでもらった。運動神経抜群で今で言うイケメンの彼は颯爽としていたが、彼自身はそんな意識はなく、淡々と過ごしていた。

若くして家業を継ぎ、順調に発展させ、美人の奥さんを娶り、JCの理事長やRCの会長にも推され、順調な道を歩んできた。酒とゴルフ若干のギャンブルを程よく楽しみ、何の憂いもないように見えた。生まれながらに銀のスプーンを咥えてこの世に来たというのは彼のことではないかと羨んだものだ。

ところが神様はこんな男にも試練を与える。60歳を過ぎた頃、鼻の裏辺りにガンを発症。発見の難しい場所のガンであったが、知り合いの専門医に別の件で診察をしてもらって居る時発見された。早期発見されたのは不幸中の幸いであったか、右目の視力に少し影響が出てはいたが、それでも私よりはゴルフのスコアーはよく、さすがだと思わせた。

それを機に事業を息子に任せ、自身はゴルフと少しの酒を嗜む程度に控えて穏やかに暮らしてきたが、ここへ来て病状が急速に悪化し、先月30日に旅立ったという。息子は彼より生真面目で好青年で、事業を一生懸命うけついでいる。

この歳になれば身近な人が逝くのはやむを得ないところではあるが、自分より年下や、僅かしか離れていない人が逝くのはやはり心に響く。彼も毒気のないいい人だった。心よりご冥福を祈っている。

松の内そして誕生日

2017-01-06 12:29:04 | 雑感


本日は正月6日。まだ松の内だが不肖私の誕生日でもある。「正月は冥途の道の一里塚」という句があるが、あと一歩で後期高齢者の仲間入りである。最近少しずつ身体に不調の兆しがあり、この句が実感として理解できるようになってきた。

この6日の誕生日というのはすこぶる不都合であった。子供の頃、ほかの誕生日の兄弟・姉妹は何かと祝ってもらったり、気にかけてもらっていたが、私はと言うと正月の年始客の対応に疲れ果てた家族と、子どもたちはそろそろ新学期が始まる準備をする頃で、とても誕生祝いという雰囲気ではなかった。

近年次男が子供の誕生日を、できるだけ自分とは離れてほしいと願ったのも、周りの目が子供に行ってしまうことを避けたかったのだろうか。

まあでもこの年まで、大きな不都合もなく生きてこれたことに、まずもって感謝したい。周りの人の好意に支えられ、助けられ、私としてはいい人生を送ることが出来きてきた。他人に大きな恨みを買うようなことはしてこなかったと自分では思っているが、こればかりは定かではない。

残された時間をもう少し有効に使うべきなのだろうが、あまり建設的なアイデアが浮かばないのが実情である。とにあれ皆さん本年もよろしくお付き合いのほど伏してお願い致します。

新春の山

2017-01-03 11:43:45 | 雑感
   ゆったりと裾野を引く富士山
   朝もやの中に立つ赤岳、阿弥陀岳

今年の正月は好天に恵まれた。連日スカッと晴れ渡り見通しが良い。峰に雪を頂いた山々が天高く聳える。やはり富士山は王様だ。優美ななシルエットと長く引く裾野を見せる富士山は圧巻である。まさに新春にふさわしい。

振り返って近くの八ヶ岳を仰ぎ見る。主峰の赤岳、その手前の阿弥陀岳がゴツゴツとした頂きを見せる。少し靄がかかり、光線の加減で麓から中腹にかけ高度感を見せているが、寒そうな山頂は厳しく見える。さすが八ヶ岳の盟主である。

山々を仰ぎ見ると気が引き締まり、新しい年の気概が満ちてくる。今年も精一杯頑張るぞ。 

諏訪大社初詣

2017-01-02 00:12:57 | 雑感
   参道に並ぶ人々
   押し寄せる善男善女
    大群衆が参道を埋める

元旦は何と言っても初詣。諏訪大社にお参りに行ってきた。流石に全国諏訪神社の総本山とあって、温かい日和に恵まれ初詣の人達が大勢繰り出していた。参道数百mに善男善女が並び大鳥居を目指す。その人出を狙ってたくさんの露店が軒を並べる。お馴染みのクレープや、大判焼き、牛串などの食べ物に混じり、だるま、干支の置物、プラモデルなどが並び、結構商売繁盛していた。

大鳥居をくぐり本殿に登る石段の前では入場制限をしてコントロールしている。石段脇には昨年の「御柱祭」で奉納された本宮一の柱がそびえる。

   一の柱
   本殿への道
   本殿を望む
   賽銭なげいれどころ

入場制限のお陰で、ぎゅうぎゅうの圧力も少なく無事お参りできた。今年仕入れた知識ではお参りの際、住所氏名を名乗ること、感謝、決意、お願いを述べることが作法だそうだ。賽銭を投げ家族全員と自身の健康を願った。決意というのは述べにくいがそれでも、こまめに骨惜しみしないで健康維持に務めるといったところだろうか。終わっておみくじを引く。今年は中吉だった。昨年は末吉だから似たようなものだ。歌は「ふきあれし あらしもいつかおさまりて 木末にてなく 鶯の声」であった。

神様もこれだけ押し寄せる善男善女の望みを叶えるのは大変なことだ。結局神様は自分の中にあるのではなかろうか。周りへの感謝、自分の行動への決意、それでもどうにもならぬことは起きうる。そこで初めて神様の登場といったところだろう。成否の大部分は自分の行動にあり、神様の活躍分野はごく狭いのだろうが、それでもお願いしておくのが人間の人間たるところなのだろう。

 
   お神輿も景気を盛り上げる

参拝客で賑わう境内を後にして、露店の並ぶ参道に移る。少し改築されて参道に広場が設けられ周りの店からテイクアウトした食品を外のテーブルで楽しめるようになっていた。ちょっとテーブルの数が足りないように見えたが、それでもあちこちで若いカップルが楽しそうに団欒して居るのはいかにも新年の風景である。孫たちが、初詣最大の楽しみである露店の買い食いを楽しんで居ると、そこに掛け声も勇ましく神輿が通りかかった。正月早々景気の良いことである。行列をしている参拝客も不思議そうに見ていた。

無事初詣を終え、好天の中帰路についた。本日元旦にふさわしく、雲一つない好天で澄み渡った青空は、今年のあらまほしき先行きを暗示するかのようであった。

  晴天の八ヶ岳



謹賀新年

2017-01-01 01:13:18 | 雑感
   お正月には何と言っても富士山だ
   お鏡さんも供えました

あけましておめでとうございます。歳が改まり新しい一年が始まります。本年もどうぞよろしく。

さて今年はどんなふうに変化をしてゆく年になるのでしょうか。世界も日本も理想(理性)を忘れ、ますます自己中心、物欲などに傾倒してゆくのでしょうか。

そんな中で他人を非難し、依存している暇はなく、冷静に自分を見つめ、自立の道を模索せねばならないと強く感じます。

正月早々縁起でもないのですが、自身にそろそろ終末が近づいていると実感せきる年齢、体力になってきました。現に昨年、私より年下の方が何人もなくなっていますし、私自身、毎日体力の衰えを実感しております。毎回何らかの挑戦のつもりで行っていた山登りも、今年はもっと楽しむ、味わうということに重点を置いた山行に切り替えようと思います。

海外旅行も衛生面、治安面での対応に不安を覚えてきたので、長い旅はそろそろ終わりにしようと思っています。目的を複数にした旅は次回が最後になりそうです。

何しても今年もよろしくお付き合いのほどよろしくお願いいたします。