遅いことは猫でもやる

まずは昔メールした内容をひっぱってきて練習...
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用心棒 日月抄

2011-03-31 16:02:01 | 

池波正太郎の鬼平もほとんど読んでしまった。
まもなくシリーズ全24巻を読み終える。人心の機微を平易にとらえ、剣の達人
の長谷川平蔵が縦横に活躍する。

シリーズを通してなにか安心感がある。同じような設定で、ストーリーが少し違
うだけだ。水戸黄門と同じだとは言わぬが、パターンは似ている。
さすがに、少しマンネリ感を覚えてきた。

そこで同じような時代物で藤沢周平の「用心棒日月抄」(藤沢周平全集第10巻)を
読む。立会(斬り合い)の場面がこちらのほうが詳しい。僅かにこちらのほうが
深いような気がする。

こちらは藩お家騒動に巻き込まれた侍が主人公で、剣の達人である。彼は江戸屋敷に脱藩という形で国元から送り込まれ、藩命遂行の傍ら、身過ぎの為に用心棒を引き受けるという展開だ。

相手は様々だ。強いのも入れば大したことのないのもいる。対峙する時の状況が、少しだけ鬼平に比べ緊迫感がある。安易に男女の仲に踏み込まないのも好感が持てる。
勿論、鬼平がダメと言っているわけではない。

他に相棒の大酒飲みや、女忍び組頭、用心棒口入れ屋などがこれに絡む。

眠る前の一時、暫し時代劇の世界に遊んでから眠るのが日課になりつつある。



土筆の放列

2011-03-30 15:37:58 | 雑感

春がきたなあとしっかり確認できるのは、なんといっても土筆を見たときだ。

彼岸過ぎの田圃の畦道や土手に、そこここに頭を出している土筆を発見すると、
毎年「今年も春がきたなあ、もうすぐ桜か」と実感する。

勢い良く天を指し、少し愛嬌のある姿で、緑の雑草や、まだ枯れたままの草の中からすっくと立ち上がっている。
ほろ苦さの残る味も捨てがたい。


まだ少し肌寒い風に吹かれながら、孫と土筆摘みに田んぼに行った。
「あったー」「こっちにもあるよー」と大きな声で大はしゃぎだ。
東京で育っている彼女等には興奮する出来事なのだろう。

ただすぐ傍で、農作業で農薬を撒いている。この頃の薬は透明だ。噴霧器の音も小さい。
この飛沫を浴びたやつは、残念ながら子供の食用には少しあぶないか。美味しい卵とじ料理を味あわせてやろうという目論見は外れた。

その後、近くのスーパーに嫁が子供連れで買い物に行ってきたがその帰りドッサ
リ土筆を摘んできた。聞けば道端にやたらに生えているそうだ。私も見に行ったらな
るほど大行列だ。先程まで目を一杯見開いて探していたが、これならあっという間に効率良く摘める。

ただ、自動車の排気ガスを目一杯吸っている、この場所のはどうだろうか。まだ福島県産の野菜のほうが安全だと思うが。



んまーい

2011-03-26 12:26:26 | 雑感
不埒な話です。

この非常時に旨い酒の話です。

知人に頂いた日本酒が取っておいてあり、それが、今話題の福島県産の銘酒だと思いだし、古くなる前に飲もうと封を切りました。
銘は「飛露喜」、私の好きな純米吟醸です。ほんのり甘口で、コクがすごい。色々な味が次から次へと湧いてくるようで、これぞ醸造酒の醍醐味です。

日本酒はもともとつまみを選ばないのですが、この酒は特になんでも合います。塩でも味噌でも豆冨でも。いっそつまみはなんにも無くても良いくらいです。

一本筋が通っていて、しかもいろいろな味が湧いてくる。会津若松の白虎隊みたいである。そういえば白虎隊の生き残りの人の中に東大の総長だったか、東京市長だったか、武の道と違った分野の人材もいたような記憶がある。日本人、或いはサムライの原点は福島にあったような気がする。

今回の事故をみると、原子力発電はまだ人間のコントロール下には入っていないエネルギーであろう。
この醸造酒は味のコントロールは出来ているのだろうか?こんなにうまく熟成させるのは人智の及ぶところであろうか。

被災者には申し訳ないなあと思いながら盃を傾けた。

浅田ワールド

2011-03-24 14:11:49 | 
浅田ワールド

この頃浅田次郎に凝っている。
友人に「オー・マイ・ガアッ」を勧められて以来だが、最近も「蒼穹の昴」、「珍
妃の井戸」、「中原の虹」の三部作を読んだところだ。

この「月島慕情」(文芸春秋社版)は傑作と言っていいのではないか。この本に
は6編の短編が納められているが、冒頭のこれと、最後の「シューシャインボー
イ」は特にいいと思う。

この著者は、人情の機微、一本気な生き方を書かせたら、当代一ではないかと思
う。以前に読んだ『月下の恋人」もホロッとさせたが、「月島慕情」は気っぷの
良さという江戸っ子気質を余すところなく描いている。
主人公は地方生まれの女性だが、あっと言わせるストーリー展開でうーんと唸ら
せられた。

それとこの人は貧乏人を書くことが得意ではないのか。「中原の虹」でも張作霖
に再三「おれは貧乏人だ」と言わせている。そこが私にも共感を呼んでいるとこ
ろなのかもしれない。

裕福な家庭に育った貴方には、ちょっと違う印象を持たれるかもしれないが。

こうしてみると、浅田次郎は長編よりも中短編に佳作が多いように思える。
勿論、そうでもない長編も多いが、記憶力が衰えてきた、自分の特性かもしれな
い。

だが、まだまだ浅田ワールドは捨てがたい。

東電社員の声

2011-03-17 11:27:20 | 雑感
菅総理が東京電力に乗り込んで対応のまずさに怒鳴ったそうだ。
確かに東電の対応は後手後手の様に見える。
TVに出てくる管理職の人は歯切れも悪い。現場では何が行われているのだろう。
ある東電社員の声がミクシィの日記にありましたのでお知らせします。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1689991019&owner_id=24641205


みなさんへ

今日の朝方 発電所から避難させられ福島の親戚の家で家族と合流しました
とりあえず私は無事です

お前だけは安全な所へ行け…と言われ泣きながら企業さんの車で発電所をあとにしました

東電はすごく叩かれてる…
でも逃げずに命懸けで作業を続けてるのも東電です
どうか非難しないで下さい

私も東電の社員として福島第二原発の所員として昨日まで現場対応にも参加してました
大津波警報の中 夜中の3時で足元も見えないまま死ぬ覚悟で海の目の前での復旧作業…
冷却機能のある機械は海側のため津波でやられてしまいなんとか復旧しようとみんな必死でした
みんな疲労と空腹と戦いながら足を引きずりながら作業にあたっていました
冷却機能を復旧できなければ第二原発も第一原発のような爆発が起きていました
それを防いで全号機冷温停止させたのも東電です
発電所を見捨てて逃げればこんな状況では済まされません
逃げずに立ち向かっているんです
津波の影響は想像を遥かに超えていました
地震だけであれば第一原発の爆発も起きなかったんです

みんな自分の命を顧みず 停止する作業に全うしてます
多々噂があるけど避難勧告の圏外にいれば健康に影響ある程浴びる可能性は低いです

健康に影響がある程浴びるのは発電所で頑張ってる作業員のみんなです
寝ず食わずで現場に行っています
噂に左右されず 避難勧告圏外へ避難して外気になるべく触れないようにして下さい

彼氏は今もずっと発電所で夜勤を続けてます
今はただ皆の安全を祈るしかできない…
一番怖いのは発電所で作業している皆です
逃げずにそれに立ち向かっているのは東電と関係企業さんです

家族との連絡がつかない人もたくさんいるけど現場へ向かい作業をしてます

それだけは忘れないで下さい
一人でも多くの人に知って欲しい
悪用防止の為コピーではなくURL公開して下さい
発電所のみんなは逃げずに今も戦っています
住民の皆様には不安な思いをさせて大変申し訳なく思っています
誹謗中傷覚悟の上で名前も載せます
皆を守る為自分の命と引き換えに今も作業をしている人がいます

こんな状況ですが 自分の命を顧みず立ち向かっているみんなを見て 一緒に復旧作業に当たることができて 東電社員であること 福島第二原発所員であることを誇りに思います

早く発電所へ戻り復旧作業に行きたいです

東京電力
福島第二原子力発電所
電気機器グループ
大槻 路子

東日本大震災(2)

2011-03-15 11:23:30 | 雑感
今回の未曽有の災害について、世界中から援助の手が差し伸べられようとしている。
何かと内部批判をされながらも、世界に対しては援助を続けてきた日本に対して、「今度は私達が援助する番だ」と立ち上がってくれたのだろう。

日本では、こんな時にも暴動略奪が起きない。行列をきちんと守る。弱い人の助けをする。秩序を守る。組織的な動き、粘り強さに、さすがだと外国からは賞賛されている。

関東ではまだ余震が続き、計画停電で混乱しているが、そんな状況を伝えてきてくれた知人が「読んで、激励をされた」と教えてくれたツイートを紹介しておきます。

私も読んで、思わず涙してしまいました。日本人はまだ捨てたものではないなあ。


http://prayforjapan.jp/tweet.html

東日本大震災

2011-03-14 17:33:19 | 雑感

金曜日、夜遅く帰宅したら、TVが騒がしい。
よく見たら、大震災発生とのこと。未曽有の規模だという。
我ながら能天気に呆れる。

送られてくる映像のすざましさに言葉もない。
100秒以上も続く長時間の揺れもさることながら、津波の猛威は想像をも絶する。
阪神大地震の時をはるかに越える。

根こそぎ破壊された木造家屋。
津波の後の瓦礫の山。
犠牲者は高齢者がほとんどだ。

何気なくコーヒーを入れ、お風呂に入る。
もし被災地であれば、当たり前のように使っている水が出ない、お湯が沸かせない、ガスがない。シャワーも使えないだろう。電車もない、ガソリンも不自由、電話も通じない。トイレはどうする?

振り返ってみれば、なんと脆弱な基盤の上で私たちは生活しているのだろう。
ライフラインと言われる、電気、水道、ガスが止まるとたちまち生活に支障が出る。
そのなかでも道路の復旧が第一だろう。ライフラインの整備も道路が開通して初めて進む。現場へ人間が入ってこその復興だ。情報の整備、交通網の整備二つのネットワークの整備こそ緊急の課題だろう。

もうひとつの問題点は、原発。
「想定を超えた」、「予想以上の」、という形容詞がつくが、我々はまだ原子力或いは核反応をコントロールはできていないのだと感じる。

暴走一歩手前でかろうじて、抑えているように見える。地震の予知がまだ十分出来ていない以上、このエネルギー利用はまだ危険がいっぱいのようだ。
腹を据えて代替エネルギーの開発に取り組むべきだろう。


科学の力の限界を提示した今回の震災だ。

ところで皆さんのところは大丈夫でしたか、ご無事ですか。

ゴチになりま~す

2011-03-04 16:58:53 | 雑感
30年来の友人と久しぶりに飲んだ。名古屋/栄まで出かけたが、ちっとも苦に
ならない。私とほとんど同じ年で、立場が良く似ているが、彼は私よりはるかに計画
的で、頭が良い。いつもきちんと筋を通してくる人である。経営も上手だ。

程の良い付き合いをず~っとしてきたが、ちょっとしたきっかけがあって飲むこ
とになった。話が弾み、ついつい飲み過ぎた。(お店の人に「もう一升近くになりま
すが」、と言われてから2,3本頼んだか・・・。)
早速御礼のメールを打った。


I様

昨日はありがとうございました。

すっかりごちそうになった上におみやげまで頂きまして、恐縮です。

何よりも、貴方と過ごしていると、話題の豊富さ、見識の高さに時の経つのを忘
れます。あっという間の3時間でした。

沖縄、ハワイ島、ニューヨークなどの話、更には浅田次郎の著書(わたしも貴方
に勧められて読んだ『オーマイガッ」以来のファンです。)の話などいずれも楽
しく、参考になることばかりでした。

それにしても、少し飲み過ぎです。さすがに足元がおぼつかなくなりました。
歳のせいでしょう。飲み過ぎると左足に力が入らなくなる傾向が出始めました。

いずれにしても楽しいひとときでした。今度は刈谷でやりましょう。

(今度は酒の量は少し控えめにして。)



ほっこりした披露宴

2011-03-01 17:31:19 | 雑感

宴の風景

青年会議所時代の釣り仲間の長男が結婚した。披露宴をするという案内を頂いた。
勿論、勇んで出席した。

友人は焼肉屋を営んでおり、人柄は率直で温かいが、かねて口下手の男だとは思っていた。
場所は彼のお店で、司会進行も彼がやるという。
定刻に着席した。出席者は60人ほどか。

会が始まった。かれは用意したメモを見ながら、口上を述べはじめた。
「足元の悪い中、・・・・」ここで、はやくも彼は絶句。アガったのか、感激したのか、いずれにしても言葉が出てこない。すかさず友人席から「一杯飲ませたほうがなめらかに喋れるぞ(笑)」と野次が飛ぶ。
「・・・それでは只今より披露宴を始めます」「まず新郎新婦挨拶」 新郎はスムーズに「皆さんお忙しい中、足元の悪い中出席くださいましてありがとうございます。(略)」と初々しく、父親よりしっかりとした口調で挨拶を述べた。新婦も誠実で、働き者のようで、可愛い。焼肉屋さんの女将さんにぴったりだ。

「続いて花束授与にうつります。」「おーい、花束は何処だ」「あれっ、まだ用
意してないのか?」(爆笑)
という具合に、小さなつまずきはなんのその、和気藹々、和やかに宴は進む。

親戚、兄弟、父親の友人、近所の人達が、こもごも新郎のところに酒を注ぎに行く。「まあ一杯やれや」本人はニコニコして杯を受ける。

ひと通り終わったところで、出席者の紹介。全出席者を一人一人紹介し、紹介さ
れた人がお祝いを述べる。酒が入っているので、言いたい放題ではあるが、言葉
に険はない。みんな、「よかったなあ、うれしいなあ、お母さんが生きていたら喜
んでくれたろうなあ、お父さんはほっとするだろうなあ、この結婚で商売は安泰だ、これからも仲良くやろう。」とこもごも、自分の息子に話すように温かく喋る。

料理、酒のサービスは、仕入先の派遣社員、パートのおばさん、兄弟、家族が一
体となって甲斐甲斐しく立ちまわる。子供たちもお手伝い。日頃お店を手伝って
いるせいか、たどたどしくなく、子供ながらきちんと役目を果たしている。

畳の席は、日本酒が似合うし、話に花が咲きやすい。すっかり故郷の田舎に来た
ような雰囲気で、出席者は盃を重ねていた。私自身も青年会議所時代の仲間と話ができ、大いにリラックスできた。

友人の人柄をよーく反映した、ほっこりとした人が集まった、温かい集いだった。