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ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

原発事故は放射能による公害。追加被曝阻止⇒放射性廃棄物は拡散してはいけない⇒再エネは放射能拡散につながる⇒検証を!

市川定夫埼玉大学名誉教授の講演録「低線量被曝の影響と JCO事故健康被害」を読む①

2015-10-31 | 放射能汚染

http://pfx225.blog46.fc2.com/blog-entry-2145.html より 引用 かんそいも通信

学習集会  2003.8.25 臨界事故被害者の裁判を支援する会


低線量被曝の影響と JCO事故健康被害      講師:市川定夫・埼玉大学名誉教授 


講演録(1)

はじめに

司会者
 大泉さんのJCO事故の健康被害裁判は、去年の9月に提訴され、11月から公判が始まり4回を終えたところです。JCO事故における低線量被曝の問題は、この裁判のひとつのテーマであり、その辺のところを勉強する必要から、この勉強会が企画されました。平日の5時半からなので、人がたくさん来てもらうには少し具合が悪いなと考えたんですが、とりあえず、内部的な勉強会ということで、こういう時間帯で設定しました。

 これから1時間半ほど先生のお話をいただいて、そのあと質疑をしまして、8時過ぎぐらいには終わりたいというふうに考えています。最初に、この会を企画した「裁判を支援する会」の代表である藤井学昭さんに簡単な挨拶をお願いいたします。

藤井
 藤井です。代表といわれましたけれども、なかなか難しい内部事情もあります。とにかく大泉さんが声をあげたということ、声をあげていただいたということが、ほんとにどれほど厳しく、そして苦しい現実があるかと。そして声をただ単に出すということではなく、それを裁判という形できっちり、「9月30日」をあらわにしていくということの困難さを、ともに感じながら支えていきたいなと思っております。

 ともかく、あの事故以後、行政、国の方は「なんでもない」と言うだけです。その根拠というものを示そうともしませんし、また我々もそれがどういうことなのかというのが全くわからない。そして、もう日本という国の無責任さと無関心という言葉を、ほんとにつくづく感じております。

 最近では、神栖の日本軍による毒ガスですね。ああいうことが、まったくこの時代や、この年月が過ぎてきていることを考えたときに、ほんとに今、声をあげるということが、まさに歴史を、時代の責任を追っていく、そういう裁判かなということを感じております。

 そういう意味では、私たちがいちばん知らなければならない、学ばなければならないということのひとつとしての本日の講演会ですので、よろしくお願いいたします。

司会者
 それじゃ、早速先生のお話を伺いたいと思うんですが、先生のプロフィールについてはすでにお配りしているビラ等に書いてあるとおりで、放射線遺伝学を専攻とされていて、様々な業績をお持ちです。特にムラサキツユクサを通して低線量の被曝調査というものについて世界的な権威をお持ちの先生であります。
 JCOにおける低線量被曝の問題というのは、非常に重要な問題なので、そこのところに重点を絞って今日は話をいただきたいと思っております。それでは、時間もないので早速始まらせていただきます。よろしくお願いします。


講演録(2) 

東海村との関わり

 ご紹介いただいた市川です。私が初めて東海村に来たのは、昭和33年、1958年です。それは京大の学部を卒業して大学院に進んだ年で、東海村にできたJRR1という実験用の原子炉を使った共同利用というのに関わったことなんですけれども。生物実験には昭和33年から予算がつきまして、それで来てやりだして、そのあと1965年、7年後に京大で博士号をとって、アメリカのブルックヘブン国立原子力研究所というとこに行くまでは、毎年東海村に来てたんです。

 そのころは上野から汽車で来ますね。悠長だったのに、今日はスーパー日立に乗って、スピードがぜんぜん違うんでビックリしたんですけども。とにかく、そうしてここで一番長いときは、村松にある寮に1ヶ月以上滞在したこともあります。ただそのとき驚いたのが、結核の療養所がすぐ隣りにあるということでした。何でこんなところに作ったんだろうと。しかし、そのころ僕は原子力にさほど興味をもってなくて、ただ、生物学者ですけど習っている物理学とか、そういう知識から考えて、相当制御しないとダメだろうと思いました。

 それから知識として持っていたのは、ここで99年の9月30日に起こった臨界事故と同じことが、核技術の開発の初期に何回かアメリカやソ連で起こっていたことは書物で知っていました。だから、そういうことが日本の原子力開発の初期にも起こるんじゃないかという心配は持っていました。

 それから茨城県を越して、アメリカの国立研究所の研究員となり、ムラサキツユクサという優れた実験材料に出会いました。東海村でも実験を行われた植田さんがそこにいらっしゃいますが、その時も度々実験の指導だとか、その結果の説明だとか、得られた実験データの分析の説明だとかにも来ました。

NASAでムラサキツユクサの生物衛星実験

 アメリカにいる時にムラサキツユクサを見つけたんですが、やがて、現在でもまだ使われていますが、働く人の許容線量の20分の1まで下げても、これだけ突然変異が起こるということをムラサキツユクサで実験的に証明したところ、アメリカの原子力委員会から公表禁止という措置を受けました。僕は、その直前からNASA、アメリカの航空宇宙局からムラサキツユクサの実験をしないかと誘われていたので、それに参加したんです。

 それはなぜかと言いますと、ムラサキツユクサというのは、花に6本のおしべがあって、そのおしべにはたくさんの毛が生えてるんですけども、一本一本の毛は25細胞から30細胞ぐらいの細胞が一列に並んでるんです。一列にまっすぐ並んでいる。ということは、おしべの毛が細胞分裂するたびに、いつも同じ方向に分裂してるということを示しているわけです。NASAはそこに注目したわけです。

 そういう、細胞が一列に並んでる生物系というのは非常に少なくて、例えば藻の仲間とか、そんなのでいくつかはありますけど、それを培養して宇宙で実験するのは難しいのです。培養液を植物用に入れ替えたところに、開花直前のムラサキツユクサの枝をさして、それで宇宙で実験できるだろうということで誘われたわけです。

 それで、生物衛星という、最初の生物実験をやった衛星なんですが、その生物衛生実験でやった結果、地上に帰ってきたムラサキツユクサのおしべの毛は直線になっていませんでした。あっちへ曲がったり、こっちへ曲がったり、枝分かれしたり、つまり前回の分裂と同じ方向を維持することができない。つまり、地上に1Gという大きさの重力がコンスタントに、いつも一定の重力がある地上と違って、無重力になると細胞分裂の方向が乱れる。我々の体の中にも細胞分裂の方向が決まっているものがあります。心臓なんかを作っている筋肉がそうです。いつも同じ方向に細胞分裂しています。そういうことで無重力は危険だという報告書を書いたら、今度はNASAにより、それも発表禁止になりました。

大宮のガンマフィールド施設での実験

 2つのことを続けざまに、ひと月の間に2回経験して、私はアメリカの国立研究所で研究するのを断念しまして、ちょうど京都大学で助手として帰って来いという話があったものですから、帰る決心をしました。ただし、その頃1月36万円、1千ドルだったんですが、その頃360円のレートですから、36万円の月給をもらってたのが、京大に帰って初任給をもらったのが36,800円だったんですよ。

 その他、例えば湯水のごとくガソリンを使う5,400CCの8気筒の車に平気で乗ってたんですが、日本に帰って来て買えたのが360CCの軽自動車だったり、いろんな変化があったんです。

 それでも日本に帰ってきて、今度はがんばって、やっぱりそれと同じ証明をもう1回やり直そうとしました。それで来たのが、ここの常陸大宮の農林水産省のガンマフィールド。そこで、来る年も来る年も、何回も何回も実験を繰り返しました。僕は67年に京大に帰って来たんですが、ブルックヘブンに行ったのが 65年で、2年で帰ってきたんです。

 そういう経緯を経て、帰ってからずっとガンマフィールドで何年間か続けて、そして1970年に初めて許容線量の7分の1でも、これだけ突然変異が起こって、しかも線量と突然変異の発生率はきれいな比例関係になっているということを英語での論文で発表しました。口頭で発表したのは70年ですが、71年に英語の論文で発表しました。

 そういうのが出てしまうと、アメリカ側で1966年から67年にかけて出したデータの公表禁止というのは無意味になってしまって、アメリカでのデータもその後許可が出まして、72年に発表されました。その72年の論文を出したことによって、許容線量の20分の1でもこれだけ突然変異が起こって、それ以上ではずっと線量と比例関係になるということが証明されました。

放射線の「しきい値説」を否定

 その実験はそれまで言われてた放射線の「しきい値説」、今でもJCOの事故が起こったあとでも、ある量の被曝がないと影響は出ないんだ、なんていうことを言ってますが、そういうのを「しきい値説」といいます。敷居が高くて家に帰れないという「敷居」と同じです。ある量を超えないと放射線の影響は出てこないんだというのが、僕が習ったときもそうでした。大学で習ったのもそうでしたし、その当時の英語やドイツ語で書かれた教科書は全部それでした。日本語で書かれたものも当然そうです。

 とにかく、そういう経験をしながら、やっぱり茨城県と縁がありまして、常陸大宮で微量放射線の影響を実験的に証明するのを成功しました。しかも、植田さんたちが東海村の原発の近くや再処理工場の近くでやった実験では、ムラサキツユクサは明らかに突然変異率が周辺で上がるということを証明しています。東海村だけではありません。いちばん最初に1974年から行われた実験は、静岡県にある浜岡原発。次いで、その次の年から、島根県にある島根原発。それから福井県の高浜にある高浜原発。その次の年から同じ福井県の大飯にある大飯原発で始まって、その次の年から東海村でも始まったんですが、どこでやっても同じでした。

世界中でムラサキツユクサ実験

 僕は、70年の中頃にアメリカやヨーロッパでムラサキツユクサの実験結果についての説明、いろんな説明をやりました。大変な時は、飛行機で飛ぶのに要する時間も入れて2週間で17カ所とか16カ所。

 そういう講演をするうちに、やっぱりアメリカやヨーロッパでも実験する人が出てきまして、まずアメリカのオレゴン州にある原発、トロージャンという原発ですが、そこで日本と同じ明確な結果が出ました。それから、その次の年に当時の西ドイツのウンターベッセルというところでも同じ結果が得られました。

 そういうことで今度はアメリカの、その当時はEPAといって環境保護局だったんですが、今は省に上がってますが、そこの招待で1980年にアメリカで招待講演をして、それ以来外国では少なくとも放射線の「しきい値説」を取る人はいなくなりました。学問上もいなくなったし、法律上もなくなっています。ところが、日本だけはまだ「しきい値説」なんです、法律上も。これだけの危険度を見積らなければいけないというのが国際的な委員会で出てても、日本の法律は変わっていません。

埼玉大学へ赴任して 

 そういう状況のなかで、こういう事故が起こってしまって、また茨城県とご縁ができてしまうことになりました。

 僕は1978年に埼玉大学に新しい学科を作るために移って来ました。また、埼玉大学には、まだ大学院が修士課程までしかなかったんで、博士課程を作るために埼玉に移って来たんです。博士課程もできたし、いろんな学生もたくさん入って来て、優秀な学生が来て、いろんな研究ができましたが、それからも茨城県の、東海村はもう使わなくなりましたが、大宮のガンマフィールドを使って学生達がいろんな実験をやりました。それで次々といろんな証明をしました。

 例えば核爆発が起こり、放射能が飛び出して、その放射能が落ちてくる。ところが、その放射能には半減期という寿命がある。それぞれの放射性核種の種類によって寿命が違います。例えば、チェルノブイリ事故のあと日本にも降ってきたヨウ素131というのは、8.06日経つと放射能が半分に減ります。また、 8.06日経つとその半分、つまり4分の1、それから8分の1、16分の1と減っていくんですが、同じヨウ素、放射性ヨウ素でも、ヨウ素129という、数字が2つ小さいのは、1700万年経たないと放射能は半分になりません。1700万年って、人類が現れてから何倍もの年月が経つまでかかる。

 そういうふうに、核分裂の結果としてできるもののなかには、非常に長寿命のも短寿命のもあるんですが、そういう寿命に合わせて被曝が減っていったら、どういう結果がでるだろうか。あるいは逆に、降下する放射能の量が増えていった時にどうなるだろうか。それをシミュレーションする実験をガンマフィールドで何度もくり返しまして、汚染量が増えたり減っていったりした時に、ムラサキツユクサの反応はどうなるかというのを調べ、シミュレーションの理論と、実際に一致するということも証明しました。

JCOの事故を知らされて

 とにかく、こういうことで縁があったんですが、このJCOの事故が起こった時に、まず驚いたのは、それが起こってしまったということに驚いたんですが、それを知ったのはどういうことかといいますと、ある新聞社の記者が私の研究室に電話をかけてきました。当日の午後です。比較的早い時間にかけてきました。そして、水戸局に勤めていた記者ですが、今、東海村に飛んでいったら、工場の近くの人が、建物の中の2階の窓から青い光が見えたと、つまり青い光が出ていたと言ったという。それは女性の記者なんですが、その人に僕は「それは臨界事故だ、それしかない」と言いました。
つまり、ウランの核分裂が連続して起こるようになると青い光が出るんです。だから、その新聞社だけは、その日の夕刊に「臨界事故」と書きました。他の新聞社は、放射能漏れだとか、爆発事故だとか、間違った見出ししかつけていませんでした。翌朝の朝刊からは、どの新聞も臨界事故になりましたが。

 とにかく、その記者も僕のところになぜ電話をかけてきたかというのは、その人が浦和支局に勤めてた時に、僕の放射線生物学という講義に興味を持って、聴講生で来てたんです。それで最初に僕の名前を思い出して、大学にかけて僕の研究室の番号を内線電話につないでもらって僕が初めに聞いたんです。

チェルノブイリ事故でも

 同じことはチェルノブイリ事故の時も起こってます。報道機関等が、あるいは政府自身が、そういうチェルノブイリ事故が起こったという情報を外交筋を通じて知る前に、私は、チェルノブイリとはまだ特定できませんでしたが、とんでもない大事故が起こったと知りました。それは、ストックホルムにあるスウェーデンの国営放送。僕はスウェーデンの国営放送で、放射線の影響とか危険とか、そういうことを何度かお話してます。スウェーデンで国際会議に行ってお話したこともあり、国営テレビにも出演したことがあるんですが、それで思い出して。

 それともうひとつ、隣のフィンランドのヘルシンキで原子力をめぐる公開聴聞会があった時に、そこで私はお話をしてます。その時は隣の国のフィンランドから、スウェーデンの国営放送はスウェーデン全土に放送してましたから。そういうこともあって私のところにかけてきたんです。

 放射性ヨウ素がどんどん検出されていると言うのです。放射線レベルがどんどん高くなっていると。僕は、すぐに風向きはどっちだと聞いたんです。南東から風が吹いているという答えだったんです。そうすると、スウェーデンのストックホルムから見て南東の方向というのは、ポーランドだとか、あるいは今のベラルーシぐらいが、そういう方向が南東にあたりますから、そっちで起こった原子炉事故としか考えられないということを言いました。だから、スウェーデンの国営放送は、そのとおり僕の英語で話したのをスウェーデン語に訳して放送して、テープも送ってくれました。

壁をつらぬく中性子

 新聞社とか、それらが知る前に僕が知ってしまったというのは、その時に次いで今回2度目だったんです。とにかく、そういうことが起こりますと、何がまず飛び出してくるかといったら、高エネルギーの速中性子がどんどん出てきます、核分裂によって。それはコンクリートの壁だとか、そんなものは簡単に貫きます。なぜかというと、名前のとおり「中性」子といって、プラスの電気も、マイナスの電気も帯びてないから中性。中性子とは、そういう粒子なんですけども、それは、いろいろなものを貫いて小さな粒子が飛び出していくわけです。

 だから、あの建物の壁ぐらいではほとんど何の障害にもならなくて、そのままどんどん飛び出します。しかも事故が起こったときに、あそこの施設では普通の測定器、ガンマ線を測定するガイガーカウンターで測定しようとしましたが、ほとんどかかりません。中性子は通常の計数器では測定できませんから。だから、ある意味では安心したというか、すぐには非常事態体制をとろうという手はずをしなかった。ただし、作業をしていた3人は酷い状態になっているんで救急車を呼んで搬送した。ところが、放射能で汚染されているということを一切言ってませんから、消防士も被曝しましたし、それにあたった人も被曝した。臨界になって中性子が出てるということをすぐには気がつかなかったわけです。中性子の測定は原研とか、そういう原子炉を持ってるところしかなかったんです。JCOは本来はそれを備えるべきだったのに、それがなかったために、中性子を測定しなかった。

 

講演録(3)

測定が遅れた中性子

 そして、臨界状態が20時間続いて、たくさんの作業員の決死で、相当の被曝を受けながらも作業をして、臨界状態が止まったのは20時間後でした。そのために作業所にいた人、近所の家にも中性子が届いてますから、最初350メートル以内ということにしましたけども、350メートル以内の避難とか、そういうことをさせたのは、だいぶ時間が経ってからです。その間、ずっと現場でみんな被曝を受け続けさせられたわけです。

 そして、原研から中性子の測定器を持ってきて測定し始めたのは、もう臨界事故が終わりに近いころです。だから今、被曝した線量の推定をしてるのも、初期の時の状態がわかってないもんだから、初めのうちはこれくらいと言っていたのが、いやいやもっと少ないと言ってみたり、そういう言いかえをする根拠になっているわけです。確たるデータがないからです。
さっき言ったように、青い光を知らせてくれた記者も被曝者になりました。何も防御なしでそばまで行ったわけですから。ただし、そこに住んでる人から比べたら滞在した時間はずっと短かかった。とにかく、そういうことであれだけ多数の660人を超す人たちが、今、当局の方がそういう対象とする数としてるのが、それだけになってるんですが、それも今度また基準を上げて減らそうとしている動きが強いんです。

 とにかく、あれだけの事故が起こったし、極めて顕著な、きつい急性障害を出した人が3人、実際作業をしてた人で、そのうち2人が亡くなってしまった。そういう事故に至ったわけです。

中性子被曝とは

 それで、いちばんの問題は、主たる被曝が中性子だということです。被曝量の圧倒的大部分が中性子被曝でした。先ほど言ったように、中性子は貫通性が強くて、プラスもマイナスも電荷を持ってませんから、直進性が強くてまっすぐ飛びます。ところが、我々の体に入りますと、どういうことが起こるかといいますと、中性子というのは、陽子とともに原子核を構成していますが、陽子と中性子は同じ大きさなんです。重さも同じです。厳密にはわずかに違うんですけども。しかし、陽子というのはプラスの電気を持っています。中性子は電気を持っていない。

 我々の体の中の元素のなかで圧倒的に多いのは水素です。だいたい体の8割ぐらいが水分でしょ。水というのはH20でしょ。水素原子2つと酸素原子が1つ。それから炭水化物、例えばブドウ糖はC6H12O6と、Hが一番多く入ってるでしょ。それは炭水化物全部そうです。単糖類のブドウ糖でも、多糖類といって糖がたくさんついてるでん粉、それがみんな基本でできてますから。たくさん水素を持ってます。脂肪もそうです。ただ、タンパク質ももちろんたくさん水素を持ってるんですが、タンパク質には他に窒素が入ってるわけです。

 とにかく、体の中で分子を作っている原子核として圧倒的に多いのは水素なんです。その水素の原子核は陽子1個です。さっきも言ったように、陽子と中性子は同じ重さ、同じ大きさですから、中性子が飛んできて、体の中に入ってくると、圧倒的に多い水素の原子核とぶつかるわけです。そしたら、同じ大きさですから、そのスピードで水素の陽子を追い出すんです。そういうのを弾性衝突といいまして、物理的にボンとぶつかって跳ね飛ぶということです。それで水素から陽子を追い出してしまうんです。

 追い出された陽子は中性子の速度が速いほど高い運動エネルギーを得るんです。そして、エネルギーは得るけども、陽子はプラスの電気を持ってますから、体の中のいろんな分子が持ってるマイナスの電子と、プラスとマイナスでくっつこうとするわけです。そのくっつこうとする力でどんどんスピードがゆるめられるので、追い出された陽子は早いスピードで出たものでも、せいぜい数十ミクロンぐらいしか飛ばないんです。そこで止まっちゃうんです。もっともっと何度も衝突を繰り返して、エネルギーが弱ってスピードが遅くなってる中性子が飛び込んで陽子を追い出しますと、その陽子はより小さいエネルギーしかもらえませんから、はじめから遠くへ飛べない。だから簡単に、さっきも言ったようにプラスとマイナスの電気作用で電気ブレーキがかかって止まっちゃう。そういう時には、ほんとに何ミクロンしか飛ばない。

低エネルギーの中性子の影響

 結局は中性子が陽子にかわって、その陽子が走った距離のその周囲だけに大きな放射線のエネルギーを集中的に与えます。中性子の方は、だんだん速度を失って、だんだん運動のエネルギーが小さくなりますが、そのため、あとから追い出された陽子ほど高い密度で放射線のエネルギーを与えてしまうことがあります。陽子線のエネルギーを。

 ここで大事なことは、粒子線といって、粒状のものが放射線である場合には、運動のエネルギーが小さくなればなるほど、放射線として体の細胞や組織に吸収されるエネルギーは大きくなる。なぜかというと、エネルギーが小さいほど短い距離しか飛びませんから、放射線のエネルギーがその短い間に集中的に与えることになり、その放射線の密度は大きくなります。だから、あとでまた触れますが、中性子の実験をやりますと、低エネルギーの、運動エネルギーを失った中性子ほど生物効果は大きくなります。

 とにかく、そういうことで中性子被曝というのは非常に深刻な問題を持っているということを理解してください。普通にレントゲンを受けた時に、エックス線も貫通力が強いからレントゲン撮影に使うわけですが、それは電磁波という放射線で、所々でイオン化を起こして、そこにエネルギーを与えるんです。ところが中性子は、今言ったように、いろんな原子や分子と衝突しながら、速度をどんどん落としながら、落とせば落とすほど短いところでまたぶつかって速度が衰えて。そういうことを繰り返しますから、中性子が体の中に入ってきますと、比較的短い距離の間にエネルギーが集中的に吸収されて放射線効果が大きくなるという、そういう中性子被曝の特質を持ってます。

 エックス線の場合ですと、ある量を外から受けますと体のいろんなところが受けるエネルギー量がほぼ均一に、しかもぽつんぽつんと所々に確率論的に吸収されるだけで、集中的な被曝が起こることはありません。ところが、アルファー線(陽子2つと中性子2つの粒子で、ヘリウムの原子核と同じ)もそうなんですが、これも生物効果が大きくなるのは同じことなんです。

建物から漏れ出た放射能

 そういうことで中性子被曝というのが、今現実に起こっているんだということを僕は知ったわけですが、臨界状態になったことが、どういう過程で起こったかということは電話を受けた時点では知るよしもなかったのです。あそこでやってるのは、いろんなところから注文されている核燃料棒に入れる核物資を製造してるわけです。ところが、後で分ったことは、もっと濃度の高い、特別な原子炉に入れるのを製造してて、それを許可を得た方法ではなく、しかも時間が迫られてたからバケツでもって入れるという粗暴なこともやっていたことだったのです。

 電話で聞いた時は何が起こったかのか具体的には何もわかりません。ただ、わかったことは臨界状態になって核分裂がどんどん続いているということ。したがって中性子がどんどん飛び出しているということです。それから、核分裂も起こってるわけですから、原子炉の中でウランの核分裂によって、いろんな、自然界には存在しない人工の放射性核種、核分裂生成物ともいうんですが、いろんなものが出ています。それはガンマ線とベータ線を出すとか、ベータ線とアルファ線を出すとか、そういう性質を持ってますが、中性子ほど遠いとこまで届きませんから、壁が十分厚ければ透過力のあるガンマ線でもそれで遮られて、あまり外には出ない。

 ところが、そこのなかの空気が、例えばケガをした作業者を運び出すためとか、中性子には役に立たないガイガー計数器でまわりの放射線を調べようとした時、慌てて出入りした際に、中でできてた放射性核種も外に出たはずです。ただし、その場合、あの日は一定の風の方向がありまして、僕は忘れてしまいましたけども、一定の風の方向があって、建物内から漏れ出た放射能は間違いなく風下にしか行きません。中性子のように、風に関係なしに、あらゆる方向に、地面の方向にも真上にも、東西南北どこへでも飛ぶ中性子とは違います。

時期外れの落ち葉

 それから数日たった時、民放テレビの記者から電話がかかってきたんです。事件当日の風下の方の桜の葉や、他の落葉樹の葉がどんどん落ちてると。何でそんなに葉っぱが落ちるのか、まだ紅葉して落葉する時期でもないのにと。僕はすぐに言ったんです。中性子というのは、さっき言ったような働き方をしますから、葉の茎(葉柄)のような細いところに中性子が飛び込みますと、そこに集中被曝を与えますから、葉柄の組織が壊されて青いまま落ちちゃうんです。葉っぱには穴があくだけなんですが、葉柄のところにあたりますと落ちる。だから、それも速中性子が飛びかってた証拠だが、速中性子は風下だけに行くんじゃないと言いました。それで次の日、僕もつき合って現場を見に行ったんですが、案の定、風下とは関係なしに近いところほど葉っぱがいっぱい落ちててました。これは風の方向とは無関係に起こる事象ですから。素人考えすると、これは「放射能」だと思ってるから、風下だけで起こったと思ってるんだけど、さっき言ったように核分裂の結果、建物の中でできた放射能が飛び散っていることと、中性子が貫通して出ていくこととは全く違う現象だし、したがって生物に与える影響も全く違ったわけです。

大宮ガンマフィールドで白血病患者 

 中性子の事故というのは、そういう特殊な性質を持ってることをお話しましたが、僕たちは、低線量被曝だけじゃなくて、放射線の種類によってどれだけ生物効果が違うのか、同じ放射線、中性子なら中性子でもエネルギーの大きさによって、どれだけ生物効果が違うかという研究をずっと続けてきました。 

 また、一番最初にお話したように、アメリカのブルックヘブン国立研究所で、エックス線と速中性子の低レベル被曝が突然変異に関してはしきい値は全くなくて、どんなに小さくてもそれに比例して起こるんだということを実験的に証明して、それが公表禁止になったから、常陸大宮のガンマフィールドで実験的証明を繰り返したということを言いました。それは限られた放射線だけの現象なのか、他の放射線でもそうなのかということを調べなきゃいけません。 

 そのうち、ガンマ線というのは、どんな現象を起こすかという問題が起きました。ガンマフィールドは、直径200メートルの中心、円の中心半径100メートルのところにコバルト60の線源をおいて、そこから圃場の中にガンマ線を飛ばして作物に当て、それで突然変異が起こって、その中で農業で有用な突然変異が起こらないかを狙ったものでした。そういうことで巨費をかけて作った圃場だったんです。 

 ところが、あそこの圃場の近くの人で、大宮の人たちが、トラクターの運転手だとか、草取りだとか、いろんなことで圃場で働いてた人が、2人続けて白血病にかかって、結局2人とも亡くなるという、そういうことが起こったわけですよ。 

 その人たちはガンマフィールドの中にいつも入ってるんじゃなくて、入る朝の8時から12時だけは、コバルト60線源を、上にある鉛の容器に入れてしまって、それでガンマ線が出ない仕組みにしてあるんです。しかもガンマフィールドの周りには200メートル直径、高さ8メートルの土手が築かれていまして、その土手の土の厚さは、ガンマ線はとうてい貫かないという設計になっているわけです。 

散乱放射線の影響 

 ところが、ガンマ線というのはコンプトン効果という、コンプトンという学者が発見したことが起こります。空気中には酸素分子もありますし、二酸化炭素の分子もある。もちろん窒素分子もありますね。そういういろんな分子にガンマ線があたりますと、その分子から電子を追い出します。それは電離化といいますが、その電離のために、電子が飛び出していくエネルギーとして与えてしまった分だけガンマ線のエネルギーが弱くなります。 

 しかもガンマ線とかエックス線という電磁波は、波と書くように波長を持ってるわけです。波長が短いほどエネルギーが高いんです。逆に、エネルギーを失うと波長が長くなってくるんです。いろんな分子から電子を追い出します。原子でもいいですよ。だけど原子で自然界に存在するのはごくわずかで、普通は何らかの分子の状態です。そこから電子を追い出しますと、それで運動エネルギーを奪われて、より長い波長になる。 

 それまでの考え方では、その長い波長になった低エネルギーの放射線は散乱放射線と呼ばれて、散乱放射線ではエネルギーが弱いから生物効果は弱いと考えられていました。コバルト60線源からは、ある高さより上には、直接のガンマ線はいかないように設計されてますから、8メートルの土手は越さないことになってます。だけど下向きになったガンマ線も、もちろん空気があるわけですから、それにあたる。土にあたる。あるいは作物にあたる。そこで、いろんな分子と反応してコンプトン効果で、より波長の長いエネルギーの散乱放射線としていろんな方向に飛んでいきます。それが、また他の分子とあたって弱いエネルギーになって、土手のより高い位置から、今度は土手の外側にももっと弱いエネルギーで飛んでいきます。 

ムラサキツユクサで散乱放射線を調査

  その当時は、そういうことが起こることや、低エネルギーの散乱放射線はほとんど問題にならないと考えられていました。だから、どこのエックス線照射室の壁の構造も、分厚くしたり、何回か直角に曲げて直接のエックス線が漏れないようにしていた。 

 それで、いろんな方向に散乱放射線が出て、こっちの壁に、あっちの壁に、何度もあたってくる。入口の鉄のドアにきた時には、ものすごくエネルギーは弱ってるから、もう問題ないだろうということで、鉄の扉の厚さもそんなに分厚くなかったんです。昔はそう考えられていたんです。 
ところが、そのお2人が白血病にかかられた当時、僕が京大で物理を習った先生で、物理学者だけど静岡県の三島の国立遺伝学研究所のアイソトープ室長をやっておられた近藤宗平という先生がおられた。後に、そこから阪大の大阪大学医学部の基礎医学研究室の教授になられました。定年になられたあとは、大阪の南の方にある近畿大学の原子力研究所所長になられました。その方と私に調査依頼がきました。その時まだ農林省だったんですが、農林省のほうから調査依頼がきました。 

 僕に頼まれたのが、ムラサキツユクサを使って、散乱放射線しか届かない高いところ、つまり直接ガンマ線が届いてないところ、それから周囲の土手の上、そのお2人を含む一般の人が作業をしているところ、つまり安全とされたところ、そこには対照区として放射線をあててない作物も植えてあったわけですが、そういうところで行う調査でした。微量な放射線の影響でも検出することわかってましたから、ムラサキツユクサを置いて、調べてくれと言う。 

 近藤先生には、ガラス線量計というのを開発してもらいました。普通のガイガーカウンターとかでは、その瞬時瞬時の放射線量は測ることができますけど、何時間、何日間、何ヶ月間、何年間置いといて、総被曝がどうなるかという、総被曝線量、集積線量を測る機械は何もなかったんです。それで、ガラスの中に特別のいろんな化合物を入れて、いろいろ試しながら、近藤先生もエックス線を当てながら、これだけ当てたら、こんな色がでる。これだけ当てれば、こんだけでるという測定をしてくれました。それと、実際の生物効果と合うかどうかということで、近藤先生が開発されたガラス線量計というのを僕のムラサキツユクサに付けておいて、ムラサキツユクサに当てると同時に、そのガラス線量計にも線量を当てておくと、そういうことをやりました。 

 ガラス線量計はそれでもまだ大きくて、8ミリ立方ぐらいあったんです。細い植物なんかにつけたら重くて折れちゃうぐらいなんですが、そういうのを使ってやったんですが、その当時はそれしかなかったもんですから、針にさした竹柱につけたガラス線量計で測りました。そしたら、ムラサキツユクサのそばの竹柱にガラス線量計をつけておいて測った線量と、ムラサキツユクサの突然変異率は、きれいに一致しました。 

無力だった原子力施設の安全構造

 ガンマフィールド内でたくさんのガンマ線が出ていて、しかもその線量と突然変異の頻度の関係から、はじめは圃場内でできてる散乱放射線は、結構エネルギーが大きいんでわからなかったのですが、外まで遠くまで飛んでくようなのは、何度も衝突をしてコンプトン効果というのをやってエネルギーを落としてますから、ものすごくエネルギーが小さくなってる。そうしたエネルギーが小さくなってる散乱放射線ほど生物効果が高いということをその調査で証明したわけです。 

 ですから、それまでの原子力施設の安全構造といわれてるものが無力であるということを証明したんです。その後、政府の方もアイソトープ施設とか、そういう施設には迷路状にしただけの構造ではダメだと。散乱放射線が絶対外に漏れないような構造にしないと駄目だということに変わっていきました。それが2番目の発見です。 

 


「ヤマトシジミにおける放射性物質摂取の生物学的影響」野原千代さん スイスでの講演会動画

2015-10-29 | 放射能汚染

1「ヤマトシジミにおける放射性物質摂取の生物学的影響」

 

2「ヤマトシジミにおける放射性物質摂取の生物学的影響」


 

原発事故のチョウへの影響、スイスでの講演発表が大反響  より転載

日本で最も繁栄しているチョウ、ヤマトシジミ。福島第一原発事故のこのチョウへの影響を共同研究した琉球大学院生の野原千代さんが11月29日、ジュネーブで開催されたシンポジウム「放射線の遺伝子への影響」で講演し、大反響を呼んだ。この研究は2012年の発表当時にスイスのメディアでも大きく取り上げられている。野原さんに研究との関わりや今後など、自分史的な視点も交えながら語ってもらった。 

 「原発事故が起こったとき、それまで縁もゆかりもない福島なのに気になって仕方がなかった。まるで自分の娘たちがそこに住んでいるように思われ、飛んでいって何が起きているのか自分の目で確かめたかった」と野原さんは振り返る。結局、このいがヤマトシジミにのめり込んだ理由なのだという。

 事故後すぐに、ヤマトシジミで色模様の発生生理学的メカニズムなどを研究していた琉球大学の大瀧丈二准教授に「原発事故のチョウへの影響の研究」を提案し、他の院生とともに研究グループを結成して取り組んだ。

 野原さんは、もともと理学畑の人ではない。それどころか、官庁の監査を行う「公監査」を愛知大学准教授として教えていた。その後、環境問題に方向転換して沖縄に移住。その矢先に3・11が起こった。

 最初の研究結果の概要は以下の点だ。まず原発事故後2カ月目の2011年5月、サンプリングで得た福島市と本宮市の被曝1世のオスの翅(はね)の大きさが、つくば市などのものより「矮小化」していると確認。次に被曝したチョウを沖縄で育てその子世代で、原発からの距離が近くなるにつれ卵からの蛹化(ようか)と羽化において多くの日数がかかる「成長遅延」と「形態異常率の増加」を見ている。さらに子世代の異常個体を親として孫世代を作り、そこでは、類似の異常が次世代遺伝しただけでなく、これまでにない(触覚が二股に分かれるなど)「異常形態の出現」も観察している。研究グループはまた、沖縄の個体に外部被曝と福島地方のカタバミ(食草)を与えて内部被曝を行い、この両方の被曝において「生存率の低下」、「矮小化」、「形態異常」を観察している。

swissinfo.ch : 最初にサンプリングのために福島県に行ったときは、事故後わずか2カ月目です。

野原 : 確かに余震などの危険性もありました。でもとにかく、幼虫で冬を越し被曝した1世をきちんと採集したかった。チェルノブイリでは5年後にしか生物のそうした研究ができていない。そうはしたくなかった。特にヤマトシジミは世代交代が約1カ月と早いので迅速な観察が望まれたのです。

東京や柏市などとの比較もあり、大瀧先生と私と2人の研究者の計4人で連休明けに各地を回りました。

NGOのインディペンデントWHOが開催したシンポジウムで講演した野原千代さん (swissinfo.ch)

NGOのインディペンデントWHOが開催したシンポジウムで講演した野原千代さん

(swissinfo.ch)

swissinfo.ch : チョウの死亡数を数えたり異常形態を見つけたりと、以前の「公監査」とは全く異なる研究。ギャップを感じましたか?

野原 : 毎日が必死で、がけっぷちに立たされているような日々。そんなことを感じる余裕は正直なところなかった。内部被曝させるため、汚染したカタバミを採集に郡山や(原発から西へ約60キロメートルの)本宮に10日に一度通っていたからです。

沖縄から羽田に飛び、そこから車を走らせて福島県に着き、カタバミのあるところを探し、同時にそれを宅配便で一日3、4回沖縄に送ってくれる業者を探しました。

一度行くと3泊し、沖縄に戻ると私の不在中に草をやってくれていた研究者に負担をかけたくないので、到着の夜はそのまま研究室で徹夜し草をやる。そんな生活を1年半やりました。

swissinfo.ch : これまでの実験の中で、最も印象に残ったことは?

野原 : 福島県の福島市、飯舘村、広野町の汚染食草と山口県宇部市の食草を与えた内部被曝の実験です。

その実験で、羽化したチョウのうち、福島市と飯舘村2カ所のチョウの動きが山口県の葉を食べて育ったチョウに比べて、明らかにモタモタしている。毎朝、羽化するチョウがすべてそうなのです。大変な衝撃を受けました。これがいわゆる「原爆ぶらぶら病」なのかと感じました。

しかし残念ながら、こうした事態を想定していなかったので、そのような動きの違いを定量化することはできなかった。ですから、形態異常が見られなかったそれらのチョウは、「正常」なチョウとしてカウントしています。

このことから、私は、確実に福島で何かが起こっていると感じました。

swissinfo.ch : 今進行中の研究や最近の研究の成果を教えてください。

野原 : つい最近まで、研究者の1人の平良渉さんと一緒にゲノム解析のためのDNA抽出をやっていました。鹿児島のヤマトシジミのDNA配列は読めたので、今後は彼が中心となって福島地方のチョウのゲノムとの比較をやっていきます。ゲノム変異解析研究は、異常形態がゲノムレベルで起こったのかを知る上で、とても大切なのです。

また、つい最近発表した内部被曝の観察結果は興味深い上、私にとっては光が一筋さしたような研究になりました。まず、沖縄の第1世代(F1)の幼虫に、一方には沖縄の草を、他方には本宮や郡山の草を与えた。するとやはり後者のグループの死亡率・異常率は沖縄グループより高かったのです。ところが、第2世代(F2)で、たとえ親のF1に本宮・郡山の草を与えても、F2に沖縄の草を与えたグループ(F1本宮―F2沖縄、F1郡山―F2沖縄)は生存率が高く、2世代とも沖縄の草を与えたグループ(F1沖縄―F2沖縄)とほほ同じ生存率を示しました。

つまり、これを人間に適応して考えた場合、第2世代に汚染されていない食品を与えれば、生存率において問題がなくなる可能性が示唆され、そういう意味で私には希望が感じられたのです。

swissinfo.ch : 物理学者や生物学者、そして医者などが多く集まった今回のシンポジウムでも、このF2に沖縄の草を与えた場合の生存率の高さは、大きな反響を引き起こしました。

野原 : 確かにF2で生存率・正常率が回復したので反響は大きかった。しかし次の二つはきちんと確認したい点です。一つは、F1で本宮や郡山の草を与えた場合の死亡率・異常率は相変わらず高いということです。そしてもう一つは、沖縄の草のお陰で生存率や正常率は回復したF2でも、ゲノムのレベルで損傷が起こっていないとは言えない点です。

ところで、聴衆の1人が独自にこうした結果を人間に当てはめ、チェルノブイリの第2世代の子供たちが同じ場所にとどまり、今でも汚染された食品を食べ続けていることは問題だと発言しました。

実際、チェルノブイリ事故後に身体的・精神的問題を抱えた第2世代が苦しみ、時に自殺したり、またはこうした状態に耐えられない父親たちが家出したりといった話はよく耳にします。福島から沖縄に避難した、いわば第1世代の人々もさまざまな症状を抱え苦しんでおられる。

私は、そうした被曝者が社会に受け入れられることと、彼らがそれぞれの症状に応じた治療相談にのってもらえる拠点が、日本には必要だと思っています。そこで得られる治療法や情報は、まだ確立していないものや極端な場合はプラセボ(偽薬)でもいい。とにかく、ベラルーシなどでの経験を学びつつ、孤立しないでお互いに情報を交換できる場所が必要なのです。

実は今、ヤマトシジミチョウの研究を続けながら、福島から沖縄への避難者の方々とその実現に向けて模索している最中です。

野原千代さん略歴

琉球大学大学院理工学研究科・海洋自然科学専攻・博士課程前期終了。

元愛知大学准教授、元早稲田大学パブリックサービス研究所客員研究員。国土交通省独立行政法人評価委員、名古屋市、東海市、三重県行政評価委員等歴任。所属学会:日本地方自治研究学会、日本監査学会等。



(管理人より)

野原千代さんがお亡くなりになりました。管理人はメールで何度かお話させていただいていました。

体調が良くないということは知っていましたが、スイス・フランスで講演もされていましたので少しよくなられたのではと思っていましたが、急なことで驚きました。

本当に残念でなりません。

「私は原発推進派にこそ、このヤマトシジミの研究を知らせたい」とおっしゃっていました。「いつでも誰にでも同じ対応をする」と。

研究者としての信念を貫かれた野原さん。命を削って被曝の危険性を研究されたということです。

私はブロガーとして、野原さんの研究を少しでも多くの人に知らせていこうと思いました。

追記

メールの内容に関しては、私信なのでいろいろ考えた結果、掲載しないことにしました。

その代わりに、この動画、画像をここに置いておきたいと思います。



 

 


秋のさんま祭り。最終的には何もわかっていない人や子どもの口に入る。

2015-09-21 | 放射能汚染

宮城・女川町で「サンマ収穫祭」5000匹を無料でふるまう

 

女川町 魚市場でサンマの催し

水揚げされたばかりのサンマの炭火焼、およそ5000食が無料でふるまわれ、家族連れなど訪れた人たちはおいしそうに食べていました。

 

(管理人より)毎年秋になると 2012年に書いたブログ記事が拡散しています。☟

秋の味覚、サンマを食べるかどうかを考える。海の放射能汚染シミュレーションを直視する。

2015年度の厚生労働省のサンマ(水産物)についての放射性物質検査データです。これだけみると、「ああサンマはもう大丈夫だな」なんて、一瞬錯覚をおこすようなグラフ。

http://www.radioactivity-db.info/product.aspx?product=%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%9E&category=%E6%B0%B4%E7%94%A3%E7%89%A9#chart_div

以下の表を見ると検出下限値が15や25ベクレル/kgのものもあります。それで「不検出」・・・。 

農林水産省のデータより


もちろん検査はサンプリングですし、検査項目の中にトリチウムやストロンチウムや銀などの核種は入っていません。食べて数年後に病気になっても誰も因果関係を証明できませんし、責任もとってはくれません。

そもそも原発事故後、全国でさんまが「無料」で「ふるまわれ」ていることになんの疑問も持たないのでしょうか?

毎年秋になると「イベントでさんまが無料で振舞われました」といった明るい感じで流されるニュースに対し、実に憂鬱な暗い気分になります。

一体その経費がどこから出てるのでしょうか?すべての”さんま祭り”について調べてはいませんが、実際に復興支援として税金が投入されていることはわかりました。

結局 さんまの「食べて応援」をさせているのは国。海を汚しているのは東電をはじめとする原子力ムラの企業たち。

 

例)http://www.town.onagawa.miyagi.jp/hukkou/pdf/kouhukin/h26_03_sokushin.pdf

サンマ収穫祭 漁業集落復興効果促進事業 事業費: 10,000,000円(委託料) 

例)https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/e-shinko/ward/higashiku/chiikiryoku/h24hyoka2.html

例)http://www.city.meguro.tokyo.jp/gyosei/zaisei/yosan/gaiyou27.files/27honpen5.pdf

 

イベントに行って食べるのは自己責任だけれども、 結局、最終的には何もわかっていない人や子どもの口に入ることになります。

子どもにサンマを食べさせてる映像も毎年ずっとニュースで流され続けています。


2014年10月 沖縄でも https://twitter.com/oldblue2012/status/525618136549056512

2014年9月 大牟田のイベント https://twitter.com/oldblue2012/status/516047092796489728

2014年9月宮城のさんま祭り https://twitter.com/oldblue2012/status/516106226455674880 

2014年9月 山形市 気仙沼さんま祭り https://twitter.com/oldblue2012/status/513651125124210688


2015年1月 骨付きのさんまの寿司 https://twitter.com/oldblue2012/status/556412013241323520


きのこやさんまに税金が投入され、子どもの口に入るような流れが作られていて、それを疑わない市民・・・

それをやれデマだとか、「食べるな!というのは漁業者に生活保護を受けろ!というのと同じ」とか言う人たち・・・・

海に放射性物質を垂れ流している張本人は、国と企業です。よって国と企業が責任を負うべきです。

国や企業は、日本の庶民には、大好きな食べ物=さんまの不買なんてできないとタカをくくっているのでしょう。

 

しかし海外は違います。☟ 

ロシア、日本産サンマを忌避2011年8月11日(木) 日経ビジネス

ロシアが、台湾の水産加工企業に許可を出した理由は明快だ。東京電力福島第1原子力発電所の事故による放射性物質の汚染を気にしての対応だ。

 

日本から輸入の冷凍サンマ、カドミウムの基準値超えで返送=中国山東省

【新華社】 中国山東省の日照検験検疫局は13日、日本から輸入された冷凍サンマ24トン、456万円相当について、カドミウムの含有量が基準値を超えていたとして日本に送り返した。

 

「日本産サンマに危険性」 中国で報道 2012/6/17 21:45

日本から輸入されたサンマを調べたところ、安全基準を超えるカドミウムが検出されたと伝えた。当局は「安全面に重大な危険性がある」と判断し、返品の手続きに入った。



放射性 Ag(銀)は壊変後「安定カドミウム(イタイイタイ病原因物質)」になるということを知らない人は、食べてしまうでしょう。

中国もロシアも日本のさんまを避けているということです。

ブログ読者の方の中には、もうさんまを諦めておられる方が何人もいらっしゃいました。

原発事故さえ起きなければ、秋になったら「きのこご飯とさんま」の組み合わせで食べたかったのに残念でなりません。


 


岩手県宮古市 岩見億丈医師 「焼却炉周囲における土壌中放射性セシウム濃度の異常上昇」

2015-09-09 | 放射能汚染

(管理人より) 岩見億丈医師の第26回廃棄物資源循環学会研究発表会の講演原稿を転載させていただきます。


第26回廃棄物資源循環学会研究発表会 講演原稿2015

焼却炉周囲における土壌中放射性セシウム濃度の異常上昇 

○(正)岩見億丈1)、中屋諒大1)、笹井康則2)
1)岩見神経内科医院、2)みなとや調剤薬局

1. はじめに
一般廃棄物焼却炉のバグフィルターの排ガス中放射性セシウム除去能力は99%を大きく下回る可能性を、笹井、岩見らは提示してきた1~3)。

今回、我々は放射性セシウム汚染物を焼却してきた宮古市焼却炉周囲において土壌中放射性セシウム濃度を調査し、Cs134 およびCs137 濃度が焼却炉近傍で異常高値であることを観測したので報告する。


2. 方法
採取した土壌は宮古市焼却炉周囲約9km 以内のもので総数326 である。地表下5cm の深さまでの土壌を均等に混ぜ、100ml の量、U8 容器に採取した。

耕作等によるセシウムの垂直方向濃度分布変化によるバイアスを除くため、採取場所は耕作されていない一般家庭の庭225、山93、公園校庭等8 で行った。一般家庭では雨樋近傍での採取は避け家屋からなるべく離れた地点で採取した。

採取日は2014 年9 月より11 月までの間である。採取土壌を温室で自然乾燥させた後、測定装置SEIKO E&G 製SEG-EMS(GEM25P4-70)および分析ソフトGamma station Ver.1.7.8 により、時間100分で放射能を測定した。多くの試料でCs134 およびCs137 の測定下限値は3~4Bq/kg であったが、1 割弱の試料でCs134の測定下限値が5 Bq/kg を越えていたため、これらの試料は150 分以上の測定時間をかけ再測定し、Cs134 およびCs137の測定下限値5 未満が得られていることを確認し測定値とした。

統計学的検討を行う際、測定下限値以下の測定値には測定下限値の1/2 の値を当て、マイクロソフトエクセルにより計算した。土壌中放射能濃度の分布は対数正規分布を仮定した。幾何平均値の差の統計学的推定にはデルタ法による近似正規分布モデルを用いた。測定値は崩壊による放射能の減衰で補正して2014 年9 月1 日の濃度値に変換し、考察時にも同様の変換値をすべての放射能で用いた。


3. 結果
Cs134 およびCs137 の土壌中濃度をグーグルマップにより図1 および図2 に示す。Cs134、Cs137 ともに高濃度地点(Cs134;15Bq/kg 以上、Cs137;40Bq/kg 以上)は焼却炉からの離距離1.7km 未満の地点のみに存在した。中濃度地点(Cs134; 10~14Bq/kg、Cs137;23~39Bq/kg)の大半が離距離1.7km 未満の地点に存在した。表1 に離距離1.7km 未満の濃度(濃度A)と1.7km 以上の濃度(濃度B)とを統計学的に比較検討した結果を示す。

山および庭という土壌の性質によらず、Cs134、Cs137 濃度ともにA がB より統計学的に高値である。全標本について、A とB の幾何平均値の比をt 検定すると、Cs134 は1.7 倍、Cs137 は2.4 倍、A がB より高値であり、P 値はそれぞれ1.7E-11、4.9E-15 である。

4. 考察
観察された土壌中Cs134 とCs137 は、その濃度を2011 年3 月時点に変換すると1:1 の比になり、福島原発事故由来であると判断できる。

焼却炉からの離距離1.7km 未満にあり、土壌中Cs134、Cs137 濃度の高値が観察された地区は、小山田、八木沢、ラサ山の3 地区である。焼却炉の東に近接しているのがラサ山であり、焼却炉北東の住宅地区が小山田であり、南東の住宅地区が八木沢である。

このように焼却炉がある山を跨いで福島原発事故由来の放射性物質の高濃度汚染地区が存在し、その周囲では高濃度汚染地区が存在しない場合、高濃度汚染を来した原因の一つとして焼却炉を挙げられる。宮古市では焼却炉以外に観察された放射能分布を説明できる要因はなく、放射性セシウムを含む牧草や廃棄物を焼却炉で焼却処分したことが原因で、放射性セシウム土壌汚染が発生したと判断できる。

【連絡先】〒027-0083 岩手県宮古市大通り1-5-2 岩見神経内科医院
岩見億丈 Tel:0193-71-1500 FAX:0193-71-1588 e-mail:iwamineurol@mx5.et.tiki.ne.jp
【キーワード】焼却炉、バグフィルター、放射性セシウム漏出、土壌中放射性セシウム濃度、濃度規制

 

小山田、八木沢、ラサ山の調査面積の概算値の合計は90 万m2 である。1.7km の距離内外の濃度差として幾何平均値の差Cs134、1.9Bq/kg、Cs137、8.2Bq/kg を採用すると、土の密度を1.6g/cm3 として過剰なCs134、Cs137 が152Bq/m2、656Bq/m2 あることになり、3 つの地域の過剰な放射能量は、Cs134 が1.37 億Bq、Cs137 が5.90 億Bq となる。

一方、2013 年7 月8 日から2014 年8 月31 日までに清掃センターの灰に回収されたCs134、Cs137 は、1.09 億Bq、2.84 億Bq である。汚染牧草処分を開始する2013 年7 月以前、一般ごみだけの焼却時に行われた灰中放射能セシウム濃度測定11 回分から推定すると、清掃センターで2013 年6 月までに灰に回収されたCs134、Cs137 は、1.16 億Bq、3.51 億Bq と概算される。

2012 年3 月から2014 年3 月の間に稼働した、清掃センターに隣接した岩手県仮設焼却炉で焼却処分された災害廃棄物に関する灰の月1 回の濃度測定値から計算すると、同焼却炉で灰に回収されたCs134、Cs137 の総量は、1.79 億Bq、4.62 億Bq である。

以上の概算から複数の焼却炉において灰に残ったCs134、Cs137 の総量は、4.04億Bq、10.97 億Bq となる。バグフィルターが排ガス中の放射性セシウムの99.9%を除去し飛灰に回収するのであれば、主灰に含まれる放射能を考慮し、環境中に漏れ出るCs134、Cs137 の量は、40.4 万Bq、110 万Bq を越えない。

従って、3 地区に過剰に存在するCs134、Cs137 は、排ガス中放射性セシウムの99.9%を除去できた場合における漏出量の339 倍、538 倍以上に相当する量であり、主灰と飛灰に回収されたセシウム総量の34%、54%である。クリンカ等は宮古清掃センター焼却炉ではほとんど発生しないと言われており、クリンカ分を無視し土壌中放射能濃度の差を用いて焼却炉からのCs134、Cs137 漏出率を求めると25%、35%となり、物質収支から計算した漏出率に近似している1.2)。

焼却炉などの固定発生源からPM2.5 などのエアロゾルが排出される機構として、神谷らは次の3 機構を指摘している4)。

(1)バグフィルターの捕集効率が最低になる粒径数10nm から数100nm の粒子が主な構成員である粒子集団の排出、(2)バグフィルターを通過する際の温度では気体状になっている凝縮性粒子の存在、(3)バイパス操作等によるバグフィルター等を通過しない排出経路。

また、バグフィルター払い落とし時の捕集効率低下は以前から指摘されてきたことであったが、Park らは粒子径別の捕集率低下の詳細なデータを示しており、この機構もエアロゾル排出機構の一つである5)。

これらの4 つの機構により、排ガス中放射性セシウムは、バグフィルターで捕捉されず、焼却炉から漏出し、周囲の土壌に飛び散ったと考えられる。バイパス経路による漏出を宮古市清掃センターは否定しており、バグフィルターが排ガス中放射性セシウムを99.9%除去するという仮説は支持できない。また、行政的に現在施行されている排ガス濃度規制の方法では、放射性セシウムの漏出を十分管理できていないと言える。

昨年の本研究発表会で、岩見らは焼却炉風下約2km の地点で空間線量率の上昇を報告したが3)、この上昇にCs134とCs137 による寄与はほとんどないと考えられることを今回の研究は示している。空間線量率が上昇している地域ではK40 の土壌中濃度が高く、この地域の空間線量率上昇はK40 およびK40 と同様の地理的分布を示す放射性核種によるものと推定される。自然界に見られる地質学的分布で説明できるのか、工場や焼却炉などの人為的要因によって説明できるのか否かについては現在調査中である。


5. 結語
宮古市焼却炉周囲9km の範囲で326 ヶ所の土壌調査を行ったところ、焼却炉からの離距離1.7km 未満の地点では、土壌中Cs134 およびCs137 濃度が、離距離1.7km 以上の地点に比べ1.7 倍および2.4 倍高値であり(P 値<10-10)、焼却炉で放射性セシウムを高濃度に含む牧草や廃棄物を処分したことが原因と考えられる。今回の観測値は、焼却炉での物質収支による推定漏出量とほぼ整合していた。

一般焼却炉のバグフィルターのみで排ガス中放射性セシウムを99.9%除去できるという仮説は支持できず、バグフィルターの除去能力の見直しが必要である。現行の放射性セシウムの排ガス濃度規制では、一般焼却炉からの放射性セシウム漏出を十分防止できていないと考えられる。

謝辞 デルタ法による近似正規分布モデルを指導いただいた岡山理科大学総合情報学部山本英二先生に深謝致します。
COI 今回の発表に関連し開示すべき利益相反はありません。

文献

(1) 笹井康則ほか. 宮古市「放射性物質に汚染された農林業系副産物の焼却処理」に伴う放射性セシウムの大気への漏出.http://sanriku.my.coocan.jp/Miyakoshoukyaku.pdf

(2) 岩見億丈ほか. ゴミ焼却時における放射性セシウムの排ガスへの漏れ:精密測定法およびベイズ統計による回収率の評価. http://sanriku.my.coocan.jp/140105Miyakoshoukyaku.pdf

(3) 岩見億丈ほか. 放射性物質を処理する焼却炉周囲の空間線量率に関する研究.第25 回廃棄物資源循環学会研究発表会講演原稿集,pp.375-376 (2014)

(4) 神谷秀博ほか. 固定発生源におけるエアロゾルの生成と排出機構.エアロゾル研究,第29 巻,NoS1,pp.27-37(2014)

(5) B.H.Park et al. Filtration Characteristics of Fine Particulate Matters in a PTFE/Glass Composite Bag Filter .
Aerosol and Air Quality Research, Vol.12, pp.1030-1036 (2012)

 

 


 (管理人より) 参考資料

第25回廃棄物資源循環学会研究発表会 講演原稿2014 放射性物質を処理する焼却炉周囲の空間線量に関する研究

20 April 2014 ゴミ焼却による放射能空間線量率の上昇: その1;宮古市役所と宮古清掃センター

20 April 2014 1 ゴミ焼却による放射能空間線量率の上昇: その2;宮古市内の校庭と園庭

 

追記しておきたいと思います。

第26回廃棄物資源循環学会研究発表会のHPに 今回の岩見医師の原稿「焼却炉周囲における土壌中放射性セシウム濃度の異常上昇」があるのですが

この廃棄物資源循環学会研究発表会のHPを見ると、まあ、驚く程の原子力ムラでした。  ご確認ください

協 賛 団 体 原発メーカー 焼却炉メーカー 産廃企業がズラリ! JESCOも! 

この廃棄物資源循環学会で発表された研究が全部正しいとか、全部おかしいとかは言えません。それぞれに検証するべきだとは思います。

 

この岩見医師の焼却炉周囲の土壌の研究は、バグフィルターは安全ではないということがわかるので参考になると思い、ブログに転載しました。

しかし、今回引用した中の

「昨年の本研究発表会で、岩見らは焼却炉風下約2km の地点で空間線量率の上昇を報告したが3)、この上昇にCs134とCs137 による寄与はほとんどないと考えられることを今回の研究は示している。空間線量率が上昇している地域ではK40 の土壌中濃度が高く、この地域の空間線量率上昇はK40 およびK40 と同様の地理的分布を示す放射性核種によるものと推定される。自然界に見られる地質学的分布で説明できるのか、工場や焼却炉などの人為的要因によって説明できるのか否かについては現在調査中である。」

という考察部分については、よくわかりません。

2014年に出されている論文と読み比べています。 

第25回廃棄物資源循環学会研究発表会 講演原稿2014 放射性物質を処理する焼却炉周囲の空間線量に関する研究

20 April 2014 ゴミ焼却による放射能空間線量率の上昇: その1;宮古市役所と宮古清掃センター

20 April 2014 1 ゴミ焼却による放射能空間線量率の上昇: その2;宮古市内の校庭と園庭

 

ここからは私の考えなのですが、焼却炉の影響を考えるのに、周辺の土壌と空間線量と両方調べることが重要だと思っています。

理由は、福島、東京で実際に焼却炉周辺でしかも少し離れた2~3km程度のところで実際に空間線量を測った人から、明らかに高い数値を得たということを聞いていたからです。

従って、「空間線量ではなく土壌検査を」または「土壌検査はせず空間線量だけでいい」といった「どちらかに偏った」主張には、どうしても納得がいきません。

そういう偏った主張には、なにか意図的な誘導があるのではないかと思っています。

 

 


【島根原発】低レベル放射性廃棄物搬出手続き不正問題。うその検査記録が作られていた。

2015-09-08 | 放射能汚染

http://www.energia.co.jp/tenken/shimane/pdf/h27_09_kaigi_03.pdf  より

 

 

原発虚偽記録問題で説明会  NHK島根

松江市にある島根原子力発電所で低レベル放射性廃棄物を処理する際に使う計測器をめぐりうその検査記録が作られていた問題で、中国電力がまとめた調査報告書の案を原発周辺の自治体に説明する会合が開かれ自治体の担当者から中国電力に対して業務管理を徹底するよう求める意見が相次ぎました。
この問題で中国電力は、これまでの調査結果をまとめた報告書の案を、5日に公表していますが7日は島根県と鳥取県のほか、原発から30キロ圏内にある両県の自治体を対象に説明会を開きました。
このなかで中国電力は改めて問題の計測器が機器を一元的に保守管理するシステムの対象になっておらず管理者も作業の進捗状況を確認・把握していなかったことなどを説明した上で再発防止策を示しました。
これに対して、自治体の職員からは、「これまでの対策がなぜ浸透していなかったのか分析すべきだ」とか、「管理者が作業の状況を頻繁に確認できるようにすべきだ」など、中国電力に対して業務管理を徹底するよう求める意見が相次ぎました。
中国電力は、今回の意見などを参考に、最終的な報告書をまとめることにしています。
説明会のあと、中国電力島根原子力本部の長谷川千晃副本部長は「今回出た意見や要望などを反映した上で報告書をまとめたい。ご心配をおかけした地域住民の方々にも何らかの形で説明したい」と話していました。

09月07日 18時23分

 (太字マーカーは管理人)

中国電力、低レベル廃棄物搬出手続き不正問題で報告書案

電気新聞 2015/09/08

◆有識者や自治体向けに説明

中国電力は、島根原子力発電所で6月に判明した低レベル放射性廃棄物の搬出手続きに不正があった問題について、調査報告書案をまとめた。松江市で5日開いた原子力安全文化有識者会議に示したほか、7日には地元の島根県、松江市をはじめとする自治体向け説明会も開いた。

報告書案は社内の緊急対策本部に設けた調査班がまとめた。同時に、計画段階から専門性の高い外部第三者が客観的に検証を行い、内容の妥当性とともに、今回の不正に組織的関与のないことを確認した。

再発防止策では統合型保全システム(EAM)の対象を拡大するなど業務管理の仕組みを改善する一方、信頼回復に向けた意識改革を進める「原子力部門人材育成プログラム(仮称)」の策定を打ち出した。(2面)

 

 (太字マーカーは管理人)


(管理人より)

島根原発で低レベル放射性廃棄物を処理する際に「嘘の検査記録」が作られていたというトラブルが6月にありましたが、なんと報告書が出るまでに3か月もかかっています。

しかも、原発のトラブル関連のニュースなのになぜか島根のローカル扱いです。

映画「チャイナシンドローム」では、検査にかかる費用を削減するため、該当箇所は義務付けられているはずの検査が長期に渡って行われておらず、定期検査の結果には不正が施されていた、というくだりがありました。

検査記録がうそだったら、トラブル・事故を防ぎようがありません。ε=(・д・`*)ハァ…

中国電力のHPでどういう扱いになっているか見てみました。

まず 9/7   「島根原子力発電所の不適合情報 (8月後半)」を掲載しました。  より

不適合の発生状況

ここに、島根原子力発電所における過去の不適合の発生状況がずら~と並んでいます。 今までにこんなにトラブルが起きてるってことです!

●「不適合」とは
  要求事項を満たしていない状態を「不適合」と言います。
  設備や機器において,本来あるべき状態とは異なる状態になった場合や,定められた手順で本来行うべき行為が行われなかった場合など,広い範囲の不具合が対象となります。
  例えば,通常の点検で見つかる計器等の故障等から法律等で報告が義務付けられているトラブルなど,設備・機器の不具合だけではなく,業務手順書からの逸脱等,発電所設備に直接関係ない,業務処理についても不適合対象です。

  「不適合」は,必要な処置を行い,本来のあるべき状態に戻します。(参考:不適合管理の流れ)

  当発電所における不適合については,発生(発見)した事象を「不適合判定検討会」において審議を行い,その結果「不適合」と判定された事象を本ホームページで公表しています。

 

不適合事象は重要度に応じて「A~Cのグレード分け」 がされており、今回の問題は、なんと 結局 Aグレード 

不適合の管理状況(平成27年8月前半審議分) (PDF)  http://www.energia.co.jp/atom/shimane_jyouhou/1508-1.html  より

http://www.energia.co.jp/atom/shimane_jyouhou/jyouhou.html#e  より

重要度は A>B>C そして クラス1>クラス2>クラス1>ノンクラス

グレード A⇒原子炉施設の設備・機器における不具合事象および人的不適合事象のうち,原子力安全に対する影響が大きい事象

となっています。

では一体どんなことがあったのか、9/7に出された報告書案を見てみます。 ※概要では、調査結果がよくわかりませんでした。

島根原子力発電所 低レベル放射性廃棄物のモルタル充填に用いる流量計問題に関する調査報告(案) より

なんと3年前から今回のトラブルの原因が作られていました。

↓調査結果では、当該担当者だけが悪かったことにして、組織は関与していないとされていますが(青線囲み) 担当者一人に任せっきりにしていた状態に対して「組織が関与してない」とは、私は言えないと思います。

管理者が確認を怠っているというのは、結果的に問題を放置隠蔽することにもなるからです。 

「課長が当該担当者が出した添付書類を確認しないまま承認」しているのに、「組織的関与がない」という判断って・・・・?????

「知ってたら対応した」という意味で「組織的関与がない」という判断にしているのでしょうが、納得がいきません。

原子力推進側の「電気新聞」に「組織的関与がない」と書いてあることで、ますますその判断が中立なものでないという印象を受けます。

 

 

今回の不正に「組織的関与はない」という判断をしたのが弁護士です。 

高岡優弁護士、 田中雄一弁護士(広島弁護士会)⇒ http://takaoka-law.jp/greeting.html

平成22年の島根原発のトラブルでも 調査結果の評価を担当しています。 http://www.energia.co.jp/corp/active/saisei/rinri/pdf/rinri_h22_2.pdf

高岡弁護士事務所のブログ記事(原発事故後)の内容を見ると、「原発政策はエネルギー政策全体の観点から論じられるべき」という認識のようです。

具体的には書いてないのでこれだけしかわかりませんが、少なくとも被曝や原発事故については2012年の記事にも関わらず、一切言及はありませんでした。 

第13回 原子力安全文化有識者会議(平成27年9月5日)

 日時:平成27年9月5日(土)13時00分~15時20分

議題:

島根原子力発電所 低レベル放射性廃棄物のモルタル充填に用いる流量計問題に関する調査報告(案)について

※議事概要は後日,公開いたします。

〔会議資料〕

 

 

「原発でトラブルが起きた⇒調査⇒原子力安全文化有識者会議⇒自治体に説明会」 の繰り返しなんですが、原子力安全文化有識者会議とはなんでしょうか?

NHKの報道では、この会議のことを書いていません。

 

原子力安全文化有識者会議とは

平成22年6月29日,島根原子力発電所の点検不備に係る再発防止対策のうち,「原子力安全文化醸成活動の推進」等に資する体制整備として「原子力強化プロジェクト」(※)および「原子力安全文化有識者会議」を設置しました。
 「原子力安全文化有識者会議」は,原子力強化プロジェクト長の諮問機関として,社外有識者を中心に構成しており,「原子力強化プロジェクト」の検討事項等に対し,第三者の視点からの提言をいただきます。
また,提言の概要や原子力安全文化の醸成に向けた取り組み状況について,積極的に公開します。

(※)原子力強化プロジェクト・・・ 原子力安全文化醸成に関する地元の皆さまのご意見や関係会社・協力会社を含めた発電所員の声を収集・分析し,必要となる施策を検討するための社長直属の組織。

活動内容

以下の内容について,第三者の視点から提言等をいただきます。
  • 原子力安全文化の醸成に向けた取り組みに対する提言
  • 再発防止対策の実施状況の確認・助言

開催頻度

年2回程度(初年度(平成22年度)は四半期に1回)

原子力安全文化有識者会議 開催内容

 

委員

 

 

原発好きを公言する作家 豊田有恒 氏や商工会議所など原発を賛成する人や組織の代表が入っています。

そもそも「原子力安全文化の醸成に向けた取り組み」ですから、「原発は危険なのでやめてくれ」というような人ははじめから委員の中には入っていないわけです。

トラブルが起きたとき、弁護士も有識者会議の委員も、果たして第三者として客観的な評価ができるのでしょうか?

どういう形で選出されたのかもわかりません。

これだけトラブルが続くと、ハインリッヒの法則で、大きな事故が起きてしまうのではないかと懸念します。

こんな状態で島根原発の再稼働なんてとんでもないことだと思います。


NHKが伝えないツバメの巣の放射能濃度の数値。山階鳥類研究所9万bq/kg 日本野鳥の会140万bq/kg

2015-05-27 | 放射能汚染

 

(管理人より)

最近訪問した農家のお宅にツバメが巣を作っていました。ある九州の道の駅ではトイレにもツバメの巣がありました。ツバメの巣は土や草などで出来ているので、全国的にどのくらい放射能汚染されているのか気になっているところに、ちょうどツバメの巣の放射性物質に関して、NHKが報じていました。

ツバメの巣広範囲で放射性物質

05月23日 06時44分 NHK

原発事故による鳥類への影響を調べようと山階鳥類研究所が21の都道府県で採取されたツバメの巣を調べたところ13の都県で放射性物質が検出され、研究所ではツバメの繁殖に変化がないか今後も調査を続ける必要があるとしています。

千葉県我孫子市にある山階鳥類研究所は平成23年から翌年にかけて、野鳥の愛好家の協力を得られるなどした21の都道府県でツバメの巣を197個採取し分析を行ってきました。
その結果、巣を採取していない栃木県以外の関東のすべての都県と、東北から北陸、中部地方にかけての合わせて13の都県で採取された150個の巣から原発事故に由来すると見られる放射性セシウムが検出されたということです。
福島県では、92個の巣のすべてで検出されたほか、福島第1原発から370キロ余り離れた静岡県内でも検出されたということです。
ツバメは土や木の葉などを材料に巣をつくりますが、研究所によりますと巣の放射性セシウムの濃度は周辺の土壌の濃度に比例する傾向がみられるということです。
研究所は放射性物質による鳥類への影響はまだよく分からないことも多いとして、ツバメの繁殖に変化がないか今後も調査を続ける必要があるとしています。

 

非常にぼやけた報道です。 調査した巣の具体的な放射能濃度の数値が記事の中にありませんので、山階鳥類研究所のHPを見て確認しました。

福島第一原子力発電所事故による鳥類の生息環境への影響調査 2015 年 5 月 22 日  より

「福島県内のすべての巣から放射性セシウムが検出され、Cs-134 と Cs-137 の合計の濃度が最も高いものでは90000bq/kg  

この数値は市民が見ているNHKニュースでは伝えられてないわけです。

インターネットで調べなければわからないしくみ。テレビニュースしか見ない人はわからないということです。

 

 

都道府県別の巣の汚染度のグラフなどあるとわかりやすいのに、わずか1枚のPDFのみの発表に疑問を感じます。このPDFに日本鳥学会誌 64 巻 1 号(2015 年 4 月 22 日発行)に調査結果が発表されていると書いてあるので見てみると、購読者でなければ「抄録」しか読めないしくみになっていました。

福島第一原発事故直後の2011年の繁殖期に利用された日本全国のツバメHirundo rusticaの巣の放射性セシウム濃度の状況

抄録

福島第一原子力発電所の事故によって放出された放射性物質による鳥類の巣の汚染状況を把握するため,2011年に繁殖したツバメの巣を日本全国から採集し,

巣材に含まれる放射性セシウム(Cs-134およびCs137)を測定した.

全国21都道府県から集められた197巣のうち182巣について測定した結果,1都12県の巣から福島第一原子力発電所由来の放射性セシウムが検出された.

福島県内のすべての巣から放射性セシウムが検出され,Cs-134とCs-137の合計の濃度が最も高いものでは90,000 Bq/kgで低いものでは33 Bq/kgであった.

巣の放射性セシウム濃度は土壌中の放射性セシウム濃度が高い地域ほど高かったが,地域内で巣のセシウム濃度にはばらつきがみられた.


調査結果を広く知らせることは重要なはずなのに、なぜなのでしょうか?

 

追記  大学教員の方がツイッターで流していました。元の論文を読まれたのかもしれません。県別のセシウムの平均濃度です。

「ツバメの巣のセシウム(Bq/kg)」福島7502、千葉3210、茨城1289、宮城903、東京858、群馬493、静岡353、神奈川311、埼玉195、山梨140、新潟101、石川47、山形36

未検出は、北海道、岐阜、愛知、京都、鳥取、岡山、愛媛、鹿児島   ―山階鳥類研調べ

 

 


 

さらに評議員を見ると

原子力ムラの三菱地所、サントリーも東電の株主総会で脱原発議案に反対した原発推進企業。そして徳川家が評議員。

この調査は、原発推進企業の三井物産環境基金の助成を受けて行われています。そして「日本野鳥の会」の協力を得て、調査が行われています。

「日本野鳥の会」は、以前ブログ記事にしました。☟

日本野鳥の会は原発推進団体から助成金を得て自然エネルギー推進中。

 

原発推進企業の圧力で、汚染データを広く発表したくないのかと感じてしまうような今回の発表の仕方でした。 

そしてこの調査では、なぜ栃木県以外の巣を集めたのかという疑問があります。論文を読めばそれが分かるのかどうか不明ですが、理由は山階鳥類研究所の総裁のページを見てご想像ください。

 

鳥の巣の放射能汚染が気になって調べてみたら、短いNHKの動画がありましたので紹介しておきます。

2013年3月7日 放送 被災地の野鳥 放射能汚染の実態は より 青文字引用

原発事故は野鳥の生態にどのような影響を与えているのか。日本野鳥の会は原発事故後調査を強化してきましたが、新たに放射能の専門家も参加して初めて合同で調査を行いました。

今回の調査では野鳥から極端に高い汚染は出ていませんが、採取した鳥の巣材から驚異的な汚染が検出されました。コケや泥を使った鳥の巣はセシウムを多く含んでいる可能性があります。
国の基準値で高濃度の汚染とみなされる指定廃棄物となる場合もあるため、原発事故以降に作った巣は特に取り扱いに注意が必要です。



チェルノブイリでは鳥の放射能の影響が出ています。☟そう言えば2013年に当ブログも記事にしてました。こちらもご覧ください。

【動画】高放射線量地域 浪江町ムソー教授の調査 ツバメの奇形 白斑 アルビノ

ここに、ツバメの巣の汚染状況が出てました。

「2012年3月23日には、環境省自然環境計画課により、福島第一原子力発電所から約3キロ離れた福島県大熊町で採取したツバメの巣から、

1キログラム当たり約140万ベクレルの放射性セシウム(セシウム134と137の合計)が検出されたことが発表されました。」


約140万ベクレル/kg のツバメの巣!! シジュウカラの巣より高かった・・・

野鳥の会のHPには出ています。

家にツバメが巣を作ることは、かつては縁起がよいとされてきたのに、放射能汚染国レベル7の国となった今では、これは大変に悲しい状況だと言わざるを得ません。

ツバメさん、ごめんなさい。

人間のせいだと思います。


追記 東京新聞の報道 ☟ 

ツバメの巣にセシウム 福島事故影響、13都県から

2015年5月27日 朝刊

 東京電力福島第一原発事故後の2011年11月から翌年3月までに採取した13都県のツバメの巣から放射性物質が検出されたことが、山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)の調査で分かった。ツバメの繁殖行動に変化がないかなど調べる。 

 同研究所は、野鳥愛好家らに11年中に繁殖が確認されたツバメの巣の収集を呼び掛け、北海道から九州にわたる21都道府県から計197個を集めた。

 巣に含まれる放射性セシウムの濃度を測定すると、福島第一の約370キロ圏内に位置する13都県の150個から事故で放出されたセシウムが検出された。

 福島県内では、集めた92個すべてから放射性セシウムを検出。セシウムの平均濃度は1キログラム当たり7502ベクレルと13都県の中で最も高く、最大で9万ベクレルだった。次いで高かったのは千葉県で平均3210ベクレル、最大で1万2900ベクレルだった。平均で最も低かったのは山形県の36ベクレル。

 放射性物質に汚染された稲わらや下水汚泥などは、8000ベクレルを超えると指定廃棄物として国が処理する対象となる。ツバメは泥やわらを使って巣を作るため、巣近くの土壌汚染を反映したとみられる。

 調査した岩見恭子研究員は、12年以降に採取した巣で濃度の変化を調べる。「原発事故と鳥の関係を調べた研究は少ない。繁殖への影響も記録していきたい」と話した。(三輪喜人)

 

 

 

追記 

追記6/22  福島県いわき市在住の方のツイッターより転載

https://twitter.com/nrg34331/status/611825498507776000

追記

http://www.yamashina.or.jp/hp/shinsai/images/tab_1_Iwami_etal_2015_JJO63(1).pdf


追記  東日本の鳥の巣が放射能汚染されているなら、ハトの巣も問題ではないでしょうか?↓ 

糞の中に放射性物質が含まれるとさらに腐食が早くなるのではないかと思います。

【太陽光発電とハト】ソーラーパネルと屋根の隙間に鳩の巣、タマゴ。糞害で金属類が腐食する恐れ

 

追記 2017/4/23 

環境省の資料 平成 25 年度 野生動植物への放射線影響に関する 意見交換会 要旨集  より

 

ツバメの巣の放射性物質汚染状況 Radioactive contamination of the Barn Swallow's nests in Japan 山階鳥類研究所、国立環境研究所

の「結果」の最後のところに、おかしな部分がありました。

抜粋☟

比較的巣の線量が高かった郡山市について,日本野鳥の会郡山支部の協力を 得て、2011年から線量測定を行った巣について繁殖成績を調査した。22カ所の繁殖地を観察した結果、 5 すべての場所で営巣が確認された。第1回目の産卵が確認されたのは 15 カ所でそのうち孵化が確認さ れたのが 10 カ所、巣立ちが確認されたのが 5 カ所であった。繁殖失敗のうち原因が分かっているもの が6巣で、カラスの捕食によるものが4巣、工事など人為的な影響が2巣であった。セシウム濃度の 高い巣で原因不明の繁殖失敗などが観察されることはなく、主にカラスの捕食や人為的な影響によっ て巣が放棄されていた。2013 年は 5 月から造巣がみられ、調査を行った 12 カ所のうち 11 カ所で繁殖 が確認された。1回の繁殖では 8 カ所で巣立ちが確認され、3巣が放棄した。放棄の要因はカラスの 捕食1巣、原因不明2巣であった。これらの結果から線量の高い地域である郡山ではツバメの繁殖が 著しく低下しているというような現象は見られなかった。 本研究は三井物産環境基金 2011 年度東日本大震災復興助成を受けて行われている。

 

 

「線量の高い地域である郡山ではツバメの繁殖が 著しく低下しているというような現象は見られなかった」と結論づけるには乏しい調査、観察にも関わらず、環境省の資料だけにはこの文言がある。

元の論文 

福島第一原発事故直後の2011年の繁殖期に利用された日本全国のツバメHirundo rusticaの巣の放射性セシウム濃度の状況

には書かれていない。

研究費用の出処=三井物産への配慮、日本野鳥の会郡山支部への配慮と思わざるを得ない。



 

 

 

 

 


学校とメディアは猛省すべき(2)危険をおかしてまで学校給食で「ジビエ料理」を食べさせてはいけない。

2015-02-28 | 放射能汚染

学校給食向けジビエ料理を学ぶ 

2015年02月25日 20時15分 NHK福井 

野生のシカなどを食材にする「ジビエ」料理の研修会が、25日、美浜町で開かれ、地元の学校給食の担当者が料理のコツなどを学びました。

県が美浜町で開いた研修会には、嶺南地方の小中学校で給食の調理を担当する栄養士など10人余りが参加しました。

「ジビエ」はシカやシノシシなど野生動物の肉を意味するフランス語です。研修会では地元のイタリア料理店のシェフ、川端治雄さんが、肉の臭みを取り除くためしっかりと火を通すことが大切だなどと調理のコツを説明しました。

このあと参加者はイノシシとシカの肉を使った料理にとりかかりました。「シカ肉のあぶり焼き」は、ロース肉をかたまりのままフライパンにのせ、まず表面を焼き上げました。このあとオーブンに入れて中までじっくり火を通ししっとりとした味に仕上げていました。

「シカ肉の唐揚げ」は、一口大に切った肉をみそやしょうゆ、ショウガなどで作ったたれに漬け込み、片栗粉をつけて香ばしく揚げていました。

このほかイノシシ肉を使ったソースのスパゲッティと2種類の肉をキノコと煮込んだスープの4種類の料理を作って試食しました。

県によりますと、小浜市や若狭町の学校で給食のカレーなどにジビエを使ったことがあるということで、今後、さらにジビエを活用してほしいとしています。

参加した小浜市の栄養士の女性は「肉の臭みを感じず、おいしく調理できたので、今後の学校給食のメニューに組み込めるかどうか検討したい」と話していました。

 

 (管理人より) 子供の命を預かる栄養士や給食調理員の無能さにめまいがします。県が開いてる研修会ですから、もうどうしようもありません。

そしてさも明るいニュースのように報じるNHKの狂気。

イノシシが原発事故後、高濃度に汚染されている現実を知らないのでしょうか?

それとも、原発立地県だから、放射能汚染を過小評価しているのでしょうか?もうわかりません。

2014/10/28 衆院・環境委員会での福島県トラック協会会長・渡邉氏の発言

「高速道路の現場で人のいない場所でイノシシが繁殖しています。これが建設機械にぶつかって死亡する。これを測るとなんと50万ベクレルというイノシシの死骸なんですね。」


農林水産省のデータを見てみます。 

農産物・野生鳥獣肉の放射性物質検査における基準値超過事例についての各都県の報道発表資料

http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/s_chosa/houdou_24kensa.html

 


農林水産省は、9つの自治体しかリンクを出していません。

放射性物質は原発事故で日本中に「まだら」に降り注ぎましたので、どこにホットスポットがあるかわからない上に、野生動物はそういった場所に自生するキノコを食べ、さらに濃縮し高濃度汚染になるというのは当然のことです。

福島の平成26年捕獲のイノシシでも最高で15000ベクレル/kg出ています。

学校給食に使おうとするジビエを、どこの業者がどこから仕入れるのか流通もわかりません。

仮に地元、福井県だとしても、福井県の野生動物の肉にどの程度の放射能汚染があるのか、調理員の人はわかっているのでしょうか?

長野県ですら、平成24年12月16日捕獲のイノシシが100ベクレル/kg あります。

チェルノブイリ事故の際、ヨーロッパの野生動物の肉が汚染されたということは知られているのに、給食調理員の人は原発事故以降、何も勉強してないのでしょうか?

レベル7の放射能汚染国で、子どもがジビエを食べていいはずがありません。

以下の動画を給食調理員みんなで見て、ジビエを給食で出すのをやめてほしいと思います。


ゴフマン博士の【年齢別、放射能の影響】の研究によれば、

55歳以上と子どもを比べると、10歳の児童は200倍以上の影響を受け、

0歳の乳児は、300倍以上も大きな影響を受ける


給食調理員の責任は大きいと思います。


NHK2011年4月30日 放送の チェルノブイリ原発事故25年 (2) ~環境汚染は今もドイツでも~ 

動画文字起こし

チェルノブイリの事故では人々の健康被害だけでなく、土壌などの環境汚染も大きな問題となりました。

こちら2008年に報告された地表でのセシウムの濃度を示した地図です。放射性物質はヨーロッパを中心に北半球全域に広がりました。

とくに北欧の濃度が高いことがわかります。実はチェルノブイリ原発事故の翌日、1000キロ以上離れた、こちらスウェーデンで通常より高い放射線量が確認されたことが、

世界が重大な事故に気付いたキッカケだったんです。そして今でもドイツ南部やオーストリアで比較的高い濃度を示しています。

ここでも人々の暮らしに今なお、影響を与えています。


ドイツ南部の森林地帯(コンラーツハーフェン)

(銃声)

ライナー・ギュンターさんはイノシシ狩りのベテランです。

「イノシシはここを掘って餌を食べたんだ」

射止めたイノシシを地元のレストランなどに卸しています。

「肉を持ってきたよ」

「じゃあ検査します」

ドイツではチェルノブイリ原発事故以降、野生の生き物の肉を売る際に放射性物質の検査が義務付けられています。

持ち込まれた肉を測定してみると

「どうかな、高いなあ・・・」

基準値の600ベクレルを超えてしまいました。


イノシシはキノコを好んで食べるため汚染された土壌の影響を受けやすいとみられています。

「この肉は売ることはできません。」

バイエルン州ではこうした汚染された肉は、チェルノブイリ事故当時よりは大きく減ったものの、今でも2%ほどの割合で検出されているといいます。

「残念ですが結果はダメでした」

「そうかい」

チェルノブイリ事故のあと、ミュンヘンには環境の放射線量を監視する民間の研究所が作られました。

企業や一般市民の求めに応じて食べ物の放射線量を測定し、その結果を公表しています。

セシウムがとても高い値です。測定することでリスクの度合いが分かり納得することができます。

万が一の事態に備えてこれからも常に監視し続けていくことが必要です。


もう一つドイツのイノシシの記事 

ドイツの森で放射能汚染されたイノシシが見つかる

2014.09.28 , 11:09 

ドイツのザクセン州で実施された調査の結果、同地域に生息するイノシシの3分の1以上が放射能汚染されていることが分かった。 

ドイツの森にはまだ野生のイノシシが生息しており、イノシシ肉は珍味とされているため、狩猟されている。一方で、イノシシは食用には適さないレベルにまで汚染されていることが分かった。

専門家たちは、イノシシの放射能汚染について、今から28年前に発生したチェルノブイリ原発事故の負の遺産であると考えている。

ザクセン州はチェルノブイリから1126キロ離れた場所に位置しているが、風や雨で西ヨーロッパ全体に放射性物質が広がり、フランスでも土壌汚染が確認された。

イノシシは、土壌から有害物質を吸収したキノコなどを食糧にしているため、放射性物質が蓄積されたと考えられている。

2012年、ドイツでは狩猟したイノシシの放射線検査の実施が義務付けられた。基準値を超えた放射線が検出されたイノシシは、処分しなければならない。ザクセン州では1年間で、752頭のイノシシのうち297頭が処分された。基準値の10倍を超えるイノシシも確認されたという。

専門家たちは、今後50年間はこの問題が続くとの見方を表している。





 なんと日本では、原発事故後、食べることのできない高濃度に汚染されたイノシシの肉を焼却処分していました

震災がれき以上に汚染されているイノシシの死骸を「広域的な対応する」と農水省が語っている実態!

焼却すれば焼却灰に濃縮し、煙突から放射性PMが周辺に流れ出るのに・・・


駆除イノシシ、行き場なし 福島の避難区域、食べられず処分できず 国が対策検討

東京電力福島第一原発事故後の避難指示区域などでイノシシが増えている。家や田畑を荒らし、有害鳥獣として殺処分された死骸が行き場を失っている。放射能に汚染され食用にはできず、焼却や埋却も進まない。福島県相馬市では冷凍保存しているが、保管も限界に近づいており、農林水産省が調査に乗り出した。 

 「原発事故前はイノシシを撃てば、東京の業者がすぐに料亭用に買い取っていった。今は引き取り手も、埋める場所や燃やす施設もなかなか見つからない」。相馬市沿岸部の工場跡地。福島県猟友会の阿部多一会長(82)は大型冷凍庫の扉を開け、嘆いた。 

 本格的な漁を自粛中の地元漁協から無償で借りた容量約20トンの冷凍庫。零下20度の内部は、3分の2の高さまで約270頭のイノシシが山積みになっている。大型成獣で100キロ以上、5キロ未満の子イノシシもいる。満杯までわずかだ。 

 農水省は食害防止のために全国のイノシシ頭数を半減させる必要がある、としているが、福島県によると、原発事故後、県内産の野生鳥獣の肉などから食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)超の放射性物質が相次いで検出され、出荷規制を受けた。「捕っても売れない」と猟をやめる人が続出し、県猟友会の会員も事故前から約千人減って今は2629人に。それに反比例するように、県によるとイノシシの頭数、農作物被害額とも事故前の約1・5倍に増えた。 

 残る猟友会員が駆除に追われているが、今度は死骸の処分が障害となった。阿部会長は「相馬近辺にイノシシを大量に埋められる土地はない」と言う。猟友会では冷凍庫の容量を確保するため、数頭ずつ公共の廃棄物焼却施設で処分してきたが、今年度は施設の負担を減らすため1頭ずつ細かく解体するよう求められ、焼却をやめた。高齢化した会員に解体や運搬は重労働だ。 

 福島県自然保護課の担当者も「自治体単位では解決できない。各地の処分実態を調査しつつ環境省などと処分方法を相談している」という段階だ。阿部会長は「原発事故からの復興というなら国の予算で専用焼却施設を建ててほしい」と訴える。 

 16日に相馬市の冷凍庫などを視察した農水省の秋葉一彦・鳥獣災害対策室長は「イノシシ処分は全国的な問題。焼却施設の新設は規模や運営などで難しい課題もあり、広域的にどう対応するか環境省や県と協議していく」と語った。(本田雅和)

 

 


学校とメディアは猛省すべき(1)茨城の小学生がアンコウのどぶ汁味わう

2015-02-28 | 放射能汚染

 

伝統の味、どぶ汁堪能 北茨城、大津小で食体験会

大人になってもふるさとの味を忘れないでね-。北茨城市立大津小(竹内克直校長)で25日、総合的な学習の一環として「北茨城の食文化体験会」が開かれた。全校児童155人を前に大津漁業協同組合の関係者がアンコウのつるし切りを披露し、北茨城発祥の漁師料理「アンコウのどぶ汁」を振る舞った。

食文化体験会は10年ほど前から毎年実施。体育館で行われたつるし切りは、同漁協が運営する「市場食堂」の大森博之さんが担当し、児童らは体長約50センチ、5キロほどのアンコウが見事な包丁さばきで切り分けられていく様子を興味深そうに見詰めていた。 

4年の八角梨加さん(10)は「昨年はインフルエンザで休んでしまったので、今年はつるし切りを見学できて良かった。来年もおいしいどぶ汁を食べたい」と笑顔。同漁協の石川秀夫参事は「地元の伝統的な食材を食べることで地元愛を育み、大人になって県外に出て行っても郷土の味を忘れないでほしい」と話した。 (小室雅一)

 

小学生が「どぶ汁」味わう NHK茨城 

茨城の冬の名物、あんこうの漁が盛んな北茨城市で地元の小学生たちがあんこうのつるし切りを見学し、郷土料理の「どぶ汁」を味わう授業が行われました。

北茨城市にある大津小学校では、毎年この時期に地元の漁業協同組合と協力し、子どもたちにあんこうについての産業や食文化を学んでもらおうと授業を行っています。
25日は、全校児童およそ160人が体育館に集まり、はじめに漁協の関係者があんこうのつるし切りを披露しました。
子どもたちは、口を金具につるされた体長60センチほどのあんこうが10分ほどで、皮や身をそぎ落とされ、胃袋や肝が取り出される様子を興味深そうに見入っていました。
このあと、大根やわかめなどと一緒にあんこうの身や皮を入れ、肝で味付けをした郷土料理の「どぶ汁」がふるまわれました。
子どもたちは、「おいしい」と言いながら「どぶ汁」を味わい、なかには、お代わりをする子どももいました。
小学6年生の男の子は「つるし切りは、少し怖いところもあったけど、こんなにおいしい『どぶ汁』に変わるんだと驚きました」と話していました。

02月25日 17時07分

 


(管理人より)

もう言葉もありません。原発事故前も汚染があったかもしれませんが、原発事故後はさらに汚染されている日本の水産物。

とりわけ、福島に近い茨城の海の底魚のアンコウを郷土料理として、学校の総合学習の授業で食べている茨城の小学生。

水産庁のデータです。☟直近の茨城のアンコウのデータは出てきませんでした。最高でセシウム合算50ベクレル/kgぐらいありますね。

子どもたちが食べた「どぶ汁」は「肝で味付け」してあるそうです。肝臓にセシウムは溜まるというのになんということでしょうか!もちろん、セシウム以外の核種のデータはありません。

ストロンチウム90なども調べなければならないでしょう。

今回の問題はまず教師の教材研究不足です。 そもそも食材のアンコウが放射能汚染されていれば、授業そのものが成立しないということに気づかなければなりません。

郷土料理も食文化の継承も、汚染がない前提でしか成立しません。

残酷にも、学校で子どもの命を脅かしています。総合学習で何をやってもいいというわけではありません。

そして、さもいいことのように報道するメディア(NHK、茨城新聞)の愚かさ。

日本はレベル7の放射能汚染国になったのです。

今でもフクイチから放射能汚染水が海洋に漏れ続けているこの国で、このような授業が行われていいはずがありません。

 


「食べて応援」企業は原子ムラ。「ふくしま応援企業ネットワーク」と日本原子力産業協会。

2014-12-01 | 放射能汚染

国内の大手企業11社が協力し、福島の県産品を応援(福島14/11/28)

国内の大手企業11社が協力し、福島県産品を購入する福島の応援を始めた。
東京・日本橋の福島県のアンテナショップ「MIDETTE」。
店内には、県産の野菜や果物などおよそ2,500種類が並ぶ。
日本を代表する大手の企業が、福島県の米や日本酒を積極的に購入することで、県産品の­風評被害の払拭(ふっしょく)につなげる。
28日、視察に訪れた法被姿の男性陣は、県産品の風評被害の払拭を目指して動き出した­企業の役員たち。
その企業は、株式会社関電工、株式会社東芝、株式会社日立製作所。
11月18日に設立された、「ふくしま応援企業ネットワーク」。
メンバーは、東京電力や原発の廃炉作業に関わる大手ゼネコンなど11社。
東京電力福島復興本社の石崎芳行代表は、「風評に苦しんでいると、こればかりは福島県­民のお力だけでは、なんともいかんともしがたいということは、私も現地でたくさんお話­を伺っております」と話した。
消費者庁が、2014年9月に発表した意識調査では、福島県産品の購入をためらうと答­えた人は19.6%と、2014年2月の調査から、およそ4ポイント増加した。
首都圏の消費者の女性は、「お子さんがいるおうちの方は、ちょっと気にしている人もい­る」、「主人がすごく気にしていて、福島の物は自分も食べないし、子どもにも食べさせ­ない」、「ミニトマトとか、福島産と書いてあっても買いますけど」と話した。
ふくしま応援企業ネットワークでは、社員食堂や贈答品での県産品の利用促進をはじめ、­社内販売の開催や、福島の観光のPRを組織的に行う。
ふくしま応援企業ネットワークの真崎俊雄会長(東芝副社長)は、「このおいしさという­ものが、ちゃんと素直に受け入れられるように、われわれも協力できることは協力しなが­らやっていきたい」と話した。
ネットワークに加盟する企業11社の社員の数は、20万人。
グループ会社などを含めると、さらなる裾野の拡大が見込まれていて、福島県も、その効­果に大きな期待を寄せている。
日本橋ふくしま館MIDETTEの加藤泰広館長は、「今一番大変なのは生産者の皆さん­、生産者が作った、おいしくて、安全なものを、しっかり認識していただく、買う市場が­あれば、生産者が作る喜びがわいてくると思いますので、そういった取り組みを、このネ­ットワークに期待したい」と話した。
組織的に県産品を購入・消費して、安全性をPRする新たな取り組み。ネットワークでは、今後さらに加盟社を拡大する計画。 


(管理人より)

このニュースのポイントは、「食べて応援を原子力ムラがさせている」ということなんですが、そこで考察が止まってはいけないと思います。

もちろん、自分たちの企業が毒物をばらまいておいて、それを「風評被害」と言って食べさせるなんて大変厚かましいし、許せないことですが、それだけでなくその構造、つながりを見ることが大事です。

まず、企業を見ていきます。


このニュースを、一般社団法人 日本原子力産業協会がHPの中に原子力産業新聞WEBページというものをつくって、そこに国内の原子力ニュースとして取り上げています。http://urx2.nu/eJmt

一般社団法人 日本原子力産業協会というのは、名前の通りガッチガチの原子力ムラです。http://www.jaif.or.jp/

ニュースの中の「ふくしま応援企業ネットワーク」は、事実上やってる企業がかぶってます。電力、三菱日立東芝、ゼネコン。

会員名簿を見てみます。443社もありますね。  http://www.jaif.or.jp/about/member/list/

しかもこの中に自治体が入ってるのが、恐ろしい。企業はまあ、グループなら仕方ない部分もあるのですが、

自治体がなんで入ってるのか!  よく見たら理事に 全国原子力発電所所在市町村協議会会長の名がありました。

 

青森県 石川県 茨城県 愛媛県 鹿児島県 佐賀県 静岡県 島根県 新潟県 福井県 宮城県 山口県 

伊方町 大洗町  おおい町 大熊町 大間町 女川町 御前崎市 鏡野町 柏崎市 刈羽村 共和町 玄海町 薩摩川内市  志賀町 高浜町

敦賀市 東海村 泊村 富岡町 楢葉町  東通村 広野町 双葉町 松江市 美浜町 むつ市 六ケ所村

 

山口県は上関原発は出来てもないのに、もうこの会員になってるということですね。(;>_<;)

原産協会の年会費は、1口(13万円)以上ですが、これも税金で払ったんですかね~??何口払ったんだろう?

当然これらの自治体では「食べて応援」に取り組まされることになるのではないでしょうか?

 

そして原産協会、極めつけTOPページ

 

経団連名誉会長が 巨大風車を背景にエネルギーミックス論を語っています。

「再エネが原発体制を補完している利権構造」というのは明らかです。会員名簿の中にも風車や太陽光パネル、廃棄物の企業がたくさん入ってます。

 

以下中身 

「エネルギーミックスを考えるにあたって」 2014年11月19日一般社団法人 日本原子力産業協会 理事長 服部 拓也

中略

再エネについては、エネ基において 2030年時点で 20%以上の導入を目指すとされており、現状の 10%(水力 9%、その他 1%)から 20%とすることは、努力目標として適切と考える。原子力は、事故前の 30%から依存度低減というエネ基の方針を考慮して、残る 20%をカバーすることにする。
どちらか一方ではなく、再エネの割合を増やすとともに原子力発電の再稼働を進め火力発電の割合を相対的に小さくすることが重要である。しかし、経済性や系統接続の観点で課題が残る再エネの割合を増やしすぎることは、国民に過大な経済的負担を強いることにもなる。また COP21 での約束事項は国際的な公約でもあり、再エネは今後、更なる技術開発がなされていく電源ではあるものの導入量について過度の期待は禁物で、これらを踏まえ現実的な検討が必要である。


 

自然エネVS原発の偽りの対立軸、陰謀説を卒業し、「原発も自然エネもやめて、エネルギー収支比が高い発電方法=火力で安全・安価に電力を供給する」

ことを要求していかなければなりません。

 

 


追記 

原産協会の理事に一人だけ女性がいるな~と思って、そのNPO法人あすかエネルギーフォーラム のHPを見ると、

「生活者」というキーワードを使って、いかにも市民に寄り添ってる風な感じになってますが

中身は完全に放射能安全神話をばらまく原発推進派ですね。

女性も入れとかなきゃうるさいってことで、入れたんでしょうね。

そしてスマートグリッドまで推進活動してます。

このNPOのおすすめサイトは国のものばかり http://www.asca-ef.org/public/contents/link/link.html

もうお分かりですね。




福島の汚染土を県外最終処分する根拠法が作られました。人を汚染地に留めて汚染土を拡散する愚かな国。

2014-11-23 | 放射能汚染
福島の汚染土、最終処分は県外へ 明記した改正法が成立

2014年11月20日03時52分  朝日新聞デジタル 

福島県内の除染で出た汚染土の中間貯蔵施設をめぐり、30年以内の県外最終処分を明記した改正法が19日、成立した。法制化は、地元が搬入受け入れの前提とした5項目の一つで、望月義夫環境相は「大きな一歩」。だが、政府が目標として掲げる来年1月の搬入開始ができるかは、極めて厳しい状況だ。 

 改正したのは、有害物質PCB(ポリ塩化ビフェニール)の処理をしている国100%出資の特殊会社「日本環境安全事業」(JESCO)の関連法。中間貯蔵の事業は国の責任で行うとした上で、その監督下で施設の管理運営も担わせる。社名も「中間貯蔵・環境安全事業」と改める。 

 さらに、「国は中間貯蔵開始後30年以内に、福島県外で最終処分するために必要な措置を講ずる」として、保管した汚染土などを県外に運び出して最終処分することを明記した。 

 成立後に望月環境相は「(目標とする)1月の搬入開始に努力を続ける」と話したあと、報告のため福島県に向かい内堀雅雄知事を訪ねた。 

 望月環境相は、同県いわき市で、内堀知事に条文を記した文書を手渡し「この法律は重要な一歩。(汚染土の搬入開始には)あと4項目あり、県や市町村と連絡を取りながら一日も早く取り組んでいきたい」と話した。内堀知事は「5項目のなかでも重要な要素で、早期成立をありがたく思っている」と応じた。 

 しかし、残る課題は多く、来年1月の搬入開始は相当困難だ。 

 福島県は9月、政府に対して中間貯蔵施設の建設受け入れを伝えた際、搬入受け入れの条件として5項目を示した。県外最終処分の法制化のほか、中間貯蔵施設などに関する交付金などの予算化▽国による搬入ルートの維持管理と周辺対策▽施設と輸送の安全性▽県および建設地になる大熊町と双葉町との安全協定案の合意。 

 今回の法案審議の途中でも話題になったが、環境省は「地元と調整中」などと答えるのみだった。今後行われる総選挙で予算審議などの遅れも必至。望月環境相は19日、1月搬入開始が極めて困難だと認めた上で「議員の地位はなくなるが環境大臣は続く。環境省一丸で努力する」と意気込みを語った。 

 残る4項目に加えて、最後まで残る課題とみられるのが、用地取得だ。 

 施設の予定地約16平方キロには、2365件の土地の地権者がいる。しかし9月末の段階で、避難先が特定できたのは1269人。現在も連絡先を探す作業を続けているが「何世代にもわたりさかのぼる必要があるなど、どうしても時間がかかる」(担当者)。環境省は、取得できた土地から仮置き場をつくって搬入を開始する考えだが、事実上の借地である地上権設定も含めて、まだ実際に契約に至った例はないという。 

 今月7日には竹下亘復興相が来年1月の目標に関して、「多分、見直すことになるだろう」と発言。政府内にも見直し論がくすぶっている。(奥村輝、根岸拓朗) 

 

中間貯蔵施設巡る「県外処分」の改正法が成立

2014年11月19日 20時38分  読売新聞

東京電力福島第一原発事故に伴う除染で出た福島県内の汚染土などを保管する「中間貯蔵施設」を巡り、30年以内に施設から汚染土などを運び出して県外処分する規定を盛り込んだ改正日本環境安全事業株式会社法が19日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。

県外処分法制化は、施設の建設受け入れ条件として同県側が求めていた。改正法は施設を運営する同社の根拠法で、「30年以内に県外で最終処分を完了するために必要な措置を講じる」と明記された。望月環境相は19日午後、同県を訪れ、内堀雅雄知事に法改正を報告。内堀知事は「大変ありがたい」と歓迎する意向を示した。

 政府は今後、地権者との用地交渉を急ぐ。ただ、登記簿などから判明した地権者約2300人のうち、所在を把握できたのは、まだ約1300人。特定は難航しており、来年1月の搬入開始目標の達成は不透明だ。

 


(管理人より)

日本の中で最も放射能汚染された県は福島県だということは科学的な事実です。http://savechild.net/archives/14364.html   より

 

にもかかわらずわざわざ放射性廃棄物を福島より汚染の少ない県に拡散させるという法律が作られました。

件名日本環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案 種別法律案(内閣提出) 提出回次 187回提出番号5

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/187/meisai/m18703187005.htm

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/187/pdf/5318750.pdf

 

(環境委員会) 


日本環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案(閣法第五号)(衆議院送付)要旨
福島県においては、放射性物質に汚染された大量の土壌や廃棄物が発生し、直ちに最終処分することは困難であることから、これを安全に集中的に貯蔵・管理する中間貯蔵施設が不可欠であり、国の責任において、この中間貯蔵施設を整備し、管理運営を行うこととしている。
本法律案は、今後、中間貯蔵施設への搬入を開始するに当たって、地元の申入事項等に応えつつ、中間貯蔵を確実かつ適正に実施するため、法律において中間貯蔵施設に関する国の責務を規定し、その中核として「中間貯蔵開始後三十年以内に、福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずる」旨を明記するとともに、専門性を有し、国と一体となって事業を支援する組織が、中間貯蔵に係る事業を行えるようにする等の措置を講じようとするものであり、その主な内容は次のとおりである。


一、法律の題名を「中間貯蔵・環境安全事業株式会社法」に変更する。
二、国は、中間貯蔵及びポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理の確実かつ適正な実施の確保を図るため、万全の措置を講ずるものとし、特に、中間貯蔵施設を整備し、及びその安全を確保するとともに、当該施設の周辺の地域の住民その他の関係者の理解と協力を得るために必要な措置を講ずるほか、中間貯蔵開始後三十年以内に、福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずるものとする。
三、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(以下「会社」という。)の事業に、国、福島県、福島県内の市町村その他環境省令で定める者の委託を受けて、中間貯蔵を行うこと、並びに福島県内除去土壌等の収集及び運搬を行うこと等を追加する。
四、政府は、会社が中間貯蔵に係る事業又はポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に係る事業を営む間、会社の発行済株式の総数を保有していなければならないものとする。
五、その他の措置として、政府の追加出資、区分経理の導入等所要の規定の整備を行う。
六、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

 

http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/vote/187/187-1119-v012.htm

自民、民主、公明、維新など全員賛成。

反対した議員だけここに抜粋します。

みんなの党( 12名)    賛成票 0   反対票 12 
  反対     反対     反対  
  井上  義行   行田  邦子   田中   茂
  中西  健治   松沢  成文   松田  公太
  水野  賢一   薬師寺みちよ   山口  和之
  山田  太郎   和田  政宗   渡辺美知太郎

 

日本共産党( 11名)    賛成票 0   反対票 11 
  反対     反対     反対  
  井上  哲士   市田  忠義   紙   智子
  吉良 よし子   倉林  明子   小池   晃
  田村  智子   大門 実紀史   辰已 孝太郎
  仁比  聡平   山下  芳生

 

社会民主党・護憲連合( 3名)    賛成票 0   反対票 3 
  反対     反対     反対  
  福島 みずほ   又市  征治   吉田  忠智
                 

 

各派に属しない議員( 4名)    反対票 2 
  反対              
  糸数  慶子            
  山本  太郎    

 

※一応参考までに載せました。 この反対議員の全てが「自然エネルギー推進」というおかしさに気付いて欲しい。自然エネ推進が放射性物質の拡散に結びつき、原発を温存させることになぜ気づかないのでしょうか?

 

完全に「放射性物質の集中管理」とは真逆の方向に向かっています。

根拠法が作られたということは、「合法です」と言って、堂々と県外に拡散できるわけです。震災がれき広域処理の時もそうでした。

このパターンを作られてしまうことに市民は気づかなければなりません。

 

~法改正案⇒閣議決定⇒~法改正成立⇒根拠法ができたので合法だとしてゴリ押し


最終処分地が一箇所とは限りません。がれき広域処理のときのように、環境省がマッチングをするかもしれませんから、金目で手を挙げる自治体もいるかもしれません。

環境省に放射性物質関連を扱う権限を集中させることもこのパターンでやられています。

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16574

http://www.env.go.jp/air/rmcm/conf_cm/01/mat03.pdf

権限が環境省に集中され、放射性廃棄物が国の事業として今後、全国にゴリ押しされるということになります。

国⇒JESCO⇒自治体・産廃企業

日本中が二次被曝させられるシステムがどんどん作られていきます。当然、安全な農作物が作れる食糧生産地も消滅していくことを意味します。

JESCOの事業所は関与しないといいながらも、実際には先のことまではわかりません。

 http://www.jesconet.co.jp/company/pdf/prelease141119.pdf

 

それから除染廃棄物中間貯蔵施設について次のような論調で語る市民がいますが、それは完全に誤りです。

「永久貯蔵というと地元が怒るから30年先に県外処分と言っている、実際には揉めるので先送り」 

震災がれき広域処理とPCB廃棄物処理を概観すれば上の考えが謝りだとはっきりとわかります。

法改正し、根拠法を作ったのはそこに利権があるからです。儲かる企業との癒着があるからこそ閣議決定するのです。ひっくり返せないようにする。

「選挙のタイミングで県外最終処分法廃案もありうる」というニュースが11/12頃流れていましたが、

http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2014/11/post_11005.html

そんなアホな報道を丸のみして、まるで朗報みたいにツイッターのタイムラインに流している人が結構いました。

結果、11/19に県外最終処分法は、さっさときっちり成立。廃案になんかなるわけないのです!

放射性廃棄物の利権はもうすでにグローバル化してることを当ブログでも伝えてきたのに。 努力も虚しい!

 

2013年にJESCOが除染廃棄物の中間貯蔵施設建設をすることが決まってた?英の核廃棄物企業のサイトから

福島除染廃棄物の中間貯蔵施設問題。JESCOと英の核廃棄物管理委員会は2012年に情報交換していた事実。

除染廃棄物の県外最終処分は今後どうなるか。「政府を上げて全力で取り組む」⇒ゴリ押しするということ

 

さらに塩谷町の指定廃棄物最終処分場の反対運動が大きくニュースで取り上げられることで、ますます混乱させられています。

西日本の食料生産地を守る、放射性物質の集中管理をするという運動がおかしな方向へ誘導されているのがわかります。

塩谷町も西日本から比べたら猛烈な放射能汚染地域です。5桁も違うのです。その地域の指定廃棄物まで福島中間貯蔵施設に入れられたら、結局全国に拡散する量が増えるだけ。

栃木県塩谷町の指定廃棄物の見解。 福島の中間貯蔵施設に⇒県外最終処分に 集中管理と矛盾する一文

放射性物質の集中管理に関して世論がどうしてこんな変な方向性になるのか、よく考えなければなりません。

 

まず下の8つの日本地図をどうぞ。「~が思ってる汚染範囲」は~の地域の人の主観です。

まず集中管理を言うなら、実際には、長野県以西と北海道(上の放射能汚染の日本地図の赤文字で2桁以下のところ)に、福島の除染廃棄物や指定廃棄物を移動させては絶対にいけないはずです。

日本全体の事を考えると最も妥当なのは、一番汚染した県に無人エリアを作り、そこに最終処分場を作るということです。

それが集中管理です。そのエリア周辺に人が住んでいるかいないかはここでは言及しません。本当は移住しなければならないのですから。

 

 

塩谷町が思ってる汚染範囲の認識は以下かもしれません。福島の中間貯蔵施設に集中管理を求めるのなら、JESCO法改正にも同時に反対し、西日本に最終処分場を作ってはいけない、中間貯蔵施設を最終処分場にすべきだという内容の運動になっていなければおかしいのです。

県外最終処分法が成立した今、もはや塩谷町の運動は「集中管理を求める運動とは言えない」と私は思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中間貯蔵施設も、最終処分場もゼネコン仕事の巨大公共工事です。

作るのを最終処分場一つにすれば、血税をゼネコンに余分にばらまかなくてもすむのに・・・1000兆円の借金だらけの国のやることではありません。

何個も放射性廃棄物処分施設を新設するのは建設企業などの利権、さらに廃棄物企業の利権なのです。

30年以内に環境中に放射性物質をばらまく「実証実験」を繰り返し、税金を産廃企業に垂れ流す。全国で毒物リサイクルの道筋を作る。

除染技術実証事業の中身に驚愕!すでに福島県以外の企業でも除染土壌処理実験が行われていたという事実。

さらに県外で最終処分場を新設するとして、放射性廃棄物利権を巨大化させる。

 

日本はこれから二次汚染、追加被爆、食べ物の汚染が避けられないという状況に法律を作って追い込まれていきます。

その法律を決めてるのは、大企業(財閥)と官僚に操られた、愚かな国会議員たち。どこまでも甘い汁を吸おうとする強欲議員。

これからは小さな生活者の視点と、国と企業の動きを概観する大きな視点で公害原因物質(放射能、重金属、化学物質)を捉えながら、市民がそれををどう食い止めるかにかかっていると私は思います。

ほとんどの人が「汚染はたいしたことない」もしくは「汚染はもう仕方ない」と思い込まされています。

だから自然エネルギーが汚染を拡散し、原発を温存している構造に気づくことができないし、その事実を真正面から見ようとしないのです。

 

市民一人ひとりが調査・考察することは大事です。

「ネット市民の妄想」と言われないように、頑張って調べていくことが大事です。

マスコミ記者だって提灯記事や誤報を書きまくるし、有名人や、有名環境NPOに任せておけば良いということもありません。間違ってることがあるからです。

 

 

 

 


伊方原発2号機 放射性物質コバルト60などを含む水 配管から漏出! 

2014-11-20 | 放射能汚染

  

伊方原発で配管から水漏れ

http://www3.nhk.or.jp/lnews/matsuyama/8003294921.html?t=1416312812289

11月18日 19時22分 NHK

現在、運転停止中の伊方原子力発電所2号機で、低レベルの放射性廃液を処理する装置の配管から微量の放射性物質を含んだ水が漏れるトラブルがありました。

愛媛県によりますと、このトラブルによる放射性物質の外部への漏えいはなく、作業員の被ばくなどもないということです。
愛媛県によりますと、17日午後0時40分ごろ、伊方原発2号機の補助建屋の放射線管理区域で、ステンレス製の配管を包んでいる保温材の一部に水が漏れ出した跡があるのを定期検査中の作業員が見つけました。
この配管は、低レベルの放射性廃液をアスファルトと混ぜて固めて処理する装置の配管で、当時、中は、水で満たされていたということです。
配管には、漏れ出した水と、水に含まれていたホウ酸や、コバルト60と呼ばれる放射性物質が、乾燥して固まった状態で付着していて、漏れ出した水の量は分かりませんが、乾燥した物質は34グラムだったということです。
固まりに含まれていた放射性物質の量は、国への報告基準の500分の1程度で、環境への影響はないということです。
四国電力によりますと、この配管は、今月15日に点検をした際には、異常は確認されなかったということです。
この配管は2号機が運転を始めた昭和57年から32年間、一度も交換されておらず四国電力はなんらかの原因で配管に穴が開いた可能性があると見て、水が漏れ出した原因を詳しく調べることにしています。 

 

伊方原発:配管から廃液漏れ

http://mainichi.jp/select/news/20141119k0000m040077000c.html

毎日新聞 2014年11月18日 20時31分(最終更新 11月18日 20時58分)

18日午後0時40分ごろ、四国電力伊方原発2号機(愛媛県伊方町)で、放射線管理区域の原子炉補助建屋内にある配管から、微量の放射性物質を含む水が漏れているのが見つかった。四電によると、外部への漏えいや作業員の被ばくはない。

 原子炉冷却水や作業着の洗濯排水などが混じった低レベル放射性廃液が、ステンレス製の配管(直径34ミリ)から漏れ出し、乾燥した状態だった。放射性物質のコバルト60が8500ベクレル検出されたが、国への報告基準の約500分の1の量だという。

 四電によると、配管には目に見えるひびはないが、微細な穴ができた可能性があるとみて原因を調べている。

 

平成26年11月18日 四国電力株式会社 プレスリリース

伊方発電所2号機 アスファルト固化装置廃液供給タンクへの配管からの析出について

 

定期検査中の伊方発電所2号機原子炉補助建家(管理区域)において、アスファルト固化装置の廃液供給配管の保温材に析出物があったため、保温材を取り外し、配管の状況を確認したところ、本日、12時40分に、配管表面に漏えい跡と思われる析出物があることを保修員が確認しました。なお、漏えい跡は乾燥した状態であり、現在漏えいはありません。 

 今後、引き続き、詳細調査を実施します。 
 本事象による環境への放射能の影響はありません。 
 本事象は、法律に基づく国への報告事象に該当するものではありません。 

(参考) 

  • アスファルト固化装置 
    アスファルト固化装置は、機器の分解点検等に伴い発生するプラント廃液や作業衣の洗濯排水等の低レベル放射性廃液をアスファルトと混合して固化処理する装置 

 
以上
 

 

愛媛県 県民環境部原子力安全対策推進監 26年11月18日

伊方2号機アスファルト固化装置廃液供給タンクへの配管からの析出について

 


(管理人より)

伊方原発もやめるべきということです。32年間一度も交換されてない配管はもうぼろぼろです。

中央構造線の上にあるこんな原発など、地震が来たら老配管が破断して、もう西日本もおしまいです。

それでも再稼働させたいと原子力推進側は考えているため、この伊方原発の放射能漏れに関する報道も、微妙に正直さがないことがわかります。

時系列で言うと、まず

2014/11/18 16:38   【共同通信】 伊方原発2号機で放射性物質含む水漏れ 

それから 

2011/11/18 19:22 NHK   「伊方原発で配管から水漏れ」

2014/11/18 20:31 毎日新聞 「伊方原発:配管から廃液漏れ」


NHKと毎日はタイトルを見ただけでは、放射性物質が漏れたかどうか判断できなくなっています。

一発目のニュースは放射性物質という言葉を入れていますが、後の二つは放射性物質という言葉は入っていません。タイトルだけ見れば、水だけが漏れた感じを受けます。

ブログを書く人間として思うのですが、タイトルは非常に重要です。そのタイトル一文で読むか読まないか、相手に判断されてしまうからです。

そう考えると、新聞社やNHKというのは、逆に放射能漏れの事実を伝えたくないんだということが伝わってきます。

実際にはコバルト60だけなのかどうかもわかりませんし、34グラム、8500ベクレルというのも、別々に報道されています。


このようにマスコミと電力会社は一緒になって、放射能漏れを過小評価、隠蔽したいということがわかります。

本当に危険を知らせたいと思ってるなら、こんなタイトルは付けません。中立公平でもありません。


電力会社は引き続き調査すると言って、続報がないことばかりだし、「放射能の影響はありません」と言い切るし、納得いかないです。

放射能の影響は晩発性ですから、トラブルの直後に「影響ない」って言い切るのは本当はおかしいと思います。無意味です。


ウインナーの製造工程で燻製の様子を調べる。燻すというのは煙を付着させること。GC燻製チップ続報

2014-11-14 | 放射能汚染

(管理人より)私はハムメーカーの工場見学はしたことはありませんが、YOUTUBEに動画があると思って検索したらいくつかありました。燻製の工程も含めてご覧下さい。

まず最初は日本ハムの工場ですが参考になります。

「周辺の緑を守るために、スモークの煙を場外に出さな­いよう、消煙装置を設置するなど、環境に配慮した設計になっています」と書いてあります。


このメーカーでは使用済みのチップは肥料屋さんに引き取ってもらってリサイクルされると言っています。どこの県のチップかは動画ではわかりませんでした。

次は THE MAKING (216)ソーセージができるまで

 

「燻す」というのは、煙を使って香りを付けるというのがよくわかります。

煙はPMを含みます。

PM2.5という言葉はマスコミがニュースを流し有名になりましたので、ほとんどの人が知ってると思いますが、中国だけの話ではありません。

PMはいたるところに発生源があります。PMはタバコの煙、セイタカアワダチソウ花粉やスギ花粉など、野焼きの煙、ゴミ焼却炉から出る排ガス、車の排ガスなど、自然由来、人工由来いろいろです。

燻製は自然界のPMを使った調理技術ということになります。

なのでPMが万が一、人工放射性物質、その他の有毒化学物質に汚染されていたら大変なことだということです。

汚染されていなければ、燻製の食品は美味しい、素晴らしい食文化です。個人でも自宅でチップ買ってきて燻製を作る人もいるぐらいですから。

さて、上二つのメーカーと、グリーンコープのウインナーのメーカーは違いますのでお伝えしておきます。

グリーンコープのウインナーのメーカーは福留ハム。製造工程はそう変わらないと思います。

さあ、問い合わせてみましょう。

おそらくメーカ-は「検査済みなので大丈夫」と言うと思いますが、消費者の意見を理由と一緒に伝えましょう。

「お母さんたちが闇雲に感情的にクレームを入れる」と思われないように、きちんと理由を伝えましょう。

これは「不安を訴える」のではなく、食の安全を守るために「危険だという事実」を伝えてください。

工場が汚染され、労働者が危険ということもあわせて伝えることも重要です。

 

福留ハム 熊本工場  861-1344  熊本県菊池市七城町蘇崎1196-3     0968(23)5555(代表)


参考⇒【ネット署名】グリーンコープのウインナーの燻製チップが11/14より九州産から群馬県産へ変更される現実! 

先ほど11/14の12:55にグリーンコープ本部092-481-4800に電話で確認したところ、 

「11/14製造分に群馬産チップを使うことになっていたが、組合員からの問い合わせが多くなったので11/24製造分まで九州産にしてもらえないかとメーカーと調整中」 

だそうです。調整中なので先のことは不明だそうです。

私は、先延ばしにするのではなく、群馬産チップは危険性があるのでやめてほしいと伝えました。

TEL:092-481-4800/FAX:092-481-7611 グリーンコープ共同体本部

 

グリーンコープ共同体は九州・中国・関西にある14の生協で構成されています。

各生協本部の電話番号を調べました。本部の記載がないところもありましたのでその場合は配送センター

  • グリーンコープ生協おおさか  TEL 072-670-2060  FAX 072-670-2063
  • グリーンコープ生協ひょうご   TEL  072-777-7630    FAX  072-777-7805 
  • グリーンコープ生協とっとり     TEL 0859-34-6661  FAX 0859-22-5599
  • グリーンコープ生協しまね    TEL 0853-73-8010  FAX 0853-73-8011
  • グリーンコープ生協おかやま  TEL 086-805-2267
  • グリーンコープ生協ひろしま   TEL 082-831-1503   FAX 082-870-1800  商品相談電話0120-757-738(フリーダイヤル)
  • グリーンコープ生協やまぐち  TEL 0836-54-1101   FAX 0836-51-5972
  • グリーンコープ生協ふくおか  TEL 092-482-7770  FAX 092-433-1117
  • グリーンコープ生協さが     さがセンター TEL 0952-32-2801  FAX 0952-32-3595
  • グリーンコープ生協(長崎)   長崎東センター TEL 095-838-7333
  • グリーンコープ生協くまもと   TEL 096-324-8118  FAX 096-324-8123
  • グリーンコープ生協おおいた  日田センター TEL 0973-22-9480  FAX  0973-22-9478
  • グリーンコープ生協みやざき  TEL 0985-35-7300  FAX 0985-27-8110
  • グリーンコープかごしま生協  TEL 099-218-8383  FAX 099-218-8484


メールでの意見はこちらへ⇒ https://www.greencoop.or.jp/opinion/top_new.html 

来週、私はグリーンコープ山口本部に、自分がネットで集めた署名↓も印刷して綴じて持っていき説明してきますが、本部などに電話をすることも効果があると思います。↓

【ネット署名】グリーンコープのウインナーの燻製チップが11/14より九州産から群馬県産へ変更される現実!

 

 

 

 

 

 


「注意しても、しすぎることはない」野村大成 教授 「親の被ばくの影響は、子や孫にまで受け継がれて行く」

2014-11-13 | 放射能汚染

(管理人より)

先日から、グリーンコープへの署名を集めていますが、放射能防御をする意思がある人ですら、そのくらい(燻製チップが群馬産)大丈夫だろうと根拠もなくツイッターなどで発言する人がいます。学習する気がなく、調べる気もない人は子どもに食べさせるのでしょう。そこまではもう止められませんが、当ブログに来ていただいた方には、こちらの情報を見ていただけたらと思います。

わずか10分程度の動画なのでどうか最後までご覧下さい。1993年制作のテレビ番組ですがその一部です。10分間の動画に原発問題の本質、健康被害、労働問題が盛り込まれています。

プルトニウム元年 第3作 1993年8月放送 4/5

  (2:40) 大阪大学医学部放射線基礎医学 野村大成教授 マウスによる放射線の影響の研究結果: 「親の被ばくの影響は、子や孫にまで受け継がれて行く。」

 

 

第10回 大阪科学賞 平成4年度(1992年度)

 

野村大成(のむら たいせい) 大阪大学名誉教授。
1942年、名古屋市生まれ。専門は放射線基礎医学。1986~2005年大阪大医学部教授。現在は医薬基盤研究所・野村プロジェクト・プロジェクトリーダー。

聞き手:月刊『食品と暮らしの安全』小若順一編集長  

「食品と暮らしの安全」2012年9月1日発行 No.281  より 

野村大成・大阪大学名誉教授に放射能の危険性をインタビュー 

 

●安全神話で責任感がなくなっていた

野村: 原子力の安全神話?(特に省庁再編後)のもとに、安全審査の独立機能をなくした国は、 東大を除き原子力工学を廃止し、また、原子力の人体影響を研究する放射線基礎医学講座も研究費のためなのか、 大阪大学医学部を除いて自然消滅しました。 工、医ともに安全性の教育、研究の場を日本はなくしたわけです。 すなわち、目先の利益優先に終始し、安全性の基本理念がなくなっていたところに、今回の事故が起きたのです。

 放射線障害の歴史と事実をまったく無視した政府のアナウンスメントに、記者は質問もコメントもできない。
今回の事故が起こるはるか前から、このような状態になっていたので、原子炉の保存が優先し、人命どころか原子炉自体の安全性まで無視し、それが大きな原発事故に結びついてしまいました。
 共同通信社にベテランが残っていたので、あまりの状況を見かねて、人は早く避難させなければいけない、放射能汚染は風向き、降雨により離れたところにスポットで起きる、 汚染物の移動厳禁、とこれまでの経験から最低限の常識を書いたメモを送ったら、そのまま配信されたのが昨年3月22日です。

小若: 私も遺伝毒性から手を引いてから20年ほどたっていて、毎年、著名な遺伝学者が亡くなり、 遺伝がわかる記者も退職していたので、誰を頼ろうかと思っていたのですが、その記事で「世界のノムラ」先生がご健在だとわかりました。

野村: 取材もいっぱい来ました。「君は記者か」と聞くと「ハイ」と。 「記者なら、あの発表はどういうことを言っているかわかるはずや。質問したのか」と言うと、 「もう放射線をやっている人は誰もいません」。大手のテレビ、新聞は「安全と言ってほしい」と言うので、取材は拒否しました。

週刊誌はまだマシでした。過剰に反応しすぎたとも思えない。特に女性記者は、本能的に危機を察しているようでしたので、できるだけ丁寧にお答えしました。
こういうことは過剰に反応してトントンです。2000年の別冊宝島『これから起こる原発事故』に専門家の緊急警告が記載されています。
当時は書きすぎではないかとも思ったのですが、地震、津波、規模、発電所名等々、何もかも今回の事故が当然起こると予想したものでした。



●除染で被曝し、放射能が拡散する

小若: 除染にも問題がありますね。

野村: 除染することの怖さをよくわかっていないのです。
除染のためには誰かが汚染地に入らなければなりません。その作業者はどんな格好をしていますか?
除染すれば、その作業者が被曝することは明らかで、膨大な数の被曝者を出すことになります。
汚染した今となっては、いかに放射能を拡散させないかが重要です。

小若: そのとおりのことを、私も体験しています。
昨年6月、福島へ取材に行ったのですが、二本松から伊達市まで30㎞を走りながら、山がすべて汚染されたので、 除染しても山から汚染が下りてくると感じていました。
伊達市で小学校に行くと、今度、原子力規制委員会の委員長の候補になった田中俊一氏が、除染の実践と研究を行っていたのですが、 田中氏は私の防塵マスクを指さして「そんなの意味ないよ」と言ったのです。もちろん、作業している人は誰もマスクを付けていませんでした。
校庭のアスファルトの汚染はグラインダーで削らないと線量が減らないと説明し、校庭の土手とプールを掃除していたのですが、この学校の裏にも山があり、 その後、除染しても元に戻った例がたくさん出てきています。


●日本人の良心を完全に否定した政府

野村: 1993年に、ソビエト連邦が原子力潜水艦の放射性廃棄物を日本海に投棄したとき、 日本政府は国際問題だと言って、猛烈に非難しました。そのときの調査では、日本海の海底土から最大7ベクレル/㎏の放射性セシウムが検出されています。
福島では4月1~6日の6日間で、セシウム940兆ベクレルを海洋に漏出したと東電は話しています。 6日間でセラフィールド核燃料再処理工場の1年間の海洋漏出量の放射性物質を放出したことになり、ヨウ素を含めると4700兆ベクレルになります。 福島の海底土では、30㎞圏外でも8000ベクレル/㎏を超える放射性セシウムが何度も検出されているのに、 自分のところが放出したら「希釈されて安全になるから、どんどん食べてください」と、政府、メディアは宣伝しました。
国内のみならず、外国に対しても「日本の農産物は安全です」とやりましたから、これで日本人の良心は完膚なきまで、国際的に否定されたのです。
そのことを日本人は思い知らなければいけません。かつて、放射線廃棄物をコンクリート封入、ガラス化などすれば安全だから、フィリピン沖の公海に廃棄したいと日本政府が申し出て、それなら東京湾に捨てたらどうかと言われたことを思い出します。
腐っている。日本人の魂が疑われているのです。

●発ガン物質と放射能は、孫にも発ガン

小若: 野村先生は30年以上前に、放射線や化学物質が、世代を超えてマウスを発ガンさせることを実証し、 国際的に大反響を呼んだ「大阪レポート」を発表されています。
     この実験は、どのように行われたのですか。

野村: 
まず、ウレタン(カルバミン酸エチル)で確認しました。
    ウレタンをオスのマウスに注射し、しばらくしてメスと交配させると、ほとんど元気で生まれますが、 その子たち4千匹余にガンが出るかどうかを見ていくと、有意差が出てきましたので、
    1975年1月に「キャンサー・リサーチ(米国癌学会誌)」に発表しました。

小若: 1979年に新聞で「発ガン物質・孫にも影響」と出たときは、すごいことが実証されたものだと思いました。
          ただ、ウレタンになじみがなかったので、人に注射されているとは知りませんでした。




野村: 僕も鎮静剤の一つだったとしか知りませんでした。それが、非経口医薬品の溶剤として大量に使用されていたのです。

小若: 記事の中にはウレタンと放射線の実験結果が出ていましたが。

野村: 遺伝的な影響を証明するのに一番大切なのは、 確実にDNAをやっつけるものがいいので、 ウレタンに代わって放射線を使いました。
          放射線は瞬間的に作用するので、オスに一発当てて、しばらくしてから正常なメスと交配させ、 受精率や流産、奇形を見て、それから、いつになったらガンが発生し、 その頻度がどのくらいかと。



●量に応じてガンが出る

小若: ずいぶん詳しく調べられたのですね。

野村: 遺伝学者は遺伝子の変化を調べますから、 生まれた直後の形態、機能の違いを調べるところまででした。
          突然変異については、膨大なデータがありましたが、人類によく見られる疾病(ガン、形態異常、生活習慣病等)はどうなのかは誰も調べていませんでした。
          私は外科医でしたから、すべての疾病に対し、先の世代がどうなるか臨床のかたわら、我慢してやっていました。

小若: だから、国際的な発見をされたのですね。論文の表を見ると、先生は1970年代から、被曝量の多さと、ガン発生数の関係がわかる実験をされていたことになりますが。

野村: 70年代までは、ガンが出るか出ないかしか実験しなかったのですが、 発ガン物質を1000分の1の低量まで投与量を変えて追いかけると、きれいな線になりました。
        私の1975年10月のキャンサー・リサーチの論文は、世界で初めて「化学物質で用量効果関係」を描いたもののようです。
          実際、この曲線から、注射薬に含まれているウレタンの量を計算できました。 後日、化学的に定量したのと完全に一致していました。

●国際的な大反響

小若:  
そんな前に、今でも通用する精密な発ガン実験を行われていたとは、すごいですね。


野村:  1978年にイタリアの古都ペルージアで開かれた国際学会で発表すると、 有名な遺伝学者がすぐに奇形で追試確認をしてくださったので、ガンも含めて「ネイチャー」にまとめの論文を出しました。
         ヨーロッパでは、日本と違って遺伝に関して非常にセンシティブです。 何か悪いことをすると三代たたるという考え方があり、だから悪いことをしない方がいいというのです。
         最初の論文では、親に放射線を当てて、子どもから孫まで影響したのを出したので、非常に反応が強かったですね。
 


小若: すごい評価でしたね。

野村: ネイチャーの論文をイギリスの新聞「ガーディアン」もトップ記事で紹介してくれましたし、 多くのテレビ座談会がなされたようです。アメリカの「サイエンスニュース」でも紹介されました。

小若: 当時、日本人が「ネイチャー」に出るのはまれでしたね。

 Of mice and men?TAISEI NOMURA



●人は影響が出やすい

野村: 論文審査では何も指摘されず、関連論文が4本載りました。
         当時、ネイチャーは1誌しかなく、すべての自然科学分野を含めて週20論文くらいしか載りませんでしたので、多かったのかもしれません。 その中で大事なことがあります。

         放射線を一度浴びただ けで、子や孫にガンが発生しますが、突然変異に比べたら100倍以上高く増加したのですが、 それでも、せいぜい10~20匹に1個ガンが増える程度でした。

        ところが、生まれた子どもにも微量の ウレタンを打つと、子どもはガンだらけになりました。 2回目に有害物質をかけると、影響が数倍に上がりました。多くの追試確認がなされました。

        放射線も同じです。

小若: それは、福島で被曝した人が、後で放射能や化学物質で汚染されたものを食べたら、ガンが出やすいということですか?

野村: マウスの実験はきれいな状態で行いますが、人間は違います。
     放射線を浴びた後、親も子どもも、発ガン物質や放射能を含む食べ物も食べる可能性があります。
        そうすると、ガンにかかりやすいということです。

小若: シンプルな動物実験の結果よりも、ヒトの方が危ないと考えられるわけですね。

●再処理工場の従業員の子どもに白血病

野村: ヒトでは、イギリスの核燃料再処理工場セラフィールドの例があります。
          ここは、海洋汚染もあったし、シースケール村など周辺の汚染もありました。住民は、直接被曝している上に、家庭では放射能汚染食品による被曝があります。
         それで、全体的に白血病の頻度が高かったのは、間違いないのです。1990年に、ここの男性従業員の子どもに白血病のリスクが7~8倍高いという論文を

         サザンプトン大学のガードナー教授が出したのです。
        これは、まさに私のマウス実験と同じことが、ヒトで調査された結果で、精子被曝が子どもの白血病の原因として大騒ぎになり、すぐに被害者による裁判が起きました。
          しかし、患者は4人なので、裁判にはもともと無理なところがあり、夜中の3時頃に、5mものファックスで質問が来るのに閉口しました。
        裁判の結論は「統計学的には有意差が出たけど、わずか4例のことなので、すぐに人間には当てはめられない」ということでした。
          ところが、珍しく裁判長のコメントが付け加えられたのです。「子孫への影響をみるこの研究は極めて大事であるから、今後、世界中で研究が推進されることを望む」と。

●チェルノブイリ原発事故

小若: チェルノブイリの汚染地では、どうなっているのでしょうか。

野村: 事故後10年近くたち、国際機関が調査をやめ、国際援助もなくなったころ、 ユネスコと現地の要請で、文部省(旧科技庁は関与せず)と、民間助成金の支援を受け、

         生態系への汚染と遺伝的影響を調査しました。
         地上の放射能は減少しても、動植物には、恐れていた強度の汚染、生物濃縮が起こっていることをいち早く証明しました。

          事故直後に、放射性ヨウ素で汚染された牧草を食べた乳牛のミルクを飲んだ子どもの甲状腺に、放射性ヨウ素が大量蓄積し、それが原因で甲状腺ガンが高発していました。

     放射性セシウム等の内部被曝による影響については、ガンが発生するまでの年数が足りないのだと思いますが、徐々に増加しているとの報告があります。
         遺伝的影響に関しては、英国のグループが、汚染地域の子どもで、放射線等で変化の起きやすい配列のDNAに突然変異が増加していると1996年に報告しました。
          汚染を除去した作業者の子どもでは、突然変異の増加が疑問視されていたので、マウスで確実に検出できている突然変異を、 ルカシェンコ大統領の協力も得て、

     除染作業者の子どもを調査しま した。 陽性にはなりませんでしたが、これは、被曝量が50ミリシーベルト以下と少なかったからだと思います。
        ところが、ベラルーシとイタリアを行き来しているツバメの子どもを調べた報告では、反復配列したDNAの突然変異が3.6倍も増加し、有意差が出ています。

     ウクライナのツバメとの比較でも2倍くらい増加しています。
         これからも調査は必要ですが、放射能が大量に放出されたのですからヒトに異常が出ることは確実です。

●大きな影響がある内部被曝

野村: 私が実験したのは瞬間の外部被曝で、外部被曝でもじわじわ被曝すると、ガンと奇形の頻度は落ちます。だから、環境から受ける慢性被曝のときは、ガンと奇形が少し出にくい可能性はあります。
    しかし、食べると放射能が体内に留まって内部被曝になるので、様相は一変すると思います。
         この内部被曝の実験はほとんどないので、チェルノブイリで影響を調べることが大きな課題なのです。 福島は、チェルノブイリのミニコピーです。

小若: 福島でも内部被曝の影響が心配です。1970年代には、病気になりやすくなる「弱有害遺伝子」が増えると言われていましたが、
     遺伝子がよくわかるようになった今では、先生の実験結果は、どのような原理だと説明されるのでしょうか。


●遺伝子の変化が蓄積

野村: 1978年に最初の論文を発表したとき、 なぜガンが、子どもに、通常の突然変異に比べて100倍以上もの高頻度に発生したのか、二つの可能性を書きました。
    一つは、たくさんのガン遺伝子があり、そのどれかに変異が起こった可能性です。
    例えば、マウス肺腫瘍発生に関与する遺伝子は、免疫関係だけでも当時200以上の遺伝子がわかっており、
    「それにヒットしたのなら、200倍の高い頻度で出てもおかしくない。1000倍出てもおかしくない。それで十分説明ができる」と、 多くの先生が支持してくれました。
    しかし、ガンになり易さの遺伝であること、しかも、親マウスが被曝すると、子どもに何百回もの細胞分裂を経ても伝わる変化があり、

    そのマウスが生後に環境の有害物質に曝露すると、ガンが高発、促進されることがわかっていました。
    この論文は、1990年代後半になって、生殖細胞で遺伝的不安定性を示した最初の論文と言われたように、 とても、突然変異で説明できるものではありません。
    そこで、もう一つの原因として、通常の遺伝子の機能にわずかな変化が起き、その蓄積でガンの頻度が上がった、と書きました。

小若: 免疫機構がちょっと弱くなるように、とか。

野村: そうですね。健康状態が一番影響を受けるのは、免疫関係の遺伝子です。
     遺伝子は、「有害」でも「生体の正常機能に関与しているもの」でもよく、 その発現のわずかの変化が蓄積し、遺伝したので、何十代にわたってガンが発生しやすくなった、と考えたわけです。
     放射線に一度、被曝しただけで、何代にもわたり、肺腫瘍、肝腫瘍、白血病等にかかりやすいマウスになりました。



●全身の細胞で変化が起きていた

野村: このことを証明するため、遺伝子の働きと「発現」を調べています。
        親に放射線を照射し、子どもが生まれて、その子にガンが出た臓器を調べると、非照射対照群のマウスに較べ、ガン組織で遺伝子の発現が数倍、増減していました。
        遺伝子発現を分析してみると、ガン組織だけでなく、その臓器の正常部分の組織にも多かれ少なかれ、同じような変化がすでに存在していました。
        子どもの臓器でそういう変化が起きていたので、ガンにかかりやすくなっている、と説明したのが、2000年から2003年ごろのレポートです。

●注意しても、しすぎることはない

小若: 食品の放射能汚染は減ってきましたが、今でも影響を受けないようにするのがいいのですね。

野村: 放射線障害で最も恐れるのは、それが一瞬の被曝であっても、 細胞、遺伝子などに起きた傷が残り、将来のガンや遺伝的影響に結び付くことなのです。

     ましてや、内部被曝の場合、放射能を出すもの自体が、長期に体内に残存するのですから、 注意しても、しすぎることはありません。

 


 


グリーンコープ燻製チップ変更問題。ネット署名で、お母さんたちからメッセージが寄せられています。

2014-11-12 | 放射能汚染

管理人は約20年のGC組合員。原発事故後、放射能の集中管理を求めて市民グループで活動、市民グループをやめたあとは一人のブロガーとして原発を本気でなくすため考えて活動をしてきました。

その後、嫌がらせが頻発したため、今回は匿名で署名を作りました。匿名にも関わらず信頼していただき、想像以上のたくさんの署名を頂いたことに感謝致します。m(_ _)m

お寄せいただいた署名は、きちんと印刷してグリーンコープ山口本部に渡します。

11/19に提出致します。 11/19  0:14 で

 133 も集まりました!ありがとうございます m(_ _)m 

状況によっては引き続き集める可能性もあります。 

【ネット署名】グリーンコープのウインナーの燻製チップが11/14より九州産から群馬県産へ変更される現実! 

画像クリックでネット署名に↓


グリーンコープへのメッセージ

★「安心安全なものを提供」というGCの姿勢を信じてきましたが、今回の事は、私たち組合員を裏切っているのではないでしょうか。
たとえ微量でも、汚染されているもの&可能性のあるものは 可能な限り食卓に乗せたくありません。

★私達の今までの不満や困惑が理解も想像もしてもらえないから、今回もこのように安全をおざなりにするような行為がなされるのだと思います。広告の上で踊るだけの安全はもう要らないのです。どうか初心に帰って対処されることを望みます。グリーンコープのソーセージ好きでした。

★グリーンコープは、環境破壊の「再生不可能エネルギー」を熱心にすすめているようですが、その熱意を食の安全に向けて欲しいと思います。本来の使命を思い出していただきたいと思います。

★グリーンコープ生産者さんが多く住む無農薬有機栽培の村に住んでいます。
最近、このあたりでグリーンコープがメガソーラーを建設すると聞きました。(宮崎に変更になったのでしょうか?)
パネルを設置すると除草剤や洗浄剤を使用することになり、地下水を汚染し、やがては生産者さんの田畑を汚すことになります。グリーンコープは無農薬有機栽培を看板にしている村を潰す気なのでしょうか?グリーンコープにおさめるために日々、農作業に励んでいる農家さんに申し訳が立たないと思われませんか?
食の安全を最優先に考えるのが、グリーンコープの会員さんや生産者さんにとって一番の願いだと思います。
自然を破壊し電気を作るより、安全な食べ物を。人間は食べ物で生きています。電気ではありません。

★ウィンナーがこのような状態なら、ほかの加工食品も、断りなく変わっていないか心配で、信じられなくなります。
安心安全な食べ物を提供するのが、グリーンコープの役割です。本末転倒なことはやめてください。

★私は関東から原発避難してきました。汚染のない食材だと信じてグリーンコープに入りました。しかしミートソース缶から不信感が始まり今は加工品は購入しなくなりました。しかしまだGCの加工品を信じて買っている友達がたくさんいます。みんなの信用を裏切るようなこっそり汚染された土地のものを使うことはやめて下さい。

★グリーンコープだけが、安心して加工品を購入できる唯一のところなので、是非、今後も、測定および安全な産地の材料の使用をお願いしたいです。

★群馬県産の燻製チップを使うのをやめてください。食の安全をどうか守ってください。

★メガソーラーにもバイオマス発電にも反対です。これ以上電気のために食料を汚染するのはやめてください。

★グリーンコープは唯一ゲルマ検査をしている会社なので選んできました。安心安全を第一にされることを期待しています。それがないがしろにされるようなら購入は控えます。

★私はグリーンコープで買い物をしたことがありませんが、知り合い数名が利用しています。食の安全を考えてGCを選択したと聞きました。そんな方々の期待を裏切らないでほしいです。

★汚染地域のチップを使わないでください。安全な食べ物がほしい人たちの気持ちを踏みにじらないで!

★東電原発事故による放射能汚染は風評ではなく事実です。身内が群馬出身ですが、福島の風下になった群馬県、特に北部はかなり汚されました。放射能雲が到達したときに雨が降ったところにはずっと汚染が残りますし、事故現場の収束や安全な廃炉も絶望的な状況であり、事故直後ほどではないけれどずっと漏れ続けています。狭い国土で、わざわざ汚染地域の木材を使用すること、それは被曝リスクをわざわざ増やす愚かな行為です。放射性物質は集中管理が原則であり、移動させ、室内でノーガードで燃やすのは環境テロです。いったん環境に漏れた放射能は自然のサイクルの中で循環し管理不可能です。私たちは知らないあいだに自動的に被曝しています。これ以上環境や人体の汚染を人為的に広げないでください。

★子供に安全なウィンナーを食べさせるため、色々と探してやっとグリーンコープさんにたどり着きました。
ですが、ほっとしたのも束の間でした。もうグリーンコープさんではウィンナーは買えません。美味しかっただけにとても残念です。
今回の変更、ツイートされなければ、組合員に知らされることはなかったのではと思います。
こういうことが一度あると、これからも知らされることがなく、産地が変更されるのではと不安に思います。
今までは全部信用してきましたが、これからは疑うことも必要なのかなと思いました。

★今までグリーンコープさんのウィンナーを毎週買っていました。息子が好きだからです。でも今のままでは食べさせる事ができなくなります。汚染されたものを燃やす事自体が危険な事なのに、食品作りに使うとは言語道断なのです。グリーンコープさんも、その辺りの認識の甘さがあるのだと、今回の事で思いました。どうぞ、組合員の声を反映して下さいますよう願っております。

★いつも買っていたのに、チップの件がある限りもう買えません。元に戻して頂けるようお願い致します。

★震災後に九州に移住してきて組合員になりました。少しでも安心できるものを、と思いグリーンコープを選択しましたが、少しづつこちらの求めるものと違ってきているのが残念です。

★子どもが大好きで毎週購入していました。グリーンコープのものが買えないとなると、食べさせるウインナー・ベーコンがなくなってしまいます。
どうか九州産のチップに戻してください。安全ならば、多少の値上がり、抽選販売でも構いません。お願いします。あらためて食の安全について考えます。

★グリーンコープの創立の精神に戻るときです。私も愛用していました。組合員を裏切らないで下さいということを切に希望します。

★グリーンコープを続けていたのはウィンナーを買うためと言っても大げさではないぐらい、子供達の大好物のウィンナーに助けられて来ました。放射性物質で燻煙されたかもしれないウィンナーは私は子供達には与えられません。九州産が難しければ海外でもいいかもしれません。これからも安全なウィンナーをお願いします。

★放射能汚染から子どもを守るために関東から熊本へ移住してきました。食の安全を考える上で、添加物・農薬・遺伝子組み換え等も心配なため、グリーンコープに加入しました。今回のウインナーの件はとても残念です。微量であっても不検出であっても、汚染地のチップを使うことは反対です。そして情報を公開しないことに憤りを感じます。ウインナーは子どもが好きで頼んでいましたが、今回のことを知り買うのはやめようと思いました。

★東日本は、福島の原発により汚染されてしまいました。
私は埼玉県に住んでいますが、測定をしている人たちの結果を見る限り汚染があることが分かり、場所によっては安心して食べられるものが少なくなっていることに衝撃を受けていますし、地元産を買って食べることに抵抗があります。汚染されていないものを使い、安心なものを作って貰えることだけを願っています。

★ソーセージや鰹節を燻す材料は表示義務は無いのでしょうが、グリーンコープさんの食材を購入する様な人は殊更食品の安全性に気を配っているのですから、ぜひ汚染地域のものは避けて頂きたいと思います。

★ご担当者様 原発事故以来、神奈川から福岡に移住し、友人の勧めで加入しておりました。説明に来てくださった職員の方も放射能汚染に知識があり、産地はもちろん飼料までご回答いただき、海外へ居を移すまで有りがたく利用しておりました。
特に肉類、牛乳、卵などは単純に産地だけで安心して選ぶことはできず、納得して購入できふのは唯一グリーンコープさんのところでだけでした。
また、貴社のウィンナーとベーコンは市販のものには必ずと言っていいほど含有されている亜硝酸ナトリウムもなく、海産物を食べない我が家ではご馳走でした。
私は現在海外在住ですが、九州にはグリーンコープがある、安全な土地と安心できる食材が揃うと知人に勧めています。
これからも、どうか安心できる食を追求してくださることを希望し、九州産のチップを使ってくださるようお願い申し上げます。

★放射能汚染された物は燃やすべきではありません。瓦礫の時と同じです。

★グリーンコープを利用している友人から良い話を聞いていたのに、放射性物質入りのウィンナー、ハム、ソーセージは食べたくありません。この件は友人にも連絡し、グリーンコープの利用を再考するよう伝えてます。お願いですから、九州産の原料を使うよう切に要望します。

★材料を放射能汚染地域のものに変更する場合は、事前に組合員に知らせるべきです。福島のトマトを使った加工品にセシウム検出の表示が無い点も不満です。

★群馬県が放射能汚染地という認識が無いのでしょうか。何のためのグリーンコープなのでしょうか。よく考えてください。

★震災以降とても頼りにしています。消費者として、農家の立場に立ったものづくりの姿勢など、好感が持てました。
東北だからということで避けるのではなく、限界値を殆ど1以下に設定してきちんと検査をして頂けた上での商品は購入しています。
しかし今回のチップの件については、検出限界値が20bqととても高いことと、セシウムだけの検査であること、それを燻した場合の核種の凝縮などに不安を覚えますので署名をさせて頂きました。
ソーセージは子供の大好物ですよね。お子さんの為に買われている方も多いんじゃないかなと思うので、対応して頂けるとまた安心して買うことができます。 

★安心安全を声高に東北商品も明記しているのを信じて購入していました。美味しくよそでは購入できない商品なのにもう買いたくありません。組合員を騙しながら問題を風化させていくことがグリーンコープの体質なのですか。不審過ぎます。  

★震災後すぐに親戚のいる長崎県へ避難し、そのまま移住しました。安全安心の食材を求めてグリーンコープに加入。子供達の身体を守る為に、どうか汚染された土地の木は使わないでください。  

★わたしは東京23区内より2011.3.11東日本大震災・福島第一原子力発電所事故以後に福岡市内へ自主避難移住してきた、毎週いつもグリーンコープを宅配・店舗購入ともに利用している組合員です。
燻製チップがいままで九州産であったものを群馬産に変更してしまうのであれば、安全で美味しいと思いたびたび買って食べていたグリーンコープのソーセージやハムは今後食べられませんし、購入できません!
ソーセージ・ハムは、添加物等々の恐ろしさからグリーンコープのものくらいでなければ食べられない食品だったので今後一切食べられなくなってしまいます。食べられるソーセージ・ハムが無くなってしまいます。
九州産チップへの変更が出来ないという場合は、情報記載、判別できる情報の提示を切実に求めます。
また、このように他の食材にも放射能汚染等の不安要因が水面下、組合員も知らない間に多々存在しているのではないかと、グリーンコープへの不信感が増してしまいます。せっかく美味しい食べ物を作られているのですから、「安全」についてどうぞ見直していただきたいと願うばかりです。
先日糸島の神在市民太陽光発電所へのグリーンコープ主催見学ツアーに参加し、グリーンコープの再生可能エネルギーに対する想いを知り、これまでのグリーンコープへ抱いていた意識を見直す気持ちで帰宅しました。ですがあの気持ちを、想いを、放射能汚染を避けたい、安心して食べられるものを食べたい、食品に対する想いにも是非とも反映していただきたいです!心より、お願い申し上げます。

これまでグリーンコープの食材は安心して食べられると信用して18年間購入させていただきました。その期待を裏切らないでください。  

★せっかく安心安全のお肉と添加物も加えず作られた素晴らしいグリーンコープのハム、ソーセージに群馬県のチップ
(19ベクレルあるかもしれない)を使うなんてもったいないです。一気に信用ガタ落ちになります。今すぐ代用品を探して下さい。お願いします。  

★「予防原則」を元に食材を扱ってください。内部被曝を甘く考えないでください。組合員主権を大事にしてください。

僅かでも汚染の可能性がある物は、消費者に選択の余地を与えて欲しい。あなたの子供や家族に、胸はって食べさせられますか?仕方ないで妥協しないでほしいです。  

★放射能汚染を避け、東京から長崎県へ移住した者です。
グリーンコープさんには私と子どもたち、そして単身赴任の夫へは元気便で大変お世話になっています。
どうか、汚染の可能性が濃厚なチップを使用するのはやめてください。御社の釜が汚染されてしまいます。一度汚染されてしまったら、放射性物質は蓄積で増え続けるのみ。どんなに掃除をしても減ることはありません。金属と結合してしまいますから。安全な食品を作り続けることは、日本国民の命を守ることになります。
どうぞ九州産のチップに戻してください。お願いします。

ベクレルフリーを目指す私たちにも選択権を下さい。産地を選び製品を選び子供のためにやっています。数値ででなければよしという考え方ではアレルギーですら防げないのです。よろしくお願いします。 

★信頼して来たのに残念です。信頼回復に最大限の努力をしてください。 

★信用を無くす事をされると、今後グリーンコープで安心して購入できなくなります。よろしくお願いいたします!  

★測定されていたりしてますが・・・・実際はきちんとした放射能の防護に対する考え方が構築されていらっしゃらないとお見受けしました。政府は深刻な放射能汚染問題を隠蔽するため、そして放射能を薄めるため、あの手この手を使って国民を騙しています。組合員の方がその点、賢い方が多いです。もっと勉強して下さい。とにかく、燻製チップを群馬県産にするなんて言語道断です。即刻、やめてください。  

★チェルノブイリ原発事故後 周辺部での木材を燃やして暖をとった槇ストーブは「小さな原子炉」と呼ばれました。そのような危険性が高いと考えられる木材チップを使うのはどうかと思います。  

★組合員です。毎月カタログに入っている、放射能の測定結果を信頼して 購入しています。組合員に知らせることなく、チップの産地を変える行為は、グリーンコープを信頼し出資している組合員を裏切る行為だと思います。 

★インターネットで偶然に署名についてのホームページに出会うまで、群馬県産の燻製チップの件はまったく知りませんでした。「使用する」のであれば、その旨明記していただく姿勢がないということは、私にとってグリーンコープさんへの信頼度にかかわるできごとです。 

★311の直後に東京から避難してきました。グリーンコープは放射能測定をしていて、信頼できる生協だと思って加入しました。ウィンナーに群馬県産のチップを使うなど、とんでもありません。
また、チップを燃やす事により、せっかく汚染の少ない九州に汚染を広めることになります。
組合員の信頼を裏切ることになります。絶対やめてください。 

★ネットでみて知りましたまたかぁ、って感じです。カレーのルーのトマトも宮城県産でしたね。買った分全部廃棄しました。二度と買いません。ほんと、やってくれます。

★グリーンコープの姿勢が好きで ずっと組合員であり、商品も毎週頼んでいます。原発事故があってから、その後の対応の仕方にも理解はしているつもりです。でも、汚染地である群馬県のチップを使用してのウインナは、やはり納得できません。西日本の汚染されていないチップの使用を、こどもたちのためにもお願いいたします。 

★何故こういう選択をするのか分からない。GCに入っている意味がなくなります。他の食品にも同様の対処をするのならやめます。関東からの移住者です。 

★非組合員ですし、グリーンコープ利用者でもありませんが、メッセージを読ませて頂いた方達の切実な願いを無視し信頼を裏切る様な行為が秘密裏に平然と行われた事に対して怒りを感じます。
この件が山口県のグリーンコープのみの問題だとすると、安倍総理の原発再稼働や下関原発建設着手などの姿勢が関係しているのではないかとも想像します。
こうした組合員・国民に対する裏切りは、国レベルでの「国民主権を多国籍企業に売り渡すTPP」や、上水道事業・教育・警察・消防などの「公共サービスの民間への切り売りであるTISA」を隠密裏に推進している姿勢と重なり、憤りを禁じ得ません。 

★安心して、子どもにたべさせられる唯一のウィンナーがGCと思い加入しました。原料肉、チップともに西日本のものだからです。
関東の燻製チップを使うのでしたら燻製後の灰を定期的に測定してください。必ず検出されるはずです。
どうか九州のチップにもどしていただけるように、強く希望します。 

★コープは最後の砦です。

私は、今は大阪在住ですが、もともと中国地方でグリーンコープの組合員でした。大阪でも、グリーンコープに入れる日を待っているものです。しかし、このウィンナーのようなことが当然のように行われては、信頼は地に落ちます。たかが、ウィンナー、されどウィンナー。小さな子どもも大好きな食品です。今一度、本来の《コープ》の精神に立ち返って、組合員の声に耳を傾けていただきたいです。 

★安心安全なはずのグリーンコープ。心配要素は少しでも排除するべきだと思います。  

★毎回購入している大好きなウィンナーをこれからも安心して買えるよう九州産のチップにして下さい。  

★汚染食材を流入させない配慮がもっと欲しいと思います。 

★子供のお弁当に使うウインナーをあえて危険にさらすのはやめてください。群馬産のチップを使用した場合は購入をやめます。  

★安心して子供に与えられるものを求めて加入しました。組合員の声をもっと聞いて頂きたいです。今後それが叶わない場合は退会を考えております。 

★震災後に移住し、GCに加入しました。GCのウインナーなら買えると思っていたのに、群馬産のチップに変更になるならもう買いません。トマト加工品も、メガソーラーも、食べて応援も大変残念です。「国産」の表示では全く安心できません。国内の産地をもっと明確にするべきです。他の生協で、産地および工場所在地がもっと詳細に書いてあるカタログもありますよ。また、マーガリンなどのトランス脂肪酸に配慮が無いのも残念です。 

★子どものお弁当に毎週ウィンナーを入れてます。2才の子も食べます。

安心安全を心がけて!組合員の気持ちに寄り添って!グリーンコープさん信じてますよ!

★わざわざ群馬のチップなんて…という気持ちです。ビックリだしショックです。グリーンコープのソーセージは無添加でほんとに美味しい。こどもにも安心して食べさせられる唯一のソーセージだったのに、今後購入するのを考えてしまいます。  

★もうウインナーやハムは購入しません。放射能汚染を気にしているからこそ、グリーンコープさんを利用していたのに、組合員に何の説明もなく、このような重要なことを決めてしまうなんて信じられません。 

★私も東京からの移住組です。東京ではパルシステムに加入していましたが、生産者さん第一主義な感じがして退会していました。燻製チップが九州産に戻るまで、子どもが大好きなウィンナーは買い控えさせていただきます。  

★安全な食品を提供してください。放射性物質の懸念があるものを商品製造に使うことには反対いたします。

★グリーンコープは、放射性物質対策では日本一に近い対応だと思っています。添加物や農薬についての対応も、信頼しています。今後も、頼りの生協として、私たちの暮らしを支えて欲しいと思っています。どうぞ、誠実な対応をよろしくお願いいたします。  

★原発事故が原因で、埼玉から広島に越してきました。
ウインナー・ハム・ベーコンを毎週買っています。とてもショックです。
子どもに安心して食べさせられるウインナー・ハム・ベーコンは、グリーンコープさんのしか無いと思っています。
早く九州産に戻してほしいです。よろしくお願いいたします。  

★グリーンコープのウインナー安心で美味しく好きでたくさん注文していました。チップの産地を、群馬県産使用をきちんと公表してください。九州産に戻して下さい。群馬県産使用の間は、購入しません。  

★安全なものを買うために会員になっています。安全とは言えない群馬県のチップを使うのであれば、購入はできません。グリーンコープへの信頼をなくすことになると思います。せっかくウィンナーを買える場を見つけたのに買えないのは本当に残念でなりません。ぜひ九州産のチップへ戻していただけるようお願いいたします。  

★食の安全をうたうグリーンコープなのに・・・。 

★木を燃やした後の灰では、セシウムが濃縮されます。長野県と林野庁の実証実験の結果では、落ち葉→灰で6~19倍、薪→灰で182倍、木炭→灰で28倍というデータが出ています。
グリーンコープで灰を測定しているのであれば、ぜひ結果を公表してください。
グリーンコープは安心安全なものを提供してくれるものと信頼していましたので、今回のように、組合員への告知もなく、産地が切り替わることには不信感が募ります。子どもが食べたがるのでほぼ毎週購入しておりましたが、群馬産に切り替わるのでしたら、不買いたします。  

★材料全てにこだわりを持って作ってください。折角のこだわりがひとつの材料の産地変更で最悪で、台無しです。一刻も早く元に戻してください。

★こだわりのウインナーをよく利用させていただいてました。安全で美味しいものを息子にあげられると喜んでおりましたが、群馬のチップを燻製に使うことになったとの事。人づてに聞いてショックを受けています。これからは購入を控えざるを得ません。九州のチップに戻していただけたらまた利用したいと思っております。 

★グリーンコープだから信用できる、と思っている組合員を裏切るようなことはやめてください。  

★製品の放射能検査をしていながら、製造過程で東日本産の資材の使用を明記しないこと、そもそも資材を使用することに憤りを感じています。 

★原発事故前から商品の放射能をはかって安全なものをお届けしています、という勧誘の方の言葉を信じてグリーンコープを利用していました。
中でもウィンナーは毎回といっていいほど注文していましたが、なんの連絡もなく関東地方のチップに変更されるなど納得いきませんし、信頼性も落ちました
ぜひ九州産のチップに戻してください、それまで注文しません。  

★今回のとんでもないニュースに怒りさえ感じています。未来を背負う子供たちが大好きな品です。安心して食べられるよう努力お願いします。やりすぎなほど慎重に生産してこそグリーンコープの名前が信頼と同格になることを忘れないでください。  

★放射能汚染が心配でグリーンコープに加入している人は多いです。放射能検査などしていただいていて感謝していますが、内部被曝を避けるために、もう少し配慮してほしいです。  

★食べて応援も、メガソーラーも、チラシ回収しないことも、全品目毎回測定しないことも、ストロンチウムを測らないことも、肉食勧めることも、牛乳を勧めることも、スーツの社員は全員男ということも、
だいたいは、大目にみてきました。やはり、他に放射能測定を組み込んでくれる団体はありませんから。
しかし、この件にかんしては無理です。ウインナーは買いません。他の商品ももう一度検討し直したいとおもいます。 

★5歳児のこどもに食べさせることができません。
安全を保てないのであれば、買い控えさせて頂くしかありません。非常にショックです。  

★今回のウィンナーの件で、グリーンコープの加工品は残念ですがしばらく買い控えることにしました。色々あって大変なのはわかりますが、野菜とお肉、卵だけはどうか初心を守り続けてください。  

★グリーンコープが大好きで、ずっと信頼して買い支えて来ました。放射能の健康被害は「みどりの地球をみどりのままに」渡していく子ども達に一番出ます。
危険性のある群馬のチップを使う判断は、とても大きな誤りだったと後で知ってもあとの祭りです。
どうか組合員の切なる願いを…聞く耳を持ってください。  

★組合員主権の私たちにこっそり内緒で、私たちの望まない食べて応援をするなど言語道断。組織の体質自体に不信感を抱かざるをえません。 

★グリーンコープなら安心と思って今までソーセージやベーコンを買ってきました。個人的には肉は食べなくてもよいと思っていますが、子供たちにはそれを強制できないので、ソーセージやベーコンを使って食事を作っています。信頼していたのに大変残念というかがっかりです。
もうソーセージもベーコンも買わないという選択になりそうです。生協もスーパーと同じところに落ちていくんでしょうか?存在意義を今一度考えてください。

 

★せっかくの商品でしたのに、買う人が減るのではないでしょうか。
残念でなりません。ずっと、意識を高くもっていていただきたかったです。
ぜひ、もとの商品へ戻してください。宜しくお願いいたします。 

 

★汚染の有る無し、○○ベクレル以下なら、基準値いかなら良い・悪いという話ではないのです。
危ないものを危ないと言わない・言えない今の現状が、更なる被害を招いていると思います。
Gコープは、この件に関して問題から目を逸らし、言訳をし、消費者の立場に立っていないと思います。
チップの産地変更は、消費者&社会的に何のメリットもなく、デメリットは多大です。
即刻取りやめ、自分達のしている事が、社会にどのような影響を及ぼすのか考察し、大いに反省すべきだと思います。
チップを九州産に戻さないのなら、もう買いません。他のものも、買うことは減るでしょう、当然のことながら。
頭悪いんか?!ちゃんとせい。組合員やめたいわ。



 


【ネット署名】グリーンコープのウインナーの燻製チップが11/14より九州産から群馬県産へ変更される現実!

2014-11-11 | 放射能汚染

グリーンコープの配達員さんのツイッターで、ハムやウインナーの燻製に使われる木のチップが、

九州産から群馬産に変わることが判明しました!

Tempei-Ike@deathcabfortenG 

こちらのツイッターのグリーンコープの配達員さんは残念ながら退職されましたが、最後に燻製用チップのことをツイッターで教えてくださいました。感謝です。https://twitter.com/deathcabfortenG/status/531049754931650560

チップは検出限界20ベクレル/kg で不検出なら使うということです。 

 

 

 

燻製をした商品を放射能検査するとしてもサンプル検査。11/14製造分からチップが変わり、変更後の商品の検査も順番で、検査結果がわかるのは一週間後。

ということから考えると、11/14製造 一発目のウインナー、ハム、ソーセージの安全性は保証されません。

にも関わらず、グリーンコープは事前にその旨、カタログにも記載していませんでしたし、各地域の配達担当の人にも周知されておらず、当然組合員もまさに寝耳に水の状態!

ツイッターやってなかったら知らなくて食べているところでした。私は予約で買っていた分をキャンセル手続きしました。ウインナーは子どもや夫のお弁当にも入れます。ハムやベーコンは市販のものは添加物が多く、それも避けたくてグリーンコープで購入してるっていうのに全く本末転倒です。 

昨日、私は配達日だったので担当さんに訴えました。すると担当さんは何も知りませんでした。いろいろ担当さんに伝えると、今日グリーンコープ山口から電話がかかってきて、返答がありました。

 

「メーカーから、九州産チップが入手不可で取り急ぎチップを確保できるところがそこしかなかった、と言われた」

「グリーンコープはチップを変えることをメーカーから打診されて了承した」

「メーカーは福留ハム」

「HP上で今日の午後三時にこの件について記事を掲載する」⇒結局、担当者の勘違いで、HPの記載はしない。

(理由は商品全部の変更を載せなければならなくなるから)

今後は、チップの産地の変更を検討する方向で考えてはいる

「ウインナーなどの予約分はキャンセル可能」

 


結局、「全ての商品の産地変更を表示しなければならなくなるのでチップの件はHPには記載しない」という驚くような返答でした!

 

全く理由になっていません。命に関わる重要な材料の変更はHP上でなされるべきで、グリーンコープの認識に改めてがっくりきました。

環境省が出している群馬県の薪の汚染データでは、不検出~270ベクレル/kghttp://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14885

群馬県は汚染状況重点調査地域です。

 

Modelling the global atmospheric transport and deposition of radionuclides from the Fukushima Dai-ichi nuclear accident  より

EU研究機関 Atmospheric Chemistry and Physics が発表した放射能汚染地図。 IAEA基準40kBq-m2以上は移住相当の汚染地域

 

チダイズムより 国産スモークチップのセシウム(ゲルマ編)。

ここを見ると市販のチップは  7~12ベクレル/kg 程度は汚染されているようです。産地はわかりませんがいろいろ混ぜてあるのかもしれません。

調理加熱用の薪及び木炭の当面の指標値の設定について  (1)薪40ベクレル/kg(乾重量) (2)木炭280ベクレル/kg(乾重量)

チップは薪ですから40ベクレル/kg。 しかし、この基準は高すぎます。燻すということは煙が出ます。食品がどうなるかわかりません。表面に付着するのではないかと思います。

検出限界が20ベクレル/kgで不検出だったとして、ゲルマニウム半導体検出器で測ったら それ以上かもしれません。セシウムしか検査していないし、結局はサンプリング検査です。

はっきり言って、もうリスクしかありません。(;>_<;)


「グリーンコープのハム・ソーセージは産直の豚肉を100%原料に使用し、合成保存料・合成着色料・発色剤・アミノ酸系調味料は一切使用していません」

ウインナーなど作るときも、「他社の添加物が残らないように釜を掃除してから作ります」という話をグリーンコープの人から聞いてたので、その点は信じて購入していたのに・・・・放射能チップ使ったら、もはや「こだわりの」ウインナーではなくなります。

11/11発表分のウインナーの放射能濃度

これは九州産チップで製造されたものです。

追記 グリ-ンコープ担当者が間違っていたということで訂正されました。下のデータは群馬産チップの試作だそうです。販売はされていないそうです


熊本県菊池市の工場で作ってますのでここだと思います。

福留ハム http://www.fukutome.com/company/office.html

熊本工場   861-1344   熊本県菊池市七城町蘇崎1196-3       0968(23)5555(代表)

グリーンコープだけでなくここにも電話した方がいいかもしれませんね。福留ハムのその他のウインナーなども群馬県産チップで燻されるのかもしれません。

燻す場所を掃除しなければ、チップを九州産に変えても残るかもしれません。(;>_<;)

グリーンコープにも、チップの件で問い合わせ電話が入ってるそうです。

http://www.greencoop.or.jp/town/08yamaguchi_honbu.html

(追記)

管理人が組合員として今までグリーンコープに電話等で要望してきたこと。(放射能関連)

カタログは生産者名表示でなく、産地表示にして欲しい。⇒実現 

三陸わかめのストロンチウムをはかるべき⇒実現したが一回きりで、その後の更新はありません。http://www.greencoop.or.jp/genpatsu/img/140127sutoron.pdf

『チェルノブイリ被害の全貌』(ヤブロコフ著)をカタログに載せて欲しい。⇒本をコープに貸していたのに、「専門的すぎる」という理由で断られました。

『食べる?~食品セシウム測定データ745』(ちだい著)をカタログに載せて欲しい。⇒本をコープに貸していたのに、「最新のデータは共生の時代を見ればわかる」という理由で断られました。

 

今回は命に関わる重大な問題なので、ネットで出来る署名を作りました。⇒ https://docs.google.com/forms/d/1rux5vhOqBsY1xs2N4ioAVgmgQw71010DrJ-gIiwf3ls/viewform?usp=send_form

来週、グリーンコープ生協山口に持っていきます。(予定) 管理人とブログ読者のお母さんとで申し入れしてきます。(組合員)組合員さんも、そうでない方も、ご賛同いただけましたら署名をお願いいたします。メッセージはブログに無記名でアップさせていただきます。(反映できない内容は除く)

私はもう20年近くグリーンコープの組合員です。今回のチップ問題は命に関わる大問題。もう我慢ができませんので、署名を集めます!

グリーンコープやまぐち本部に印刷して綴じて持って行きます。

署名は以下画像をクリック↓

 

 

メッセージありがとうございます!m(_ _)m 匿名の形でメッセージのみあげさせていただきますね。

メッセージはこちら↓(文字数の関係で分けました)

グリーンコープ燻製チップ変更問題。ネット署名で、お母さんたちからメッセージが寄せられています。

 

電話はこちら!

TEL:092-481-4800/FAX:092-481-7611 グリーンコープ共同体本部

 

グリーンコープ共同体は九州・中国・関西にある14の生協で構成されています。

各生協本部の電話番号を調べました。本部の記載がないところもありましたのでその場合は配送センター

  • グリーンコープ生協おおさか  TEL 072-670-2060  FAX 072-670-2063
  • グリーンコープ生協ひょうご   TEL  072-777-7630    FAX  072-777-7805 
  • グリーンコープ生協とっとり     TEL 0859-34-6661  FAX 0859-22-5599
  • グリーンコープ生協しまね    TEL 0853-73-8010  FAX 0853-73-8011
  • グリーンコープ生協おかやま  TEL 086-805-2267
  • グリーンコープ生協ひろしま   TEL 082-831-1503   FAX 082-870-1800  商品相談電話0120-757-738(フリーダイヤル)
  • グリーンコープ生協やまぐち  TEL 0836-54-1101   FAX 0836-51-5972
  • グリーンコープ生協ふくおか  TEL 092-482-7770  FAX 092-433-1117
  • グリーンコープ生協さが     さがセンター TEL 0952-32-2801  FAX 0952-32-3595
  • グリーンコープ生協(長崎)   長崎東センター TEL 095-838-7333
  • グリーンコープ生協くまもと   TEL 096-324-8118  FAX 096-324-8123
  • グリーンコープ生協おおいた  日田センター TEL 0973-22-9480  FAX  0973-22-9478
  • グリーンコープ生協みやざき  TEL 0985-35-7300  FAX 0985-27-8110
  • グリーンコープかごしま生協  TEL 099-218-8383  FAX 099-218-8484

 

メールでの意見はこちら⇒ https://www.greencoop.or.jp/opinion/top_new.html 

 

グリーンコープへのメッセージ ↓ 全部

グリーンコープ燻製チップ変更問題。ネット署名で、お母さんたちからメッセージが寄せられています。

原発避難移住者さんの声を抜粋連載↓  

 

★私は関東から原発避難してきました。汚染のない食材だと信じてグリーンコープに入りました。しかしミートソース缶から不信感が始まり今は加工品は購入しなくなりました。しかしまだGCの加工品を信じて買っている友達がたくさんいます。みんなの信用を裏切るようなこっそり汚染された土地のものを使うことはやめて下さい。

★震災後に九州に移住してきて組合員になりました。少しでも安心できるものを、と思いグリーンコープを選択しましたが、少しづつこちらの求めるものと違ってきているのが残念です。

★放射能汚染から子どもを守るために関東から熊本へ移住してきました。食の安全を考える上で、添加物・農薬・遺伝子組み換え等も心配なため、グリーンコープに加入しました。今回のウインナーの件はとても残念です。微量であっても不検出であっても、汚染地のチップを使うことは反対です。そして情報を公開しないことに憤りを感じます。ウインナーは子どもが好きで頼んでいましたが、今回のことを知り買うのはやめようと思いました。

★ご担当者様 原発事故以来、神奈川から福岡に移住し、友人の勧めで加入しておりました。説明に来てくださった職員の方も放射能汚染に知識があり、産地はもちろん飼料までご回答いただき、海外へ居を移すまで有りがたく利用しておりました。

特に肉類、牛乳、卵などは単純に産地だけで安心して選ぶことはできず、納得して購入できふのは唯一グリーンコープさんのところでだけでした。
また、貴社のウィンナーとベーコンは市販のものには必ずと言っていいほど含有されている亜硝酸ナトリウムもなく、海産物を食べない我が家ではご馳走でした。
私は現在海外在住ですが、九州にはグリーンコープがある、安全な土地と安心できる食材が揃うと知人に勧めています。
これからも、どうか安心できる食を追求してくださることを希望し、九州産のチップを使ってくださるようお願い申し上げます。

★震災後すぐに親戚のいる長崎県へ避難し、そのまま移住しました。安全安心の食材を求めてグリーンコープに加入。子供達の身体を守る為に、どうか汚染された土地の木は使わないでください。

★わたしは東京23区内より2011.3.11東日本大震災・福島第一原子力発電所事故以後に福岡市内へ自主避難移住してきた、毎週いつもグリーンコープを宅配・店舗購入ともに利用している組合員です。
燻製チップがいままで九州産であったものを群馬産に変更してしまうのであれば、安全で美味しいと思いたびたび買って食べていたグリーンコープのソーセージやハムは今後食べられませんし、購入できません!
ソーセージ・ハムは、添加物等々の恐ろしさからグリーンコープのものくらいでなければ食べられない食品だったので今後一切食べられなくなってしまいます。食べられるソーセージ・ハムが無くなってしまいます。
九州産チップへの変更が出来ないという場合は、情報記載、判別できる情報の提示を切実に求めます。
また、このように他の食材にも放射能汚染等の不安要因が水面下、組合員も知らない間に多々存在しているのではないかと、グリーンコープへの不信感が増してしまいます。せっかく美味しい食べ物を作られているのですから、「安全」についてどうぞ見直していただきたいと願うばかりです。
先日糸島の神在市民太陽光発電所へのグリーンコープ主催見学ツアーに参加し、グリーンコープの再生可能エネルギーに対する想いを知り、これまでのグリーンコープへ抱いていた意識を見直す気持ちで帰宅しました。ですがあの気持ちを、想いを、放射能汚染を避けたい、安心して食べられるものを食べたい、食品に対する想いにも是非とも反映していただきたいです!心より、お願い申し上げます。

放射能汚染を避け、東京から長崎県へ移住した者です。
グリーンコープさんには私と子どもたち、そして単身赴任の夫へは元気便で大変お世話になっています。
どうか、汚染の可能性が濃厚なチップを使用するのはやめてください。御社の釜が汚染されてしまいます。一度汚染されてしまったら、放射性物質は蓄積で増え続けるのみ。どんなに掃除をしても減ることはありません。金属と結合してしまいますから。安全な食品を作り続けることは、日本国民の命を守ることになります。
どうぞ九州産のチップに戻してください。お願いします。

311の直後に東京から避難してきました。グリーンコープは放射能測定をしていて、信頼できる生協だと思って加入しました。ウィンナーに群馬県産のチップを使うなど、とんでもありません。また、チップを燃やす事により、せっかく汚染の少ない九州に汚染を広めることになります。
組合員の信頼を裏切ることになります。絶対やめてください。 

震災後に移住し、GCに加入しました。GCのウインナーなら買えると思っていたのに、群馬産のチップに変更になるならもう買いません。トマト加工品も、メガソーラーも、食べて応援も大変残念です。「国産」の表示では全く安心できません。国内の産地をもっと明確にするべきです。他の生協で、産地および工場所在地がもっと詳細に書いてあるカタログもありますよ。また、マーガリンなどのトランス脂肪酸に配慮が無いのも残念です。 

私も東京からの移住組です。東京ではパルシステムに加入していましたが、生産者さん第一主義な感じがして退会していました。燻製チップが九州産に戻るまで、子どもが大好きなウィンナーは買い控えさせていただきます。


 

追記 続報

ウインナーの製造工程で燻製の様子を調べる。燻すというのは煙を付着させること。GC燻製チップ続報